個性:英霊召喚   作:金属粘性生命体

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青年期その5

 

 

 

 

 雄英に入学してから2日目、いわゆる戦闘訓練の日だな。数多のオリ主達が実力を分からせる日でもある。つまり俺もやってもいいという訳だ。

 

「私がー!普通にドアから来た!」

 

 なんでオールマイトって画風変わるんだろ?個性って訳でもないのがより一層謎を深める。ただのネタ的な描写かと思ったら物理的に画風変わってんのマジで納得いかない。

 

「オールマイトだ!すげぇや、本当に先生をやってるんだな!」

 

 その言葉に笑みを多少深めながら黒板前に辿り着いたオールマイトは腕を大きく振って黒板をぶっ叩いた。

 そのぶっ叩いた先には《BATTLE》と書かれたプレートが貼り付けられており大多数の生徒がこの後の授業内容を察することが出来た。

 

「早速だが今日はこれ!戦闘訓練!そしてそいつに伴って、こちら!」

 

 なにやら操作をしたオールマイトが指差しをした先を見ると、教室の壁がせり出してそこにロッカーが現れた。

 

「こちら入学前に送って貰った個性届けと要望に沿って誂えた『戦闘服(コスチューム)』!これに着替えたら順次グラウンドβに来るんだよ!」

 

「はーい!」

 

 

 

 

 男子更衣室にて。

 

「おん?出久、お前のそれ手作りスーツ?」

「うん、お母さんが作ってくれたんだ」

「じゃあ大事にしなきゃな……強化は施してるのか?」

「一応ね、まだまだだけど」

 

 だいたいみんなのコスチュームは原作通りだ。爆豪も……なんか肩辺りに見たことないの着いてるな?小型の砲台みたいなのか?もしかしてあそこから爆破来るのか?それに背中側にもなんか着いてるし。色々と考えてるみたいだな。

 緑谷は……うん、こっちは一切変わらずだね。本当に原作のままだ。母親手作りのやつだ。

 

「所でりっくんは?りっくんのスーツは無かったみたいだけど……」

「ん、俺は、ほら。開発担当がね、それに沢山あるし……どれ持ってくるんだろうか」

「持ってくる?」

 

 お、どうやら到着したらしい。今回基地からコスチュームを持ってこちらにやってくるのは今日メインに活躍してもらうサーヴァントだ、誰が来るのかは知らん。2人ほど呼び出そうかなって思ってるんだけど、そのうちの一人は決めてて、もう1人は知らないんだよね。

 

 んで、現れたのは。

 

「──全く、サーヴァントを小間使いのようにするのは君くらいだろうな」

「何言ってんのさエミヤ、凛の事を含めよ」

「……彼女はまた例外だろう」

「身内には甘いんだからよ、で礼装はなんなの?」

「これだ」

「キャプテン・カルデアァ!?マジぃ?初戦だぞ、せめてロイヤルブランドとかにしてくれよ!」

「知らん、文句は技術顧問に言ってくれたまえ」

「あのTS変態万能おじさんめ……!」

 

 文句を垂れる。今までFGO内で見てきた礼装の殆どは開発が済み、実践での試験も通っているので能力的には問題ないが……見た目がちょっと奇抜──いや、そういや13号先生みたいな感じだし、アリか?まぁいいや。

 

「あー……少しいいか?」

「おん?お前さんは?」

「俺は上鳴電気。藤丸……でいいんだっけ?」

「合ってるよ、藤丸立香っていう。藤丸でも立香でも好きなように呼んでくれ」

「あ、じゃあオイラもいいか?オイラは峰田実ってんだ」

「あぁ、お前ら昨日うちのヤツらに色目使ってたヤツだな」

「え」

「仕方ねぇだろ!あんなカワイコちゃんが出てきたら」

戦闘訓練で戦うことになったら覚悟しておけよ?

