ひろがるスカイ!プリキュア~スーパーヒーローズ~ 作:のぞむ
「そうですか…王様と王妃様は眠ったまま…」
『ああ…お変わりないと言えばその通りだ…』
ソラ達はミラーパッドを通じてスカイランドにいるシャララ隊長と通信していた。
そんな中ミファーはミラーパッドの前に行かず隅っこでソラ達の様子を見ていた。
『ヨヨ殿、キラキラポーションはあとどのくらいで完成するのでしょうか?』
「プリキュア達が頑張ってキラキラエナジーを集めてくれていますが、まだ完成の目途は立っていません」
『そうですか…』
『ソラ!』
そんな中、ベリィベリーが割り込んできてソラに話しかかる。
『こら!まだ隊長が話している最中…』
『ソラ!お前に話しておく事があるんだ!』
注意してくるアリリ副隊長を押しのけ、ベリィベリーはソラに何かを伝えようとする。
『私が話そう…実は昨夜、町にヒロが現れたんだ』
「えっ!?」
「お兄ちゃんが!?」
「それは間違いないのか?」
先程まで部屋の隅にいたミファーもシャララ隊長の言う事が気になったのかミラーパッドの前に現れる。
『お前誰だ?』
突然現れたミファーを見てベリィベリーが懐疑的な表情になる。
「私の弟のミファーです」
『ソラの!?』
『…確かにソラに似ているな。何か訳ありのようだがあまり詮索しないでおこう。それで、ヒロを見たという話だが…』
シャララ隊長は昨夜の事をソラ達に語る。
昨夜町のパトロールをしている最中、シャララ隊長は1人で歩いているヒロを見つけ、すぐさま追いかけていったが曲がり角で見失ってしまったとの事だ。
「見失った?」
『ああ。まるで消えてしまったかのようにだ…』
『隊長だけじゃない。夜になったら子供が現れるという知らせが私達の所にたくさん届くんだ』
「ヒロくん…」
シャララ隊長達の話を聞いてソラは表情を暗くしてしまう。
「…ここで話していても何も始まらないと思います。また何か情報があったら教えてください!どんな小さな事でも構いません!お願いします!大切な私のお兄ちゃんなんです!」
『ああ、任せてくれ。何かわかったらまた連絡する』
ソラ達はシャララ隊長達と通信を終える。
「でも変じゃない?ソラちゃんの話だとヒロロンって誰かに捕まってるんじゃなかった?」
「そもそもヒロさんはどこに、誰に捕まってるんですかね…?」
「そういえばそうだね…」
「ソラちゃん、お兄ちゃんから他に何か聞いてないかな?」
「いえ…ヒロくんも今どこに捕らわれているのかわかっていないようでした…」
「…これ以上議論するのは時間の無駄だ。君達は君達のやるべき事をするといい。そうすればいずれヒロの手がかりを掴める筈だ」
「…そうです。私達はこれからもキラキラエナジーを集めていきましょう!そうすればきっとヒロくんにもまた会えます!」
「ソラちゃん…うん!」
「やるしかありませんね」
「そうだね!」
「えるも、ヒロにあいたい!」
ソラ達は一致団結し、ヒロを助けると改めて決意したのであった。
しばらく経ち、ソラ達はショッピングモールまで買い物に来ていた。
「餃子!それはこちらの世界で生み出された究極のグルメ!」
「究極だと?そんなに美味な食べ物なのか?」
「うん!きっとミファーも好きになるよ!」
「ほう…では期待して待ってやろう」
「エルちゃんの好きなチーズ餃子も作っちゃうよ!」
「チーズ!」
餃子の材料をあげはの車に積み、帰ろうとしている時であった。
「え…?」
ソラは1人立っているある人物を見つける。
その人物はなんとヒロであった。
ヒロはその場から走り去っていく。
「ヒロくん!!」
「ソラちゃん!?」
ソラはヒロを追いかけようと走り出す。
しばらく追いかけているとヒロは工事現場に入っていき、ソラも工事現場に足を踏み入れる。
「ヒロくん!」
ソラが呼びかけるとヒロはソラがいる所に振り向く。
「良かった…無事だったんですね」
ソラは安堵の表情を浮かべる。
しかし次の瞬間、ヒロはソラに向かって拳を振り上げてくる。
「フンッ!」
ソラにパンチが当たる寸前でミファーが瞬間移動で駆け付け、ヒロを殴り飛ばした。
ヒロは地面に倒れると、黒い霧に包まれ消えてしまう。
「これは…」
「こいつは幻だ」
「幻…?」
「待っていたよ」
声が聞こえ、2人は鉄骨の上にいる人物、バッタモンダーを見つける。
「バッタモンダー!」
「これは貴様の仕業か?」
「ああそうだよ」
「何の為にこんな事を!私に対する嫌がらせですか!そんなに私の事が憎いんですか!?」
「ああ憎いね!お前だけじゃない!そこにいるお前の弟もだ!」
『動くな!!』
『小物が…失せろ…!』
これは以前バッタモンダーがソラとミファーから言われた言葉だ。
