半分少女のヒーローアカデミア   作:Akafuku2000

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小説って書くの難しい……




半分少女と面影

半分少女のヒーローアカデミア

 

第5試合が始まる。

 

波乱万丈に満ちた対抗戦もこれで最後だ。爆豪の戦いは面白かったけど、こっちも楽しみ。なんせ緑谷くんがいるからね。

 

ただ、気になることがあるとするならワン・フォー・オールに起きている異変かな。1度変な夢と個性の暴発があって以来、何ともないらしいけど。

 

「緑谷くんたちのフォーメーション、第4セットの爆豪くんたちと似てるな。」

「バランスも似てるからな。ただし耳郎係。」

「はーい、索敵係ね。」

「が、いない分、俺たちより慎重に動かないとすぐやられそう。」

「そうだね。さっきみたいに誘い出して位置特定するなら、緑谷が爆豪以上の働きをしなきゃだね。」

 

ふむむ……確かに瀬呂くんと耳郎さんの言う通り。

 

緑谷くんの火力、機動力は爆豪に勝るとも劣らない。三奈さん、お茶子さん、峰田くんのサポート性能も高い。痛いのは索敵を自力でやらないといけない事だ。3人の内、誰かが索敵系の個性なら似た試合運びができたはず。

 

と言っても上手く行くかは判断つかないな。何せ相手には、あの物間がいる。奸計をやらせればピカイチの奴……厄介この上ない。そこに心操くんが加われば鬼に金棒。他3人も搦手が強いし。

 

B組チームには、いるだけで戦況を変え得る程の人はいない。だけど、それ故に弱点の少ない堅牢さがある。突き崩すなら司令塔の物間からだろうが、彼も自分が狙われることは織り込み済みで作戦を練ってくるか。

 

「……早速仕掛けてきたな。」

 

先陣を切る緑谷くんへドラム缶が飛ぶ。不意の攻撃だったけど、彼は難なく反応して蹴り飛ばした。

 

今のは柳さんの個性「ポルターガイスト」、周囲の物を操れる個性。B組は近いぞ。

 

『……ッ!!!』

『あれ、見つかっちゃったか。』

 

緑谷くんが空気弾を飛ばした先に物間がいるのをカメラが捉える。超パワーで押し出された空気がパイプをひしゃげさせる。が、回避した物間に焦りはない。惚けた口調通り、わざと見つかったっぽいな。

 

物間の個性は「コピー」、触れた相手の個性を文字通りコピーできる。制限時間、同時使用不可と言った制約はあるが、仲間と彼の頭脳が合わされば無類の強さを持つ。

 

つまり何をしてくるか分からない。

 

それを警戒して私は2人の動きを注視するが、物間の取った行動は私の予想を外れるものだった。

 

『爆豪くんの活躍を見たあとで、君を警戒しないわけがない。クレバーな人間はそう考える。だが、クレバーな人間はこうも考える……さっきの彼の強さは他の3人によって引き出されたものだと。先に潰すべきは、その3人だと。』

 

構えを崩さない緑谷くんを前にして物間はペラペラと喋りだした。

 

か、会話か……!いやらしい奴め。

 

彼の特筆すべき能力はいくつかあるけど、話術は中でも秀でている。特に相手を煽ることに関しては天才と言っていい。並の忍耐ではあっという間にプッツン来てしまう。

 

こちらの狙いは他3人たちの方だ。もう仲間が見つけている、君が動き回ったおかげで。4対3で不利、早く助けに行かないと、いや罠かもしれないぞ、と精神に揺さぶりをかけてくる。焦燥感だけを刺激し、何をすべきなのか判断を鈍らせるつもりだ。

 

緑谷くんは耐えるしかない。心操くんの「洗脳」をコピーしている可能性がある以上、下手に口は開けない。一刻でも早く捕縛するために、ひたすら攻撃を続けるのみだ。

 

「仲間の方を見向きもしないなんて薄情だなァ!」

 

空気弾で牽制を入れるが効果なし。煽りもエンジンがかかってきたらしい、キレが増してる。

 

