俺とフブキは街中に入り人が多い中掻き分けて進んでいく。もちろん目的地は武器商人だ。ゲームでも大体最初はそういうもんだろ。
黒上「方向的に武器商人の所か、まあ最初はそれでいいか。」
「お互い見失わない様にな。」
黒上「いや、私は先に酒屋で情報を集めてくるからお前はゆっくり武器でも選んでおけ。」
「なんだ、優しいのか。ありがとう」
黒上「......先に行け!!」
急に耳元で叫ばれたら流石の俺でも鼓膜は破壊されるぞ....そう思いながら武器商人のところへと向かっていった。
武器商人「いらっしゃい」
入ってみると武器屋らしく色んな武器があった、壁に掛られていたりガラスケースで覆われてたりしていた。目的は弓だ。
少し探していると変わった弓が飾ってあった。弓の両端に刃が施されていて持ち手の部分は刃を無くしているがこれなら遠近接両方対応する事ができる面白そうなものだった。
「なぁ、これどういう弓なんだ。」
武器商人「お目が高いね、これはリムの両端に刃を施して近接にも対応出来るようにしていて矢も魔力を使って出すから使う人によってはほぼ無限に使える代物だ。まぁ一応矢も使えるがな。どうだい、買ってみるか?」
「いくらだ?」
武器商人「そうだなぁ...7000Gでどうだい?」
持ち物を見るが所持金は1万Gはある事を教えて貰ったためすぐに払って装備する事にした。一応矢貰っていくことにした。そして俺はフブキを探すために居酒屋の場所を探した。
黒上「おっそ」
「いや....早い方だろ。」
黒上「仮にも女を待たせてんだぞ。もう少し早く来い」
「了解...」
来て早々何を言われるかと思ったら待たせたからキレられた。として正直に言うが普通に怖かった。めちゃくちゃ圧が凄かった。
黒上「まぁ今回は許す。んで集めてきた情報は少ないが良い情報も集まってきたぞ。」
「聞かせてくれ。」
黒上「勿論、ここ最近近くの場所で人が襲われる事が多いらしい。何も襲ってくる奴は色んな種族の奴がいるらしい。それにめちゃくちゃ強い。」
「それって今の俺がどうにかなるのか?」
黒上「.........ほぼ無理だな。」
「だよな。」
黒上「てか変わった弓だな。リムに刃とかどんな趣味なんだよ。」
「意外と面白そうだろ、こういうのは好奇心が大事なんだよ。」
黒上「まあ使えたとしても雑魚敵しか倒せないだろ。」
「いやいや、いつかめっちゃ強くなるから。今のうち見とけよ。」
黒上「はいはい...」
少し居酒屋でゆっくりしていると外が騒がしくなってい
た。外に出ると港の方から人が逆流してきて前に進めない状況だった。
黒上「なんだよ....って上になんかいるし。」
「なんだあれ....」
黒上「あれハーフエルフか?だとしたらなんでこんなとこで暴れてやがるんだよ。」
フブキが言うにはハーフエルフが塔の上から魔法かなんかで俺らを襲っているらしい。他にも外から敵がチラホラと来てるらしい。複数の住民は戦っているがあのハーフエルフには誰も太刀打ち出来てないっぽい。
黒上「お前は地上の雑魚狩りしてろ、私はあのハーフエルフを倒してくる。」
そうフブキが言いフブキが一気に飛び上がってハーフエルフの所へ向かって行った。待て、俺まだなんも習得してないぞどうしたらいいんだよ。
「まぁとりあえずその敵の所へ向かうか。」
ある程度住民の逆流は無くなって進んで先へと行けた。走っていくと複数人が、ゴブリンっぽい奴らと戦ってた。俺も急いで弓と矢を取り出し弓を引いて打とうとしたら...
