個性:英霊召喚   作:金属粘性生命体

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青年期その4

 

 

 

 

 

 さて、早速だが個性把握テストの開始である。第一種目は50m走。ふむ、アキレウスに担いでもらう……アレキサンダーにブケファラスを貸してもらう。色々と手段はあるが、そうだなぁ……

 

「次、藤丸立香と緑谷出久。キリキリ動けよ」

「はい!」

「うぃ」

 

 元気よく返事を返した緑谷を見ながらスタート地点へ向かう。

 

「やっぱお前とか」

「頑張ろうね、りっくん」

「おーう」

 

 脳内で待機している英霊のリストを出す。とりあえず穏便な方向でやって、訓練の時くらいにド肝を抜かしたい。てことでそこそこ手加減できそうで、尚且つ速いやつ。

 

 …………あ、いいとこに居んじゃん。逃がさねぇよ?

 

「個性使っていいんだったら別に呼び出していいってことだよな」

「そうだと思うよ」

「んじゃカモン、マンドリカルド」

 

 光の粒子が溢れる。そこに現れるは第五の異聞帯を駆け抜けた相棒にして親友の男。

 

「……」

 

 ギロリ、と唐突に現れたその存在は驚愕に目をむく同級生たちを睨みつけ──瞬間的に目線を下に向けて声を出した。

 

「……ウッス……マンドリカルドッス

(なんかめっちゃ暗い人が来た!?)

(漢気がねぇな)

(てかどっから来たの?)

(マンドリカルドさんだ、またヘクトールさんの話を聞きたいんだけど……話してくれるかなぁ?)

「あ、相澤先生!コチラの方は侵入者というわけでは……?」

「そいつは藤丸の個性の一部分だ。詳細は後で藤丸本人に聞いてくれ」

 

「で、なんスかマスター」

「なにも、ねぇ?100m走、呼び出したのは馬を出せるライダー。つまりそういうことよ」

「りょーかいっす」

 

 ブリリアドーロ、そう虚空へ声をかけるマンドリカルド。その言葉と共に馬の嘶きがその場へ満ちて、ぱからぱから、と軽快な音がマンドリカルドの後ろへと向かっていきすぐ後ろでまたもや光の粒子が溢れ、馬が現れる。

 

「今度は馬!?」

「マジでなんの個性だよ……」

 

 個性を知らないクラスメイトは驚愕して、個性を知っている爆豪と緑谷は……静観、いや、観察かな?ちゃんと対策を立てる為に動作の一つ一つを注視している。いいね、ちゃんと育っている。

 

(マンドリカルド……シャルルマーニュ伝説における悪役として登場した王だが、その過去で自己嫌悪に陥っているんだったかぁ?その性格とは裏腹に強い、壊しがいのある壁だなァ!)

(マンドリカルドさんは堅実な剣技に合わせた馬上での戦闘を得意とする人だ。本来なら馬上槍を使う必要性があるのに、なお剣を使うのは自身の技量への自信の表れ。尚且つ頑健さもあるまさに騎士のような人、あの人も目指すべき指標だ)

 

「めっちゃ見られてるっすね」

「詳細知らなけりゃマジで意味わからん個性だしな、緑谷、お前の準備はいいのか?」

「うん……威力の調整はできてるからいつでもいいよ」

「てことで合図よろ」

 

 マンドリカルドと共にブリリアドーロに乗り込み、その背中にしがみつく。

 隣のレーンでは既に威力の調整に成功している緑谷が全身に強化魔術を施し、緑色の雷が溢れてきていた。

 

 ……

 

(これアキレウスにしときゃ良かったか?)

「スタート」

 

 1人内心で愚痴るも無情にもスタートしてしまった。

 

 結果としては

 

「藤丸立香、2秒25。緑谷出久、3秒65」

 

 下手したら普通に負けていた可能性があった事に軽く冷や汗を流す。OFA、舐めていた訳では無いが……ここまで軽く力を扱えるようになっていたのは予想外だ、原作と比べて強化魔術や解析魔術を扱えるようになっているせいで個性への造詣が深まっているな。

 

 強くなりすぎだろ。

 

 

 

【第2種目・握力】

 

 ……ヘラクレスでいいか。

 

「■■■■■」

「これちょっと握ってくれ」

 

「今度はなんか巨人みたいなの呼び出したぞ」

「創造系の個性なのかしら……?」

 

