編入先はトレセン学園   作:名無しの権左衛門

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7:春のファン感謝祭にむけて

♪~

 

「グッモーニン!」

「うるせえ!」

 

 久々のいい眠り! こんなに快適なことなんてないよ!

じゃあ、早速確認の方をしようじゃないか!

うん? ああ、確認というのは、これさ。

テッテレー、携帯電話~。

 

 詳しい話は教室で行おう。では、サラダバー!

 

「おい待てって、早い! 昨日のアレで、アドレナリンどばってんな?」

 

 

「失礼ライス!」

「きゃっ」

「隣いいよな? 拒否権はないと思い給え!」

「だよねー」

 

 いつもの朝食とソウル干渉器で行った干渉とその事象なんだけど、

徐々にライスの幸薄感がなくなっているのは事実。

ただし僕らの事をスルーすることに限るけどな!

なんてったって、今度は僕らが赤信号なんだぜ。

さらになんか物がなくなったり、意識外のところから電柱が倒れこんできたり。

 ライスのソウル波、だんだんと出力がでかくなってきてない? きのせいかね?

気のせいじゃないんだろうなぁ。

干渉したら干渉器がソウル波を周囲にまき散らしてしまって、それをモロに食らっているのが僕と新田君なんだ。

おかげで体にそれが染みついていっているんだろう。

 

「つまり、ライスはだし汁か」

「ら、ライスは出汁のない昆布になるってことなの?」

「ううん、むしろ出汁がでまくるとろろ昆布になる」

「おかゆか」

「ライスはおいしくないよ?」

「食べてもいいか?」

「食べるならお皿の上がいいな」

「うわっ、ベッドの上がいいのかよ。朝っぱらから大胆すぎる」

「ち、違うもん!」

 

 朝っぱらからいちゃいちゃしてんねー。じゃあ、干渉して吸引したら、それを無効化するか倍にして還元する方法をとってみようか!

 

 さて、トレセン学園に登校して、僕らが授業を受ける教室に来たんだけど、衝撃のお話をしなくてはならないんだ。

 

「えーフランスのURAに当たる組織に電話をしてみたところ、却下だ却下ド却下だと罵倒されまして」

「あーだから無理だって言ったじゃないか」

「あんの人妻スキーの元マセガキ。さっさと移民難民問題解決しろや」

「やっぱフラカスっすね。いまこそ革命だわ。協商とかパリコミューンとかいいっすよね」

「マジノ迂回されるカエル野郎の事は、もうよいのです。もっと建設的なことをなさいません?」

「結局どーすんの? あと三週間だよ? 一応勝負服の下取りできたけど」

「美少年な新田と美少女な藤野でいいとして、あと一人どうすんだよ」

「そこは首相の息子でいいだろ。なぁ、麻生」

「だから俺は一般家庭の生まれなんだって」

 

 実はですね。三週間以内に行われる春のファン感謝祭にて、ダンスを披露しなければならなくなったんですね。

そこでなんか楽にできるやつねぇかなぁなんて、色々探していたら合いの手もダンスもあんまりしなくていい曲があったんです。

L'Arc de gloireっていう曲なんだけど。

まあ、許可取れなかったんすけど。そりゃそうだよな。じゃあ、別のやつにすっかなあ。

 喧々諤々の会議をしているんだけど、どうしようもないので浜内君にURAが今までやってきたライブの曲名を言ってもらう。僕が知っているアプリのライブが5種だけあった。

アニメやゲームの記念ライブ、メインストーリーのライブは全くなかった。

 

「よし、MS.Victoriaやんぞ!」

「お、どんなやつなんだ?」

「勝利したウマ娘を称える歌だぞ」

「じゃあ、いつものやつだな!」

 

 そんなこんなで黒板に新田君が書き込んでいき、有名ウマ娘のコスプレを担当する谷岡 結衣が誰にどう着せるかを説明。

声楽を学んでいる麻生を中心に据えて、シンボリルドルフの男装VERを着せる。

 

「ちょ、格ってもんがあんだろ!?」

「恐れ多くても着るんだよ、あくしろよ」

 

 文句? あと三週間弱でなんもできんよ!

新田君はカツラギエースの男装VERを着てもらって、藤野さんにオグリキャップの恰好をしてもらうんだ。

ちなみにこの際藤野さんには、髪の毛を伸ばしてもらっているぞ!