「は!?こいつ固っ!?弓引けんぞ!?」
なんとあまりにも弓が引けないほど固くて使おうにも使えなかった。
「いや待て...力だよ力...魔力って奴だよな。フブキが言ってた通りにやってみるか…」
意識を弓に集中させて意地でも弓を引こうとした。すると体の中にある何かが弓を持つ手へ、そして弓へと流れていく感覚があった。
「すげぇ...弓引けたわ...」
目を開けるといつの間にか弓を引けていた。そして俺の視線は敵の位置を鋭く捉え、風の微細な動きを感じ取る。そして、瞬時に計算が始まる。風の影響、距離、的の位置。これらすべてが俺の脳裏に描かれ、瞬時に解読される。
狙いを定めて1人、そしてもう1人と矢を放って倒していた。だが集中したせいか少し気が緩んでしまっていた。
すると横からゴブリンが来てるのに気付くのが少し遅れた。とっさにリムの刃で攻撃を防いだ。刃で攻撃を受け止めて弓を引いてそいつに矢を放った。
「なるほど、こういう使い方も出来るのか。」
「...って暑っつ!?鞄熱くね!?」
すると鞄を背負っている背中が熱くなっていた。中身を見ると本が凄く光出していて取り出したいのだが熱くて取り出せない。と思っていたら勝手に本が浮いて開けなかった中身が1ページ開いた。
中身を読もうとすると瞬時に頭の中に情報が流れ込んできた。男がでかい弓を引いて怪物を倒している映像が脳内に流れ込んできた。ふと我に帰るとめちゃくちゃ汗が流れていた。
「なんだこれ...今の映像...俺がやれってか??」
でもなんだか伝わってくる。この技を今使わなきゃどうすると。本がやれと言っている気がする。
弓を構え矢は要らず。ただ俺は狙いを定めて弓を引いた。そして俺は頭に流れてきた事を口で言った
「[巨弓の一撃:風]*1」
弓が巨大化して矢が勝手に生成された。恐らく風属性と言ったら良いのだろうか。勝手に手が離れてゴブリン達の元へと風の矢が放たれた。
周りの木々や海は風で揺れてゴブリン達の元へ1つの竜巻がぶつかった様に感じた。戦っていた住民は咄嗟に避けていたり幸いゴブリンだけに攻撃は出来ていた。
黒上「っ...!なんだあれ!?」
ラミィ「今はこっちの戦いに集中してくださいよ。」
黒上「誰かと思って行ったら雪花ラミィかよっ...!」
フブキが塔へ向かうとそこには雪花ラミィと言うフブキの知り合いが居た。だけど彼女はやっぱり何かがおかしいと悟って刀を抜き攻撃を仕掛けた。
だが雪花ラミィの方が1枚上手だった様で自分の周りに氷柱を召喚して一気にフブキに放った。自分も心配だった様だが同時に悠斗の事も気にかけていた。
黒上「まぁあいつは生きてるだろ...!!今はこっちだ!!」
ラミィ「ラミィの[氷の矢]*2は防げませんよ。氷を斬る度貴方の刀は凍っていきます。」
黒上「だからなんだよ、私はお前を倒して正気に戻す。」
ラミィ「そうですか...ラミィはずっと正気です...」
また氷の矢が放たれた。フブキは咄嗟に避けた。切ろうと思ったが刀が凍ってきて切れ味が悪くなりかけていた。ほぼ避ける事しか出来なくなっていた。
ラミィ「そろそろ技でも使ったらどうでしょうか?」
黒上「お望みなら使ってやるよ...![闇刃衝撃]*3!!!」
思いっきり刀を雪花ラミィに振り下げて闇の衝撃波をラミィに向かって放った。雪花ラミィは氷の壁を作り防いでいた。
ラミィ「ラミィの相手を凍らせるのはただ凍らせる訳ではありません。相手の攻撃力を下げたり他にも防御力、素早ささえも下げてしまいます。」
黒上「厄介な技だな...そのおかげが刃は脆くなってきてるぞ。」
ラミィ「それだけでしょうか?貴方の体も少しずつラミィの氷によって支配されてるはずですよ。」
よく見るとフブキの足は少しづつ凍っていて走る速度も遅くなっていった。中々戦うことが無かったせいかそれに気づかなかった。
「疲れた....」
今の弓の技は必殺技って事でいいのか分からないが1回使っただけで相当体が疲れていた。まだ体が慣れていないせいか、今すぐにでも倒れそうだった。
「いや...まだフブキが戦ってるじゃん...」
