個性:英霊召喚   作:金属粘性生命体

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 個性『英霊召喚』の超解説枠、あとヒーロー公安委員会の反応


幕間「ヒーロー公安委員会(前編)」

 

 

 

「お集まりの皆様、本日はお忙しい中お越しくださりありがとうございます。今回の進行役を努めさせて頂きます記帳(きちょう)と申します。それでは早速ですが本日の本題へと入っていきたいと思います。まずは手元にある資料の1ページをご覧下さい」

 

 ヒーロー公安委員会、その組織が存在する建物の中の会議室。そこには複数人の人物の姿があり、その中にはヒーロー公安委員会の会長が存在する。実質的なヒーロー社会におけるトップ、そしてその補佐である副会長までもが席に座り手元の資料を真剣な表情で見ていた。そして部屋の扉の前にはヒーロー公安委員会専属と言ってもいいヒーロー、レディナガンが護衛として立っていた。

 

「議題はたった1つ。《藤丸立香という少年の危険性について》、それだけになります」

「あー……質問いいかね?」

 

 早速手が上がる。最初の時点で疑問に上がるのは当たり前だろう、本来ならば個人の個性がたった一つの議題になることはありえないのだから。あまつさえ会長や副会長がいることさえも。

 

「どうぞ、東風(あずまかぜ)さん」

「もう一度聞くようだが今回の議題はたった一人の少年の個性についてだと言っていたが、ふざけているのかね?我々幹部は暇では無いのだが」

 

 その言葉に今回集まった大多数の人物が頷きや同意の声を上げる。だがその中には会長や副会長の声がなく、真剣な表情を崩さなかった。

 

「えぇ、十分幹部会議の内容として相応しいと思いますよ。気になる方々はもう暫しお待ちを、事情は説明をしていきますので……よろしいですね?では戻ります」

 

 プロジェクターを操作しながらその質問へ答え、そして目的の資料が表示され前へと向き直る。

 

「改めまして、本日の議題である《藤丸立香という少年の危険性について》ですが基本的な情報を皆様へと伝えたいと思います。いいですか?これから見ていただく情報は全て今日の議題のための前提知識となります。では簡単な概要が本人より説明書付きで届いておりますので説明いたしましょう」

 

 そういい用意してあった資料を手元に取り出す。ここにいる全ての者たちの資料の中にも同様のものが存在しておりそちらを見るよう促され、2ページ目を開いていく幹部たち。

 

「個性名は『英霊召喚』。過去に実在、若しくは創作された英霊達を召喚する個性、だそうです。こちらにつきましてはプロヒーローチームであるワイルドワイルドプッシーキャッツに所属するラグドールの個性『サーチ』によって裏付けされています」

 

 簡素な説明、だが本質。そして他者の個性による保証が付き真実だと言われるも未だに何が問題なのか理解されていない。

 

「そしてこの個性によって召喚されたモノ達は例外無くサーヴァントと呼称するそうです。こちらに関しては本人による命名だそうです」

「サーヴァント?召使いや使用人といった意味の英単語か、ということはこの個性で呼ばれたモノは藤丸立香に従うということかね?」

「えぇ、実際彼らは藤丸立香の事を基本的にマスターと呼称し付き従う存在だそうです」

「……うん?まるでその言い方だと自我があるかのような感じだが」

「その通りです、彼らサーヴァントは自我が存在するのです」

「なんと──」「事実か?」「確かそういった例は他にもあったな」「ありえんだろう」

 

 ザワザワと声が広まる。自我がある個性、それは非常に珍しく恐らくほぼこの世に存在しないと言えるだろう。前例があったとしてもそれは藤丸立香の父の個性『獣召喚』や同年代の常闇踏陰の個性『ダークシャドウ』くらいしか確認されていない希少な個性だ。しかしその2つとは圧倒的に違う点がある。

 

「お静かに──良いですか?良いですね?はい、言及していた人の中にも気づいた方がおられますが確かに自我がある個性は確認されています。ただ、ただその規模が桁違いなのです。召喚可能数をご覧下さい」

「なに?どれ……──は?いや、待て、これは……ご、誤字だよな?」

 

 召喚可能数と書かれている欄には『295』の文字が記載されていた。

 

「いえ、誤字ではありません。先程申し上げたようにプロヒーローであるラグドールの個性により裏付けは済んでおります。むしろ本人が把握していなかった総数が判明しております、当の本人は200くらいとしか確認していなかったようですし」

 

 その数はイカれてるとしか言いようがないものであった。この場にいるそのほとんどが愕然としているようで、言葉が漏れるようなことすらなかった。

 

「内、何騎程かは、あぁサーヴァントは1騎2騎と数えます。うち何十騎程かは同一の存在らしいので姿を変える程度だそうなので実際の数はいくらか減りますが、それでも100以上のサーヴァントは確実に召喚可能だそうです」

 

 この場の者たちが知らないことだが、水着サーヴァントやサンタサーヴァント等は同一の存在がクラスを変えることで変身出来るので、アルトリア(セイバー)とアルトリア(アーチャー)が同時に存在することはない。表現するならアルトリア(セイバー→アーチャー)こんな感じだろうか、あくまで同一の霊基である。

 

「そ、そんなことがあっていいのかね。こんな、デタラメな個性が……!」

「それを言ってしまったら、アメリカのヒーローであるスターアンドストライプの個性も反則級になってしまいます」

 

 話がズレた。

 

