三年生との試召戦争後、雄二は翔子にどんな告白をしたのか、明久と姫路、ムッツリーニと愛子のその後などのお話です。
登場人物は原作と同じです。
オリジナルキャラはいれないつもりです。
拙い文章ですが、お付き合いいただければ幸いです。
暴徒と化したFクラスの連中から逃げ延びた帰り道、俺は明久と歩いていた。
「あのババァ長もたまにはいいことをするもんだ。」
「ん?いいことってのは何?」
明久は不思議そうな顔をしてこっちを見る。
「あれだ、学生恋愛禁止のことだ。翔子にベタベタされては困るからな。」
「またまたそんなこと言っちゃって、本当は残念なくせに。」
「明久、目を見開いて歯を食いしばれ。」
「そこは目を瞑ってだよねぐぎゃあぁああぁ!」
なまじ目が大きい分こいつに目潰しは有効らしい。
「お前のせいで指が汚れた、どうしてくれる。」
「それは雄二が僕に目潰しをしたからだろ!?謝られこそすれ責められる謂れはない!食らえ雄二ぃ!!」
そういいながら繰り出してくるチョキをかわしつつ、明久に言い返す。
「それはそうと明久、残念なのはお前のほうなんじゃないのか?」
「えっ、僕?まあ、たしかに少しは残念だけど、姫路さんとは学校じゃなくてもいいしね。お互いの家ならいくら学生恋愛禁止とはいってもわからないだろうし。」
少し照れくさそうに言う明久。だが、チョキは止まらない。話してるときぐらい止めろってんだ。
「そうかよ。で、島田はどうするつもりなんだ?あいつ、まだお前のこと諦めてないみたいだぞ。」
俺が言うとチョキが止まった。
それから少し間があって、質問を取り消そうと思った時、明久が口を開いた。
「美波には、今度しっかり話をしようと思ってるんだ。たしかに美波は魅力的な女の子で、ずっと一緒にいられたらいいなって思ってる。でも、僕が好きなのは、やっぱり姫路さんだから。」
「……そうか。」
こいつなりにしっかり考えてはいたんだな。
全く、勉強は出来ないくせにこういうことはしっかり出来やがる。
「そういう雄二こそ、霧島さんに告白はいつするの?」
「ばっ、おま、なに聞いてやがる!?」
俺が動揺したのに気を良くしたのか、明久が続ける。
「だって、告白の方法はもう考えてあるんでしょ?だったらもう言うだけじゃないか。」
「ちっ。簡単に言ってくれるぜ。俺にはお前みたいに全校放送で告白できるほど肝は座ってねーんだよ。」
「へぇー、雄二って、体はでかいくせに小さい男なんだー?。チキン野郎めー。」
「んだと明久ぁ!もういっぺん目潰し食らいてぇのか!?」
唸れ俺の右腕!本気で行く!
「2度も食らうかっ!」
間一髪しゃがんで避ける明久。
ちいっ、外したか!
大振りしたせいで隙のできた俺の脇を明久がすり抜けていく。
「あばよ雄二!悔しかったら霧島さんに告白してみろー!」
「待ちやがれ明久ぁっっ!!…ってもういねぇ!?」
明久はもう走っても追い付かないくらいの距離にいた。
逃げ足だけは速いやつめ。
「ちっ、また月曜にでも仕返ししてやらぁ。」
…告白してみろ、か。
告白の方法は明久が言った通り考えてある。
だが、いざ実行に移そうと思うと……
そんなことを考えていたら家に着いていた。
「あら、お帰り雄二。」
「おう……、ん?なんだこの匂いは?」
「今日スーパーにいったら、豆腐みたいなものが安くてね、味噌汁作ってみたの。」
「みたいなものってなんだよ!?」
以前ウニとたわしを間違えたお袋だ。
まさか今回もなのか!?
せめてはんぺんであってくれ…!
「しかも洗剤もついてきたのよー。お得でしょ?」
「やっぱりアウトじゃねぇかあぁああ!!」
この疲れてるなかスポンジの味噌煮込みを処理しなければならないと思うと気が滅入る。
「お袋、頼むから俺がいないときは料理をしないでくれ……。」
その後なんとか夕飯を終え部屋に戻ると、俺はベットに倒れこんだ。
ねみぃ…………
雄二の話メインで進めていきますが、間に明久、ムッツリーニの話をいれていきたいと思います。