『お願いが7つになりました。お願いを5つ消費すれば、重いお願いができます。
10のお願いを消費すれば、因果を変えるお願いができます』
なんか増えとる。
でも、そんなに強いお願いはなぁ。
あ、そうだ。この国というか、世界に転生者が多数いるのは由良さんや新入社員でわかっている。
そこで、この国に転生してきている転生者の中に、他の小説の転生者……いわゆる原作があるか知りたいな。
『お願いを1つ消費します。
『 デモクラシー 』〜 犬養毅って515事件で死んだ人、程度の知識の俺 本人転生 〜
転生内親王は上医を目指す
平民宰相の世界大戦 ~原敬兄弟転生~
令和の化学者・鷹司耀子の帝都転生 ~プラスチック素材で日本を救う~
平賀譲は譲らない
この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備』
うわぉ。どっかで見たことがあるタイトルだあ。
でも最近結核の抗生物質の発見や手袋・聴診器・酸素分離等、医療面での活躍が語られているから内親王がいらっしゃることはわかってた。
犬養毅さんは、口語訳新聞や明らかに力をつけてきている2つの政党で判明している。
原敬さんは、東京周辺だけに限定されるが電話や紅茶店等、外国の支部が結構建築されていて米国の親善大使や兄弟県の制定等でだいぶ親しくなっていることでわかった。
鷹司耀子さんは、人事の中村が社員を会社見学のために送ったり、産業スパイする人材を送ったりでどういうものを開発しているか判明しているんだ。今現在彼女が主に作ったプラスティックで、橋梁の鉄筋コンクリートの代わりに使わせてもらっている。
平賀譲さんは、日露戦争の前か戦中に意識が入るんじゃなかったっけ?
だからまだこのヒトは、転生者じゃないはず。
有坂さんは重工業の社長として君臨し、東條英機さんと平賀譲さんとともに1921年から戦い始める。
ただ基本的に武器の開発や経済関連に偏重しているから、文化や芸術方面に期待できないなぁ。
基本的に帝都を活動の中心に据えているから、完全に四国を蚊帳の外にするだろう。
いやー、動きやすいなあ。
さて、ここで考えないといけないんだけど、基本的に内親王様の魅力が青天井なおかげで彼女が生きている間先進国同士の戦争は発生しにくくなっている。
この間に先進国に馬鹿にされないよう、今できる技術革新でもって力をつけようと思ってる。
清は清のままで行くだろう。
本来なら英国やロシアに租借占領されているが、現在全くされていない。
これは先鋒が帝の指示を受けず暴走したということになっているようで、朝鮮の反乱を抑えたことに対する報奨を渡し清の軍団に対する損害に賠償請求を行うことはなかったんだ。
暗に清は未だ健在であり、大日本帝国がへりくだる存在であるということを示すことができたおかげだ。
あとは銃器でなく俺個人が人外な戦果を上げたと誇張して宣言しているおかげで、
なんとか清の威信低下を踏みとどまらせている。
「社長」
「何?」
「招集です」
「どこに?」
「呉ですけど」
「なんで!?」
「大陸に行くぞって」
訳がわからないよ!
とにかく皆には山陽州の軌道開発と四国主要都市への延伸を重要事項として伝え、
ちゃっちゃと呉へ向けて出発だ。
高松から坂出、そこから船で岡山南部に到着して、ロングレール直線の特急に乗って岡山駅につく。
そして岡山駅から伸びる地上二階建ての近未来感あふれる真っ白い建造物が見える。
これがリニア専用軌道だ。まだ完成していないようで、まだまだ骨組みが見える。
今回俺が乗るのはこっちの急行だ。主要都市や発展している市街に止まるんだ。
もう一つの通常運行の方は、各町村に止まるぞ。
「社長!」
「お、リニア開発責任者の原田さんじゃないか」
「はい! ご無沙汰しております」
「順調かな?」
「ええ、岡山駅・倉敷・呉・広島駅は7割完成しております。
また途中の軌道や車両基地も完成し、稼働中。現在テスト運転の途中です」
「そうか……最高時速はどれくらいだい?」
「最高時速609キロです。ただ、まだ区間が短いので急行運転と称した耐久実験でそれです。
もう少し距離が長ければ、通常運転時でも400キロは行けるでしょう」
「お、おぉ。他の鉄道が、70キロ行けるかくらいなのにスゴイな」
「香川研究所や香川実験場のおかげです。現在真空エレベータを開発しているようでして、
それの完成待ちだったりします」
「あ、だからところどころ中途半端なんだね」
「はい。配管や配電工事に影響がありますので」
「わかった。引き続き、鉄道の未来をよろしく頼むぞ」
「かしこまりました!」
さて岡山駅の瀬戸内電鉄の区分に来る。
ここから地面が白くなって、きれいな柱や練磨された石タイルが敷き詰められている。
天井は白い光が降ろされて、電光掲示板に次の電車がくる時刻が書かれているぞ。
俺が思っている以上に、未来してんな。
ここがある意味終点なので、車止めやATSっぽいシステムがあるしやりたい放題じゃないか。
この場面だけでも2000年代だぞ。120年先取りは半端ないな。
♬~
おっと、この曲は……
<一番線に電車が参ります。白線の内側に入らないでください>
日本語案内とフランス語の案内かぁ。
これを聞いた後すぐに電車が構内に入ってきて停車し、結構な人が出てくる。
一応まだ昼なんだけどなあ。この人たちは貨物の受け取りにも行くんだろうか?
