魔物の提督と艦娘達の深海討伐録   作:カプコモルゥ。

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やっはろー、久々の純度99.9%の私です
決戦に向けた準備、アイアンボトム・サウンドの対策を……。
今回物語の都合上、艦これ要素はすっくないです! こんなんで艦これ二次創作名乗って良いのか? 良いのよこれは私の自己満ぐへぐへ二次創作でもあるんだから(???)
では今回もゆっくり見に行ってね!!!


第十一話【決戦へ向けて 〜入念な準備と大訓練と〜】

まだ気絶してはいるが無事にエリーを取り戻し、港湾棲姫も保護。更に魔亜夜によって北方棲妹の憑依に成功し、記憶を探った事で深海棲艦の色んな秘密や深海鎮守府の場所の特定にも成功。しかし新たな課題もあり、その深海鎮守府が鎮座する海域『アイアンボトム・サウンド』は艦娘の艤装や装備品が著しく弱体化してまともに戦えなくなる呪いの海域で──

作戦会議により深海棲艦の艤装と同じ材質の物を艦娘用に開発する事でどうにかしようとしていた、しかしコストは非常に高くて明石達でも開発出来るかは怪しく、この日はその事について2人に聞いたが──

明石「やれるかやれないかで言うとやれない寄りですし、やれたとしても仰る通り莫大なコストに加えて非常に時間かかりそうなんですよねぇ……」

夕張「北方棲姫の艤装を参考に出来そうとはいえ、材料がいつもの4種で足りるか分からないしそもそも作った事もないから上手く出来るか分からないわ。せめて設計図でもありゃぁね……」

タク「やはりそうなのかぁ……難しいな。せめて作り方がどこかで知れたら良いんだけどねぇ……」

 結局色々と難しいらしく、どうするべきか悩むタク提督。すると夕立が走りながら工廠に訪れ、エリーが目を覚ました事を伝える。

この場にいる全員ですぐに目を覚ましたエリーの安否を確認しに、そして失っているであろう記憶を取り戻すバックアップ復元機能を行う為に向かい──

エリー「サイキドウチュウ……サイキドウチュウ……んんーーっ……おはようございます……アイテンタクル様以外は初めまして……?」

夕立「やっぱり記憶が失われてるっぽい? 早くバックアップから記憶戻して、てーとくさんっ!」

タク「ちょっとごめんねエリーちゃん……えっと確か一旦魔法でスリープさせて、この辺にバックアップ復元ボタンがあったはず……」

 眠らせたエリーの両耳の奥を細い鉄の棒で(まさぐ)り、バックアップ復元ボタンを押す。すると一瞬だけエリーが目を覚まして

エリー「マインドエゴシステム・バックアップモードにより保存されたバックアップが見つかりました。バックアップを復元しますか?」

 システムメッセージを発言するエリー。ここだけ音声認識になっており、タク提督の声で"イエス"と答えると再び目を閉じてしばらくすると記憶が元に戻り──

エリー「サイキドウチュウ……サイキドウチュ……はっ、えぇっと確か私は深海棲艦に体を改造されかけて、麻酔で眠ってしまう寸前にバックアップを取ろうとしたところまでは覚えているんですが……私は無事に戻って来れたという解釈で良いですか?」

タク「その解釈でよい! 無事復活出来てよかったよかった……」

夕立「おかえりなさいっぽいっ!」

 エリーに抱きつく夕立、その夕立の頭を撫でるエリー。ぎゅっとされながら真面目な話を始めて──

タク「そういえば、誘拐されてから僅かな期間は普通に物事も記憶出来そうだし、どの辺りで改造されたかとか覚えていない?」

エリー「うーん……上官様がかつて倒した深海信者さんを改造して作り上げたらしい大きな深海棲艦の大きな手でガシッと掴まれ、もがくのに必死であまり周りの景色を見れてませんね……。それに途中から気絶もさせられてしまったので1番大事なところは見えておらず……でも周りの海が少し赤くなり始めていたような……?」

