個性:英霊召喚   作:金属粘性生命体

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幼年期その3

 

 

 

 

 時間が飛んで3年ほど経ち、ついに幼稚園卒園となる。時間飛びすぎだと言われるかもしれないがイベントもクソもなかったんだからしょうがない。

 

 強いて言うならば子ギルを呼び出して資金を集め森を購入し、何人かのキャスター達が魔術工房を作ったくらいだろうか?正直ここに攻め入るには最低エンデヴァーのプロミネンスバーン並の火力が無ければ防壁すら貫けないと思う。

 

「てか意外だったのがオジマンディアスだよなぁ」

 

 あ、ようやく滑舌が戻りました。ようやくある程度の体が出来上がってきたようで生前並みに戻った。それとここ3年でサーヴァントは百騎ほど増えました。これに関しては2日に1度ペースで召喚していたからではある、これに関しては別の弊害が出てるから後で話すとしよう。

 

「なんだ、マスター?」

 

 社会的に問題があるだろうサーヴァントや幾らかの反英雄は呼び出しはしなかったが、キャストリアの要望に応えて呼び出したオジマンディアス。

 

「よく俺の事マスターだと認めてくれたね?絆レベルで言えば5程しかないのに」

 

 そう、問題だったのはこれである。元は対粛清防御の為にオジマンディアスのピラミッドを解析したいが為に呼び出したのだ。正直初手殺害もありえるかなって思ってたわけなんだけども、意外にもこちらを認めてくれていた。

 

「ふん、まだ言うかその事を。とうの昔に理由は説明してやっただろうに……やはりその頭は未だ調教が足らんようだな?そら、司馬懿とやらが作っていたこのテキストをやるがいい」

 

 ドシャ、というよりはドカンという音が似合う量、恐らく十数kgほどの重さの紙の束を押し付けられた。思わず顔が引き攣る所かネジ曲がりそうなほどの嫌悪感を表に出してしまった。

 どうにもこのファラオ、教育者としての趣味に目覚めたようである。最近は事ある毎に何がしかを教えてくるのだ、勘弁してくれ。

 

「2度は説明せぬと言ったはずだ、これはその罰、ということになろう」

「へいへい……ったく、なーにが勇者の大親友だからだ……」

 まぁそう難しく考える必要はなかった。絆レベル11であるアーラシュと俺の関係はどうやらオジマンディアスにとって眩しく見えたようで、仲介を報酬にピラミッドの解析の許可を貰ったのだ。そこからなし崩し的にアーラシュとオジマンディアスを会わせていたらいつの間にかマスター呼びになっていたという訳だ。ファラオのくせに現金だな。

 

「おーい、マスター、ひよこ豆のペースト出来たんだが食べるかー?お、ファラオの兄さんじゃないか、あんたも食べるかい?」

 

 噂をすれば何とやら、どうやら今日の昼御飯担当はアーラシュだったようだ。ついでとばかりにオジマンディアスへと声をかけている、どこからか小煩い天空のファラオの声が聞こえてきそうだ。

 

(小煩いとは何ですかマスター!このファラオに対してその言い草──)

「はいはい、分かってるよニトクリス。黙れっていうんだろ?」

(あ、いえそういう訳では)

「そもそも最近はオジマンディアスとアーラシュの関係には対して何も思ってないくせに。習慣付いてるのかな?」

 

 天空の女王ことニトクリス。彼女もオジマンディアスと同時期に召喚したサーヴァントだ、絆レベルは9。距離感は未だに恋人レベルとは言わないが、親友以上恋人未満という感じだ。周回に便利だから使用してた訳だが、こうなるとはリハクの目を持ってしても以下略。

 

「そういえば今日はみんな静かだね?何してるんだろうか、妙にAPがゴリゴリ削れてるけども」

(あ、その事について報告があって戻ったのでした)

 

 サーヴァントを百騎召喚した弊害その1、とにかく脳内がバチクソにうるさい。幼稚園1年目を過ぎた頃に発覚したサーヴァント格納空間での会話は聞こえないが、召喚待機ルームらしき場所があるらしく、そこからこちらへ呼びかけられると声が聞こえるのだ。最初の頃は何も決まりがなく無秩序に話しかけられていたもので、30人ほどの大人数の言葉が届いた時は脳がかち割れるかと思うほどだった。

 今はだいぶ落ち着いており、自身の中の把握も済んでいるのである程度聞きたい人物の声を選べるようになってはいるが、それでもサブリミナル的にうるさいのだが。

 

「報告?なんか今日みんなするって言ってたっけ?」

(いえ、どちらかと言うと偵察じみた行為でしょうか。アサシンクラスの者達がヒーロー公安委員会の偵察部隊らしき存在を捉えまして、その捕縛を行ってますね)

 

 サーヴァントを百騎召喚した弊害その2、ヒーロー公安委員会に目をつけられたこと。

 これはもう単純にわかりやすいだろう。個性が意志を持つ、それ自体だけなら珍しいですんだものが、意思を持つ存在が増えるというのだから。しかも並の個性持ちでは手も足も出ない所か見ることすら敵わない強者が増えるのだ、なら当然と言うべきか危険視されたわけで。

 

 事の発端は一人のヒーローに触れた時であろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一年ほど前。お試しと言わんばかりにアサシンクラスの気配遮断がどれほど機能するのか視界共有を利用して確認していた時だ。深夜2時ほどだろうか、佐々木小次郎の持つ気配遮断Dの効力が分かり撤退しようとした時だ。

 

(……ッ!?小次郎!そっちに人が向かった!)