<これより増結作業を行います。しばらくお待ち下さい>
二編成でもだめなんかね? これからお客さんが増えるわけでもないだろうし。
そういえば最近電車に関して、俺が直接発注することはなくなったんだよね。
山陽州側は、完全にまかせてしまっていたから車両番号がきになるな。
電車の全面に行って確認する。
三豊―高松間は、AEGやウェスティングハウス製造の吊り掛け駆動方式電車が時速50キロで運行中だ。
本来ならもっと速度を出すべきなんだろうが、見て回避余裕でしたのために遅くしている。
そもそも吊り掛け駆動方式って重いんだってね。
研究所でも保線管理のため、軽量化を推し進めているらしいんだけどうまく行っていないとか。
で、山陽州は……ST1001っていう番号。
どういうことだ? ちょっと聞いてみるか。
「すみません、車掌さん」
「はい、いかが致しましたか?」
「この車両番号が、ST1001ってどういう意味なんですか?」
「はい。ST1001というのは、瀬戸内電気鉄道の1番編成の1番車両という意味です」
「編成と車両で分けているんですね」
「そうなんです。こうやって編成ごとに管理いたしますと、電車が故障した場合同じ役割を持つ電車を代替車両として、他の線路から持ってこれるんです。例えば、この山陽方面の電車が壊れたとき、直している間に代わりとして岡山南部方面の車両を入れることができるんです」
「ありがとうございます。ところで、この電車って外国から持ってきたんですか?」
「いいえ、香川県の多度津工場と坂出造船所が作ったんですよ」
「造船所……?」
「はい。私も最初聞いたとき驚きましたよ。なんでも、車体を運ぶとき船に乗せるなら最初から載せて開発すればいいじゃないとのことですよ」
「なんか、すごいですね」
「はい、スゴイんです」
わりかし我が社の社員って、ゴリ押し(物理)が多い気がする。
このリニアモーターカーも、超電導磁石のために冷凍施設を作り上げ、真空管だけで制御するシステムを構築したり、肝心の電力も熱源不明な無限の電力で無理やりやっているようだし。
それに人件費も、燃料代0円だから強制的に黒字になる中からいい加減にたくさん出しているし。
営業赤字にならなかったら別にいいという軽い考えでやってきているから、金銭感覚おかしくなってるよな。
まあ、コロナとかそういうのにならなかったら大丈夫だろ。
それに開業初期にやってた全社員で、線路敷設作業も現在香川県高松市行政都市化計画のために、色々と調査の手伝いをさせている。
おっと連結……作業員がいないじゃないか、どういうことだ!
え、自動? あ、そう……。
俺が知らない間に、開発系転生者達が色々やってくれているようだ。
なんせ今年の新入社員が500名で、そのうち371名が転生者。
で、130名くらいが特典つきで、50名が特化、4名が全体的に万能で、2名がどう見ても無駄なのに無駄に技術力が高いことをする馬鹿だけどIQ150というリアル頭おかしい奴らだ。うん、俺の会社にぴったりだな!
なお、この馬鹿共のおかげで、リニアモーターカーの磁石冷却関連をクリアできた。
さて、吊り掛け駆動方式でも琴電みたいな感じでなく、ロングレールの分散駆動直流モーターで、時速100キロを叩き出して走行する。
静音性も割りとあり、冷暖房完備で振動はエンジンのもののみ。加速も停止もガクンとならない。
なお今日も満員の模様。
「そういえば、前方の方なんか空いてるけど」
「あれは指定席ですね。1ヶ月以上連続で電車を利用する場合、改札で毎日支払う金額より割安で一括払いをしてもらうことによりその席を空かせるシステムです。導入当時は空いている席目掛けて座った客と予約した客で一悶着ありました。
いまでは違反者に罰金を課すようにしましたので、その手の輩もいなくなりましたね」
「前後の車両に分散しないのか?」
「指定席車両と自由席車両という仕組みを明日から行う手はずです」
「動きが早いね」
さて沿線上にたくさんの建築中物件を流し見ながら、呉に到着する。
改札から出ようとすると軍人さんに迎え入れられる。ここから関係者以外立ち入り禁止だそうで。
知ってる。そこで、赤紙を見せると、見事な敬礼の後案内された。
車掌とはすでに別れてるよ。
ところでここに来た理由は簡単。
清に渡って英国と清の武力衝突に参加してこいとのこと。
「なるほど?」
「勇猛果敢な貴方ならできるはずです。それに、貴方は向こうでは違う名前でいってもらいます。
そのままで行くと、少々問題がありますのでね」
「わかりました。血祭りにあげてきます」
そして俺は単身大陸にわたり、とある港に来る。
そこには英国の旗と清の旗を掲揚した軍艦が、お互いに睨みを効かせていた。
一触即発の事態じゃないかとびっくりしつつも、清にいる日本人とともに要人に出会う。
「丁汝昌です」
「姜桂題です」
最初の方は官位を言われたのかな? 名前はわかった。
そして通訳されながら、俺の役割がなんなのかもわかってくる。
つまり、英国にけしかけられた倭寇を殲滅することだ。
しかもこの船ども、英国の旗を掲げているだけで全く関係ないらしい。なんてことをしてくれるんだ。
更にこの倭寇を殲滅するだけでなく、船を拿捕したりすれば英国も張子の虎という懸念を撤回してくれるんだと。
現状ではどうにもならないから、乗り込んで殲滅する必要があるらしい。
そこで腕に覚えがある者たちを招集して行うんだそうだ。
なるほどー。で、地上の防衛が姜さんが行い、海戦は丁さんが行うと。了解だ。久しぶりに暴れようじゃないか。
とにかく今月中は様子見。
来月から仕掛けるんだと。
来月。倭寇の嫌がらせは日に日に酷くなっていき、ついには砲弾を清に向けて放った。
宣戦布告だ!