「やっぱ覚えてた!!」

「ひぃ!」

 

 昨日のこいつらの所業を咎める。サーヴァントは須らく俺の大事な存在だ。命より重いと俺は思っている、そんな存在相手に色欲を向けられたら殺意しかわかない。もしも戦闘訓練のタッグで当たることがあったら一切の容赦をせず、己の手でのみで叩き潰すつもりだ。

 

「んで、何の用だ?」

「温度差が凄い、さっきまでの全部殺すぜ!的な気配どこへ行った……?」

「はん、武術を嗜む者としては心をコントロール出来なきゃ未熟なんでな。でなんの用?」

「いやぁ……昨日言ってたじゃん?今日個性の答え合わせするってよ、俺の予想としては頭ん中で想像した人を創り出す個性だと思ってんだよな」

「オ、オイラは美少女を生み出す個性だと思ってる!って言いたかったんだがなぁ……」

「おーん……答えは戦闘訓練中に言うが、2人とも不正解だな。それに峰田、普通に男呼び出せるし、今そこにいる全身タイツもどきの赤い人も男だ」

「マスター?全身タイツとはなんだ、どこぞの犬ではあるまいし」

「うるへ」

 

 とりあえずオカンの事は放置して着替えを済ます。後ろでワイワイ騒ぎながら個性の予想を建てているクラスメイトを放置して先に更衣室から出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「くじ引き、2対2って話ですけど21人だよ。オールマイト」

「確かに!でも安心して欲しい、もとより決めていたことがある!」

 

 ほぼ原作と変わりなく進む戦闘訓練前。そしてくじ引きとなったがそこで人数が余ることを指摘してやる。

 

「藤丸少年」

「はい」

「君の個性なら1人でやれるだろう?」

「そっすね」

「じゃあ任せてもいいかな?」

「了解。で、対戦相手は?」

 

 他者の様子を伺う、爆豪は負けん気でこちらを睨みつけ、緑谷は納得の表情。他のクラスメイトは多少動揺しているが昨日の個性把握テストで見た人を召喚する個性ということである程度の納得は得られている。ただ……八百万と飯田辺りは不満、というか不平等だからいいのかという義憤に狩られているような……?

 

「うむ、その事でだな……今日は何人使うつもりだい?」

「あー……2人っすね。手札公開した方がいいかな?」

「そこまではしなくてもいいだろう。2人か、ならば4人で対処しなければ相手にならないな。彼と対戦する者達だけは希望者を募ろうか!」

「俺が行く!」

 

 速攻で手を挙げて主張する爆豪。もちろんこいつが来ることは想定している、というか……

 

「オールマイト、俺も出る」

「ぼ、僕もだ!僕もりっくんと戦いたい!」

 

 爆豪、轟、緑谷が出てくる事は想定していた。あと一人、誰が出てくるか、だな。

 

「……ハイハイハイオイ「この俺が行こう」はぁああ?」

『スマンナ、ブドウ』

「ぶ、ブドウ!?」

「ふっ……俺と似たような自我を持つ個性だ、ならば対抗する為には俺が出るしかないだろう」

 

 なるほど、ねえ……?常闇踏陰か、自我を持つ個性であり、俺と同じく別種の存在と共同で生活する男。暗闇の中だと最強格になれるその個性、どれほどの規格なのか測らせてもらおうか。

 

「爆豪少年、轟少年、緑谷少年に常闇少年か!みんなもこのメンバーでいいかな?」

「いや、オイラ「はーい」」

「またかよ!」

 

 ……峰田は何故あんなに話に割り込まれるんだ?別にまだ完全に本性がバレてる訳では無いと思うんだが。

 

 

 

 

 

 一戦目。原作通り爆豪&飯田VS緑谷&麗日だ。ただ爆豪と緑谷はどちらも既に俺と戦闘訓練をしている、経験値的に言えば結構あるだろう。

 既に中に侵入してもらっているエミヤともう1人をふたつのチームのそばに居る、霊体化した状態で盗み聞きしてもらうのが目的だ。片目と片耳ずつの視覚と聴覚の共有をする。

 

「ケッ、てめぇ名前なんだった」

「飯田天哉だ。改めてよろしく頼むよ爆豪くん」

「てめぇはここで核を守ってろ」

「何?ならば君はどうするんだい?」

「奇襲する、女の方はどうとでもなるがデクの方は俺じゃなきゃ止められねぇ。だからてめぇは女の方を警戒しとけや」

「緑谷くんか、確かに昨日の成績を試みるにシンプルな増強系だろうか」

 

 どうやら爆豪は緑屋を迎撃するために前へ出るらしい。そこら辺もあまり変わりは無い、この一戦かなり重要だな。緑谷と爆豪、こいつらは意図的に俺との戦闘訓練において一緒にやることは無かった。両者共に独自に成長を遂げており、お互いの実力をほぼ知らない状態だ。だが、爆豪は少ない情報の中でも俺とつるんでいることを知っていて、尚且つ持っていなかった個性を使用出来ることで警戒度を上げているみたいだ。

