ひろがるスカイ!プリキュア~スーパーヒーローズ~   作:のぞむ

29 / 44
今回ちょっとだけキャラ崩壊が多いかも(笑)


近づく別れ…

スカイランドへ通じるトンネルがついに開かれた。

ヨヨはその事をスカイランドの国王と王妃に伝えていた。

 

『おおっ!それは真か、ヨヨ殿!』

 

「はい。ですが安全の為、少しばかりミラーパッドを調整する必要があります」

 

『どれくらい掛かるのです?』

 

「えぇ…明日の夕方には」

 

『そうか!では頼みましたぞ!』

 

『プリンセス、待っていますよ』

 

「える!」

 

ここでスカイランドとの通信を終え、ヨヨはヒロ達の方へ向く。

 

「みんな、聞いてちょうだい。アンダーグ帝国はこれからもエルちゃんを狙ってくるでしょう…戦いの舞台はソラシド市からスカイランドに移る…でも、ヒロさんとましろさんはスカイランドでは暮らせない…ソラシド市で学校に通わなくちゃいけない、勉強もしなくちゃいけない。それに…」

 

「大丈夫だよ」

 

ヨヨが何かを言いかけたところでヒロがそう口にする。

 

「一緒に暮らせなくても、ソラちゃん達が戦っていたらすぐに助けに行くよ!遊びにだって行く!」

 

「お兄ちゃん…うん、ランボーグがエルちゃんを襲ってきたら、私もトンネルを使ってスカイランドまで助けに行くよ!」

 

ヒロとましろはそう言う。

 

「そうね…そうしてあげて。でも一つ屋根の下で暮らすのは明日でおしまい。寂しいけれど…後であげはさんも呼んで、夜はごちそうにしましょう」

 

こうして、あげはも呼んで夜はごちそうを食べる事になったのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そっか、帰っちゃうんだ…」

 

ヒロ達から話を聞いたあげはは少し寂しそうに呟く。

 

「ヒロロンとましろんは明日どうするの?」

 

「明日は一緒にエルちゃんを送り届けて、ちょっと観光してから帰るよ」

 

「スカイランドか~、どんなところなんだろ…」

 

「良かったら案内します!家族にヒロくん達の事を紹介したいですし」

 

「そ、そうだね…」

 

「ヒロくん?」

 

「その…ソラちゃんのお父さんとお母さんが僕とソラちゃんの関係を認めてくれるかなって…」

 

「大丈夫です!パパとママはきっと認めてくれます!こんなに優しくてカッコよくて可愛い恋人なんですから!」

 

「うん…嬉しいけど最後のはいるかな?」

 

彼女から可愛いと言われ、ヒロは複雑な気持ちになってしまったようだ。

 

「ヒロロンとソラちゃん熱々だね~!」

 

「そうですね…」

 

「なんだかこっちまで熱くなってくるよ~」

 

「さて、それじゃあそろそろ始めよっか!ヒロロン、ちょっと来てくれない?」

 

「え?良いけど…」

 

ヒロはあげはについていき、部屋からいなくなった。

 

「あげはちゃん、どうしたのかな?」

 

「さぁ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな!おっ待たせ~!」

 

しばらくするとあげはが戻って来るが一緒にいた筈のヒロの姿がなかった。

 

「あれ?お兄ちゃんは?」

 

「あっ、ちょっと待ってて」

 

あげははドアの外に出る。

 

「ほらヒロロン!みんな待ってるよ!」

 

「ま、待ってよあげは姉!流石にこれは恥ずかしいって!」

 

「そう言わずに!ほら、は~や~く~!」

 

あげはは部屋に入ってこないヒロを引っ張り出す。

 

「「「おぉ~!!」」」

 

「…///」

 

ソラ、ましろ、ツバサはヒロを見て声を上げる。

 

その理由は、ヒロが可愛らしいデザインのメイド服を着ていたからだ。

その上小豆色の長いウィッグを被っており、どこからどう見てもメイド服を着た美少女であった。

 

「わぁ~!お兄ちゃん可愛すぎだよ~!」

 

「はい!とっても可愛いです!」

 

「そ、そうですね(改めて見てみると、ヒロさんって本当にましろさんにそっくり…まぁ双子だし当たり前だよね)」

 

「あ、あの、ヒロくん…1つお願いしても良いですか?」

 

「な、なに…?(嫌な予感…)」

 