ゴトランド「赤い海? それってもしかしたらアイアンボトム・サウンドかもしれないわよ。エリーさんはそこに攫われて改造されたのかも」

 様子を見に来たゴトランドは誘拐された場所が例のアイアンボトム・サウンドではないかと推測

アイアンボトム・サウンドの事をまだ何も知らないエリーはゴトランドから艦娘がまともに戦えないと言った情報を教えてもらい、そんな恐ろしい場所に連れて行かれたのかと流石のエリーも身震いしていた

タク「あ、そうだ。もし本当にアイアンボトム・サウンドに居たとしたら、武器を振るったり魔法を放てたり出来そうだった?」

エリー「わ、分かりません。上官様の質問の意図的に、『艦娘が戦えないとなると魔の者はどうなんだ?』という意図だとは思うんですけど、気がついた時には目隠しをさせられ身動きも取れず麻酔でまた眠らされてしまったので確かめる暇すら無かったというか……」

夕立「タクてーとくさんの意図が分かるなんて流石エリーてーとくさんっぽい! でも結局分からず終いかぁ……」

 ちょっと残念ムードの最中、横で一切喋らずに姉をじっと見ている北方棲姫が騒ぎ始める

どうやら港湾棲姫が僅かにピクッと動いた為、意識が戻って来た喜びのあまり騒いでしまったらしい

港湾棲姫がゆっくりと体を起こし、辺りを見渡すと自身の妹分である北方棲姫が艦娘や提督と仲良くしている事に驚き戸惑っており──

タク「多分何が何だか理解出来てないんだろうな。結論から言うと私達は君への敵意はない、味方だぞ」

北方棲姫「コノ人達ハ、イモートカラ逃ゲタアト私ヲ保護シテクレタ良イ人達……艦娘サントモ仲良ク出来ル……!!」

 みんな良い人だと判明して安心すると共に、自分達と艦娘が仲良く出来ている事に喜び、涙を少し流す港湾棲姫

港湾棲姫「私ヲ、ソシテ妹分ノホッポヲ助ケテクレテ本当ニアリガトウゴザイマス……。シカシ恐ラク私ハ先程マデ凶暴化、暴走ヲシテイタノデショウ。何カ無礼ナ事ヲシテシマッタカモシレマセン……先ニ謝ッテオキマス、申シ訳ゴザイマセン」

夕立「大丈夫っぽい! 確かに港湾水鬼時代に攻撃されはしたけどそれは改造して凶暴化させてた他の深海棲艦が悪いっぽい! 貴女は悪くないっぽい♪」

 自身も攻撃されたのに心優しい夕立に心打たれる港湾棲姫。こんな素敵な艦隊と共に一緒に戦わせてくださいとタク提督に志願して即OKを貰う

そして最初のお願い事として深海棲艦用の装備の作り方について聞くと──

港湾棲姫「過去ニ1度ダケ、装備作リノ現場ニ居タ事ガアッタ気ガスルワ……。作ッタンジャナクテ側デ見テタリ軽イオ手伝イヲシタ程度デスケドネ……」

タク「見てたり手伝ってただけでもありがたい!! そこからなんか、ざっと作り方とか分からないかな?」

 そう言われ、港湾棲姫は記憶を頼りに作り方を思い出そうと考え込む

しばらく考え込んだ後、どうにか作り方を思い出して基本的な材料は艦娘が使う艤装と変わらないものの、一つだけ深海棲艦しか持っていない特別な材料が必要らしく──

港湾棲姫「名前マデハ覚エテナイケド深海鎮守府ノ周辺、ツマリ貴方達ニハトテモ危険ナアイアンボトム・サウンドデシカ採レナイ物デネ、深イ海ノ底ニアッテ他ノ物トハ異ナル一目見レバ誰デモ分カルヨウナ珍シイ見タ目ヲシテイルワ、深海棲艦以外ガ見タラ異質ッテ思ウカモ……」

