半分少女のヒーローアカデミア   作:Akafuku2000

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せっかくオリ主書いてるなら普通に入れても変わり映えしないと思ったので少し変えて見ました。ハーレムパートあるしいいかなって。


半分少女と文化祭へ2

半分少女のヒーローアカデミア

 

文化祭が近づき、刻一刻と準備が進められる中、私たち公欠補習組はようやく──

 

「うーっす!」

「遅くなってごめん!」

「今日で補習終わりましたー!」

「私たちも参加するよ!」

「ケロー!」

 

全ての補習授業が終わり、文化祭準備に参加できる運びになった。

 

「おかえり補習組!」

「君たち、待っていたぞ!」

 

他のA組の面々に快く迎えられる。中では既に出し物の内容について話が始まっていたみたい。

 

私たちのクラスがするのは、歌とダンスだ。肝心の話し合いには出られなかったが、バンド隊とダンス隊、それを盛り上げる演出隊に分かれてやるとは聞いている。話を聞くに決めようとしてた内容はバンド隊のメンバーと楽曲決め、あとは演出内容といったところらしい。

 

「音楽はニューレイヴ系のクラブロックに決まったのね。」

「耳郎がベースで八百万がキーボードってのは分かるんだけど……」

「爆豪くんがドラムっていうのはなんて言うか……」

「意外!」

「何か文句あっか!?」

 

バンド隊の内、ドラムは爆豪に決まったのだとか。楽器を演奏するのはからっきしだけども、ドラムというのはバンドのリズム、テンポを作る重要な土台だと聞いたことがある。つまりバンド全体を見て曲の進行を取りまとめる役なのだが、その繊細な役割に対して爆発さん太郎がやるというイメージがみんな湧かないらしいね。

 

でもコイツ、結構習い事とかしっかりやってたタイプなんだよな、それこそ音楽教室とか。お母さんがそこら辺、マメな人だからね。ヤンキーみたいな顔に似合わないのは分かる。それに

 

「かっちゃん、中学んとき軽音部に交じって楽器いじってたから慣れてるんだよねー」

「なんで知ってんだよ!テメェ帰宅部だったろうが!」

「さぁ?なんでだろうね。」

「そういやお前ら同中だったな……」

 

そうですよ、もう付き合いもかれこれ4年目ですよ瀬呂くん。

 

一応なんで知っているかと言うと、爆豪の演奏には割とクセがあるから。時々、軽音部にやたら上手いけど、めちゃくちゃなアレンジする奴いるなって思ったらたまたま爆豪だったんだよね。一介の中学生レベルじゃない演奏するんだもん、耳にも残る。

 

こっそりやってたからいつ言ってやろうか温めてたけど、ついに日の目を見ることが出来た、満足。

 

「それで肝心のボーカルは誰が担当するのかしら?」

「それがまだ決まってなくて……」

「え、耳郎さんじゃないの?」

「えぇっ!?」

 

やると思ってたって感じのお茶子さんに耳郎さんが驚きの声を上げる。A組で一番音楽に詳しいし、実際にベースも担当するから私も耳郎さんだと思ったけどなぁ。

 

「ボーカルならオイラがやる!モテる!」

「ミラーボール兼ボーカルはそう、この僕!」

「楽器は出来ねぇけど歌なら自信あんぜ!」

 

耳郎さんが引いた隙に峰田くんたちがここぞとばかりに立候補する。やる気があるんなら別にいいかと思ったんだけど……

 

切島くんは演歌ばりのこぶし、峰田くんは普通に上手くない、青山くんは謎の裏声で、評価は散々だった。彼らの歌を披露する機会はまた今度にしてもらおう。

 

「私もお茶子ちゃんと同じで耳郎ちゃんがいいと思うよ!前に部屋で教えてもらった時、歌もすっごく上手かったんだから!」

「ちょ、ハードル上げないでよ。やりづらく……」

「いいからいいから!」

 