 あ、壊れた。

 

「藤丸立香、計測不能」

「あれでアリってことはアレも個性なのか」

 

 

 

【第3種目・立ち幅跳び】

 

「……跳ぶ……飛ぶ……?飛行系……アストルフォ〜」

「はいはーい!呼んだかなマスター!」

 

「なんか美少女出てきた!うひょー!!」

「元気溌剌系美少女か……ありだな」

 

「藤丸、どれだけ飛んでいられる?」

「えーまぁ……こいつが飽きなければ一日中は飛べるかな」

「そうか、藤丸立香、無限」

 

「無限ってなんだ!?」

「そんなんありかよ!」

 

「あとこいつ元気溌剌理性蒸発系男の娘だから」

 

「はい!?」

「チンチンついてるのか……?あんなに可愛いのに……?」

「み、峰田がショックのあまり崩れ落ちた!」

 

 上鳴と峰田、あいつらいつの間に仲良くなってんだ???

 

 

 

【第4種目・反復横跳び】

 

 これ活躍できそうな英霊居なくね?身体強化施して自力でやる事にする。

 

「てことでキャストリア、バフよろ」

「えー」

「今日なんもしてないだろお前、少しは活躍してくれや」

「スイーツを所望しまーす!」

「はいはい、後でエミヤママに頼もうね」

「わーい!」

「ガキか……?」

 

「こ、今度こそ美少女だよな……?」

「落ち着け峰田、よく見ろ……胸があるぞ……」

「ほ、本当だ……!」

「峰田ちゃん達、ちょっとやめといた方がいいんじゃないかしら」

 

「藤丸立香、103回」

 

「峰田と上鳴だっけ、後でシバく」

 

「ほら、言ったじゃない」

「「……」」

 

 

 

【第5種目・ボール投げ】

 

 ……ふむ、どうしたものか。逆に選択肢が多すぎる、だが少なくとも麗日お茶子と同じかそれ以上でなければ俺が納得できん。

 

「相澤先生、これ個性使えばなんでもいいんすよね?」

「そうだな……()()がその円からでなければなんでもいい」

「言質は取りましたからね……さて、誰にしよっかな……」

 

 ……フォーリナーくらいしか麗日並の記録は出なさそうなんだよなぁ〜。

 

 ここらで一発デカいの行くか。

 

「アルクェイド」

「んー?私なの?」

「まぁ……フォーリナー以外だとあんた以外思いつかんし」

「で、何すればいいのかしら。吹き飛ばせばいいの?」

「そ、かるーく宇宙まで頼むよ」

「りょーかい!張り切っちゃうよ!」

 

「……めっちゃ綺麗なんだけどよ、なんか心のどこかでやめとけって声がするんだよな」

「分かる」

 

 軽く周囲に空間遮断系の結界を敷く、じゃないとこの後やばいからな。

 

「成層圏所か宇宙までいっくわよ!大気の守り、星の周り、全て乗せてふっ飛べー!!!!」

 

 彼女のボールを掴んでいる右手にえげつない量のマナが集まるのを感じる、ここら一帯のマナが枯渇する勢いで集約し、傍から見ると太陽が現れたような明るさを放っている。

 

 その勢いのまま全力投球したそれは、まるでレーザービームのようで──あ。

 

「あー……ごめんなさいね、マスター。消し飛んだわ」

「でしょうね、強化してないんだもの」

「……藤丸立香、計測不能」

 

「目が、目がァ!!」

「せ、瀬呂ォ!?」

 

 

【第6種目・上体起こし】

 

 強化魔術様々である。

 

 

【第7種目・長座体前屈】

 

 幼稚園児の頃から柔軟しているからめっちゃ柔らかいと思う、でもさすがに女子には敵わん。

 

 

【第8種目・持久走】

 

「選択肢が多すぎて困る」

「マジであんたの個性なんなんだよ」

「後でな……ネタに走るか」

「ん?」

 

「赤兎馬、カモン」

「──呂布です」

 

「「「「!?!?!?」」」」

 

「ヒヒン」

「乗せて貰えない?」

「いいでしょう、マスターの頼みとあらば。それはそれとして人参を貰えませんか?」

「はいはい、あとでキャットから貰いなさい」

 

 

