偽・伏黒宿儺in呪術廻戦 作:宿儺は許さん。
余裕で適応してボコボコにできるのは、十種影法術強いだろ。
つか十種影法術を宿儺以上に使える奴いねぇだろ。
反転術式を会得して黒閃を決めてからといい、これまではあまり強くなさそうなところを選んでいたが、回復技ができるようになったから強そうな気配の場所にも行き始めた。
とは言っても、まだネットが普及していない時代だからオカルト話を人やら新聞から情報を収集していく場所を決めていた。
あー、早くネットが普及してくれないかなぁ。てか、早くスカウトされた方がお金が入ってくるんじゃないのか?
……もしかして、タダ働きをしているのか、俺は。修行だけど、何だかそれはそれで嫌だな。貰えるものは貰っておきたいんだけど。
後で呪霊を祓った分を貰えないのだろうか。
まあいいや。今はスカウトされた後のことを考えても仕方がない。
目の前の廃教会の中にいる呪霊のことを考えよう。
確実にいるな、しかも今まで戦った奴の中で一番強い奴が。
教会のボロい扉を開けて中に入ると、さっきまで見ていた廃墟ではなく、まだ誰かが暮らしているような綺麗な状態になっていた。
後ろを見ると扉はなかった。
「領域に取り込まれたか」
呪術廻戦で
逃がさないという感じだろうが、逃げるつもりもないし、初めて領域に入ったから感じるんだが……何だか領域展開ができそうな気がする。
とりあえず今はここにいる呪霊を祓おうと思い一歩踏み込むと、目の前には呪術廻戦で見た宿儺の指を取り込んでいる特級呪霊と同じ呪霊がいた。
「この形態は……宿儺の指を取り込んでいる呪霊なのか?」
宿儺の指を持った呪霊は二体とも同じ感じだったから、それと同じなら同じだと考えるべきか。
考えても仕方がないから、俺に殴りかかってきた呪霊の拳を受け止めて蹴り飛ばした。
「食ったらどうなるんだろ」
俺が宿儺の指を食べたらどうなるのか。
完全に宿儺の意識が消えるのか、虎杖と同じようになるのか、はたまた死ぬのか、宿儺に乗っ取られるのか。
俺の、この体の直感が言っている。
『宿儺の意識が消えて力が増す』
よし、今までこの体の直感を信じて戦って来たんだ。こいつを倒して食べよう。どんな味なのか気になるし。
俺の攻撃を喰らったからか、ケタケタと笑わなくなって俺に呪力を飛ばしてくるが、呪力が来る前に呪霊の背後に立って殴り飛ばす。
「指一本ならこんなものか」
呪霊が反撃できないくらいに殴り続ける。ただ呪霊は呪力がある限り反転術式を必要としないから何度も四肢がもげても回復している。
ここに来るまでに
だけどそれ以上に戦っていることに喜びを感じている俺がいる。
「玉犬」
莫大な呪力量と出力で顕現させた玉犬黒で呪霊を殴り飛ばした。
やっぱり術式は莫大な呪力量と出力さえあれば強くなるな。
「
調伏したばかりの貫牛を顕現させ、俺と玉犬と貫牛によるキャッチボールを行う。それに呪霊はなすすべはなくボールになっていた。
やっぱり宿儺の指一本だと大したことはないな。もう少し骨のあるやつと戦いたいな。これだとイジメになってしまう。それにもう飽きたし。
だからしめはこれだと決めていたから、やることにした。
閻魔天印を作り、その言葉を発する。
「領域展開・
俺の背後にお堂が出現してこの呪霊が展開した領域も飲み込まれた。
伏魔御廚子は呪力がある者には「
さっきまで遊ばれていた呪霊は「捌」が浴びせられ続け、細切れになった。
「あっ、閉じてない」
何となくで領域展開をしてしまったから、閉じていない領域をしてしまった。
えっ、俺すごくない? という話ではない。廃教会も一緒に細切れになってしまった。
幸い、幸い? 廃教会だけが細切れになったから良かったか……逃げよう。
その前に更地になった元教会の地面の上にポツンと落ちている宿儺の指を回収する。
領域展開でもこれは消せないのか。呪物って言うのは縛りがあるからやっぱり簡単に壊せないか。てか宿儺の指はほぼ不可能だろうな。
宿儺の指をジッと見る。
俺の体が大丈夫だと言っていても、やっぱり不安なものは不安だしこれ以上力は別に要らない。
でも、これを食べて宿儺の意識を消せたなら、宿儺は完全復活はなくなるわけだ。ただ宿儺の意識がなくならない場合は、この体が宿儺のものになる可能性がある。
これを保管する場所がなければ、ここに放置するしかない。これは呪霊を呼び出すものだ。
……ポケットに入っている手鏡を取り出して俺の顔を見る。
「……ハム」
そのまま丸呑みした。まずい! でも手鏡には俺のマズそうにしている顔しか映っておらず、宿儺のキモイ模様は浮き出ていない。
「ざまぁ!」
これで宿儺が俺を乗っ取らない限りは宿儺の完全復活はなくなったわけだ。ざまぁ!
