木曾が現代に紛れ込んでしまったようです   作:ビクトリー

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今回は買い物後編です。


買い物 後編

買い物 後編

 

 

「はあ...」

 

結局、俺は木曽と一緒に下着売り場に行った。

なんか、もう疲れた。

 

「どうした?溜息なんてついて」

 

主にあなたのせいです。

まあ、きっぱりと断れなかった俺が悪いような気がするが...。

だけど、木曾の買った下着があんなに...いや、木曾の威厳のためにも

変なことは言わないことにしよう。

 

けど、これで木曾の服をそろえることが出来た。

後は...。

 

「今日の昼と夜の料理の材料だが...」

 

料理に関しては木曽に任せることにしたので、

俺の出る幕はせいぜい会計位だ。

 

「俺に任せろ!」

 

ずいぶんと自信満々だな。

まあ、朝のフレンチトーストを考えるとその自身も納得できるんだが。

 

「期待してるよ」

 

さて、木曾はいったい何を買うんだ?

買うものによっては、今日何を作るかが分かるんだが...。

 

 

数十分後

 

 

「宗太、そろそろレジに向かうぞ」

 

「わかった」

 

そう言って俺は木曽と一緒にレジに並ぶ。

さて、いったい今日の昼ごはんは何ができるのか...。

今から楽しみだ!

 

俺はそんなことを思いながら会計をした。

それと、たぶん今日の昼は何を作るのか分かった気がする。

 

「宗太アレなんだ?」

 

木曾がそう言って指をさした場所には、アイスクリームの店があった。

そうだ!

 

「木曾、少し待っていてくれ」

 

俺は木曽にそう言うと、アイスクリーム屋に向かって走る。

種類はオーソドックスなバニラでいいよな。

 

「バニラ二つください」

 

「バニラ二つで260円だよ」

 

俺は財布からお金を出し、店員に渡す。

 

「はい、まいど」

 

そして、木曾のいる方に駆け足で戻る。

喜んでくれるといいが...。

 

「木曾、はい」

 

片手に持っていたアイスを木曾に渡す。

 

「えっ、いいのか?」

 

「ああ、今日のお礼だ」

 

少し不安なのは木曾の口合うかだな。

前に、木曾のクリスマス限定のボイスで甘すぎるって言ってるんだよな。

俺としては、甘すぎるとか言って幸せそうに食べる木曾の姿が見えたんだが、

実際はどうか...。

 

「なら、いただくぜ」

 

そう言って木曾は、アイスを食べる。

...どうだ。

 

「たまにはこういうのもありかもな」

 

良かった、どうやら口に合ったらしい。

ふう、一安心だな。

 

「宗太、どうしたそんな安心した顔をして」

 

「木曾は甘いのが好きでよかったって思ったんだよ」

 

「いや、甘すぎるのはあまり好きじゃないな。だけど、そのおかげで

 菓子作りが出来るんようになったんだよな」

 

は!?

いま、菓子って言った!?

 

「木曾、まさかお菓子も作れるのか!?」

 

「ああ、そんな凝ったものは作れないが簡単なものなら作れるぞ」

 

料理や服、さらに今回のお菓子作りといい、案外木曾って女子力高いのか。

...今度お菓子も作ってもらおう。

 

「木曾、今日の買い物はどうだった?」

 

俺たちは、さっき買い物を終えて車に乗って帰る最中だ。

今回の買物を、木曾は楽しんでくれたかな?

 

「結構楽しめたぞ」

 

「そうか、それはよかった」

 

だけど、まだ半日しか経っていないのに疲れた。

まあ、楽しいからいいかな。

 

「そういえば宗太、買い物のとき言っていた頼れる人ってどんな奴なんだ?」

 

...どう説明すればいいんだろう。

一言で言ってしまうと、世界有数の金持ちだが...。

性格がアレなんだよな...。

 

「まあ、たぶんそのうち合うと思うから説明はその時だ...」

 

出来れば会いたくない。

あの人に、木曾と暮らしてるなんてばれたら絶対に部活のやつらに言い張らされる。

そんなことになったら、木曾の説明をしなくちゃならないからな。

 

「宗太がそう言うならいいか」

 

さて、木曾とそんな話をしているうちに家に着いたらしい。

そういえば、今日の昼飯はいったいなんだろう?

木曾に聞いてみようかな。

 

「木曾、今日の昼って何を作るんだ?」

 

「昼はうどんで、夜はカレーにするつもりだ」

 

昼はうどんで、夜はカレーか。

俺としてはカレーが結構楽しみだな。

甘口になるのか、それとも辛口になるのか。

 

そういえば、艦隊これくしょんでカレーを作ってる艦娘って多いよな。

その中でも、一番気になるのは『比叡』のカレーだ。

比叡の時報の中で提督が逃げ出していたが、

実際はどうなんだろう?

 

「木曾、比叡のカレーて食べたことある?」

 

二次創作では、いろいろひどいことになってるが実際はそんなひどくないだろう。

...ないよね?

なんか自信がなくなってきたな...。

 

「比叡のカレーか、懐かしいな」

 

食べたことあるんだ。

で、問題はその味だな。

 

「味はどうだったんだ」

 

「はっきり言ってしまうと...まずかった」

 

やっぱり、比叡のカレーはまずかったか。

 

「まずくなった理由として比叡は隠し味を入れていた。考え方はおかしくない。

 だが、聞きかじっただけの知識では美味い物は作れない。そもそも、比叡はカレーの 隠し味にコーヒーとチョコレートとケチャップと醤油、ヨーグルト全てを入れていた からな。比叡は隠し味さえなかったら普通に美味いんだが...」

 

「そ、そうか」

 

なんか途中から、木曾に力が入って話しかけることが出来なかった。

木曾って何気に料理に詳しいな。

なんていうんだろう...ギャップ萌え?

 

まあとにかく、比叡の料理も隠し味がなければ普通ってことも分かったし良しとするか。

 

「じゃあ、これからうどんを作るから少し待っててくれ」

 

「わかった。楽しみにして待ってる」

 

さて、俺は木曽の作ってくれるうどんを待つことにしますか。

 




作者は、木曽のクリスマスボイスを聞いたことがありません。
もうちょっと早く艦これをやっていれば...。

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