お茶子さんたちを見つけたというのもハッタリではなく、あちらも試合が動いている。しかし、心操くんの姿は見えない。3対3だ、彼は物間についているんだろう。緑谷くんが物間に釘付けで3人は苦しそうだが、まだ詰まされてるわけじゃない、粘れるはずだ。

 

『心操くんとこんな話をしたよ。恵まれた人間が世の中をぶち壊す。彼の友人なら教えてくれよ、爆豪くんさ!何故、彼は平然と笑ってられるんだ?』

 

物間が話題を変える。緑谷くんの危機感ではなく、感情を逆撫でする方向へ。

 

そしてそれは私にも飛び火する。

 

『ヴィランに拐われ、平和の象徴を終わらせた!張本人がさァッ!!!』

 

「アイツ……」

 

──体が熱を持つ。奥歯がぎしりと音を立てた。

 

これは物間の作戦だ、相手がいかにも反応しそうな言葉を選んでるだけだ。それは分かってる。でも、分かっていても、今の言葉は聞き捨てならない。

 

私の友達を貶すことだけは許さない。

 

あぁ、確かに爆豪は気持ちのいい奴じゃないよ。口は悪いし、高慢ちきな態度が鼻につく。それでも私は爆豪のオールマイトへの憧れを知っている。そんな憧れの人を終わらせる切っ掛けを作ったことが、彼にとってどれほど後悔だったか、それに触れている。悲しかった、悔しかった、自分の弱さへ怒りが抑えられなかった。それは十分な実力を持ちながら、発揮出来ず仮免試験に落ちてしまうほどに。

 

だから一層に努力した。順調に仮免を取得し、インターンにさえ行くクラスメイトを尻目に黙々と補講を受け続けた。1人では足りないことを自覚して、他人との協力を心掛けるようになった。強くなるために、二度と後悔しないために。

 

だから、知らないとは言え、作戦のためとは言え、爆豪の努力を踏みにじった物間に心底腹が立った。

 

画面越しの物間を睨めつける私の視線に緑谷くんが映る。その最中、物間へと伸ばされた彼の腕から「黒い紐」としか言えないものが飛び出してくる。

 

「何あれ?」

 

分からない。分からないけど、あれを見てると体がチクリとする。無意識に右腕を擦る。

 

 

 

 

──右手が熱い。

 

 

頭に血が上ってるみたいだ。いや、これは個性の暴発に似ていて……

 

 

あれ

 

 

「熱ッ!?」

 

 

右腕を硬く固定していたギプスをも突き破り、炎が噴出する。

 

熱い、熱い熱い熱いッ!!!

 

なんで……!?こんないきなり!

 

急速に腕が灼けていく感覚だけが伝わってくる。暴発した理由は分からない、同時に1人では止められないことも自覚した。今までの過負荷や制御が緩んだ程度の話じゃない。大元の「何か」を無意識に外してしまったような。

 

ほとんど反射のように、被害が広がらないよう蹲った。そして咄嗟に左手で押さえようとして返ってきた感触に絶望する。

 

 

右腕の感触がなかった。

 

 

手がすり抜けてしまう。腕があるという感覚は残っているのに、そこには煌々と燃える炎しかない。もう何が起きているのか分からなかった。それでもただ、このままだと自分は死ぬ、そんな確信があった。

 

いや、

 

違う、

 

そうじゃない。

 

これが止まらないと、私は「消える」のか……

 

「──ッは、ぁあ……、〜〜〜ッ!」

 

いくつもの光景が頭を過ぎる。走馬灯というやつだろうか。今まで出会ってきた人たちの姿が次々と浮かんでは炎の中へ消えていった。それに呼応して現実と幻覚の炎の勢いが増す。

 

私を焚べているみたいだ。

 

少しずつ、少しずつ体が解れていく。

 

無くなっていくのと同時に意識も遠のく。

 

 

微かに聞こえる悲鳴に混じる聞き慣れた怒号。

 

周りを包んだ氷の冷たさ。

 

不意に途切れた個性。

 

「ありが、と……」

 

──その安心感に意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ ※ ※

 