夕立「深い海……ウチには潜水艦の子がいないから取りに行かせるとしたら君かほっぽちゃんか、北方棲妹に憑依した魔亜夜おねーさんのいずれかっぽい?」

北方棲姫「待ッテオネーチャン、確カアレヲ採取スル時ハ女王様ノ許可ガ必要ダッタハズ……無許可デ採取シタライクラ深海棲艦デモ疑ワレチャウシ、採ルカ採ラナイカハ女王様ノ命令次第デ地位ノ高イ深海棲艦デモ無許可ジャダメダッタ気ガスル……。一応貯蔵庫ニ入ルノハ、イモートクライノ地位ガアレバ女王様ニ無許可デモ入レルカラ、盗ミ出ス作戦ニスル?」

タク「君らは深海棲艦側からすればもう裏切り者達、まだ深海棲艦側から裏切り者扱いされて無さそうなのは北方棲妹か……ならその作戦は魔亜夜姉に任せるしか無さそうか。何事も無ければ北方棲妹の姿で侵入して簡単に持ち出せるしバレても魔亜夜姉ならなんとか出来るはず。決まりだな」

 そんなこんなで作戦が決まり、別室で色々していた魔亜夜に事情を伝えて作戦実行の為の準備に取り掛かり──

タク「貯蔵庫に侵入したら()()()()に深海の素材を詰めて、最低でも1つあれば魔界の技術で量産出来ると思うけど出来れば沢山深海の素材を持って来て欲しい。あとは余裕があれば奴らの情報を得たり深海鎮守府の構造を暗記してくれると後々助かるかも。ヤバかったらすぐに逃げて来て、誰でも次元の穴を開ける道具も持ってないみたいだし慎重にね」

魔亜夜「りょぉかいだよ〜、しっかり頑張ってくるね。 ……ちなみに、この子の記憶を探ってみたらお目当ての物のお名前が判明して、ディープシーアイアンってお名前らしいよぉ」

 こうして魔亜夜はそのディープシーアイアンを求めて海を走り、深海鎮守府へと向かう──

タク「さぁ頼んだぞ魔亜夜姉……。 さて、こっちはこっちでやる事がある……()()()()の製作を進めなきゃ。エリーにも頼んで艦娘達の訓練もさせつつ……あと勿論自分自身の訓練も。このまま行ってもこの前の二の舞だろうし」

 魔亜夜が深海鎮守府へと向かう道中、割と気楽に潮風を感じていたり普段体験出来ない長時間の潜水を楽しんでいた

そして深海棲艦達に気づかれないように深海棲艦っぽい話し方の練習もしており

魔亜夜「えーっと、アイツらの話し方……コンな感ジ…‥違うな、コンナ感ジ……ウン、ヨサソウ」

 そして数日が経過して漸くアイアンボトム・サウンドが見えて来て──

魔亜夜「んぁ、海が赤い……やっっっと着いた感じかなぁ!! 遠すぎ……太陽が3回は登った気がするよぉ……帰ったらこの鬼のような距離の対策もするようにアイテンタクル様に言わなきゃ。……あ、ちょっと進んだら建物が見えた……コイツの記憶的にもここっぽそう、入り口は海の中かなぁ……よしっ、気合いを入れていざ侵入!! ワタシハ北方棲妹……ワタシハ北方棲妹……」

 いざ深海鎮守府に入ると早速下級の深海棲艦が出迎えて来て、北方棲妹の帰艦を喜ばれているような反応をしており、違和感のないように軽く会釈して難なく中に入る事に成功。

記憶を頼りに普段北方棲妹が帰艦している時と同じ行動をしっかり行ってから貯蔵庫へと侵入──

魔亜夜「ここが貯蔵庫かぁ……資材がいっぱいあるなぁ。 こっちの鎮守府でもよく見る物もいっぱい……あ、でも知らない物もある……この異質な感じ、コイツの記憶的にもこれが例のディープシーアイアンかな、ふひひ……いっぱい回収しちゃお。魔力の袋、ホント便利……暗黒星雲(ダークネビュラ)の先人が生み出した魔法、いつでもどこでも自分専用の袋を取り出していつでも出し入れ出来る……先人に感謝だねぇ……にひひ」

 特に苦労もせずに無事に回収を終えた魔亜夜、ついでに深海棲艦の情報を得る為に探索をする事に──

轟沈して既に死んでいるであろう、深海棲艦へ改造予定の艦娘の死体が置かれている物騒過ぎる場所、深海棲艦の憩いの場と思われる食堂、新たな深海棲艦や装備品を作っていそうな工廠など色々見つける

