仮面ライダーハカイブ   作:大ちゃんネオ

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熱闘!パワフル草野球!

 じめじめ……は、好き……。

 戦士の墓場は一年中どこ行ってもじめじめしてるから……。

 梅雨もじめじめしてて好き……だったけど……。

 

「梅雨明け……しちゃった……」

 

 綺麗な青空……怨めしい……。

 燦々と照る太陽……○ねッ!

 暑くて、もうダメ……。あの川に飛び込みたい……。

 あっ……あのソフトクリームみたいな雲……美味しそう……ニヘヘ。

 

「暑いね、今日」

「あ、は、はい……」

 

 隣を歩くリオさんはそうは言うけど全然暑くなさそう……。

 平気なのかな……この暑さ……。

 

「重いの持たせちゃってごめんね。交代する?」

「い、いえ……! 儚からしたら、こんなの重石にもなりません……!」

 

 リオさんのお買い物をお手伝い。両手にパンパンとなった買い物袋を提げての帰り道。

 袋からはネギとゴボウが飛び出ている……。

 ゴボウは、未だに慣れない……。

 木の根っこ、食べてるみたい……だから……。

 ネギは美味しくて好き……!

 いろんな料理にも使われてるから、遭遇頻度も高くて、好き……。

 

「ん……?」

 

 カキーンって、金属の音した……。

 結城荘ではリオさん以外の人達がみんなスマホを横向きにして見ながら「カキン! カキン!」ってよく言ってるけど、何か関係が……?

 あ、川の近くでなにかやってる……。

 

「儚ちゃん?」

「リオさん、あれはなんですか?」

「えっ……ああ、野球っていうスポーツだよ」

「やきう……」

「儚ちゃんの世界には野球みたいなスポーツはなかった?」

「ありません……。戦士の墓場でやることと言えば夜の墓場の運動会ぐらいしか……」

「そうなんだ」 

 

 やきう……。

 ボールを投げて……打って……走る……。

 

「どういうルールなんですか。やきうは」

「えっと……あそこの人がボールを投げて、あそこの人がボールを打って走って……」

「それ以外の……投げる人の後ろにいる人達は何をしているんですか?」

「……応援してるのかな」

「応援大事……」

 

 儚もみんなからの声援を受ければ何倍ものパワーを出せる……!

 だからみんな感想書いてね。

 儚との約束だよ。

 約束破ったら針千本と一万本と二千本飲ますからね。八千本過ぎた頃からもっと飲ませたくなる。

 

「あっ、打った」

 

 リオさんがそう言いながら空を見上げた。

 あっ、すごく高く打ち上がった……。

 やきうって、ボールを高く打ち上げるスポーツなのかも……!

 そんなことを考えながらボールの行方を目で追っていたら、儚達のすぐ近くに落ちた。

 拾い上げて、やきうのボールを間近で観察……。

 これを投げて打って……。

 みんなで遊んでて、楽しそうだな……。

 

「すいませーん! こっち投げてもらっていいですかー!」

 

 土手の下から手を振る男の人……!

 ひぃん……ど、どうしたら……。

 

「投げてあげて」

「は、はい……」

 

 リオさんに言われたとおりに……。

 ……投げる。

 投げる……投げる……。

 さっきの、ボール投げてた人みたいに……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでね、儚ちゃんの投げたボールがビームみたいになってグラウンドが爆発して……」

「待て待て待て待て!」

 

 結城荘のリビングでは住居者六人が勢揃い。

 莉緒は状況を報告し、その隣で正座する儚はひぃんといった表情を浮かべていた。

 

「なんで投げたボールがビームみたいになるのよ!?」

「すごかったよ、マキシマムハイパーサイクロンみたいで」

「そういうこと聞いてんじゃないのよ! 大体冒頭の二人の会話なに!? ボケ二人がボケボケしてただけじゃない!」

 

 これまでの分のバランスを取るべく、千佳のツッコミはいつも以上に苛烈であった。

 莉緒はクールビューティーと言われても異論はない容姿だが、料理とオタク的なこと以外は散々な残念美人なのだ。

 

「うわーすっかりバズっちゃったどころかニュースになっちゃったよ」

 

 優李がスマホの画面を全員に見せる。

 そこには、儚が投げたというボールが極太のビームとなってグラウンドに降り注ぐ瞬間が映し出された。

 ビーム、否。ボール着弾の衝撃でカメラは揺れ、撮影者の悲鳴が聞こえ、動画は終了。

 

「マキシマムハイパーサイクロンっていうか、ツインバスターライフルっていうか……」

「シェルターは完璧だったの~?」

「お願いだから望までボケるのやめて……」

「千佳姐の胃がストレスでマッハ」

「胃薬買ってきてあげよう」

「千佳さん胃が悪いの? 今晩は胃に優しいものにするね」

「誰のせいでこうなったと思ってんのよ……」

「ひぃん……ごめんなさい……」

 