「ねぇ、ちょっと。起きなさいって、ねえってば!」

「……んぁ?」

 

誰かに強く揺さぶられる感じがして目を覚ます。キョロキョロと周りを見渡すとすぐ側に大人の女性がいた。この人が起こしてくれたのかな。

 

頭がぼんやりとしていて状況がよく分からない。でも、その人の容姿には凄く目を奪われた。何せ真っ赤だ、髪も瞳も燃えるように紅い。私の髪色とは比べ物にならない程に鮮やか。

 

「どうしたの?まだ寝ぼけてる?」

「はっ!いや、起きてます!」

「そう?じゃあ良かった。」

 

安心したようにニコリと笑う彼女からは、どこか幼い印象を受けた。最初見た時は10は上かなって思ったけど、顔立ちは凄く子供っぽい。童顔ってやつだね。

 

しかしここはどこなんだろうか?地べたに寝そべっていた体を起こして見渡してみるが、一面真っ白で端すら見えない。白い地平線が果てしなく続いているように見える。

 

「ここはどこなんだ、って顔してるね?」

「まぁ、はい。分かるんですか?」

「いや?全然。私もよく分かってない。」

「えぇ……」

 

分からないんかい。訳知り顔で話すものだから知ってると思ったのに。

 

というか、ここがどこかも重要だけど、そもそもこの人誰?

 

「つかぬ事を聞くんですけど、どちら様で?」

「それもわっかんないや!自分の名前とか記憶とかさっぱり覚えてないの!」

「ふ、不審者……」

「ひどーい!あ、でも少しだけ分かることもあるよ。」

 

ピコーンと電球でもつきそうな感じで、お姉さんは閃いたって顔をする。数回の会話で思った、この人めちゃくちゃ表情豊かだ。

 

「君の個性は私の個性だったってことと、多分ここは君の頭の中だってこと。」

「じょ、冗談ですよね?」

「これはほんとだって。じゃあ、君のことを当ててみようかな?……えーっと、名前は加山水穂、個性「半水半燃」、得意技は水蒸気爆発。雄英高校の1年生、へぇ!凄いじゃん。あと保護者は……相澤消太って人か。」

「……ッ!?」

「どう?あってるでしょ。まぁ、その顔見れば一目瞭然だね。」

 

はわ、はわわわ!私の記憶マジで覗いてる!?この人とは間違いなく初対面なのに!

 

もしかして人に見られたくないあれやこれやも!?

 

あまりの衝撃に薄ぼんやりとしてた頭が完全に覚醒する。思わず飛び退いてしまったくらい。

 

「そ、そんなに警戒しなくても……大丈夫大丈夫、君の記憶を知れたのはたまたま、バグみたいなものなのかな?」

「バグ、ですか?」

「そうそう。君がここに来る前に起こったことと、私の意識が目覚めたことが、こう…なんというか混線しちゃった?みたいな?」

「あやふや……」

「そんな残念な人を見る目しないでよぉ。」

 

う、しょんぼりさせてしまった。

 

でも言われてみると、直前の記憶が蘇ってくる。確か対抗戦を見てて、物間の言い方にカチンと来て……そうだ!緑谷くんの様子がおかしくなったのを見た途端、個性が暴発したんだった!それから負荷が強すぎて意識飛ばしちゃったんだ。

 

なんだか状況が分かってきたぞ。

 

この人、ワン・フォー・オールに宿っている継承者の人格、それと同じなんだ。炎の個性はオール・フォー・ワンに与えられた他人由来、個性そのものに持ち主の人格が宿るなら、緑谷くんと似たことが起きてもおかしくない。

 

多分、切っ掛けはさっき見た彼の異変だと思う。個性の生まれた理由が近しいから何か影響を受けたのかもしれない。今まで緑谷くんが体験したことを私は一切感じてなかったけど、あの飛び出した黒いのがそれだけ大きな出来事だったとすれば有り得る話だ。

 

ワン・フォー・オールの変化が私の個性にまで届いた。その衝撃に暴発が起きて、お姉さんの人格が呼び覚まされた。それがこの状況。

 

「少し今の状況がわかりました。」

「ほんと!?教えて教えて!」

「えっとですね……」

 