装備品の貯蔵庫も見つけた為、北方棲姫や港湾棲姫が使えそうな装備品もついでに窃盗して魔力の袋にぶち込む

他に見つけた有益そうな物で今後攻める予定であろう海域の書かれたスケジュール表、深海棲艦や深海信者の名簿リストも見つける──

魔亜夜「んーと、『呉鎮守府から拉致した、カラクリ提督を深海の者へと堕とし、呉鎮守府付近の街で北方棲妹と共に暴れさせつつ呉鎮守府付近の海域の侵攻』これは私が憑依した時のやつか、というか深海棲艦って字は普通なんだぁ……他は……『我々を信仰する者に大本営の人間の王(テンノウとやら)の暗殺を命じ、その後かつての陸軍のように深海棲艦に施設を乗っ取らせる』……なんか恐ろしい予定見っけちゃった……報告しなきゃぁ。ん、これは……予定だけ決まっててまだ空白の場所がある……10日後か、結構近いなぁ。名簿の方は……色んな深海棲艦とか深海信者が居て……お、深海教の教祖様のお名前がご丁寧にフリガナ付きで書かれてる……『鰐淵(わにぶち) 瑠偉(るい)』これが教祖の名前なんだね。……ひぃ、覚える事がいっぱいあるからメモでも取って魔力の袋に入れとこ……」

 こうして盗る物を盗って新たな情報も得て、やる事を終えたので帰還する為、深海鎮守府を出ようとする魔亜夜だったがしかしタイミング悪く、そして憑依している北方棲妹という体が地位が高いばかりに深海提督による会議に呼ばれてしまう。内心タイミングの悪さと単純に会議が面倒でダルがっていたが、何か有益な事を話すかもしれないと少し期待しつつ会議に出る事に──

司令深水女王「エー、お集マリいただキ誠にありガトウごザイます、ソレでは……」

 よくある会議の始まり方とよくある会議内容で話が進んでいく

話を振られた時も北方棲妹の記憶を参考にしてしっかり回答もして演技も完璧と思われたが──

司令深水女王「……北方棲妹よ。何か、何カが変だナ?」

魔亜夜「変……? モ、モシカシタラ先ノ戦イノ疲労ガ出テイルノカモシレマセン、申シ訳ゴザイマセン……思ワヌ邪魔ガ入ッテシマイマシテ(嘘はついてない、私こそが思わぬ邪魔だもん。 で、でも演技は悪くなかったよね……? どうしてバレそうに……)」

 ヒヤヒヤしながらも会議は続いていって謎の魔の提督、つまりタク提督のせいで深海棲艦や深海鎮守府が壊滅の危機にあるといった事を話していて──

司令深水女王「我らノ次なる目標ハ、呉鎮守府に巣食うアノ提督の抹殺、そレト先日私が直々ニ出タ際に現レた謎の女共の抹殺だ。 ……しカシあの時感じタ謎のオーラを北方棲妹…‥お前から感じルのは何故だ? マさか、まサカとは思ウが……」

魔亜夜「ワ、私カラデスカ……?(わ、私のオーラってそんなに強いのっ……!? 暗黒星雲の中でも飛び切り地味で陰キャで影が薄いと言われた私が……!?)」

 魔亜夜が憑依している北方棲妹を怪しんでいる司令深水女王、すると攻撃のチャージを一瞬で貯めて水属性の攻撃を北方棲妹向けて放ち──

魔亜夜「きゃあっ!! ……あっ、マズい」

北方棲妹「痛イッッ!! ……アッ!! オマエ!!」

 反応は出来たが慣れない体で避け切れず、攻撃を受けた衝撃で憑依を解除してしまってあわや大ピンチに──

司令深水女王「やハり、異様な気配ト北方棲妹に覚えタ違和感の正体ハ貴様か」

北方棲妹「アイツ!! コノ私ニ対シテ不意打チヲシタ挙句憑依シテキテ私ノ記憶ヲ勝手ニ覗イタリシテ利用シタンデスヨ!! 許セネェ!! 深海棲艦達ヨ、デアエデアエ!! アノアマノ命ヲ奪エ!!」