 ただ原作ほど緑谷に対する執着は無いな。それもそうか、あいつは戦闘訓練において自分が目指すべき目標を定めているからな。ブレると言うことは無い、全てを食らいつくしててっぺんを取る、それしか頭にない。対して緑谷は……

 

「麗日さん、窓の外から上に上がることは出来る?」

「ちょっと辛いけどできるよ、うち一人で行くの?」

「うん、多分だけどかっちゃんは僕を潰す為に前に出てくると思うんだ。そこを同時に叩かれてしまったら正直……麗日さんを守る余裕は無いと思う、だから麗日さんは単独だけど核の奪還だけを目指して欲しいんだ」

「え、捕縛はしなくてええの?」

「飯田くんの個性はおそらくスピード特化の個性だと思う、麗日さんは多分今まで戦ったことは無いんだよね?」

「うん」

「なら部屋内を高速で動ける飯田くんを捕らえることは簡単じゃない、だったらその無重力(ゼログラビティ)で取れる優位。上からの奇襲をするんだ。それなら麗日さんでも飯田くん相手でも有利に立ち回れる」

「分かった、任せて!」

 

 へぇ。ここも原作と大して変わらないが、行動の内容が変わっているね。自分が有利になれることを押し付ける、戦いにおける基本だ。しっかり使えてるみたいだな。

 

 そして始まる、爆豪は予定通り前に出る、ただそこで爆破の個性は使っていないな。ふむ?

 飯田は指示の通りに核の部屋で待機している、ヴィランっぽさを考えてるみたいだな。

 麗日お茶子も作戦の通り窓の外から上へ上がって行っている、ただ……慣れていないのかちょっと遅いな。

 緑谷も走って上階を目指していく。OFAは使わずに強化魔術を使っているな、ここは要矯正かな。個性を使った方が効率がいい、一代目の魔術使いである緑谷の強化魔術はあくまで補助的にしか使えないし。

 

 そして接敵する。やっぱり一番最初に接敵したのは爆豪と緑谷だ、ただ爆豪が曲がり角で待機しているな?なるほど、爆破の音で自分がどこにいるかバレないために走っていたわけか。それで待機している爆豪はAPショットの構えを角へ向けている……角ごとぶち抜く気だな。

 

「ぶっ殺す」

 

 そして緑谷が角へ差しかかる時に、超圧縮したAPショットをぶっぱなした。威力は凄まじく角どころかその先にある反対の壁まで破壊している。ただそれに対して緑谷は咄嗟に両腕でガードすることで直撃を防いだみたい、それでも威力がすごくて隣の部屋まで吹っ飛ばされているな。

 

「っ、かっちゃん!」

「デクゥ!やっぱりてめぇだよなぁ!」

(爆発の音が聞こえなかったから隠密してるとは思ってたけど、思ったより奇襲が早い!)

「昨日からてめぇには疑問が湧きやがる、だがそれは後だ。今更てめぇが個性を使えたところで──俺には勝てねぇからよォ!」

「い、いや!今日こそ僕が勝つよ!かっちゃん!」

「舐めてんじゃねぇぞ、クソナードが!」

 

 APマシンガンを乱射し緑谷の動きを牽制しながら仕留める隙を伺う爆豪。緑谷はその様子を強化魔術の出力を高めながら堪えながら部屋中を走り回る。

 瓦礫を手に取り投げつけ、壁を破壊することで粉塵を起こし姿を隠す。今できることを精一杯やって、隙を作り出した緑谷。急速接近し拳を握り込む、爆豪はそれを見届けながら片手で圧縮した汗、それを手を一気に開くことで超至近距離でのグレネードのような爆発とする。

 

「ごめんっ!」

「アァ!?」

 

 だがそれを踏み込んだ足を軸として回転し、回避正面からの爆発を受け流しながら裏拳をこめかみへと叩き込む。あまりの衝撃に爆豪は一瞬目眩が置き、上下の感覚が無くなったところで揺れる視界の中で見える緑谷へ向けて爆破を叩き込みながら離脱する。

 

(クソがッ、結構いいもんを食らっちまった……今の動きは八極拳、李書文のオッサンに叩き込まれた記憶がある。転身胯打(てんしんこだ)っつったか)

「逃がさないよ!」

「黙れやクソナード!!ロッド弾頭(ウォーヘッド)!」

 

 追撃に足を踏み出した緑谷を爆風を強化した吹き飛ばし特化の爆破を叩き込んで部屋の奥へ押し付ける、そこから逃がさないように的確に両足を狙い回避を難しくしていく。

 

「くっ!」

「とっととくたばれやデクゥ!てめぇは俺の後ろに居りゃいいんだよォ!」

(麗日さん、まだか!流石にかっちゃん相手に時間稼ぎは無理か!いや、できる!やらなきゃ、かっちゃんに勝てない!)

