頑張って走る博物館を作りたい   作:名無しの権左衛門

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1893年

 

『お願いを4つ叶えます』

 

 待って会議中なので保留にさせて。

 

『わかりました。いつでも叶えますので、その時は呼んでください』

 

 よし。いろんなことがあったけど、まずは目のまえの事からだ。

それは国が人夫を募集し始めたことだ。

今回の戦争は短期間で終わるからいいものの、日露戦争だとそうはいかない。

そこでお願い事をしよう。

 

1:俺が徴兵・戦争に参加することで、電気グループに所属する人らの家族全員を免除する。

2:香川で育てられる小麦がほしい

3:徴兵された戦地にて、刀と確実に弾を撃てる銃が欲しい

4:電気製品に使う磁石や超電導に使う物質の確保のため、造船所を開きたい

 

『わかりました。太平洋戦争等、国家玉砕を行う場合等特殊な事例の状況において、不確実になります』

『こちらは通常の小麦を植えていただければ、突然変異します』

『非正規に見える状況を正規兵になるようにします』

『乾ドックのための用地・ノウハウのための人脈・産出地域のリストアップ等を行います。

また有能な30人を招致します』

 

 よし、これでなんとかなりそうだ。

それにしても電話のダイヤル化って誰がやったんだ?

うちの鉄工所がなんも言わんのだけど。

 

『それは例の転生者が車両基地の公開見学会で助言したことにあります。

今は鉄工所の一員ですので、機密漏洩はありえません』

 

 まじかぁ。

さて、戦争の為に大容量のタンカーを造ろうか。

コンテナの代わりに箱形の貨車を台車から外して運用する。

ただそこまで頑丈なのが登場するか未知数なので、今は保留にしよう。

 鉄道会社は順調に行っているが、電車数が足りないのとまだまだ貨物需要が高まっているということだ。

そこで先頭車両に電気機関車を導入して、貨車を曳いてもらうことになった。

そして末端駅に停車して積み込み降ろし作業を行って、輸送サービスに引き継ぐんだ。

この時代に番地がないけど、こっちが勝手に作ることでなんとか輸送の手間を省くことができている。

 

「じゃあ人夫として募兵されるから、任せた」

「嘘だろ社長」

「君らのところにも来るはずだから、俺が行くことで止められる。大丈夫だ、まだ死ぬことはない」

「あんた俺より年下だろうが」

「技術は命より重い。体を大切にな」

 

 副社長の藤岡や技術長の佐渡川さんらに、というか全員に反対されたが俺は断固たる覚悟でことに当たることにした。

 

「あ、レールガン・戦艦・銃等の重工業・プラスチック関連は任せた」

「なんで鉄工所にそんな無茶を投げるんだ」

「すべては鉄工所から始まっているからね。仕方ないね」

 

 電車に関する施設やルールは、シーメンスから導入したりそれをリバースエンジニアリングを行って、

自社商品にしていく。

また副社長にお願いして、電気部品の規格化を進めてレーン工場として作動してもらうことにした。

工場視察はアメリカのデトロイトでもいけばいいんじゃない?

 

「開発室長の由良さん、後は任せた。あなたの先見性を十分に発揮してどうぞ」

「社長がいないと私、妄言女だったんでいなくなられるとこまるんですが」

「うちを立ち上げたやつらがそんな耄碌なわけがない。副社長には口酸っぱく言ってあるから」

「ならいいです」

 

 彼女が転生者らしいが、わが社がぶじならそれでいいんで。

 

 

 さて、人夫として募集に応じたら人事担当に困惑されたけど、俺の覚悟を示すとしぶしぶ承諾した。

俺がやることと言えば、戦場で必要とされているものを知ることだ。

これを知れば、会社をさらに大きくできる。

 

 来年の戦争開始まで、人夫ではなく兵士として育てられてしまった。

が、それでこそ物事が見えるってもんだ。

じゃあ慣れた軍靴と銃、銃剣を見ながら進撃しようとするかね。

 

 

 

 

『レールガン・プラスチック・コイルモーターカーが開発されました』

『第一乾ドックが完成しました』

『四国一・関西一の最大利益会社になりました』

 

 

 わーお。

 

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