あくまでも自分は時間を稼げばいい。この戦いにおいて社長達を安全に逃がすことが自分の勝利条件だ
そのためにはまず自分にヘイトを向かわすのが最優先事項となる
下水道のマンホールがある、横に2、3人並ぶのがやっとの狭い路地。みんなが下水道へ降りたのを確認して自分はその前に立ちふさがった
どれだけ数が多くても道が狭ければ一気に多くとは戦わなくて済む。ただ、この作戦の一番の問題点は
────ラスボスと最初っからタイマンを張る必要があるということだ
ヒナがとんでもないスピードで突っ込んでくる。が、力を使って速度を急激に落とす
普段は範囲全域に使っているが、対象を一人に絞って使えばどんな奴でも抑え込むくらいは出来る
そのままヒナは自分まであと10mぐらいのところで膝をついてしまった
他の風紀委員はヒナの後を必死に追ってまだこちらまで来るのには時間がかかりそうだ
正直ここから先どうやって逃げるか考えていなかった
どうしたものかと頭を悩ませていると
「.....あなた、その、力.......!....もしかして『彼方ルイ』なの.....!?」
目の前で息を切らしながらヒナがそう質問してきた
凄いな。フルパワーを一人に絞って使っているというのにしゃべる気力があるのか
昔と比べてヒナが成長したのか、────はたまたこれが片目の限界なのか。どちらの理由もありえそうだ
苦しそうにしながらも顔を上げて、どこか縋るような目でこちらを見るヒナに向かって答えた
「違う。自分は『彼方ルイ』なんかじゃないですよ。.....『彼方ルイ』は、もうこの世にはいません」
「.....っっっっっ!!」
ヒナには悪いが、これが真実だ。『彼方ルイ』はもう死んだ。この世に存在してはいけない
俯いていて表情は良く見えないが、きっとショックを受けているだろう
だが、これでいい。いい加減ヒナには『彼方ルイ』なんていう亡霊は忘れて、もっと楽しく生きてほしい。その権利がヒナにはある
「追いつきました!!!」
すると奥のほうから風紀委員の声が聞こえて、一瞬ヒナから視線をそらしてしまった
たかが一瞬。されど一瞬。ヒナがこちらに肉薄するには十分すぎる時間だったようだ
昔から使い続けているデストロイヤーを両手でもち、それをこちらに振り下ろす
力を使うがもう遅い。勢いそのままに自分の頭へ無慈悲に銃身が振り下ろされ、意識はそこで途絶えた
「........私は、あなたのことを諦めないから...........!!」
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R18版見てみたい?(書くかどうかは未定)
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見てみたい
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別に要らない
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それよりも本編を見たい