 儚はすっかり反省している様子。

 そんな儚への追及が始まる。

 刑事ドラマで見る、取調室のセットで……。

 

「なんであんなことをしたの!」

「さっさと吐いた方が身のためよ~」

「ひぃん……投げてって、言われたから……」

「力を加減しようとは思わなかったわけ?」

「そ、その……どれぐらいの力で投げればいいか、よく分かんなくて……ひぃん!?」

 

 千佳が卓上のライトを儚の顔面に向け、顔を近付ける。

 

「儚の馬鹿力っぷりは自分でよ~く分かってるでしょう!?」

「ひぃん……! は、儚は戦士の墓場じゃ馬鹿力じゃない……」

「当社比ってずるいわね~」

 

 俯く儚であったが、搾り出すかのように儚は言葉を発した。

 

「は、儚……」  

「ん?」

「は、儚も……やきう……やって、みたかった……」

 

 そんな儚の言葉を聞いた千佳達はすっかり毒気が抜けてしまった。

 儚の子供らしい好奇心が今回の件の原因となると、怒るに怒りにくかったのだ。

 

「……ま、とにかく力は加減し……」

「俺は今、猛烈に感動している!!!!!!」 

「うるさっ!? なに!?」

 

 庭に面したガラス戸から入ってきた土に汚れたユニフォーム姿の青年は顔面からして暑苦しかった。

 

「おい、なに勝手に上がって……」

「俺は敦盛球児! 君の野球に対する思い! しかと受け取った!」

「ひぃん!?」

 

 ずかずかとリビングに上がり込んだ球児は儚の手を取り、連れ去ろうとする。

 

「ちょっとちょっと! なにやってるの!?」

「野球だ!!!」

「声でかっ!? そして意味分かんないよ!?」

「とにかく儚を離せよ!」

「いだだだだだだ!?!?!?」 

 

 球児に連れ去られそうになる儚の手を引っ張るあゆ。すっかり大岡裁きである。

 

「あっ! すまない!」

 

 儚が痛がる様を見て、球児はパッと手を離した。

 

「はっ! 痛がる儚を見て、手、離した……。この人が、儚のお母さん……?」

「なんでだよ」

 

 母を知らぬ儚は、母性に飢えていた。

 

「とにかく何の用です~?」 

「いやぁ申し訳ないことをした! 俺はその子によって壊滅させられたチーム、成城クォーツァーの生き残りなのだ!」

「えっ、生き残りってチームメイトみんな死んだの!?」

「ひぃん……儚が……人を……」

「徹夜でゲームしてから撮影臨んだみたいな顔になってるよ儚ちゃん!」

「大丈夫! みんなあの豪速球に感動して満足して逝ってしまっただけだ! しかし今日は大事な試合の日! 人手が足りないので、うちのチームを壊滅させるほどの豪速球を投げる君に助力を頼みたい!」

 

 どうか頼む!

 そう言って頭を下げる球児に儚達は戸惑った。

 

「いやぁ、そんなことしたら相手チームも壊滅しちゃうんじゃ……」

「そうだ! 俺は奴等を壊滅させたい!」

「物騒な話だった!?」

「奴等は試合に負けたチームが二度と野球出来なくなるような汚いプレイをする……! そんなこと許しておけない!」

 

 敦盛球児は野球と正義に熱い男であった。

 誰もが楽しく野球出来るような社会を目指すために将来は政治家になるつもりすらある。

 そして正義に熱いのは球児だけではなかった。

 

「スポーツマンシップに則れない奴、私嫌いなのよね」

「チカさん……。儚も、卑怯な奴等は嫌いです! やきうのことは、まだ全然分からないけど……みんなが楽しくないと、ダメ……だと思うから……!」

「ありがとう! 共に戦おう! 皆さんで!」

「「「「「え?」」」」」

 

 

 

 

 

 河川敷のグラウンドに、ユニフォーム姿の六人がいた。

 儚はユニフォームの上からローブを羽織っている。

 

「なんで私達まで……」

「野球は9人でやるスポーツだからね」

「えっ……いち、に……七人しかいないですよ……?」

「あと二人どうする~?」

「仕方ない。ここはサンを呼んで……」

 

 スマートフォンで結城荘大家のサンに電話をかける千佳。すると、予想外。サンのスマートフォンの着信音が聞こえてくるではないか。

 

「やあやあ皆の衆」

「大家さん来てた……の!? なにその格好!?」

「なにって、チアガールだよ」

 

 なにがどうしてそうなったのかを聞きたいのに、サンは服装のことしか説明しなかった。

 