「か、かしこまりました、ご主人様って言ってスカートを上げてください!」

 

「えっ!?流石にそれは恥ずかしい…」

 

ソラからのお願いを断ろうとするヒロであったがソラの必殺技、『つぶらな瞳』を喰らってしまい結局やることにする。

 

「か…かしこまりました、ご主人様…///」

 

「「ブハァッ!!」」

 

ヒロのスカート上げを見てソラとましろは大量の鼻血を出してしまう。

 

「ソ、ソラちゃん!ましろ!大丈夫!?」

 

「は、はい…」

 

「大丈夫だよ…」

 

「ソラちゃんとましろんには効果抜群みたいだね…」

 

(うぅ…やっぱ恥ずかしいよ…///)

 

ヒロは恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐが~!」

 

就寝時間になり、ヒロ、ソラ、ましろ、あげはが同じ部屋で眠っていたがあげはの大きないびきで残りの3人は眠れずにいた。

 

「あげは姉、いびきデカすぎないかな?」

 

「怪獣みたいですね…」

 

「あげはちゃん、学校忙しいし、毎日車で通って大変そうだし、最後に顔出してくれて本当にありがとうだよ」

 

「最後…」

 

ソラはどこか寂しそうに呟く。

ヒロもどこか寂しそうな表情をしていた。

 

「…ぐが~!ぐが~!!」

 

あげはは3人をチラ見した後、更に大きないびきを出していく。実はあげはは寝たフリをしていていびきもわざと出しているのだ。

 

「もう!これじゃ寝れないじゃん!」

 

ヒロがそう言って起き上がるとソラとましろも起き上がる。

 

「…ヒロくん、ましろさん」

 

「ん?」

 

「どうしたの?ソラちゃん」

 

「ちょっと、外の空気を吸いに行きませんか?」

 

ソラの提案でヒロとましろは外に出る事にした。

 

 

 

 

 

 

「たまには良いかもね、夜に外出るのも」

 

「そうだね」

 

「…初めてこの世界に来た時は、魔法の世界かと思いました」

 

「フフッ、そんな事言ってたね!」

 

「でも、今はなんだか、ここがもう1つの故郷のように思えます」

 

「そっか…」

 

ソラの言葉を聞いたヒロはそう呟く。

 

「…あっ!ご、ごめんなさい!またすぐに遊びに行きますから!」

 

「う、うん!」

 

「え、えっと…明日!靴を譲ってくれた人を探しに行きませんか?トンネルが開くまで時間がありますし!」

 

「う、うん!そうだね!」

 

ソラとましろの会話はぎこちないものだった。

 

「2人とも、無理してない?」

 

「無理?」

 

「うん…さっきはああ言ったけど、正直寂しいかな…もっとソラちゃんと一緒にいたい…もっといろんな所にデートに行きたいよ…」

 

「ヒロくん…」

 

「…しんみりさせちゃったかな?ごめんね…そろそろ戻ろっか」

 

「はい…」

 

「うん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「寂しいはずなのに…3人共、良い子すぎるよ…」

 

3人の様子を部屋の窓から見ていたあげははそう呟いた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、ヒロ、ソラ、ましろは靴をくれた女性を探しに来ていた。

ちなみにツバサには靴がないことを悟られないようにエルの遊び相手をしてもらっている。

 

あちこち探し回り、ショッピングモールでようやく誰かと電話をしていた女性を見つける。

ヒロ達は電話を終えた女性に話しかけ、近くの喫茶店にやって来た。

 

「そらご苦労さんやったなぁ…でも、お金払ったのはそっちやし、それにあの赤ちゃん、この靴気に入っとったやん。そっちこそ大丈夫なん?」

 

「大丈夫…ではないです。正直なところ…」

 

「僕達、おばさんが”これで良かった”って言ってたのが気になって…だからちゃんと訳を聞きたいんです!」

 

「心の声が漏れてまったか。おばちゃん恥ずかしいわ~…この靴な、孫に買うてやろと思っとったんや。子供ってホンマに可愛いなぁ…未来しかない…でもなぁ、仕事の都合で外国に引っ越してしまう事になってな…空港まで見送りに行って、そこで渡そうと思ってたんや…でも、こんなん渡したらおばちゃん、絶対泣いてまう…そしたらおばちゃんも息子も、みんなしんどい気持ちになるやろ。だからこれで良かったんや…」