倒れそうな体を無理やり立ち上がり弓を持って狙いを定めた。でも体が正直なせいで狙いが全く定めれない。すると周りから住民が寄ってきた。
男1「おいおい、その魔力で立ち向かうのかよ。」
「頼む、力を貸してくれないか...?友人が今戦ってんだよ、だから今ここで倒れちゃ次会う顔が無いんだよ。」
男2「よし、さっきのゴブリン倒したのを見て俺は関心した。力を貸してやる」
その男の発言が鍵だったのか複数の住民が俺に力を貸してくれることになった。俺の肩に手を置きそれを他の人の肩にも手を置いて最終的には俺の元へ集まる事にした。
「すっげぇな、一瞬でよく見える様になった。」
男1「頼むぞ、あの子を倒してここを平和にしてくれ。」
「その願い、叶えてやるよ....」
フブキともう1人が建物を高速で移動して戦っている。俺は本を見てもう一度あの技を打とうとした。
「もう一度力を貸してくれ、本とあの映像の男。」
意識を弓に集中させて狙いを定める、フブキが刀から衝撃波を出す事を確認した。そしてもう1人が立ち止まり壁を作った。それがフブキの技で壊れた瞬間俺はもう一度放った。
手を離して巨大な風の矢が彼女へと放たれた。
黒上「なんだよ...すげぇの使えてんじゃねぇか…」
ラミィ「...!?まずい!」
咄嗟に彼女は氷の矢を放っていた。だがそんなのは全く効かず彼女に思いっきり矢が命中し、塔の上で大爆発が起きた。それを見た住民は歓声を挙げて喜んでいた。
フブキは爆発した元へと向かって行ったので俺もそれについて行く事にした。塔へと着くとフブキは彼女を抱えて降りてきた。
「これが元凶...?ただの女の子じゃないか。」
黒上「おい、あんな技いつ使えたんだよ!!」
「そんなの今はどうでもいいって、まずは彼女は何者なんだ。」
黒上「こいつは雪花ラミィ、私が探してる同居人の知り合いだ。どうやら洗脳まがいな事をされていて自我は無かった。」
ラミィ「んぇ...ここは...?」
黒上「起きたか。」
ラミィ「あっ!黒ちゃん!!そして....誰?」
「まぁ仕方ないか」
事の説明を彼女に全部説明した。やはり驚いた様子だった、だが彼女は少し思い当たる節があったようだ。
黒上「んで、その思い当たる事はなんだ。」
ラミィ「最後の記憶だとラミィはねねね、おまるん、ししろんと4人でいたんですよ...そしたら黒いフードを被った人が襲ってきて気付いたら今に至りますね。」
黒上「元凶はまさかホロライブメンバーを襲ったか...?」
「ホロ...なに?」
ラミィ「ホロライブっていうアイドルグループがあってラミィもその1人です。」
「よし、フブキ説明を。」
黒上「私は便利道具じゃないんだぞ...まぁでもほぼさっきの説明通りだ。」
「そうか...それで一応他の人達も洗脳されてる可能性があるのか...居場所は分かるか?」
ラミィ「いいえ、わからないです。」
黒上「雪花ラミィ、今後どうする?」
ラミィ「とりあえず...まずはここの人たちに謝らないといけないですよね...それからここで3人が帰ってくるのを待ってみても良いかなって思ってます。」
「そうか....まぁそれも選択肢か。」
黒上「よし、次はお前の話だ。あの技はなんだよ。」
「持ってた本が勝手に開いて読もうとしたら頭の中に勝手にそれが流れてきた。」
黒上「その本見せろ。」
鞄から本を取り出した。だがもう本は閉じられて鍵が掛かっていた。黒上に渡しても特に反応は無く返されてしまった。
黒上「マジでぶった斬ってやろうかその本!!!」
「やめろよ...怖い事言うなよ...」
黒上「それでお前はどうするんだ。」
「とりあえず俺がこの世界に来た理由は恐らくそのホロライブメンバーを助ける事なんだと思う。まぁそれまでは色んな所を巡るしかないな」
黒上「それじゃ私もそうさせてもらう。目的を果たすまでは共に居させてもらうぞ。」
「了解」
ラミィ「2人とも仲が良いんですね」
「「それは無い」」
ラミィ「そういう所ですね...」
最後まで見ていただきありがとうございました!
旅の目的が見つかったようで物語はやっとスタートしましたねぇ