「いやぁ、野球のユニフォームっていうのも案外えっちかもしれないね。盲点盲点。あとで記念撮影させてね」

「記念撮影はいいから、あんたも手伝ってよ。人手不足なんだから」

「えー。私が運動苦手なの千佳は知ってるでしょ。だから応援に徹するつもりで」

「じゃあその一眼レフ仕舞いなさいよ」

 

 パシャリと一枚、千佳を撮影するとサンは逃亡した。

 千佳から怒られるからだ。

 

「あいつ……あとでとっちめてやる。もうなんでもいいから二人集めないと」

「お困りのようですね千佳さん。この野球経験者、なんなら甲子園にも行ったことのある津木纏がチームに加わりましょう!」

 

 一体どこで話を聞いてきたのか。

 万全の準備を整え、津木纏が結城荘入居者達の前に現れた。が。

 

「あゆとかいないの。スポーツめっちゃやってる友達とか」

「アタシにそんな友達いると思うか?」

「え、あの、千佳さん。俺、俺がいますよ! ここに野球やってた津木纏が!」

 

 まるで、津木纏に気付いていないようだった。

 

「みんな! 萌来てくれるって! 小中高とソフトボールやってた経験者! 全国経験者だよ!」

「本当! やったわ!」

「これでまず一人ね~」

「すごい心強いね」

「まともな戦力過ぎてなんか申し訳ねえな」

「あの! 俺も甲子園! 甲子園ですよ甲子園!」

 

 必死にアピールする津木纏であったが、悲しいことに誰からも相手にされない。

 そんな中、儚だけは津木纏に話しかけてあげた。

 

「あの」

「ああ墓場女! お前だけでも気付いてくれて助かっ……」

「どの面下げて顔見せてんですか変態男。近付かないでください」

「ひどい!」

「当然のことです」

 

 鋭利な言葉の刃で斬り伏せられた津木纏。

 まあ、事実を陳列されただけなのだが……。

 しかし、そんな津木纏の負の気にあてられて怪人ではないが霊が津木纏に取り憑こうと迫るのを儚は見つけた。

 

「だってグラン様に会えると思ったから……」

「あー男がそんなもじもじとして、気持ち悪い」

「うっ……うう……ひどいわ!」

「あーもうこれだから霊媒体質は……。シッシッ。ホームホーム。こんなのについたらストーカーが移りますよ。さあ帰ってください」

「ストー……カー……い、や……」

 

 霊達は儚の言葉によって退散した。

 

「あのー……みなさん。あんまり津木纏をいじめるとまた怪人になりかねないので、その……嫌だとは思いますけど、優しくとは言いません。せめて存在を認知してください……お願いします……」

「面倒ね~」

「なんか、いたよな。子供の頃、あいつ泣かせると面倒なことになるぞってやつ」

「あー、それで大体みんな面倒が嫌だから距離を取るんだけど、そうすると仲間外れにされたってごねて面倒になるやつ」

「いたわね~。こっちが悪者にされて先生に怒られるのよね~」

「やめなさい生々しい。はあ……背に腹はかえられないか……。ストーカー、変なことしたら儚が飛んでくから。覚悟しなさい。分かった?」

「は、はい~!」

 

 こうして、草野球チームは結成された!

 かくして、決戦の火蓋は切られる!

 

「奴等が相手チームの深沢クーロンズだ!」

「クーロンっていうか……クローンの間違いじゃないの!?」

 

 千佳が声を荒げるのも無理はない。

 なんせ相手チームは、全員同じ顔をしているのだから。

 

「奴等は九つ子なんだ!」

「お母さんの顔が見てみたいわね~」

「お母さん、産む時大丈夫だったのかな」

「同じ顔が九人も並んでるのなんか気持ち悪いな……」

「あの人がお母さんで監督の安浦太鳳だ!」

 

 球児が指差したのは相手ベンチに座る金髪の女性。

 思わず女帝と評したくなるような威厳に満ち溢れていた。

 

「ふっ……素人が私の子供達に勝てるとでも思っているのか? あまり野球を舐めてくれるなよ」

「……お子さんはお父さん似、なんですかね……?」

 

 安浦の顔を見た儚がそんな感想を抱いていると試合開始時間。

 整列し、クーロンズの面々と顔を合わせる。

 全員が身長195cmはある大柄で筋肉質な体格。それでいて、顔はずる賢そうで好印象は持てなかった。

 

「よお敦盛。女ども引き連れて接待野球でもしてくれるのか?」

 

 長男でキャプテンの龍一が球児をそう挑発したが、球児はまったく動じなかった。

 

「あまり舐めない方がいいぞ! この人達は……なんかすごい!」

 

 なんかすごいという言葉にずっこけそうになるのを堪え、いざプレイボール!

 先攻は成城クォーツァー。

 一番、ショート小江似萌。

 

「萌ー! がんばれ~!」

「優李……! うん!」

 

 前、みなさんにご迷惑をおかけした分、しっかり活躍しないと!