この姉弟から圧をかけられ、それ以来バッタモンダーはどのように2人に復讐をしようか考えていたのだ
「そんな理由で憎しみを抱くとは…随分小さい男なんだな」
「うるせぇ!優しくて強い僕の心に憎しみを植え付けた事…きっちり落とし前つけさせてやる!出て来い!」
突然地面が揺れ始め、ソラとミファーは身構える。
「ランボーグー!」
地面から現れたのは1体のランボーグであった。
「ヒーローの出番です!」
ソラはミラージュペンを取り出す。
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!!」
ソラはキュアスカイに変身し、ランボーグにパンチをする。
しかしランボーグはスカイのパンチを受け止め、スカイにパンチしようとする。
スカイは間一髪でランボーグの攻撃を躱す。
「かなりの手慣れですね…」
(なんだ?この感じは…)
ミファーはランボーグに対して違和感を感じていた。
「ハァーッ!!」
スカイは続けてランボーグに攻撃を与えていき、ランボーグを殴り飛ばした。
「バッタモンダー!もう終わりです!」
「フフ、お楽しみはこれからだよ!」
バッタモンダーが指パッチンをするとランボーグに変化が起こる。
ランボーグの身体が赤くなり、更に右手に光の剣が生成される。
「あの剣…それにランボーグが赤色に…まさか…!?」
「ああ、そのまさかさ!こいつの素体はお前らの仲間、キュアソールだよ!!」
バッタモンダーが言う通り…このランボーグの素体になっているのはキュアソール…ヒロなのだ。
「あの日僕は森で倒れていたキュアソール、虹ヶ丘ヒロにアンダーグ・エナジーを注ぎ込んだのさ!」
「え…?」
「ゲスが…!」
「君も酷い事をするよねぇ…大切な恋人に攻撃するなんてさ…ヒャハハ!ザマァみろ!ランボーグ…いや、ソールボーグ!やれ!」
「ランボーグ!」
ランボーグもといソールボーグはスカイに向かって剣を振りかざす。
間一髪のところでミファーがソールボーグを殴り飛ばした。
「戦いの最中にボーっとするな!ここは僕が行く!」
「ダメ!」
戦いに向かおうとするミファーをスカイが止める。
「お願い…ヒロくんを…攻撃しないで…!」
「…奴はもうお前が知っているヒロじゃない。それに」
「スカイ!ミファーくん!」
ミファーが何か言おうとしたところでプリズム、ウィング、バタフライ、エルが駆け付ける。
「あれってランボーグ!?」
「なんだか、いつもの奴と違いますね…」
「…お兄ちゃん」
「える?」
「あのランボーグ、お兄ちゃんだよ!」
「マジで!?」
プリズムの言葉にバタフライが驚いて声を漏らす。
「…ましろさん…助けてください…ヒロくんが…っ!」
スカイの目から涙が溢れ出ていた。
プリズムはスカイを優しく抱きしめる。
「そうだ!ヒロロンがランボーグに変えられたんなら浄化すれば良くない?そうすれば元に…」
「無駄だ」
「え…?」
バタフライがソールボーグを浄化しようと提案するがミファーがそれに反対する。
「チェ、お前にはバレてたのかよ…」
「どういう事ですか…?」
「今のヒロはアンダーグ・エナジーによって生かされている。つまりそれを浄化すれば奴は…」
「そんな…」
「さぁどうする~?君が大好きなヒロくんを倒すか、このままヒロくんに倒されるか、好きな方を選びなよ?」
「クズが…!」
ミファーはバッタモンダーを見て怒りを露わにする。
そうこうしている内にソールボーグが剣を振りかざそうとしていた。
その時、ソールボーグが突然動きを止める。
「どうなってるの…?」
「チッ、あいつまだ抵抗してんのかよ…しょうがねぇ、一旦引き上げるか。また遊びに来てやるよ。バッタモンモン」
バッタモンダーはソールボーグと一緒に撤退していった。
夕方になり、工事現場にいる一同は暗い雰囲気に包まれていた。
「お兄ちゃん…どうすればいいの…?」
「そうだ!アンダーグ・エナジーを浄化して、すぐにミックスパレットでヒロロンを癒せば…」
「それで上手くいかなかったらどうするんですか…?」
「ソラさん!ヒーローなら最後まで諦めないでください!そうすればヒロさんを…」
「やめてください!ヒーローなんて!もう…私は…戦いたくないっ!!」
ソラがそう叫ぶと手に持っていたミラージュペンが消え、スカイトーンも輝きを失ってしまった。
「ミラージュペンが!?」
ソラのミラージュペンが消える瞬間を見たましろは声を上げてしまう。
こうしてソラは戦う力を失ってしまった…
「…クリスちゃん。頼みがあるんだけど」
『何だ?』
「…ソラちゃんへの伝言だよ」
次回も楽しみに待っていてください!