恥ずかしがりな耳郎さんは押しの強い葉隠さんに押されるがままマイクを持たされる。彼女の気が乗った時は私も何度か歌を聞かせてもらったことがある。プロかと思うくらい上手かった。自分も歌はそんなに下手じゃないと思ってたけど、あの歌声を聞いて全く敵わないと感じた。

 

うん、だから大丈夫だ。

 

「俺たちの魂の叫びを差し置いて、どんなもんだよコラ!」

「俺も耳郎の歌、聞きてえなぁ。いっちょ頼むぜ!」

「わかった、やるってば!」

 

耳郎さんはマイクを握り、緊張の面持ちで目を閉じる。

 

そしてその口から飛び出してきた歌声は……

 

 

 

「耳が幸せーー!」

「ハスキーセクシーボイス!」

「でしょでしょー!」

 

誰もが唸る美声だった。堰を切ったように大歓声が上がる。歌ってる最中、みんな口を開けなかったくらいだ。撃沈した立候補者3人を再度撃沈するほどの威力もある。

 

やっぱり耳郎さんは上手い、バンド隊のボーカルは彼女以外ありえないね。

 

「よーし!では満場一致で決定だ!」

「〜〜〜〜ッ、じゃあそれはそれで……で、あとギター!2本欲しい!」

「ウェーイ!やりてぇ!ギター弾けるとかカッケェ!」

「やらせろ!」

 

恥ずかしさから復活し、我らがボーカルはギター担当を求める。これにはカッケェの好きな上鳴くんとどうしても何がしかモテるポジションが欲しい峰田くんが立候補した。

 

「やりてぇじゃねぇ。殺る気あんのか!?」

「あるある!超ある!」

 

やる気の字が違う気がしたがまぁいいか。超やる気あるらしい上鳴くんはいい感じに弦を弾き鳴らす。練習はこれからだろうけど、なかなか様になってた。彼の髪色と偶然にも似たカラーのギターは良く似合う。

 

そして、もう1人の立候補者は、残念ながら……

 

「キャラデザのせいで手が届かねぇよッ!!!!!」

 

ギターをそっと置き、峰田くんは涙を流しながら走り去る。彼の体格では大人用のギターだと、持ち上げるのが精一杯で弾くには丈が足りなかった。さすがにこれは同情する。

 

バンド隊決めでわちゃわちゃしてる間に各所で自分のやりたいことの話が進む。うーん私は何やろうかな。

 

「ねぇ、水穂は何やりたいか決まってる?」

「まだ考え中〜」

「ならダンスにしようよ!」

「ダンスかぁ。うん、やります!」

「よっしゃ!」

 

ダンスってやったことないけど、運動神経には自信あるし挑戦してみるか。先生が三奈さんなら1か月でも間に合うでしょ。

 

「じゃあ水穂、センターやって!」

「センターね、はーい……はい!?」

 

センターってあのセンター?アイドルとかが真ん中で踊ってる花形みたいなやつ?

 

……じょ、冗談じゃない!

 

「無理無理!そんな役!私、ド素人だよ!?」

「えーー、水穂って美人だし、見た目も目立つし映えるのに。」

「その観点で言うならダンスの上手さも加点して圧倒的に三奈さんだと思うけど!」

「いいじゃんやってよー!」

「無理!」

「やって!」

「無理ーー!」

「くぅー!この強情なヤツめ!」

 

強情なのはそっち!

 

こ、こんなに食い下がられるとは思わなった。三奈さんは私を何とかしてセンターに起きたいらしい。言い合いになって文化祭準備で良い空気なの壊したくないけど、勘弁して欲しいのも本音だし……どうにかスマートに断れないか?

 

「こうなったら私にも考えがあります。」

「何言っても受けないよ!」

「フッフッフー、それはどうかな?……轟ー!カモン!」

 

なんで轟くん?助っ人呼んで私を説得しようって腹なのかな。私は受けんぞ!

 

「なんか用か?芦戸。」

「水穂をダンス隊のセンターにすることにしたの。」

「やらない!」

「やらねぇのか。」

「普通に納得してる!?」

 

うがー!っと三奈さんが頭を抱える。いいぞ、このまま有耶無耶になれ!轟くんの天然はそう簡単に御せないよ!