そして俺の力も増している。やっぱり食べれるという直感は本当だったんだな。俺の体に一切の異常はない。
あれだな、食べれるという直感ってトリコみたいだな。トリコも適合食材を察していたし。
さて、廃教会を無料で解体したところだし、帰るか。
領域展開しても全く問題ないけど、眠たいのは眠たいから帰ったら速攻で寝よう。
「こんにちは、
黒髪ロングでセンター分けをしている黒スーツを着た成人しているかしていないかくらいの女性が中学校の帰り道で話しかけてきた。
「何のスカウトですか?」
「分かっているわよね? 呪術師よ」
ようやくか。八歳からスカウトされる日を待ちながら呪霊を倒していた。
でも小学校を卒業して、中学校に上がってしまった。その間に俺は十種影法術を魔虚羅まで調伏したし、拡張術式もマスターした。
今なら俺が最後に見た原作の宿儺くらいの力だとは自惚れておく。
「私は呪術高専補助監督の辻裕子よ。話がしたいから寄り道をしましょう」
「はい、いいですよ」
近くの喫茶店に向かい、辻さんと対面して座る。
俺と辻さんはコーヒーを頼み、ここは辻さんのおごりになった。
「キミのことは前から探していたわ。各地で誰が祓ったか分からない一級もしくは特級呪霊が複数いたの。しかも廃教会があったところは綺麗サッパリ消えていたわ。あれ、キミでしょ?」
かなり前の話だな、それ。
「別に責めているわけではないわ。呪霊を祓えたのだからそれくらいの被害はどうとでもないわ」
「そうですか。まあ被害とか言われても責任を取るつもりはありませんから」
「それでいいわ。呪術師はそれくらいでやって行かないと持たないわ」
「それなら良かったです」
夜蛾学長、いや今は先生か。そういう問答があれば俺は通るのかな。
「呪術師としてスカウトしにきたけれど、もちろん受けるわよね?」
「それはもちろんです。お金、出るんですよね?」
「もちろんよ」
「今までの分は出ないんですか?」
「掛け合ってはおくわ。あまり期待はしないでちょうだい」
「期待はしてませんから心配しないでください」
俺がお金が欲しいのはパソコンとか携帯とか、そういうものが欲しいからだ。どうせ支給されるだろうけど。
「で、ここに来て聞きたいのは一つ。どうして呪術師になるのかしら?」
夜蛾問答が来た。
「これがハッキリとしていないと、呪術師として長続きしないわ。そんな世界に中途半端にいれば人生を無駄にしてしまう。だからこれを聞きたいのよ」
ちゃんとしている人はこうして聞いてくるのか。
……どうして、一番の目的は原作キャラを助けたい。二番目の目的は宿儺への嫌がらせ。これを総合して言えば。
「俺が最強になってこの世界の中心に立つためです」
五条でも乙骨でも主人公ムーブをかましている。つまりは強くなればそれだけ世界の中心に近づく。
この世界の中心に立てば、どんなことだってできる。それなら最強になるしかないだろう。
それを聞いた辻さんはポカンとしていたが手を顔で覆って顔をそらした。すごく笑っているな。ツボに入って何よりだ。
コーヒーを飲みながら辻さんが笑い終わるのを待つと、数分で戻ってきた。
「ごめんなさいね。すごくいい理由だったから笑ってしまったわ」
「呪術師としてはどうですか?」
「合格よ。すごくエゴイストね。すぐに呪術師になれるように書類を作成しましょう」
「お願いします」
よし、これで呪術師としてようやく一歩踏み出せるな。
ただの疑問。
・玉犬黒と玉犬白、一体ずついる強みってなくない? 渾にしておけばそれだけで強いと思う。十種影法術は二種類しか顕現できないから、玉犬を二体同時に使うことは初期以外ではあまりなさそう。