ひろがるスカイ!プリキュア~スーパーヒーローズ~   作:のぞむ

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ゴッド

「姉さん…?私が…」

 

「ああ…僕とお前は正真正銘、血の繋がった双子の姉弟だ」

 

ミファーから告げられた真実にソラは動揺を隠しきれなかった。

 

「何を言っているんですか…パパとママからそんな話、聞いた事がありません…!」

 

「あの2人が僕の事を話さなかった事は知った事ではないが、これは紛れもない事実だ。腹立たしい事にな」

 

そう言ってミファーはソラの胸ぐらを掴む。

 

「う…っ」

 

「僕みたいな力もないお前が姉だと思うと気分が悪い…ここで消えろ!」

 

ミファーは右手にエネルギーを溜めていく。

おそらくそれをソラにぶつけるつもりなのだ。

 

(ヒロ…くん…ましろ…さん…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やめ…ろ…」

 

 

「ん?」

 

ミファーは声が聞こえてきた方に目線を移す。

 

「ソラちゃんに…手を出すな…!」

 

ミファーが目にしたのは意識が朦朧としながらもこちらを睨んでいるヒロの姿であった。

 

「まだ意識があったのか…」

 

「ヒロ…くん…」

 

「お前は、ソラちゃんの弟なんだろ…どうして、お姉さんにこんな仕打ちをするんだ!」

 

「聞いていたのか…確かにこの女は僕の姉だが、こんな弱い奴が姉だと気分が悪くなる。これが理由だ」

 

「…っ」

 

ミファーの心無い発言にソラの表情は少し曇ってしまう。

 

「そんなことはない!」

 

しかし、大切な人を侮辱されて黙っていないのがこの少年だ。

 

「なに?」

 

「ソラちゃんは、弱くなんかない!戦う力もあるし、運動神経も抜群だし、何より人を思いやる事が出来る優しい心も持ってるんだ!ソラちゃんは僕とましろのヒーローで…僕の大切な彼女なんだ!!」

 

「ヒロくん…」

 

「それに人を思いやる事も出来ず、みんな殺してしまおうと考えるお前の方が弱いんじゃないのか?」

 

ヒロは笑みを浮かべてミファーに弱いんじゃないかと言い放つ。

 

「貴様…!」

 

ミファーはソラを放し、ヒロの元まで歩いていく。

 

「そんなに早死にしたいなら、望み通りにしてやる!」

 

ミファーは右手にエネルギーを溜め、それをヒロにぶつけようとする。

 

「ヒロくん…ダメ…!」

 

ソラは立ち上がり、ヒロを助けようとするが今の満身創痍の状態では立ち上がるのがやっとのようだ。

 

「死ねぇぇぇぇーーーー!!」

 

ミファーはヒロにビームを放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、ミファーのビームがヒロに当たる事はなかった。

 

何故なら、ヒロがいつの間にかミファーの背後にいたからだ。

ヒロの身体は金色のオーラで包まれていた。

 

「(どういう事だ…?)フンッ!」

 

ミファーはヒロにパンチを放つがヒロはそのパンチを掴み、ミファーの腹部にパンチをした。

 

「がはっ!?」

 

ヒロからのパンチをもろに喰らったミファーは腹部を抑える。

 

(どうなっている…奴はあそこまでのスピードと強さじゃなかったはずだ…!?)

 

「ひろがるチェンジ、ソール…」

 

ヒロはミラージュペンを取り出し、そのままキュアソールに変身する。

 

「くっ!」

 

ミファーはソールの背後にワープし、ソールを蹴り飛ばそうとするがその攻撃はかわされ、代わりの自分が攻撃を受けてしまった。

 

ソールはそのまま目にも止まらぬ速さでミファーに攻撃を加えていく。

 

「ソ、ソール…?」

 

あまりに圧倒的な戦いにソラは茫然としていた。

 

ミファーは信じられないと言った表情でソールを睨む。

 

(このスピードにパワー…まさかこの力は…!)