「続きましてサーヴァントの性能について、ですが……こちらも中々に規格外となっております」

「なに?」

「彼らサーヴァントはステータスというものが存在するようで、それにより基本的な戦闘能力などを測ることができるそうです」

 そう言いながら手元の機器を操作しプロジェクターへと映し出す。そこにはまるでゲームのような表記が存在していた。

 

「基本的なステータスは

筋力、攻撃力

耐久、持久力や素の硬さなどの総合

敏捷、足の速さや反射神経などの総合

魔力、魔力と呼ばれる概念の使える放出量や保持量などの総合

幸運、シンプルにサーヴァントの運の良さ

そして宝具になります。こちらに関しては別で解説させていただきます」

「……ここまで来たらツッコミ出来ないが、改めて聞くが魔力とはなんだ?まさか魔法などとは言うまいな」

「そのまま魔法、彼ら曰く魔術や宝具の使用、そしてサーヴァントを維持するために必要なリソースの呼称だそうです」

「は……いや、分かった。もはや常識な個性とは違うのだろう、そういうものだと額面通り受け取ろう、でなければ質問が尽きん。資料が分厚すぎるしな」

「分かりました。改めて、魔力に関しては先程申し上げた通り魔術と呼称されている能力を使うのに必要であり、他にも宝具と言われるいわゆる必殺技みたいなものにも使用されるそうです。そしてサーヴァントは全てこの魔力と呼ばれる力で肉体を構成されているそうで、傷などができ修復する際もこの魔力を消費して治すことが出来るとの事です」

 

 そしてここからが本題である。

 

「そんなサーヴァントのステータスですがランク分けされていることが分かるでしょうか」

「最低値のE-から最高値のA+++、そして評価規格外のEXとあるな。これはどう言った基準なんだ?」

「まず一般的なヒーローの数値をこれにあわせて表記させていただきます、素の身体能力の平均値です。ただ強化系の個性は未使用で、異形系個性は省いた上での表記だと判断してください」

 

 平均的なヒーローの数値

筋力:E

耐久:E

敏捷:E

魔力:EX

幸運:不明

宝具:なし

 

「こういう表記となります」

「ふむ、幸運は数値化できぬし宝具は元より所持していないからこうなるのは分かるが、この魔力の部分はなんだ?確か評価規格外とあるが」

「それは文字通りです。評価規格外つまりE-~A+++の中に入らないということなので、上限より上の可能性もありますが今回の場合は下限より下だと思ってください」

「待て、魔力とはこの個性を持つ藤丸立香やその個性であるサーヴァント達しか持たぬのでは無いのか?普通、幸運や宝具のように評価できないはずだ」

「だと思っていたのですがラグドール曰く、潜在的に全ての生命体が持つエネルギーだそうで……ただそれがE-に届くものが居ないので下限より下、評価ができないという意味でEXとさせて頂いてます 」

「なるほど……分かった、それでサーヴァントはどれほどの力を持つのだ?」

「こちらです」

 

 サーヴァントの標準

筋力:C

耐久:C

敏捷:C

魔力:C

幸運:C

宝具:E~A+++、EX

 

「……?これはどれほどの差なのだ?」

「ではこれらを数値化します」

 

 E-~E:1~10

 D:11~20

 C:21~30

 B:31~40

 A:41~50

 

「となりますので最大でも平均的なヒーローと標準的なサーヴァントの差は19の差となりますね」

 

「2倍ほどの身体能力の差だと?そんな存在が100以上も呼べるのか!!!下手な軍隊より強いでは無いか!」「もしヴィランに落ちたら危険分子などという言葉では収まらないな」「ここまで誰も危険視してなかったのか!?」「詳細な情報が足りなかったからこそだれも気にしなかったのだろうな」

 

「えぇまぁ……はい、そうですね。これで最初に言った会議の内容としてふさわしいという言葉、信じて貰えましたね?」

「あぁ、分かった。理解した、確かにこれは対策を練らねばならない存在だ……改めて聞くがこのステータスとやらは標準的なサーヴァントとやらのものであって、より強いものは沢山いるのだろう?」

「標準に収まらないから()()と呼ばれる存在がサーヴァント、なので標準など基準にすらならないかと。これに加えてスキルや宝具などといったものがありますので、指標のひとつでしかありませんね」

 

 やっと事の重大性が判明した。普通のヒーローの2倍3倍の強さを誇る存在が100以上、たった一人の個性から生み出される。その異常性が分かるだろうか、しかもそれぞれが特色を兼ね揃えており、様々なエキスパートすら存在するのだ。下手したらヒーロー社会全てのヒーローより強い存在がいるかもしれないのだ。

 

「では、皆様に藤丸立香の個性『英霊召喚』の危険性を十二分に理解してもらったところで本題へ入ります」

 

 そしてここまで来てようやく本題となる。

 

「あぁ……そうかこれは前提知識と言っていたな」

「えぇ、本日の議題は《藤丸立香という少年の危険性について》です。ここまで来てようやくスタートラインに立てました──がどうやら1時間以上経過してしまったようです、未だに情報を受け入れきれていない人もおりますようなので20分ほど休憩をとりたいと思います」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






 前編だけで4000文字か〜多いなぁ。

 ちなみにこのヒーローとサーヴァントの差ですけど、平均的なヒーローを型月基準にぶち込むと言峰の肉体全盛期以上という前提で作ってます。いやじゃないと爆破の個性である爆豪とかヒーロー殺しの素の身体能力とかおかしいことになるんで……あいつらなんであれで強化系の個性じゃないんだよ、やっぱ空気にプロテイン混ざってんな。

他者視点欲しい?

  • オールマイト視点とか委員会視点とか
  • 別にいらんくね
  • 作者の好きなようにしてくれ
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