「経路は如何に?」

(屋上経由だ、意外に早いな。サポートアイテムか何かで小次郎のところに真っ直ぐ進んでる)

 

 玉藻の前に作ってもらった簡易式神を通して周囲を確認していた時、小次郎の元へ躊躇わず屋上を走っている人物が見えた。しかもそれがDランクとはいえ気配遮断を使用している佐々木の元へ向かっているのだ。もしかしてとんでもない察知系の個性持ちなのか。

 

「ふむ、もしやと思い剣気を送ったかいがあったか」

 

 と思ったらこのちゃらんぽらん侍、誘っていやがったのだ。どうやらここから数百メートルほどしか離れていない場所から発砲音が聞こえ、試しに気配を漏らしたのだそうだ。

 

 と、そんなことを考えているうちにその何某が目的地に着いたのか腕を伸ばし──肘を曲げ、その先端から銃身が伸びその銃口が小次郎へ向けられた。

 

(レディナガンか!?)

「む、知っているのかマスター?っと、危ない危ない」

 

 ビルの隙間を練るように放たれた髪の毛で編まれたその弾丸は1歩前に出ることで回避した小次郎。

 

 レディ・ナガン、原作においてダツゴクと呼ばれる特殊刑務所から脱走した元ヒーローのヴィラン。ヒーロー時代は公安直属で法を犯した他のヒーローを監視、殺害すると言った業務を行っていた言わばヒーロー社会の闇に飲まれた人物である。最終的に手が血に塗れた幻覚を見るようになり、公安委員会会長を殺害しアレヤコレヤがあってタルタロスにぶち込まれた経歴を持つ。

 

 持つ、持つことになると言った方が正しいのかな。この場合だと。恐らくそれはこれから起こる出来事だったのだろうと思える。

 

(ナガンの表情に余裕が無い、なにか切羽詰っている……これは限界が近いか)

「原作とやらではヴィランであった者か。未だに堕ちてはいないとはいえ、既にその心は染まっているようだぞ」

(うん、そうみたいだね。どこかしらと通話している様子だけど盗聴できるかな?玉藻、できそう?)

(余裕です〜、あそーれ!)

 

 

 

《ザ、ザザ────例の監視対象が召喚しているうちの一体を補足、現場を見られたため殺害を試みるも失敗。指示を》

《……既に無駄かもしれないが戦力の把握の意味合いも兼ねて口を封じろ》

 

 

 

 例の監視対象?どうやら俺は監視対象になっていたらしい。なるほどだから最近一部のキャスターとアサシンたちが情報戦を仕掛けられるようにしているのか。玉藻の前のこの通信盗聴もその一環だろうか。

 

「どうやら私を生かして返すつもりは無い様子。マスター、如何する?」

(──殺すな、叩きのめせ。しばしの間戦闘不能に出来ればあとはこちらで何とかする戦力を用意する)

「承知」

 

 その言葉と同時に小次郎はビルの壁へと足をかけ──駆け上がった。物理を無視したその動きは魔力の賜物か、はたまた彼の技量か。未だ未熟のこの身では推し量ることは出来ないが、凄まじいことが分かる。

 

 

 反応、即射撃。レディ・ナガンも手加減は捨てた様子。殺意マシマシ決意マシマシのその射撃、刀を一振で切り捨てる。屋上へ飛び出し着地する瞬間さえも逃さぬと速射で3発放たれ、それを摺り足で避ける。右へ左揺さぶりながら前進し、時折掠める弾を切り払い、撤退しながらの射撃を見切り続ける。

 

 ついに残り両者の距離が10メートルを切った時、小次郎は刀を肩へ担ぎながらナガンへ話しかけた。

 

「実にぶれている射線。心すら不安定なのが銃口にすら現れているな、狙撃手よ」

「……さい」

「何用で私を狙うのかは問わない。だがその銃口を向ける先は果たして合っているのか」

「うるさい……」

「はて、何か気に障ることを言ってしまったかな?」

「うるさい!!!!」

 

 サーヴァントにとっては10メートルというのは一歩で埋まる距離。ナガンの銃も絶対に外すことの無い距離。故にこの勝負は速い方が勝つ──訳もなく。後の先を取る、サーヴァント故の音速に匹敵するその速度は見てからの対応を叶えた。

 

 交差する2人、だが決着は既に分かりきっていた。人ではサーヴァントには勝てない、ただそれだけだったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とまぁそんなことがありレディナガンと接触、意気消沈&峰打ちでへし折られた銃身を癒しているナガンの元へ癒し枠であるタマモキャットとエミヤを送り付け、甲斐甲斐しく世話してやった結果。心が安定したのか今も元気に裏業務をしている。

 

 が、この一件で完全に危険視され俺の周りは常に監視だらけ、それで逆監視を開始したのだが百貌のハサンが居なければならないほどの監視が着くほどである。で、何某があってついにこちらに干渉してきそうになったのをアサシンズが捉えてると。

 

「そういうことだよね?」

(そうですね、合ってます。花丸を上げましょう)

「わーい……で、ナガンはこれで良かったのかねぇ……ぶっちゃけこれエミヤに汚染されただけでは?」

 

 ある程度の情報渡していいとは言ったが、まさか自身の生涯を語るとは思わなかった。そのおかげでなんか決意が決まったようでブレることは無くなったらしいが、それだけではなくて。

 

 なんか熱い視線をエミヤに送ってるし、これあれだよね、やったよねエミヤ。

 

 

 

 

 女難の相乙w

 

 

 

 

原作改変及び救済して欲しいキャラ

  • オールマイト
  • トガヒミコ
  • トゥワイス
  • レディナガン
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