魔亜夜「こ、こぉれはよくない展開……逃走を図るよっっ!!」

 北方棲妹の命令により会議室の扉が固く閉ざされ更に深海鎮守府内の深海棲艦の大半が動きだす──

扉に関しては体を雲状にする事で僅かな隙間から抜け出せたが、出た先には臨戦態勢の深海棲艦が待ち構えていて、砲撃されて少々被弾してしまう

被弾しながらも空中浮遊で急いで逃げる魔亜夜、しかし道を塞ぐ深海棲艦の数が流石に多くなって来て、一か八かの得意技を使う──

魔亜夜「かくなる上は……お願い、()()()()()効いて……憑依の闇よ、者共を意のままに、ドゥンケルマニプリーレン!!」

 闇の力で他者を自在に操る魔法を詠唱し、魔亜夜の手の平から無数の闇のオーラが放たれて立ちはだかる深海棲艦達に纏わり付いていき、一時的に魔亜夜の手下にする事に成功──

魔亜夜「ほっ……下級の深海棲艦には私が直接憑依しなくても操れるんだね。 ふひ……じゃあ貴方達には追手を欺いてもらおうかな。 本当はここで私も憑依したいけどそうすると他が解除されちゃうからねぇ、追手が変なところに行ってるうちにさっさと逃亡よぉ!!」

 こうして無事に逃げ切れそうと思った矢先、ある意味強大な刺客が魔亜夜の前に現れる──

魔亜夜「あ……どどどどうしよぉ……入った時が海の中からだったから当然なんだけど、出れそうなとこが全部海中だ……追手を止めちゃったから憑依出来そうな手頃な深海棲艦もいないし、でもでも足を止めてたら……あぁやっぱり来たぁ!!」

北方棲妹「他ノ深海棲艦ハ騙セテモ、私マデ騙セルト思ウナァッ!!」

司令深水女王「北方棲妹、オ前は騙されカケテたでアロう。騙せナイノは私のみ。 さぁ闇の女よ……死ぬガ()い!!」

 巨大なポニーテールの様な口から魔亜夜に向けて砲撃をして、魔亜夜も魔法で迎え撃つ──

しかし埒が開かないと判断した魔亜夜は一瞬でも司令深水女王達の足止めをする為に、周りを凍らせる氷結光線を放ち氷の壁を作り出し、そして邪魔な服を雲状にして一時的に消し、大きく息を吸い込んで海の底の出口に飛び込む──

魔亜夜(くそぉこんな事なら服を消すだけじゃなくて水着も作れる様にしとけばよかった……でも意地でも持たせてやるっ、私の呼吸!!)