 

ミファーは両手にエネルギーを大きく溜め始めた。

 

「ただの人間ごときが…あの力を使える筈がない!消えろぉぉーーーーーー!!」

 

ミファーは大きなエネルギー砲をソールに放った。

ソールは光の剣を生成し、エネルギー砲に突っ込んでいった。

 

「なにっ!?」

 

「ひろがる!ソールスラッシュ!!」

 

ソールはソールスラッシュでエネルギー砲を切り裂いていき、そのままミファーに直撃する。

 

 

 

「この力は…やはり太古のプリンセスの一人が使っていた力…ゴッド…」

 

深手を負ったミファーはワープし、この場から消えていった。

 

「ゴッド…」

 

ソールは変身を解くとそのまま地面に倒れ、気を失ってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う…ん…?」

 

目を覚ましたヒロは自室のベッドの上におり、そばにはソラ、ましろ、エル、ツバサの姿があった。

ソラとましろは身体のあちこちに絆創膏やシップを貼っていた。

 

「ヒ、ヒロくん!」

 

「お兄ちゃん!」

 

「える!」

 

「ヒロさん!」

 

「ソラちゃん…ましろ…エルちゃん…ツバサくん…イテッ!」

 

身体を起こそうとするヒロだったが体に激痛が走ってしまう。

 

「まだ無理しちゃダメですよ!ヒロさんが一番重傷なんですから!」

 

「ごめん…そうだ!ソラちゃん!ましろ!怪我は大丈夫?」

 

「はい!この通り…痛っ!」

 

「ソラちゃんダメだよ!私達も怪我してるんだよ!?」

 

「す、すみません…」

 

「…話はソラさんとましろさんから聞きました。すみません、僕が気づいて駆けつけていれば…」

 

「ツバサくんは悪くないよ…それにツバサくんがいても勝てたかどうか…」

 

「ミファー…すごく強かったよね…しかもソラちゃんの弟だなんて…」

 

ましろがそう言うとソラは少し俯いてしまうがすぐに気持ちを切り替えてヒロに話しかける。

 

「そういえばヒロくん、あの時急に強くなりましたよね?」

 

「確か…凄い速さで戦ってたんだよね?」

 

「うん…ミファーはゴッドって言ってたけど、何だったんだろ…」

 

ヒロ達はあの時の力が何だったのか考える。

 

するとドアからノック音が聞こえてきて、ヨヨが部屋に入って来る。

 

「おばあちゃん」

 

「ヒロさん、具合はどう?」

 

「まだちょっと痛むかな…」

 

ヒロは正直に自分の状態を伝える。

 

「そう…今日はゆっくり休むと良いわ」

 

「そうするよ…そうだおばあちゃん、ゴッドって言葉に聞き覚えない?」

 

ヒロは博識でもあるヨヨなら知っているかと思い、ゴッドの事を聞いてみる。

 

「ヒロさん…どうして知っているの?」

 

ヨヨは珍しく驚いてしまったようで、表情を変えてしまう。

 

「お兄ちゃん、急に凄く強くなって、それをミファーがゴッドって言ってたみたいなの」

 

「そう…そのゴッドは太古のスカイランドにいたプリンセスが使っていた力なの?」

 

「える?」

 

「それって…大昔にプリキュアを呼んだというプリンセスですか?」

 

ソラは以前ヨヨから聞かされたプリキュア伝説の事を思い出し、ヨヨにそのプリンセスかと聞く。

 

「その事なのだけれど…その太古のプリンセスはどうも姉妹だったみたいなの」

 

「…えっ!?」

 

「姉妹!?」

 

「ホントなの!?」

 

「えぇ。あれから調べてみてわかった事よ。姉が”プリンセス・エルレイン”妹が”プリンセス・クリス”」

 

「プリンセス・エルレインに…」

 

「プリンセス・クリス…」

 

ソラとましろが太古のプリンセス達の名前をそれぞれ呟く。

 

「さっきヒロさんが言っていたゴッドも、プリンセス・クリスが使っていた力だと古文書に記されていたわ」

 

ヨヨはそこから更に話を進めていく。

 

妹姫、プリンセス・クリスはとても凛々しい姫騎士でもあったらしい。

王族でありながら自警団を結成し、国の平和を守っていた程だ。

そしてプリンセス・クリスが戦いの時に使っていた力こそ、ゴッドなのである。

 

「…」

 

「お兄ちゃん、どうしたの?」

 

「…本当に僕にその力があるんなら、使いこなしたい!使いこなして、みんなを守れるようになりたい!」

 

「ヒロくん…」

 

「お兄ちゃん…」

 

ヒロの言葉を聞いたソラとましろは思わずヒロに見惚れてしまう。

 

(ミファー…次にお前と戦う時は、絶対に負けないぞ…!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、とある廃墟のビル内でミファーが超能力で自身が負った傷を治癒していた。

 

 

 

 

 

 

『バケモノ共め!殺してやる!』

 

『お前らにみたいなバケモノと仲良くなんてするもんか!』

 

『バケモノ共を滅ぼせ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

『お願い■■■…どうか…あの人達を…』

 

 

 

 

 

 

 

 

「わかっているよ…僕は君に誓う…必ず人間共に、復讐を…!」

 

ミファーは握りこぶしをし、静かに憎悪を込めて呟いた…




新年明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします!
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