考察を交えてお姉さんに私たちに起きている現象の説明をする。私の個性の成り立ちや緑谷くんのことも含めて。ワン・フォー・オールのことを話しちゃったけど、私の頭の中で起きてることなら問題ないはずだ。

 

荒唐無稽な話にお姉さんは目を丸くしていたが、頭の中で他人と話してる時点で荒唐無稽なのですんなり受け入れていた。

 

「なるほど……それは大変だったねぇ。」

「心配してくれるんですか?」

「ううん、ただの感想。君の話した通りなら、私は本来の私が残した影法師でしょ?そんなのが心配したって野暮なだけだよ。それは君自身と周りの人とで何とかなるって。」

「ふふ、ありがとうございます。」

 

思わず笑みが溢れてしまう。説明の中にあった私の過去について、あまり触れられたくないところだと、あっさり流してくれた。優しい人だ。

 

「しっかし、ワン・フォー・オールとオール・フォー・ワンかぁ。君も難儀な話に巻き込まれてるね。助けてあげたいけど、私にできることはほとんどないかも。全然知らないことばっかりだもん。」

「私は個性の持ち主がお姉さんでよかったですよ。」

「お、嬉しいこと言ってくれるじゃん。じゃあ、そんな良い子に1つアドバイス。」

「アドバイス?」

 

お姉さんは自信たっぷりといった感じだ。年上なのに年下みたいな可愛さがある。

 

「ズバリ!個性の使い方!」

「使えてますけど。」

「ちがーう!もっとちゃんとしたのがあるんだって!いい?私の右手を見ててね?」

「は、はぁ……?」

 

割とできるようになってきてるし、今更使い方って言われても……と思うが、一応お姉さんの言うことに従って手を見つめてみる。何の変哲もない普通の手に見える。

 

……ん、あれ?

 

「手が炎に変わった?」

「そう!私の、いや君の個性の本質は炎化、体を炎に変えられちゃうんだよ。」

「うそ……全然知らなかった。」

「だろうね。この個性は本当なら放出は苦手なんだけど、君の元々持っていた水の個性と混ざって強い放出型になってたみたい。でもワン・フォー・オールってやつの影響でロックが外れた。今回の暴発はそのせいだよ。」

「そっか!だからあのとき!」

 

右腕が消えたんだ!

 

確かに感覚はあるのに、そこにないという気持ち悪さの訳が分かった。無意識に炎化させてたのか。

 

「ただ、この個性も私が持っていた時と変わってるみたい。私の頃は変化できるのは手足のみ、持続時間も短かったし、体力が結構持っていかれてた。それが強化されてるっぽい。」

「それって具体的には?」

「基本は全身の変化と持続時間の延長だと思う。でも一番重要なのは体力の消耗、かなり激しくなってるし、使い切ったらこの個性は君自身を代償に求めるようになる。暴発したとき、かなり苦しかったでしょ?それがその代償。」

「代償……」

 

喉が鳴る。強化された個性本来の使い方、炎化という体を非実体にできるのは強そうだ。けど、代償がある。

 

その代償すら使い切った先にあるのは……

 

「消える……?」

「分かってたか。今の炎化はかなりリスキーだよ。使い方を誤れば、君は消滅する。肉体そのものを対価にしてるからね。」

「どうにか、ならないですか?」

 

元の持ち主であれば何か分かるはずだと、縋る気持ちで問う。使い方を覚えなくては、意図しない発動で死にかねない。それだけは絶対に嫌だ。

 

「あるよ。」

「やっぱりないですよね……え?」

「だから、あるよ。」

 

え、あるの???

