個性が使えるようになってからサーヴァントは大量に召喚してきた。だがその中でも召喚を躊躇うようなサーヴァントは沢山いる。
例えば蘆屋道満、彼はその性格と能力が世界に仇なす物だと判断され自身と複数のサーヴァントにより有事の際にのみ召喚することと決められた。
例えば殺生院キアラ、全ての生命を使い絶頂を迎える為に地球の中心へ至ろうとするその危険性により蘆屋道満同様有事の際のみ召喚可能とされた。
例えばコロンブス、彼はシンプルに性格が悪いため召喚しても益にもならないと言うサーヴァントたちの意見により自身の判断に全てを委ねられた、別に召喚する気もない。
とまぁこんな感じで外道、クズ、ゴミ、などという言葉が合う程度にはヤバいやつらがいる訳だが、その中でも特に召喚を躊躇う存在達がいる。
「フォーリナー、プリテンダー、そしてビースト」
(マスター、彼らを召喚する気なのかい?)
「エルキドゥ……いや、まだ召喚する気は無い」
だが、推しというか一番熱量を注いでいたサーヴァントがフォーリナーにいるのだ。
「だから正直呼びたい、呼びたいんだが……」
(フォーリナーか、彼らを呼ぶのは危ないね。何かの拍子に
いずれのクラスも多大な危険を含んでいる。プリテンダーは正直オベロンとトラロック以外のサーヴァントなら召喚しても良さそうではあるが、それでも詐称のクラスである。他のサーヴァントからマスターが騙された場合を想定されており召喚するのに反対の者が多い、特に清姫は心底嫌っている。
ビースト、このクラスは言わずもがなである。このクラスが出てくるだけで本来存在しないはずのビースト達が反応する可能性がある。少なからず自身の個性のせいで英霊という概念は世界に根付いているのだ、迂闊に召喚したら他のビーストもなし崩し的に召喚されてしまいそうなのだ。なお、今の所1騎しか存在しないので召喚する必要性もない。
そしてフォーリナー。このクラスは上記二つのクラスよりもより危険だと想定できる。
「だからアビゲイルとBBだけは召喚できないと思っている、そして最悪中の最悪だがORTも反応する可能性があるからなぁ」
(そういえばうちのカルデアにはORTと同質のサーヴァントであるククルカンがいたね。確かに彼女がいるならばその縁を辿ってORTそのものが出てきそうだ)
そも、外なる神達はフォーリナーというクラスを通さなければ世界に干渉出来ないのに対してORTはそのとんでもない学習能力により世界を書き換えることが出来るのだ。それは作中でも148億年前から自身が存在したと定義して自身を再召喚したことからも簡単に考えられるだろう。
「……ククルカンを呼ぶ時は細心の注意をしないとな。一応神様由来の個性と言えど俺の個性のせいで逆説的にFGO世界が、型月世界が存在したと証明しかねん」
(そうなった場合あちらからやってくる存在達が地球を壊しそうだね、分かった。僕たちも警戒しておこう、万能の君もいることだしね)
(おや、私が盗み聞きしていたことに気づいていたのかい?)
「ダ・ヴィンチ……幼い方の君の方がまだ大人しいな」
(これは心外だ、私だって聞きたくて聞いた訳じゃないんだ。正直君が彼女を呼べてない現状は心苦しいんだよ?ある意味では君の歩みの道標だったんだから)
FGOをやるモチベーションのひとつは彼女の存在であった。いやぶっちゃけキャストリアだけでも良かったところに性癖ど真ん中をぶち抜いていく存在がやってきたのだ。彼女の為だけに4.5章をするために3日ほどで2部1章まで速攻でクリアする程度にはガチだった。
(それでマスターに何か用事があったんじゃないのかい?)