 そう意気込み、バッターボックスに立った萌はピッチャーの龍九と睨みあう。

 第一球はストレートを見送り。

 予想していたよりも速い。

 そもそも向こうは男で、日頃から運動しているのだろう。

 対して萌はブランクがある。

 もちろん、ダンスのレッスンなどで一般人よりは運動している方ではあるが、クーロンズの九つ子との差は埋まらないだろう。

 第二球。

 

「っ!」

 

 空振り。

 外角高めのストレートであった。

 ここまで二球ストレート。変化球は使ってくる?

 次はボール狙い?

 萌はとにかく考える。

 相手の出方を見る。

 そして、第三球────。

 

「っ!」

 

 耳心地の良い金属音と共に走り出す。

 白球はセンター前で落ち、萌は危なげなく一塁を踏みヒットとなった。

 

「よしっ!」

「萌~! すごいよ~!」

「ナイス~!」

「カッコいいぞー!」

「すごいです……!」

「……うん。ひとまず面目躍如……」 

 

 盛り上がる成城クォーツァー。それに対し、深沢クーロンズの方はいたって冷静であった。

 

「あいつ、経験者だな」

「でも残りは素人だろ」

「残りは楽に片付けられるでしょう」

 

 萌に続く打者は、津木纏。

 威風堂々とバッターボックスに入った津木は腰を落とし……バントの構え。

 

「よぅし来い九つ子!」

「よっと」

 

 軽く投げられたボール。

 バットに当たるも……高く打ち上がった。

 ボールはポスッと、キャッチャーミットに捕らえられ、アウト。

 

「し、しまった……! あんなにかっこつけたのにこのままでは墓場女達に殺される……!?」

 

 恐る恐るベンチの方へと顔を向ける津木纏。

 どんな罵声が飛んでくるか、どんな目で見られているか。恐ろしくて堪らなかった。

 だが、ベンチの女性陣は誰も津木纏のことを見ていなかった。

 談笑しているか、スマホを見ていて、誰も津木纏がアウトになったことを知らなかった。

 

「ちょっとー!? せめて罵声ぐらいは飛ばしてくださいよー!?」

「え、なに? もう次?」

「次はノゾミさんです……! 頑張ってください……!」

「さっきの練習を思い出して落ち着いてやれば大丈夫だ!」

「儚ちゃん、敦盛さん、ありがと~」

「俺の出番は!?」

「文字数押してんのよ。もう六千近いからでしゃばんな」

 

 三番、斉藤望。

 どこか緊張した様子の望であるが仕方ない。これまでの人生でスポーツにのめり込んだことがなく、ずっと文化部だったのだ。

 それがいきなり野球である。

 内心、無理~であった。

 早速、第一球が投げられる。

 

「……えいっ!」

 

 空振り。

 まったくタイミングがあっていなかった。

 

「……ッ!? なんだ、今のは……!?」

 

 龍九はストライクを取ったというのに、何かに動揺していた。頭を振り、何かを忘れ、振り払おうともしている様子。

 続く第二球は……ストライクゾーンの下を行ったが、望がバットを振ったことでストライクに。

 

「やはりあれは……!? いや落ち着け……落ち着くんだ……」

 

 なにやら落ち着かない様子の龍九。それをベンチから千佳が見ていた。

 なにしてるのよ、あれ。

 第三球、投げた。

 

「きゃっ!?」

 

 内角を攻めたボールに望は驚き、バットを振らずに仰け反って避ける素振り。判定はボールのため、アウトにはならなかった。

 

「……ちょっと伝令行ってくる」

「……チカさん?」

 

 望のもとへ向かった千佳は、望に耳打ちをする。

 すると、望は何やら悪戯っぽい表情を浮かべ龍九へと目を向け……ウインクした。

 

「っ!?」

「ふふっ……」

 

 千佳はベンチへ戻り、再開。

 望はバットを振ることはなかった。

 カウントが重ねられていく。

 そして……。

 

「フォアボール!」

「やった……。ありがとね、ピッチャーさん」

 

 一塁へ向かいながら、ピッチャーの龍九へ投げキッスする望。

 一体、なにがあったのかと儚は千佳へと訊ねた。

 

「さっき、ノゾミさんに何言ったんですか?」

「え? あー、あいつ、望の胸に釘付けで集中力が落ちてるぞ~って言ってきたのよ」

「しまったぁ! 野球づけにし過ぎて女への耐性がまるでないなんて!」 

 

 安浦はベンチで頭を抱えていた。

 自分の教育がこんなところで裏目に出るなんてと激しく後悔する。

 