ワンフォーオール……!

「アン?」

「スマァッシュ!」

「っ……!」

 

 全身に緑の雷を迸らせ引き絞った右手から放たれる暴威。一気に室内の空気どころか壁や天井の一部を剥がしながらその暴風が爆豪へ襲いかかる。

 

「爆速ターボォ!」

 

 爆豪の選択は爆破による強行突破だった。自身の爆破ならこの程度の暴風、真正面から吹き飛ばすことは可能だ。ならば臆すことなく接近してゼロ距離で爆破を食らわせる、それが最短だ。

 

「死ぃねぇやぁ!!!」

「スマァァァシュ!!」

 

 両者共に相手を殺すつもりは無いが、数時間程度は確実に眠ってもらうためにその拳を掌を、振りかぶる。

 

(見えた!)

「そ、こだぁ!!」

「!」

「アアアア!!」

 

 緑谷は振りかぶっていた右拳を顔面に当たる寸前に止め、爆風で視界を奪い一瞬だけ見えた隙がある箇所の足、の手前に目掛けて深く踏み込む震脚を叩き込み爆豪の体勢を崩す。

 そしてその深く踏んだ勢いで左拳を腹部へと叩きこ────

 

「あめぇんだよ!!」

 

 突如として爆破した爆豪の足裏。跳ね上がったその足は直上へと向かう膝蹴りとなり、向かう先は緑谷の顎だった。直撃、もはや決着が着くだろうと今持てる力を左手に集約していた緑谷はその動きに反応することが出来ずにそのまま食らってしまった。

 

「がっ!?」

 

 天井付近にまでカチ上がった緑谷を両手で大爆発を起こし追撃する。先程の緑谷の震脚と足裏爆発のせいで床は崩れ、下の階へと落ちていってしまう2人。だが爆豪は冷静に着地をし、吹き飛んでしまっている緑谷は背中から地面へ叩きつけられた。

 

(そうか、かっちゃんのヒーロースーツには足裏と手を繋ぐように線があった……あれは管だったんだ、そこから汗を流しこみ爆破を起こした!)

「デク、てめぇは八極拳を使うんだろ。だったら見付けた隙には容赦なく決着の一撃を決めてくると思った」

「だ……から隙を作ったんだね……!」

「そうだ……俺の勝ちだデク」

「うん、勝負は負けたよ……でもただじゃあ負けられない」

「なに?」

 

 

『試合終了ォ!核を確保したことでヒーローチーム、WIN!!』

 

「あ゛ァ!?」

「勝負に負けた時のために、試合に勝つ為の策を僕は麗日さんに教えてたんだ……かっちゃんは麗日さんの個性知らなかったでしょ?」

「あのくそ真面目野郎がァ!ちゃんと核を守りやがれ!!!」

 

 背中を地面に打ち付けたとはいえ強化魔術とOFAを使っていた緑谷はダメージは軽微、軽く全身についた汚れを払いながら立ち上がった緑谷は爆豪に向けて不敵に笑った。

 

「確かに僕は君より弱いかもしれない。だから僕は君に勝てるように思考力を鍛えてきたんだ、いつまでも僕より上だと思ってたら……足下を掬っちゃうよ?」

「上等だデクゥ!そんなてめぇを食らって俺はもっと上に行ってやる!」

 

 

 

 







※なおこの後麗日さんは盛大に吐いた模様。ゲロインの名は捨てられないのさ……


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 最近ちょっと別の作品を片手間に書いてます。具体的に言えばグランドオーダーが存在しない世界線のFate世界で、宝具や現象、場所に宿った英霊を収容する施設に所属する所長。というお話になっています。

 要はSCPみたいになった英霊達を管理する話ですね、1話だいたい1000文字程度なので暇つぶしに読んでみてはいかが?


【特異聖遺物収容施設:カルデア】
https://syosetu.org/novel/332098/#


エクストラクラスで皆が好きなのは?作者はフォーリナー

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