「あんなふざけた見た目してんのに早いっ、なんだあの珍獣は!」

「てか緑谷とか爆豪って言ったか?あいつらやばくね?」

「バイクって、そんなんあり〜!?」

「まるで地を駆ける雷の如く──フ、背負いし者か」

「くっ、得意分野ですら追いつけない……!」

 

 

 

 

 

 結果発表。

 

 俺、1位。爆豪、2位。緑谷、3位。後はほぼ原作通りかな。

 

「ちなみに除籍はウソな。君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

「「「はぁああ!?!!?」」」

「あんなの嘘に決まってるじゃない……」

「ちょっと考えればわかりますわ」

 

 えー、本当でござるかー?去年丸々一つのクラスをたたき落としてましたよね〜?あとその前の年でも何人か除籍されてるし。ま、本当のことは言わないでおこうっと、知らない方が幸せな部類だろうし〜。

 などと思っていたら爆豪に絡まれていた出久がこちらに近寄り耳打ちしてくる。

 

(ねぇ、りっくん。あれ嘘だよね?)

(え、気づいた?)

(相澤先生ってイレイザーヘッドってヒーローでしょ?あの人噂だと合理性の塊だって話だし……ヒーローとしてふさわしくないと思ったら躊躇いなく除籍させるだろうなぁって納得してたんだけど)

(……観察眼が育ってきたじゃないか。少し調べればわかることなんだけど、去年、丸々1つのクラスが除籍になってんだよな)

(やっぱり……てことは下手したら僕も除籍されてたのかな?)

(んー、まぁその個性をコントロールできてなかったら、ヒーローの意識を見せなかった場合普通に除籍されてたぞ)

(うわぁ……)

 

「デクゥ!!!てめぇ!話は終わってねぇぞぉ!」

「か、かっちゃん。声でかいよ、それにりっくんから言葉遣いを直せって言われてるんでしょ?」

「テメェみたいな雑魚にんなこたぁいわれたくねぇな。それよりなんでテメェが俺に食い下がってきやがる……ッ!」

「まぁまぁまぁまぁ」

「あ゛ぁ!?何しやがる立香ァ!」

「まぁまぁまぁまぁ」

「何か言いやが──」

 

 スリーパーホールドで黙らせる。ひとまずこいつにはまだ知られるわけにはいかない。しばらくはOFAの事は周知するつもりがないからな。

 徐々に顔が赤くなってきて、爆破の個性が弱くなっていく。無駄に威力が高まっていたその爆破は強化魔術で強化していた肉体を貫き火傷までさせてきたけど……

 

「お、おい大丈夫なのかよ……?」

「モーマンタイ。この程度すぐ治せる」

「────消毒します」

「ゲ」

 

 俺が怪我を負ったら高頻度で出てくる医療の鬼がでてきた。1秒で全身に消毒液が塗られ、2秒で医神謹製の傷薬で火傷を覆われ、3秒で全身包帯まみれにされる。

 

「   」

「……加減というものを知らんのですか、知らんのでしょうなぁ」

「火傷への対処は早ければ早い程よい、ということです」

「にしたって全身にする必要性は──」

「治療ですので」

「あ、はい」

「き、消えた……?」

「藤丸ちゃん、貴方の個性が未だに分からないのだけれど……どう言った個性なのかしら?」

 

 全身に施された包帯を必要部位のみ残して取り外す。その間に周りのヤツらが聞きたそうなことを聞いてくる蛙吹梅雨。

 

 えー……どうせ明日訓練あるし、その時に言うか。とりあえずこの後は確認しなきゃならないことがあるし。

 

「明日じゃダメかな?」

「ケロ?何故かしら」

「この後用事あるし、ついでに君たちが俺の個性をどんな風に予想するか知りたいから明日にしたい」

「私はいいわよ?」

「俺らもいいが」

「オイラは今すぐ聞きたい!あんな美少女を呼べる個性なんて羨ましいからな!」

「んじゃ明日言うわ」

「オイィ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼しまーす」

「よく来たのさ!」

「んじゃちょっとヒーロー公安委員会に行ったヤツらの話を聞こうかなぁ」

「おや、彼らから話は聞いていないのかな?」

「んー、いや本人たちから聞いてはいるけど、()()()()からの話が聞きたいなぁって」

「被害者、言い得て妙なのさ。じゃあ少し待って欲しいのさ、この後報告書が来るからね」

「あーい」

 

 

 

 

エクストラクラスで皆が好きなのは?作者はフォーリナー

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