「あー、バット振る時とか揺れてたもんね」

「色仕掛けかよ」

「向こうの得意な野球で勝負してんだから、こっちもそれなりの工夫をしていかないとでしょ。ってか、次は儚の番でしょ!」

「ヴェッ!? そ、そうでした……! いってきます!」

 

 急いでヘルメットをローブの上から被り、儚はバッターボックスへと。

 四番という大役である。

 

「彼女の人を超越した投球! 打撃もきっとすごいはずだ!」

「どうか変なことにはなりませんように……!」

 

 ワンアウト一、二塁。

 成城クォーツァーにとっては最高の攻め時である。

 この勢いに乗りたいところ。

 

「四番が小娘とはな! 笑わせてくれる!」

 

 これまでで最も速いストレートが投げられる。

 あんなボールを野球未経験の少女が打てるわけがないと観戦していた誰もが思った。

 だが、チームメイトは信じていた。

 儚という規格外を。

 

「ほいっ」

 

 軽々と振り抜かれたバットは芯でボールを捉え、黄金の光の奔流となって空を駆けていく。

 

「……約束された勝利の剣(エクスカリバー)?」

「どこまで飛んでくんだ……」

「もしあれがどこかに落下したら……!? いやぁ! 考えたくない!」

「落下……するようには見えないけど」

 

 莉緒の言葉通り、儚の打球は青空を裂いて飛び続け、空の青と宇宙の闇の狭間へ。やがて引力圏を脱し、光を越えて幾光年────。

 

 

 

 

   

 ペロペロリンガ星軍宇宙要塞ペロリスター。

 赤いヒトデに似た宇宙人が忙しなく働いていた。

 

「総帥! 全宇宙ペロペロリンシステムの準備が完了しました!」

「ペ~ロペロペロ! あまねく並行宇宙もこれでペロペロすることが出来る……。光の村の連中も気付いていない今のうちに……」

 

 ペロペロリンガ星人の宿願、全宇宙を手中に収めること。

 そのペロペロリンガ56億年の大願が今、果たされようとしていたが……突如、警告音が鳴り響いた。

 

「なんだ!」

「分かりません!」

「映像出せ!」

 

 モニターに映し出されたのは、高速でペロリスターに向かい飛んでくる黄金に輝く光。

 

「砲撃か!?」

「とにかく防御だ! バリアー展開!」

 

 バリアーが展開され、儚のホームラン(謎の砲撃)を防ごうとするペロペロリンガ星人であったが、悲鳴にも似た叫びがオペレーターから告げられる。

 

「バリアー突破されました!」

「なに!?」

 

 いとも容易くバリアーは破られ、ホームランボールはペロリスターを直撃。

 機関部を穿ち、赤い警告灯が点滅し警報がペロリスターの危機を知らしめた。

 

「総員退避!」

「総帥もお早く!」

「馬鹿な……ペロペロリンガの野望が……全宇宙をこの手に……」

 

 ペロリスターは炎上の後に爆発。

 宇宙の平和は、(理不尽)によって守られたのであった。

 

 

 

 

「もうなんかよく分からんけど、よくやった!」

「流石は俺が見込んだ選手だ!」

「にへへ……儚、ホームラン……!」

「一気に三点だよ! この調子で行こう!」

「……てか、やれんのか?」

 

 あゆの不安は的中した。

 このまま攻め続けたい成城クォーツァーだが、続く五番のあゆ、六番の優李で二者連続三振となり攻守交代。

 

「良いか子供達。予想外のことが起こり三点も取られてしまったが、所詮奴等は素人。守備など出来ないだろう。思い切り打ってこい!」

 

『はい!』

 

 母の指令に全力で答える選手達。

 そんな中、ピッチャーマウンドに上がった莉緒の投球練習が行われていた。

 流石に儚の球はキャッチャー、バッター、審判に生命の危険があるとして莉緒がピッチャーに任命されたのだ。

 

「……」

 

 手にしたボールを見つめる莉緒は端から見れば緊張しているよう。だが、当の莉緒はまるで緊張などしていない。

 ロジンを手にし、白い粉末が宙を漂った。

 

「女の割にたっぱはあるみたいだが、素人の球なんて」

 

 バッターボックスの龍一は莉緒を見て、そう吐き捨てる。

 龍一は完全に莉緒を舐めきっていた。

 しかし、莉緒の投げた球は、魔球であった。

 空を切ったバット。ボールがミットに収まる力強い音。

 

「……ふん」

「なに……!?」

 

 龍一の眼はボールを完全に捉えていた。

 だからこその困惑。

 見たこともない変化の仕方。ボールがぶれたように見えた。

 

「いいぞ莉緒さん! こんな変化球があるのか!」

「莉緒ー! なんかよく分からないけどすごい!」

「リオさん……! すごい……!」

 