というわけで、布告するために倭寇のボスのところに行こうね~。
「なんだ? 降伏する気になったのか?」
「こちらに書いております」
「おい、受け取りにいけ」
「おう」
お、したっぱに取りに行かせるか。いいね。
じゃあ、終わろうか。近づいてきた男を蹴り飛ばして指揮官もろとも昏倒させる。
呆然としたな!? 終わりだ!
俺の後ろについてきた元海賊たちとともに、船員を屠って艦長どもを捕縛した。
更に旗艦を操ってもらって、接舷しにきた倭寇どもを偃月刀で血祭りにあげたんだ。
「野郎! 俺とサシで勝負しろ!」
「いいだろう!」
まあ、獲物や銃もろとも刀で一刀両断してやった。
刀についた血液をふるい落として、勝負は決まった。
「お前はもう、死んでいる」
「な……!?」
「「「うおおおおおおおお!!!!」」」
指揮官等上官を捕縛し、船を無事に拿捕。降伏者は0人なので、殲滅。
うん、国際法に則っているな!
あとは李鴻章さんたちの腕の見せ所だ。
「流石は関羽公の生まれ変わりと称された御仁だ」
「うむ、天晴というのかの。とにかく、奴らにヒト泡吹かせられて沿海も平和になろう」
陸海の指揮官に出迎えられて褒められた後、しばらくここに身を置くことになったぞ。
来年になるまでずっと兵士を鍛えたり、一緒に体を鍛えたり地元のご飯を食べたり日本の料理のモノマネを振る舞ったりして過ごすことになった。
言葉はわからないけれど、なんとなくそうなんじゃないかと理解できた。
お願いのおかげで、皆もなんとなく俺のことがわかってくれて嬉しかったな。
言葉はわからないけれど、雰囲気で。ってね。
まあ、やることが少なすぎたので、ついでに中国語を本気で学んだんだけど。
「お願いを一つ消費してくれ! 俺の中国語習得速度を上げておくれよ!」
『お願いを一つ消費します。中国語が異常にすんなりと法則性や単語、文節が入ってくるでしょう』
おお! 滾る、滾るぞおおおおお!!!
「お世話になったな、姜殿・丁殿」
「ああ。うまくなったな、我らの言葉をここまで使いこなせるなんてな」
「半年以上みっちりとしごいた甲斐がありましたな。貴殿も、息災でな」
『日清のお互いの友好度が、これまでにないほど高まりました』
『日英の友好度が、高まりました』
『中国語が日常会話に支障がない状態になりました。
お願いが2つ増えます』
あー、流石に無理だったかぁ。
こうして中国大陸で仕事を終えたら、日本で上等兵より上の特別上等兵になったぞ。
本来はこんなのないらしいが、一匹狼のほうが役立つとわかったようなのでこういう扱いなんだと。
一応今現在有能とかそういう物理的な功績がある人材が少ないので、軍の指揮官になってほしいと勧誘を受けているが俺には瀬戸内電鉄がある。
彼らを見捨てて、こっちへ来ることなんて、裏切りそのものだ。
それに、120年後も元気に走るAEGの吊り掛け駆動方式電車を見たいんだよ。
古いものを末永く大切に使いたいぞ!
『塩水分離機ができました』
『世界初のジェットエンジンを開発しました』
『世界初の単葉機を作りました』
『四国主要都市を電車で行き来できるようになりました』
『ドローンが開発されました』
『家庭用冷蔵庫ができました』
『タングステンを加工することができました』
『世界で初めて、空母をつくりました』
まってまって、最後にラッシュはやめて!!