(おっと、そうだった。マスターついにできたよ、
「できたのか、この世界的に言えば俺のヒーロースーツかな」
場所は移り幼稚園児の時に購入した森にある魔術工房。その規模は既にありえないほど拡張されており、もはや空間拡張しなければならない程には広くなっている。
キャスタークラスだけではなく様々なクラスのサーヴァントたちが居て、鍛錬や研究のみならず薬品の製造や魔猪などといった特殊な生物の育成も進められている(主にキャットのせい)とんでもない場所である。
「やぁマスター、はるばる済まないね」
「いや、今後の俺の為のものだ。妥協はしないよ」
「ふふふ、いい心掛けだね」
その中でもとりわけ危険な場所として位置付けられている実験場へと向かってその中にいたダ・ヴィンチに声をかける。なおここに来た時点で背後にはキャストリアが着いてきており満面の笑みで待機している。その更に後ろには一部ヤンデレ系のサーヴァントも顔を出しているようだ。
「相変わらずの人気だね、ここは遊び場じゃないんだけど」
「お前らの遊び場だろうよ、マッドサイエンティストさん?」
「言ってくれるね、間違ってないけどさ。はい、これが君の魔術礼装・カルデアさ。そこに着替えするためのスペースは確保してるからどうぞ。着るか着ないかは君次第さ」
受け取ったそれは過去ゲーム内で幾度も目にしてきた礼装。一番初めから所有しており、全てのプレイヤーが通ってくる初めての礼装だ。
感慨深いものがある、そしてこれを着ることで俺は一つ決めていたことが。どうやらダ・ヴィンチにはお見通しだったらしいけど。
「……ヒーロー、か」
ヒーロー社会。どこに行くも、何をするにも着いてくるその存在。ヴィランと相対し、市民を守る正義の味方。それになる決意をすることとなる。
「……マスター。そこまで無理してヒーローになることもないんですよ?」
振り返りキャストリアの顔を見る、その表情はさっきと打って変わり心配そうにこちらを見つめるものへとなっていた。
その言葉に再度手に持ったそれへ視線を移す。ある意味これは枷だ。これを手にする時点で、いやこの個性を得ることが決まった時点で想像していたことだ。
「無理して、か。確かに無理してるかもしれないな」
「でしたら──」
「それでもだよアルトリア・キャスター、いやアルトリア・アヴァロン」
その言葉に姿が変わる。いつもの少女の姿ではなく、楽園の妖精としての、ある種の完成した姿に。
「俺は変わりたいんだ。あの怠惰な姿から」
前世はほぼ事なかれ主義だった。何をするにも何をしたにしても変なことが起きなければ不干渉、一人暮らしを始めた時なんて隣の人の存在なんて知らなかったし知ろうともしなかった。面倒くさがって引越しの挨拶すらせず、性別も知らないまま。
万年平社員で、人の上に立つなんて言う面倒事なんてゴメンだった。常に仕事より趣味を優先して、会社での人付き合いも全て無視して常に孤独でインターネットに潜り込んだ。そこが、そこだけが自身の居場所だと信じて。
だからこそ自身は最後に死んだ、ただの不慮の事故で。全て自分一人でこなすが故に誰にもその存在を気取られることなく死んだ。簡単に言えば空き巣に殺されたのだ、ゲームに夢中になってその後ろからぐさり、それでポックリ逝った。で神様いわく、俺が死んだことに気がつかれたのは俺が死んでから1日ほど経ってから、「そういえばあいつ居ないじゃん」「昨日もいなかったね」「電話にも出ないけどいつもの事だし」「さすがに一日中いないのはおかしいね」なんて会話があったらしいけど、結局気づかれたのは俺の部屋から腐臭がするからだった。 職場の人なんて誰も心配してなかったらしい。お似合いだ。
「……何もしなかった、何もしてこなかった。だから俺は変わりたいんだ」
最後の死の瞬間くらい何か残せるだろうって勝手に思ってた。だけどそれはなんの意味もなかった、ただひとりの殺人者を生み出しただけ、両親すら少しの間悲しんだだけでそのあとは綺麗さっぱり記憶から消えていた。あんな子もいたね程度だ。
「それが怖かった」
怖いんだ。何も残せないのが、何も残らなかったのが。つまり俺なんて居なくても良かったんだ、世界になんの意味も残せなかったんだ。
「だから俺は変わるんだ」
「ヒーローになって、ですか?」
「あぁ、だって、それなら俺は何かを残せるだろう?」
それに。
「
「……」
「お前たちのマスターが、何も出来ない馬鹿なんて嫌なんだ」
好きだった作品の、好きだったヤツらにくらいはカッコつけさせてくれ。
「……そうですか。意思は固いんですか?」
「あぁ」
「分かりました」
目を瞑り、再度開く彼女。そこには先程までの固く、俺の深くまで見抜くという意思はなく。
「ではマスター、がんばりましょうか」
「おう」
魔術礼装片手に着替えのために置かれた簡易着替え室へとはいる。袖に腕を通し、ズボンに足を通す。最後にボタンを閉めて、鏡を見ればそこには幾度となく見てきた
「例え
どこか鏡の
主人公のオリジンです。
「何かを残せないまま死にたくない」 「好きなやつらが自分のせいで馬鹿にされたくない」
「藤丸立香という平凡なやつが俺を誇ってくれるように」
そんな感じです。
原作改変及び救済して欲しいキャラ
-
オールマイト
-
トガヒミコ
-
トゥワイス
-
レディナガン