 仲間からの声援に手を挙げ応える莉緒はすぐに目線をキャッチャーである球児に戻した。

 続けて二球目。

 次こそはとバットを振るうも再び空振り。

 やはり、ボールは予測不能のブレをしてみせる。

 それも、一球目より鋭い変化。

 そして三球目。

 龍一は、空振った。莉緒は見事、龍一を三振に打ち取った。

 

「あり得ない……あんな変化球は見たことがない! お前何か仕込んでいるだろう!」

「……」

 

 審判が莉緒のもとへ駆け寄り手を見せるように促す。

 おとなしく言われたとおりに手を見せた。

 莉緒の手はロジンで白く……否。

 

「なんか……ロジンじゃない気がする」

「ロジンってなんですか」

「えっ! じゃあなんなんだこれは」 

「片栗粉です」

 

 真顔で審判にそう告げた莉緒に全員がずっこけた。

 かくして、莉緒の魔球片栗粉ボールは封じられてしまった。

 なにはともあれ試合再開。

 その後、クーロンズはヒット連発。

 素人集団の成城クォーツァーの守備はボロボロ。内野安打も余裕といった有り様。

 あっという間に一、二塁である。

 そして四番の登場。

 

「龍四! ひとまずホームランだ!」

「分かってるっての」

「まずいわ、このままじゃ追いつかれる……。いいえ、この回で追い抜かれる!」

 

 緊張が走る。

 せっかく強敵からもぎ取った三点という優勢をいとも容易くひっくり返されてしまう。

 流石の莉緒もこれにはプレッシャーを感じた。

 そうして放った一球目は……豪快なフルスイングが打ち返した。

 

「っ!?」

 

 豪快なフルスイングが白球を勢い良くレフト方向へと飛ばした。

 レフトを守る津木纏は確信した。

 ああ、ホームランだと。  

 もうボールを見守ることしか出来ないと。

 だが、だが。

 

「そこ動くなストーカー男!!!」

「えっ」

 

 超スピードで駆ける儚は跳躍し津木纏の脳天を踏みつけ更に飛翔。

 ホームランになるはずだった打球は、儚が捕まえた。

 華麗に着地し、儚はドヤ顔を浮かべた。

 

「ドヤァ」

「なにぃ!?」

「儚! ボールを!」

 

 タッチアップで駆け出したランナー達。

 儚は即座にホームへと向けて投球。

 今回はしっかり力を調整して……。

 

「調整、出来たかな……」

「バッチリだ儚くん!」

「なんだあのレーザービーム!?」

 

 球児は儚のレーザービームを受け取る構え。

 だが、何故か、どういう原理かは分からないが、球児に近付くごとにレーザービームは加速していき……。

 

「うおおおおお!!!!!!!」

 

 球児はなんとかボールを受け止めようとするが、次第に押し出されていく。

 そして、球児は押し負けてしまった。

 背後の審判をも巻き込み、球児達はネットに叩き付けられる。

 

「ぬおおあああああ!!!!!!!!!」

「ちょっと儚ぁ! ラディッツ倒した時の魔貫光殺砲みたいになったじゃない!」

「にへへ……儚、またなんかやっちゃいました……?」 

「なろう系主人公やめろ!」

 

 そうこうしている間にランナーがホームベースを踏もうとしていたが、地面を転がるボールを掴み取る者がいた。

 莉緒が、ランナーをタッチした。

 

「なに……!?」

「これで、スリーアウト、だね」

 

 一回裏終了。

 続く二回以降も激戦が続いた。

 

「へっ! チンチクリンが!」

「んなっ! こっちの背が小さいからって~! そっちは乳首勃ってるピンチクのくせに!」

「乳首が……!? み、見るなぁ!」

「ね~あの人、乳首勃ってな~い?」

「ユニフォーム越しからも分かるとかヤバいだろ……」

「やめろぉ! 俺を見るなぁ!!!」

 

 正攻法では歯が立たないことは自明の理。

 クーロンズの面々に対して、つけいる隙があらば隙をつき、ダメージを与えていった。

 そして、再び儚に打順が回ってきた。

 

(なるほど、敦盛が何かすごいというだけのことはある)

(恐らくこの小娘、また変なことをしてくるだろう)

 

「お前達、あれを許可する」

 

(けれど、僕達のこの精神感応能力さえあれば……)

(考えが読める!)

 

「敦盛さん。あいつら、何がそんなヤバいの?」

「あいつらは伝説の野球選手、王谷を倒すために生み出された存在、野球人(ヤキュード)と言われている!」

「大丈夫なのそれ。やっぱりクローンなんじゃないのあいつら」

「最近映画で見た気がする」

「なんでそんな存在が草野球してんだよ」

「そして奴等は心を読むことが出来ると言われている! その証拠に完全試合を何度もやっているのだ!」

 

 龍三は振りかぶる。

 その瞬間、儚の思考を読む────。

 

(外角狙いか。ふっ、じゃあ内角に……!?)

