「ようちえん、たいくつだ」
個性が発現し、アーラシュとバニヤンを召喚してから数日。幼稚園へ通わされている。正直精神年齢が成熟しているせいで幼稚園で行われる遊びは全て退屈、とまではいかないがオママゴト等はさすがにきついものがある。鬼ごっこは結構楽しい、体を鍛える意味としても楽しく遊ばせてもらっている。
(そうは言ってもなマスター。今のマスターの体は3歳児なんだ、することもないぞ?)
「そうだけど、そうじゃないんだあーらしゅ」
(ははは、ま、楽しんどけよマスター。相手に合わせるってのはかなり大切なんだぜ?社会練習だ社会練習)
(ふふふ、私としましては眼福なので楽しく遊んでて欲しいです)
「きゃすとりあ……しゅみがわるいよ」
絆レベルの影響なのか、キャストリアはかなりの重い感情を持ってるようで寝る時もお風呂入る時も常にそばにいて世話をしてくる。さすがにトイレはやめて欲しいし、風呂もやめてくれ。そういった機能はまだ無いが前世の記憶から凝視してしまう。それを喜ぶのやめて欲しいものだが。
まぁ自宅内ならまだしも自宅外では個性使用禁止なので霊体化してもらっている。
「そういえば、ばにやんはいまなにしてるの?」
(バニヤンか?あいつならたしか今家で子供番組見てるぞ。まだ子供だからな)
「そっか……つれてきてあげたいけど、こせいのさんぶつだからね……むりか」
いや、バニヤンの視界にリンクしたら意外と楽しんでる。なんなら踊っていやがる。別に心配しなくても良かったか。
(でだマスター。ひとつ聞きたいんだがいいか?)
「どうしたの?」
(今のマスターは俺ら3人が全力で戦闘したらどれくらい持つ?)
その事か。実はこれサーヴァントによりけりで分からないのだが、一応キャストリア基準でいいならどれくらい持つかはわかっている。トップサーヴァントの中でも上澄みの性能をしているキャストリアだからこそ、下手な宝具を使わなければキャストリアよりもアーラシュとバニヤンは持つことが分かる。
「たぶん
(やっぱり私、ですかね?魔力バカ食いしますもんね〜)
「
(そうか、てことは基本的には単騎が戦闘する感じになるのか?)
(そうなりますね、有事の際はひとりが残って足止めになって2人で逃がす感じです。それなら戦闘するのは1人だけで、逃げるだけなら魔力消費は大変少ないですから)
「あーらしゅに
(あいよ、任せときな!ヴィランに襲われても俺がバッチリ守ってやる!)
頼れるみんなの兄貴、そんなアーラシュの言葉に笑顔になる。最もその姿は他者から見ると異様だ。
ここで今、自分を取り囲む現状を見てみる。他の子供からは特異な視線を向けられ、先生達は……なんだろうか安堵的な感情が見受けられる表情をしていた。
(手間がかからなくて良い、といった感情ではないでしょうか?マスターの年齢の子ですとどうやら個性を使って先生方を傷つけることが多い様ですね)
(その点俺らは違うからな、意思がある個性ってのは珍しいし、尚且つ大人の意思を持つ存在だ。自分たちが警戒する前に個性が抑えてくれるって思ってんだろうな)
「そうか、そういういみでもおれのこせいってとくしゅなんだ」
しかしこれが反英霊じゃない場合に限る、とかつきそうではある。ひとまず孤立してはいるが先生方からは評判が良いので邪険にされることもないし、他の子達からは変わった子だけど個性があると知られているので一部の個性発現前の子達からは羨ましがられる視線を貰っている。同クラスの中では一応リーダー的なポジションにもなっているからだろう。
「あ、そうだ。
(お、本当かいマスター?APとやらは大丈夫なのか?)
「うん、げーむのころとちがって
(それにしてもAPですか、どうやって増やすんでしょうか?このままでは私以上の魔力消費をするサーヴァント、特に戦闘特化タイプのヘラクレスなどが来たら持ちませんよね?)
「APは
こちら側から誰を呼び出すのか決めれるので教師役は選択可能だ。
バスに乗って家に帰った後、自分の部屋へと向かう。3歳になったからと自室を貰ったのだ、甘すぎないか両親よ……
「そんだけマスターのことを信用してんだろうさ。わざわざ1番広い部屋をくれたんだから、有効活用していこう」
そう、家のなかで最も広かった部屋、両親が寝ていた寝室が自室になったのだ。どうやら個性の関係で人が多くなるとアーラシュ達から聞いていたようで、何人か召喚できるように広い部屋をわざわざ渡してくれた。
「それでマスター、誰を呼ぶんですか?教師系と言えばケイローンやスカサハでしょうか?」
「マスター、スカサハさんはスパルタだから……やめた方がいいんじゃない……?」
「
「牛若丸の師匠ですか。確かにあの人なら問題なさそうですね」
「あぁ、ケイローンやスカサハは加減を知らないからなぁ。幼いマスターじゃついていけねぇか」
ケイローン、彼は確かに限界を考慮してくれるが本当に限界のギリギリまで絞ってくるのでキツイ。
スカサハ、もはや論外。限界を越えること前提に修行を積んでくる。
「他にもいますが、ほかはだいたい座学系ですもんね。」
「うん、いずれよぼうとはおもうんだけどね。とくに
「エルメロイ先生?あの人、とっても教えるのが上手なのよ!絵本の読み聞かせなんかもしてくれたの」
「そういやあの人そんなことしてたな」
え、そんなことしてたのか。俺の知らないエピソードか──彼らは本当にゲームから飛び出してきただけの存在なのだろうか?いや、それは今気にすることではないか。
「とりあえず呼びましょうか。鬼一法眼」
「うん」
いつものように右手を突き出し、部屋の中心に来るよう意識しながらAP、力を右手へ集中させる。
「きてくれ、きいちほうげん」
光が満ち──これ意外と鬱陶しいな。
「かんらかんら!僕を選ぶとはお目が高いな、マスター!」
カラッとした笑顔に、自信に満ち満ちた立ち振る舞い。これがかの鞍馬山の大天狗か。アーラシュで慣れたつもりだった。
英雄とはこうなのだと、そう勝手に思っていたのだが。甘かったようだ。アーラシュはこちらに合わせてくれていただけなのだと、キャストリアとバニヤンはまだ英雄としての意識で言えばまだ幼かったのだ。
「それでマスター。僕を呼んだってことはだ、僕の弟子になるってことだよね?」
「うん、そうだよ。
「うん、望むなら鍛えてやろう!遮那王はとびきりの跳ねっ返りだったが、マスターは鍛え甲斐がありそうだ!」
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作者の好きなようにしてくれ