司令深水女王「氷デ足止めしテソの隙に逃亡か、でモ私達の攻撃ヲ掻い潜りなガラ息は持つかシラ?」

北方棲妹「アイツモ所詮ハタダノ生物、呼吸シナキャナラナイノナラ攻撃ガ当タラナクテモ段々追イ詰メル事ハデキル……ナラバ猛攻撃ダッ!」

 北方棲妹含めた深海棲艦の追手が魔亜夜を追いかけ、無数の攻撃を仕掛ける──

なんとか回避が出来ている魔亜夜だがやはりその間にもどんどん酸素は消費されていき──

魔亜夜「(苦しっ……水面が思ったよりも遠い……んでアイツらも容赦無さ過ぎる……何かこの状況をすぐ打開する方法は……っ)」

 攻撃を躱し続け、まだまだ水面が遥か彼方である中ついに酸素が尽きようとした寸前、深海棲艦とは別の気配がして──

魔亜夜「(こ……小魚の群れ……なんで? ……あれ、何か奥から……)」

 突如現れた小魚の群れ、そしてそれを捕食しようと追いかける大きなサメが現れ──

魔亜夜「んんっ……!?(どうしてっっ!? ……いやでもあの速度であのサイズなら……!! 一か八か、そいやっ!!)」

 最後の力を振り絞り、野生のサメに憑依する魔亜夜

サメの鰓呼吸で息を整えつつかなりの速度を持つサメで深海棲艦の攻撃を避けてひたすらに遠くに逃亡し続け……無事に撒くことに成功──

北方棲妹「待テゴラァァァァ!! ……クソゥ、逃ガシテシマッタカ……女王様ニ怒ラレル……」

司令深水女王「……サメ。まサかサメがこんナトコろにまデ来るなンて、アイツに関する運がツクヅクないワね。まぁ良イわ……呉鎮守府は時期に滅ボすって決めテあるカラ」

 遥か彼方へ逃亡した魔亜夜、サメの体として空腹を感じていたのでサメと意思疎通をし、こんなところまで連れてきてしまったお詫びと良いタイミングで現れてくれたお礼として周囲の魚の群れを操りの魔法で動きを止め、好きなだけお食べと差し出すのだった

サメとのお別れをして、服も再び出して地上に出ると今度は先程まで大焦りで逃げていたので迷子になりかけていた

魔亜夜「む、向きだけは合っているはずだから白亜香のある地域の近場にはいるはずなんだけど……」

 どうしようと途方に暮れていると目の前に時雨と他艦娘を奇跡的に見つけて助けを求める

時雨達は魔亜夜について初見である為、暗っぽい見た目から深海棲艦の一種なのではと凄く警戒をしていたが、事情を話したり自身が悪いヤツではない証拠としてタク提督やその他艦娘について話した事で上手く理解してもらい、数日かかる遠征の途中だったのでそれのお手伝いもして何日か経過した後、佐世保の鎮守府まで案内され──

魔亜夜「あぁありがとぉ……ここからなら雰囲気でなんとか帰れるよぉ……アイテンタクル様ぁ、私頑張ったよぉ……」

時雨「アイテンタクル……って確かタク提督さんの本名だったっけ。とにかく僕達もお姉さんのお陰でとても助かったよ。彼によろしく伝えておいてくれると嬉しいな。気をつけて帰るんだよ、お姉さん」

 時雨達にお礼をした後、空中浮遊で呉方面へ向かい、そして無事に帰る事が出来た魔亜夜。帰宅直後に報告よりもまずはお風呂と叫び、艦娘の入渠室を半ば勝手に使ってリフレッシュした後に成果報告を行い──

魔亜夜「成果!! 1番大事なディープシーアイアンは無事に手に入れられたよぉっ!! それも沢山!! アイテンタクル様、ほめて、あと撫でて」

タク「おぉー!! よくやった魔亜夜姉……!!」

 ご要望通りの褒めと撫でをしまくり、嬉しい気持ちになりながら他の成果も伝える──

タク「色々な情報を得て来て偉いぞ……こっから深海鎮守府までクソ遠くて、4日後に大本営が深海教の奴らに襲われそうで、その深海教の偉い人は鰐淵瑠偉って人なんだね。 一応大本営の防衛が優先かなぁ……あそこ潰されたら私はともかく他の提督達がヤベェ。あとは謎の予定もあると。ま、とりあえず魔亜夜姉は取ってきたヤツを何個か魔界に保存してからほっぽちゃんとか明石辺りを呼んでアイアンボトム・サウンドでも作動する装備品作りに取り掛かって、はいコレ魔亜夜姉の次元の穴を開ける道具、魔界に置きっぱだったみたいだよ」

魔亜夜「お、ありがとぉ。アイテンタクル様はアイテンタクル様で大本営の防衛頑張ってねぇ、私も防衛戦に参加出来そうなら参加するから……!!」

 こうしてタク提督は神州丸とカーラに事情を伝え、更に内海にも事情を伝え、万が一早く襲撃が来ても大丈夫なようにと早めに大本営の防衛を始めることに

魔亜夜は北方棲姫と明石、夕張と共にアイアンボトム・サウンドでも作動する装備品の製作に取り掛かる──

4日後の夜、魔物故に実は眠らなくても多少なんとかなるタク提督が大本営にて見張りをしていると謎の男達が大本営に侵入しようとしているのを見つけ、神州丸とカーラを起こしてその男達を迎え撃つ……予測通り彼らは深海信者だった