(どうした龍三!?)

 

 龍三の視界にノイズが走る。

 そして映し出されたのは、どこかの狭いアパートの一室。

 中年の夫婦が、狭い台所で食事をしようというところであった。

 妻はまだおかずの盛り付けをしている最中だったが、先んじて夫が焼き魚に箸をつけ、一口。

 夫は何かを物申したようであった。

 次の瞬間、妻は手にしていたフライパンで夫の頭部を殴打────。

 

「なんだ、これは……」

 

 次に映し出されたのは、鏡。

 若い女性が髪を梳かしているところが、鏡越しに見える。

 それだけの映像なのだが、何か、不安感を与えてくる。

 そして────。

 

「い、井戸……?」

 

 薄暗い、林の中。

 井戸が、あった。

 その井戸の縁に、青白い手が、かけられる……。

 

「こ、これは……!?」

 

 井戸から這い上がる、死に装束の女。

 長い銀髪で顔は窺えないが、見てはいけない顔だろう。

 龍三は今すぐにでも逃げ出したかった。

 しかし、さだk……謎の女の幽霊からは逃れることは出来ない。

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?」

「な、なんなんだぁぁぁぁ!?!?!?!?」

「く、来るなぁぁぁぁぁ!?!?!?!?」

 

 精神感応が仇となり、これまで感じたことのない恐怖が九つ子を襲う。

 そうして投げられたボールは儚にとって、いいカモだった。クーロンズの面々は儚の頭の中のホラーによって精神的なダメージを受けて全員倒れ伏していた。

 そんな中、儚はダイヤモンドを一周し仲間達と喜びを分かち合う。

 

「……お前ら、まともに野球しろぉ!!!!!」

 

 怒りに震える安浦は、その怒りによって怪人の魂を引き寄せ、つけいる隙を与えてしまった。

 二つの霊魂が安浦に取り憑き、異形へと変貌させる。

 紅色の女王蟻に似た姿である。

 

「クイーンアントロード フォルミカ・レギアと女王アリアマゾン……!」

 

 キセキレジスターに表示された安浦に取り憑く魂の名を儚が告げている間に、安浦は三叉槍を空に掲げていた。

 すると、無数の魂が呼び寄せられクーロンズの面々に取り憑き怪人態となった。

 

「えっ!? 待って!? なんで俺まで!? うわぁ!?」

「ストーカー男も怪人になっちゃった!」

「これだから霊媒体質は……」

 

 アントロード フォルミカ・ペデスとアリアマゾンの魂融合怪人の軍団が儚達の前に立ちはだかった。

 

「クーロンズと監督とストーカーで……十一人も!?」

「野球じゃなくてサッカーじゃない!」

「君達そんなこと言ってないで逃げないと!」

 

 球児が避難を促すが、結城荘の面子にとって日常茶飯事となった怪人騒動。

 そして、ここには仮面ライダーがいる。

 キセキレジスターを開帳させ、儚は細筆を走らせる。

 

《ボディ アマゾンアルファ》

 

 メタリックレッドのボディに包まれ、儚の血が滾っていく。

 

《アーマー ネオアマゾン素体》

 

「────変身」

 

 赤い熱波が迸る。

 赤熱に包まれ、儚の身体が変わっていく。

 

《アマゾンアルファ×ネオアマゾン素体》

 

《野生の解放×生への渇望》

 

《命獣血脈!》

 

《仮面ライダーハカイブ バイオレントブラッド》

 

 蒼い装甲を纏い、野性が研ぎ澄まされる。

 背中の装甲が音を立て稼働し四本のアームが滾って蠢く。

 

「ヴェアアア……」

「ヤバい! 優李、コンビニでチキン買い占めてくるぞ!」

「そ、そうだね!」

 

 バイオレントブラッドに変身するとどうなるかを身をもって知っている優李とあゆはコンビニへと向けて走り出した。

 また儚に食べられるのだけはごめんだと。

 

「きゃー! ようやく生で見れたわ~!」

「あんたそれどっから取り出したのよ……」

 

 望は「私を狩って♥️」「食べていいよ♥️」と書かれた応援うちわを振って応援していた。

 

「食べていいの? 望さんを調理するなら……」

「莉緒ちゃ~ん? 莉緒ちゃんが言うと本当に聞こえるからやめてね~?」

 

 望の調理法を真面目に考える莉緒であった。

 そんな最中、しっかり儚、ハカイブは戦闘中。

 迫る怪人達をアームカッターで捌き、数の差をものともしない。

 

「数だけいたところで……。かかってきなさい、アリンコイレブン」

「サッカーじゃない! 野球よ!!!」

 