 

「さっきも話したけど、この個性は水の個性に強く影響されてる。でも、それは逆がないことにはならない。炎化も影響を与えているんだよ。」

「影響を与えてる……もしかして体を炎に変えるみたいに、水にも変えられる、かも?」

「正解!だから練習するなら水化からにしなよ。できる可能性は十分にある。君が遺伝で受け継いだ個性なら、負荷も格段に少ないし炎化の練習にもなる。何より強力な手札が増える、これはやるしかなくない?」

「それはもう是非!」

「いい返事!」

 

一瞬、爆弾すぎる個性なことが発覚して意識飛ばすついでに、あの元白髪男を道連れにしかけたけど、これなら何とかなるかもしれない。

 

見えた光明の嬉しさにお姉さんとハイタッチ。頭の中のお姉さん、凄く頼りになった。ほんといきなり変なところに来て、知らないお姉さんと出会ってびっくりした。

 

思わぬ所で思わぬ出会いがあるものだと感じ入っていると、急に意識がフワッとしてへたりこんでしまう。

 

「……おっとと?」

「ふらついてきたね。そろそろ時間かな。」

「時間?」

「もう起きる時間ってこと。」

 

あぁ、そっか。私ってば気絶してたんだった。

 

でも、最後に一つだけ聞きたいことがある。

 

「あの……お姉さん、の名前を。」

「えーー?忘れちゃったよそんなの。……うーん、名無しは名無しで呼びにくいか。」

 

ウンウン唸って考えてるけど、やばいそろそろ飛びそう。いや、起きるんだけども。

 

「名無し、名無しの権兵衛……じゃあもうシノでいいや!私はシノ、よろしく!」

「安直……」

「うっさい!あと起きちゃう前に言っとくけど、私ってそんなに出て来れないからね!自分で頑張ってね!」

「はーい。」

「よろしい。それじゃあね、水穂ちゃん。」

 

そう言ったシノさんが頭を撫でてくれた感触がしたあと、私の意識は一度途切れた。

 

※ ※ ※

 

「お、ほんとに起きた。」

 

パチリと目が覚める。頭の中で既に起きてたからかスッキリしてる。頭の中で起きてるというのも意味不明だけどね。

 

「……知らない天井だ。」

 

昔のアニメの名台詞らしい、一度言ってみたかった。

 

ていうかさ?この嗅ぎなれた匂い、独特な感触のベッド、そもそも分かりやすい仕切り用のカーテンレール……

 

ここ病院じゃん!?

 

え、私そんなに重症だったの?そんなに大事になってたの?

 

やだ、申し訳なさすぎる。大丈夫だよね?五体満足だよね?

 

念の為、毛布を引っペがして体をあちこち触ってみるけど、ちゃんと手足も付いてるし、お目目もしっかりありました。良かった……

 

「ふぅ、個性暴発して手足無くなるハードモードにならなくて助かった。……そう言えば、ナースコールとかで呼んだ方がいいのかな、これ?」

 

病院には慣れてる。でも、このパターンは初めてだしなぁ、よく分かんない。

 

ナースコールのボタンを手に取ったはいいものの、押すべきか判断つかず手の中で弄びながら考え込む。そんな時、病室の外がにわかに騒がしくなった。なんか集団がガヤガヤと喋りながら歩いてるらしい。病院は静かにしないと怒られちゃうよ?

 

『君たち彼女が心配なのは分かるが、もう少し落ち着きたまえ!リカバリーガールからも容態は安定してると聞いているだろう!』

『なのに起きないから心配なんだろー!』

『そうだそうだー!あと委員長も声デカイぞー!』

『ぐぬぬ、ああ言えばこう言う……!』

 

A組かい!もしかしてお見舞いに来てくれた?だとしたら、もうほんとにごめんなさい。トラブルメーカーのポンコツですみませんすみません!

 

今から会うの普通に恥ずすぎる。顔の温度が上がってきた。

 

『廊下でゾロゾロいんのも邪魔じゃねぇか?俺ら。』

『じゃあもう開けちゃおう!』

『ま、待て──』

 

勢いよく戸が引かれ、ベッドにいる私と入り口のみんなと目が合う。

 

……すぅぅぅ

 

「お、おはようございます?」

『あーーー!』

「お前らいい加減にしないと帰すぞ。」

 

相澤先生も来てた……どもです。

 

 

アカン、死ぬほど気まずい。

 

 




面影のお姉さんの設定はまだフワッとしてます。どう使おうか。
でも、個性譲渡の設定を作った時からこの展開はやりたかった!

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