深海信者A「な、なぜバレた!!」

カーラ「こんな事はお見通し……と言いたいけれど、魔物さんのご友人による情報提供のお陰」

深海信者B「か、かか勘違いじゃねーか??」

タク「残念だったねぇ……仮に君達が大本営のお偉いさんのクビを狙ってない人でも、深海信者である時点でもう命など無いも同然!! さぁ我が魔法の餌食と……」

??「下がれ、お前達」

 突如物陰から聞こえて来た謎の声。その声が聞こえた方を向くと1人の深海信者の女が立っており、その手にはホログラフを映し出す機械によって深海棲艦のような目をした髭面の男が映し出されており──

深海信者AとB「きょ、教祖様っっ!!」

神州丸「教祖? もしや、あの者が……」

 2人の深海信者が声を揃えて教祖様と発言した通り、現れし男は自ら名前を鰐淵瑠偉だと明かす

カーラ「アイツが……人々を苦しめ、無数の悪事を働き、そして風雲さんを拉致した組織のボス……ッ!!」

タク「ちっ、この場に居れば今すぐその命を奪ってやったんだがな。んで、その教祖様がそんなマシンを使ってまで何の用?」

鰐淵「お前達がこの場に現れる事を読み、予め宣戦布告をしておこうと思ってな。と言ってもワシの宣戦布告ではなく……女王様からの宣戦布告だ!」

 鰐淵が言うにはタク提督のこれまでの活躍に加え、先日の魔亜夜による本拠地侵入などが目に余るとの事で後日、深海棲艦のほぼ全ての戦力を投入して白亜香鎮守府を襲撃を行うらしく──

神州丸「余程提督殿や鎮守府を早く消し去りたいようですね。相手の立場として考えれば至極当然なんでしょうけど……」

タク「ふー何とも恐ろしい! だが逆に言わせてもらおう、こちらももう時期女王様をぶっ殺す予定だし……深海棲艦が全部同じとこに来るとなれば迎え撃つプランも立てやすい。それが真実である前提だけどね」

鰐淵「ほう、なかなか強気な発言……流石は女王様を悩ませる提督……。ちなみに一つ言わせてもらうが、深海棲艦の全戦力とは我が深海棲艦信仰教団も含まれておる。この通信機を持っているそこの女幹部や北方棲妹様に物凄い力を与えてくださった巨漢の幹部も、全てを使ってお前達を倒すとの事……楽しみにしておくがよい」

 そして一通り伝える事を伝え終えたのか、ホログラフによる通信を終えて女幹部共々去って行った──

カーラ「私達が今まで深海教って呼んでた組織、本当は深海棲艦信仰教団って名前だったんだ。……で、その組織のボスにも幹部にも置いて行かれた哀れな信者さん達はどうする?」

タク「そうだなぁ……大事な鎮守府に深海信者が襲撃するなら部下を増やしておきたいし、コイツらも部下に加えてやろうか」

深海信者達「こ、この状況から俺達は助かるのかっ……?」

 少しだけ希望を持つも束の間、雷の魔法で一瞬にして始末してかつてブラック鎮守府の提督にしたような、人の死骸を魔物にする術を始める──

神州丸「この術を見るのはかつて宿毛湾泊地に行った時以来だ……あの時は遠目でしか見ていなかったからどういう風に変化するのか楽しみであります」

カーラ「恐ろしい力……。闇の力を失っていようと、人に協力的であろうと、やっぱり魔物は魔物らしく敵には残忍ね……」

 2体の死体から肉や内臓がみるみる溶け、露わになった骸骨から前と同じく再びダークボーンを生み出す──

そして今回は死亡したてで魂もすぐそこに居た為か、幽霊の魔物も2体新たに生み出し──

神州丸「この紫のお化けも提督殿が元居た魔界に住んでいる魔物なのですか?」

タク「そうとも! 名前は魔界幽霊、人や魔物問わずに魔界で死んだ者が転生する候補の1つであり、闇の弾幕攻撃や身を挺した突撃が得意な魔物だー! 他にも第三の目に長く見つめられるとしばらく魔法を封じられてしまうが……私とカーラ以外、誰も魔法を使わないこの世界ではそれは何ら関係のない事だ」