 

「質問変える!轟は水穂がセンターやるのどう?」

「まぁ、いいんじゃねぇか。」

「そうじゃなくて、轟は水穂のセンター見たくないの!?」

「俺にそれ聞いてなんになるんだ?」

「まぁまぁ答えてよ。簡単なアンケートだから!」

「そうか…?」

 

おや、なんか雲行き怪しくないか?やめてよ、そんな真剣な顔で考えないで!

 

止めるに止められないまま轟くんはたっぷり5秒は考えて口を開く。

 

「俺は……見たいと、思う。」

「お!」

「加山なら上手くやれるだろ。そういうのはよく分かんねぇけど、お前なら絶対似合う。」

「〜〜〜ッ!」

「轟はこう言ってるよ!やるの!やらないの!」

「ぐぬぬぬ……」

 

なんでこんなに上手く誘導できるんだ。

 

 

 

……あぁ!!あの時か!仮免試験前のあれか!だぁぁ!やられたーーー!

 

三奈さん、このパターンに持ち込んだら私が断れないって分かってたな!?

 

くそぉ……やりたくない、やりたくないがッ!轟くんにそう言われると悪い気はしないんだよなぁ。……我ながらチョロすぎる。

 

「……やります。」

「私の勝ち!水穂ったら顔真っ赤じゃん、可愛い〜」

「誰のせいだと……」

「加山、楽しみにしてる。」

「…………うん。」

 

手で髪を弄びながら控えめに返事をする。楽しみにしてくれるならやるしかない。やるしかないかぁ……この恥辱は忘れないぞ。

 

私が三奈さんから予想外の恥ずかしめを受けてると再びバンド隊の方からギターの演奏が聞こえてくる。さっきの上鳴くんよりは上手な演奏だったので振り返ってみれば、なんと常闇くんだった。

 

背後に暮れる寸前の夕日を幻視するような哀愁漂う音を奏でてた。

 

「なんて切ねぇ音を出しやがる……!」

「弾けるのか!なぜ黙ってた?」

「……Fコードで1度手放した身ゆえ。」

 

あー、Fコードか。なんか難しいらしいね?初心者が挫折するあるあるポイントなんだっけ。

 

「峰田、お前が諦めるのならば、俺がその分まで爪弾く。」

「……勝手にしろやクソが。くだらんくだらん、はよ終われ文化祭。全員爪割れろ。」

「ダンス、峰田のハーレムパート作ったらやる?最後は水穂と2人で踊るのも入れよっか?水穂もいいよね?」

「なんか色々可哀想だし、みんなでやる文化祭だもん、いいよ。」

「やる!やるわ!はよ来いや文化祭!」

 

なんて変わり身の速さだ。ついさっきまで呪詛を吐いてたとは思えない。全く、自分の欲望に正直なヤツめ……しかしこの欲望1つでヒーロー科をやり続けてるんだから馬鹿に出来ないんだよな。ある意味、尊敬すべきところかもしれない。

 

復活した峰田くんも加え、三奈さん主導のもとダンス隊のメンバーと役割決めが進められていく。バンド隊、演出隊も話し合いは順調のようだ。バンド隊の方は爆豪にギター2人がついていけるか心配だけど……そこのあたりは耳郎さんがいい感じにまとめてくれるか。

 

そして、各隊の話はどんどん進んでいき、時刻は深夜1時を回った頃。

 

「よーし!これで全員の役割、決定だーーーっ!」

 

飯田くんが委員長として宣言する。

 

ついに担当の割り振りが決定した。全員が深い疲労の色を浮かべ、何人かは濃いクマまで作っている。飯田くんも深夜テンションと疲労で若干壊れ気味である。目が怖い。

 

明日も朝から学校なのに、こんな時間まで話してしまった。みんな楽しくなっちゃって誰も止める人が居なかった。

 

「明日から忙しくなるぞ!!!」

『おおーーー!!!』

 

雄英生活初めての文化祭だ。みんなのためにも、壊理ちゃんのためにも最高のものにしよう。

 

 

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