便利屋にオリ主を突っ込んで曇らせる話   作:ナマス

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Your teacher

 朝だ。寝ぼけ目をこすりながら天井をぼーっと見つめる

 この狭い独房に入れられてはや三日、この生活にも慣れてきてしまっていた

 

 ご飯の時間になればヒナがやってきて、自分の体を起こしつつご飯を食べさせてくる

 別に片手でもパンやスープぐらい食べれるのだが、一応囚人のような身なので下手な抵抗は許されず、問答無用で口にスプーンをねじ込まれた

 そして、なんの意味のない説得を続けるのだ

 

 なんの言葉にも耳を貸さず、なんの反応も返さず、ただ黙々と飯を咀嚼する

 「もう一度隣にいてほしい」「また仕事を一緒にやりたい」なんていう言葉は全て、自分ではなく『彼方ルイ』に向けられた言葉なのだと理解しているから、そんな甘言に惑わされることなんてない。自分は『入鹿タナ』なのだから、別人に向けられた言葉なんかで心が揺らぐわけがない

 

 ご飯を食べ終われば、ヒナは寂しそうな顔をしながら食器をもって部屋から出ていく。そんなヒナを横目に見ながら心の靄を忘れるかのように必死に目を瞑った

 

 

 

      ~*~*~*~*~*~*~*~*~

 

 

 

 どうやら気づけば眠っていたようだ。少し枕がいつもより高いような気がしつつも目を開けると

 

「おはよう。起こしちゃった?」

 

 目の前に女が居た

 びっくりして飛び起きる。後ろを振り返れば正座をしながら悪戯に成功した子供のような無邪気な笑みを浮かべている

 

「.........自分に何のようでしょうか。先生?」

 

「あ、知ってるんだ。一応自己紹介しておくね。私はシャーレの顧問をしている『先生』だよ。よろしく!」

 

「自分の名前は入鹿タナです」

 

「入鹿タナちゃんね。タナって呼んでもいいかな?」

 

「どうぞお好きにお呼びください」

 

 そのまま警戒してるのが馬鹿らしくなるくらい信頼しきった笑みを浮かべてこちらに右手を差し出してきた

 自分もすこし苦笑しながら遠慮がちに手を伸ばすと、がしっと力強く握られる

 先生の手はほんのりと温かった

 

「それで、シャーレの先生が一体何の用で自分を尋ねたのですか?」

 

「うん。ちょっとヒナのことでね」

 

「.......自分はヒナのことなんて知りませんよ」

 

「違う違う。別にヒナのことについて聞きたいわけじゃないんだ」

 

「私が聞きたいのは、ヒナが私と出会うずっと前から追っている人物について。なにか知ってるんじゃないかと思ってね」

 

「自分なんかがそんなの知る由もありませんよ」

 

「私はそうは思わないんだけどね。────1年前、非正規の薬剤工場を制圧に向かってそのまま消息不明となった元風紀委員長『彼方ルイ』について。なにか、知ってることがあるんじゃないかな?」




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