 新たに生み出した魔物達と、ついでに初代ダークボーンに識別名をそれぞれ1号2号……と簡単に名付け、鎮守府に帰還すると共に鎮守府の守りを固めるように命令を下すのであった

その頃、鎮守府では色々と事が進んでおり──

明石「ついに出来ました!! アイアンボトム・サウンドでも動く、艦娘に対応した深海棲艦のような装備……!! とはいえコストも時間もとってもかかりますし……実際にあそこに行く主力に装備させるのみの生産になりそう。コレは基本的に誰でも装備出来る主砲だから良いけど、提督が帰って来たら誰を連れてくのか聞かなきゃ…‥って思ってたら丁度良いところに」

タク「連れてく主力ぅ? 決めてあるぞー。決戦に連れて行く子は……金剛、加賀さん、夕張、暁、霞、島風、そして徒歩戦を考えて神州丸だ。もしメンバーが変わったとしても艦種は変わらないから安心して欲しい。ただ念の為、駆逐艦用の装備はもう1隻分は増やしておいて欲しいかも。あと島風にはアイアンボトム・サウンドでも動く靴の艤装も作っておいてね」

明石「了解致しました!!」

夕張「お、私を連れてくのね!! 私用のはどんなカスタムにしちゃおっかな〜〜」

 明石は頼まれた通りに装備を作り始め、夕張は自分が主力との事なのでウキウキで自分の装備のカスタムを始めるのだった

提督室に戻り、とある道具作りの作業に取り掛かっているとエリーからの報告があり──

エリー「上官様、鎮守府内の全艦娘の育成完了致しました!! 練度はかなり高くなり、強化改装も済ませてあります。特に頼まれていたスピード自慢のあの子は海上なら誰よりも速くなれました♪」

タク「よくやった、エリーよ!! 準備は整いつつある、あとはほぼコイツを完成させるだけ……!!」

 

 

 決戦の時まで残り僅か、タク提督が秘密裏に製作中の道具とは……

そして無事に勝利して闇の力を取り戻せるのか──

 

〜次回へ続く〜

 

 

オマケtext

 

訓練中、海上ではしゃぐ島風とそれを見守るエリー──

島風「今の私なら、ここと佐世保なんて往復で一瞬ですっ!! あー風が気持ち良い〜〜!!」

エリー「上官様に言われた通り、物凄くスピードに特化させましたが……本当に物凄く速い……。魔亜夜様に言われ、このような訓練方針にしたみたいですけど何故なんでしょうか。 ……あ、島風さん岩に衝突して…‥痛そうですね。 寧ろあの勢いで衝突してもまだピンピンな辺り流石は艦娘としか……」

 

魔亜夜にアイアンボトム・サウンドに行ってもらっている間に訓練中のタク提督、それに付き合う残りの暗黒星雲三姉妹、それを遠くから見守る艦娘達──

白美「さぁさぁ! この鬼のような量の魔法を捌き切れないと深海棲艦のボスには勝てないわよぉーっ?!」

紅香「ふっ、白美お姉ちゃんの魔法と私の剣技を躱しながら攻撃を叩き込んでっ! じゃなきゃ勝てないよ!」

タク「くぉやっべ攻撃激しいッ……! 回避しか出来ねえ……私もまだまだって事かッ!」

 

暁「司令官、大変そうね」

響「だね。でもあれも司令深水女王を倒す為に必要な事……らしい」

電「純粋な腕力や魔法の修行はしなくても良いのですかねね」

雷「それも後でやる、って言ってたけどまずは自分がやられない事を優先してるみたいよ。がんばれー! 司令官ー!」

 

タク「うぉっ、雷の応援が聴こえて来た……頑張るぞぉ! あっやべあっち見てたら攻撃避けれな……げぐぁー!」

白美「あーもう、周りなんて気にしてるからよ。紅香、回復薬持って来なさい」

紅香「は〜いお姉ちゃん〜〜」

 

雷「……これって私のせいなのかしら」

響「さぁ? でもなんだろう、まるで長年に渡る怨敵を倒した時みたいな声をあげていたね……とても痛そう」

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