最低でも髪の毛くらいは揃えておきたいよな。

 

「着てみたけど、ちょっと重くないか?」

「そんなものよ」

「なんかキルラキルの主人公みたいだぁ」

「そうそう、そんなイメージなの!」

 

 音楽の楽譜は『巨万の富』が教えてくれるから、それをdominoでMIDIにし専用の機材で音色をリアルにする。

そしてDTMソフトのreaperを使い、音を揃えていく。

強弱が平均化されてしまうから、あまり音を最大デシベルまで強化するのはあんまりしたくない。

 

「だれかギター持ってない?」

「おれ持ってんぜ」

「まじ!?」

「おおまじだー。なんてったって、アニキを超えるミュージシャンになるんだかんな!」

 

 ベースギターはなかったけど、リードギターにできそうな代物を入手できたからアンプをつないで、録音してノイズ処理をして音をなめらかにするんだ。

のわー、後10分で予鈴だ!

次はウマ娘と交流する総合の時間じゃん。

 即座にリード・コード・ベースギターを入力して、後はドラムを入力して有料音源でMIDIをWAVに変換する作業だけになったぞ。

ストリングス系は無料のsfzでもいいが、トランペットだけは柔らかい音色が欲しいので寮に戻ってからの作業になる。

 

 歌詞はMusescoreで編集せず、手打ちかつ音階を示すだけにしてドラムやトランペット・歓声抜きのインストを用意するんだ。

踊りに関していえば、僕がセンター・セカンド・サード・アザーで指導すればいい。

照明効果はこっちが設定するから、絶対に間違わない。

 

「よし! あとはダンスだ!!」

「西尾、おま、お前すげえな! 本当に中一か!?」

「入学テスト総合15位だ、なめてもらっちゃ困るぜ」

「300人の中でそれなのか、すっげ」

 

 ちなみに目の前のギターを貸してくれた、門田 誠司君は入学テスト総合9位。

僕よりも賢いんだ。今日はもう遅いからダンススタジオを借りることができないけど、

代わりにステージ規模の相談をすることにしよう。

 新田くんは今回の踊りは、僕らの存在を内外に示すのと同時に編入されたことを

納得させる内容にしないといけないんだって。

だから失敗は許されないんだと。

しかもこの春のファン感謝祭は、屋内展示と屋外展示が0.5:9.5だって。

 理由は春の感謝祭はヒトの学校における体育祭で、秋の感謝祭は文化祭とのこと。

つまり、僕らは勝利したクラスを最前列にして、ダンスを示さなくちゃいけないんだ。

 

 

 

コンコン

 

「入っていいぞ!」

「失礼します。中央都立帝國大学校付属中学校、中等部1年1組の西尾 遠矢です」

「失礼いたします。中央都立帝國大学校付属中学校、中等部1年1組の近衛 宮子です」

「失礼致す。中央都立帝國大学校付属中学校、中等部1年1組の麻生 治郎左衛門 家宗で御座る」

「よくぞ来た! 理事長室に何用かな?」

「はっ、約20日後にて行われる春のファン感謝祭にて、我が組が余興を興じますれば場所取りの確認を致したく」

「相分かった! ついて参れ!」

 

 三人で理事長とその秘書のたずなさんの後についていくと、僕らが踊る場所に案内される。

そこは屋外。特設ステージを設けられて、そこで踊れるようになるんだと。

しかもここは選手宣誓に使われる台で、全てが終わりクラス代表の表彰式が終わったら増設されるんだって。

はえーすごい。

音響は屋外なのであまりよろしくない。

でもデジタル信号を光ファイバーで、スピーカーに情報を送れば遅延なしで空間的に音響支配できるはずだ。

 

「立ち位置を示すための線がほしいな」

「客席から見えないんだし、アシストしちゃいましょ」

 

 僕らはライブに使われるその材料に、色々施工することになった。

あ、予鈴。理事長やたずなさんは、案内した後すぐにこの場を後にしているんだけど、両者とも移動が何気に人間の速度じゃなかったような……。

 

 

────夜

 

「なあ西尾、今度は何やってんだ?」

「これはね、秋のファン感謝祭に向けての準備とちょっとした実験だよ。

後は、ソウル干渉器の倍加と軽量化かな」

「あともうちょっと門限だけど、大丈夫か!?」

「あ、新田くん。そこちょっと思いっきり握ってて」

「あいよ!」

 

 新田くんのおかげでソウル干渉器の軽量化に成功したぞ。

後は進捗を少々勧めて終わらせるんだ。

この倍加はソウル波同士をぶつけて消したり、波長を増大することで何らかの影響を与えるようにしているんだ。

これが齎す影響はまだわかっていない。だけど、だいぶ不幸な目にあっているから、いきなり土砂降りとかになるのかもね。

後は子機を使って、他のヒトに肩代わりになってもらいたいなって思ってる。

 

「それで、こっちは?」

「マスドライバー」

「????」

 

「秋のファン感謝祭は何するつもりなんだよ」

「レールガンシューティング射的でもやろうかなって」

「禁止されても知らないぞ?」

「許可は取ってる」

「狂ってんのか? おやすみー」

「おやすみー」

 

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