 

「「「そんなのダメだよ(です)!」」」

 

3人が言葉を重ねて女性に言う。

 

「きゅ、急にどないしたん?」

 

「ホントの気持ちを言わないとダメです!」

 

「嫌だって、寂しいって、ずっと一緒に暮らしたいって!」

 

「泣いたって良い!駄々をこねたって良いんだよ!」

 

「そうしたら、きっとその後は本当に笑ってお別れが出来るはずです!」

 

「おばさん!今からでも息子さんとお孫さん達に会いに行きましょう!」

 

「…ありがとうな…でももう遅いんや、じきにテークオフや…だからその靴はあの赤ちゃんにあげてほしいんや」

 

そう言って女性はレジで代金を払い、店を出ていった。

するとヒロはスマホで飛行機のテークオフまでの時間を調べる。

 

「…うん、まだ間に合う!」

 

「お兄ちゃん?」

 

「2人とも、提案があるんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロ達と別れた女性は道を歩いていた。

 

すると目の前に突然3人の人物が空から降りてきた。

もちろんその3人はキュアスカイ、キュアプリズム、キュアソールである。

 

「えっ!だ、誰!?」

 

「通りすがりのヒーローガールです!」

 

「時間がありません!行きましょう!」

 

「い、行くってどこに?」

 

「もちろん空港です」

 

そう言ってソールはあの靴を女性に手渡す。

 

「こ、これは…」

 

「伝えてください。大切な人達に、言わなきゃいけない事を…」

 

ソールの言葉を聞いた女性はソールが差し出した手を取る。

ソール達は女性をビルの屋上まで連れていき、スカイが女性をおんぶする。

 

「しっかり掴まっててください!」

 

「言われんでもそうするわぁ~!」

 

「いくよ、スカイ!」

 

スカイがプリズムの手の上にジャンプし、プリズムがスカイを空中に飛ばし、それにソールがついて行く。

 

「もう一回いくよ!」

 

「お願いします!」

 

「もうやめて~!」

 

(…やっぱこの人には刺激が強かったかな…すみません…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロ達はようやく空港に辿り着き、女性は息子一家を見つける。

 

「行ってください」

 

ソラに言われ女性は息子夫婦元へ歩き、息子の名前を呼んだ。

 

「お母さん?」

 

「どうしたん?さっき電話で急用が入ったって…」

 

「ばぁば!あい~!」

 

女性の孫が嬉しそうに手を伸ばす。

女性はプレゼントの靴を差し出した。

 

「これ、プレゼント…ファーストシューズ…」

 

そう言ってプレゼントを渡す女性は涙を流しており、女性の息子が女性に寄り添う。

 

「良かった…」

 

その光景を見ていたヒロはそう呟く。

ヒロの頭の中ではこれまでの思い出がフラッシュバックしていた。

 

ソラとの出会い…ソラとましろと一緒にお出かけした日の事…みんなでツバサの歓迎パーティーをやった日の事…ソラと恋人同士になった日の事…

いつのまにかヒロの目から涙が流れていた。

 

ヒロだけではない。ソラとましろもこれまでの日々を思い出し、涙を流していた。

3人は手を繋ぐ。

 

(もう少し、こうしてても良いよね…)

 

ヒロは心の中でそう呟き、今ソラとましろと一緒にいられる時間を噛みしめた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「える!えるぅ~!」

 

「お似合いですよ!プリンセス!」

 

エルはあの靴と同じ物を履けてご機嫌だった。

 

あの後3人は空港からの帰り道にある靴屋を片っ端からチェックし、やっとの思いで同じ靴を買えたのだ。

 

そうしている内にミラーパッドの調整が終わり、いよいよスカイランドに出発する準備が出来た。

 

「ヨヨさん、本当にお世話になりました!」

 

「ありがとうございました!」

 

ソラとツバサがヨヨにお礼を言う。

 

「ボタンはあなたが押せば良いわ」

 

ヨヨに言われ、ソラがミラーパッドのボタンを押すとスカイランドのトンネルが開いた。

 

「ましろん!ヒロロン!お土産よろしく~!」

 

「「は~い!」」

 

「気を付けていってらっしゃい」

 

『はい!』

 

こうしてヒロ達はトンネルを潜り、スカイランドへと向かっていった…




次回はスカイランド編に突入します。
楽しみに待っていてください!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。