 女王アリ怪人が三叉槍で薙ぎ払いを仕掛けてくる。アームカッターで刃を受け止めると勢いそのままに回転し間合の内へ。そして、アームカッターで三叉槍の柄を切り落とした。

 

「チッ! 子供たち!」

「シャァァァ!!!!」

「……まずはガキンチョ達からヤりますか」

 

 襲いかかるアリ怪人を蹴飛ばし、ハカイブはバックルからキセキレジスターを取り外した。

 細筆の後端で仮面の頬をつつき、何にしようか考えている様子。そんな隙だらけのところを狙われぬわけがない。

 だが、バイオレントブラッドには四本のサブアームがある。

 サブアームが名前を書いている隙を守った。

 

「アマゾンネオアルファと……モグラアマゾンで」

 

《ウェポン ネオアルファガトリングチェーンソー》

《ウェポン モグラドリル》

 

 肩より上のサブアームに武装が施される。

 右腕にはチェーンソーとガトリングガンが一体化した武器が、左腕には巨大なドリルが装備された。

 

「ふぁいあー」

 

 ガトリングガンが火を噴いた。

 数秒の間に何十発という弾丸が放たれ、五体のアリ怪人に命中。怯んだところを、チェーンソーが斬り砕いた。

 

「貫け!」

 

 モグラドリルが唸りを上げて高速回転。

 次の五体はドリルの一撃を喰らい吹き飛び、爆炎が燃え上がった。

 

「私の子供たちがぁぁぁ!!!!」

「ストーカーも一人混じってますが……」

「それはどうでもいい。ああ……私の子供たちが負けるわけが!」

「負けを知らなければ、勝ちを知らぬも一緒です」

「なんだと!?」

 

《命獣血脈! 命獣血脈! バイオレントブラッドブレイク!》

 

 キセキレジスターを開閉させ、必殺技を発動させた。

 アームカッターの切れ味が増し、儚の全身に力が漲る。漲るも、身体は自然体。

 両腕をゆらりと上げ、ハカイブは地面を蹴った。

 砲弾のように跳ぶハカイブの斬撃が女王アリ怪人に叩き込まれる。

 一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、十一、十二。

 それだけの鋭い鰭刃による斬に女王アリ怪人が耐えきれるはずもなく、爆発。

 ハカイブは変身を解除すると、コンビニへ買い出しに行っていた優李とあゆがちょうど戻ってきた。

 

「なんとかギリギリ間に合った!」

「儚ちゃんこれ食べ……」

「儚ちゃ~ん! 私を食べていいわよ~!」

「望さん!?」

 

 儚にコンビニのチキンを差し出す優李とあゆの前に望が躍り出てとんでもないことを言い出した。

 

「にへへ……望さん美味しそうな匂い……。いただきま……」

「こらこら待て待て!」

「駄目だよ儚ちゃん。食べるなら私の料理だよ」

「いや~! 推しに食べられる概念なの~!」

「望は限界オタク拗らせ過ぎ!」

 

 そんな結城荘の面々の様子を、サンが写真に収めていた。

 

「まったく。女三人姦しいというけれど、その倍いたら倍うるさいね」

「でも、楽しそうですよ」

「優李の友達の萌だったか。君も入居するかい?」

「あ、いえ、私は大丈夫です……」

 

 ついていけそうにないので、と心の中でつけ加えて。

 そうこうして儚がチキンを食べ終わった頃、怪人となっていたクーロンズの面々と津木纏が目を覚ました。

 それに気付いた儚が、安浦のもとへ駆けていった。

 

「私は……負けたのか……」

「はい。みなさんはこの私に負けました」

「儚ちゃ~ん。ドヤるとこじゃないよ~」

 

 儚は屈んで安浦と目線を合わせると、更に言葉を紡いだ。

 

「勝利は大事ですが、何よりもみんなで楽しむことが大事かと……。勝利を求め過ぎれば、心を失くします。なので、楽しむことを、思い出してください……」

「楽しむこと……」

「はい……。なので、やりましょう、やきう!」

「……ええ、そうね……!」

 

 儚は走り、安浦から距離を取るとボールを握った手を振った。

 

「いきますよー!」

「うおおお!!!! 儚くん! 素晴らしい野球愛だ! 儚くん!」

「まったく、楽しそうにはしゃいじゃって……。ちょっと待って」

 

 年頃の少女らしくはしゃぐ儚に微笑んでいた千佳であったが、さぁっと血の気が引いた。

 とある、最悪な想像をして。

 

「いきますよー……!」

 

 儚は、大きく振りかぶっていた。

 

「儚、待っ────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




じかーいじかい

お寺でライブ!?
清めの音的なやつですか!?

次回 仮面ライダーハカイブ

「墓っ地・ざ・ろっく!」

見てください!




おまけ

儚「コマちゃんがアイドルになってる……」(戦士の墓場新聞を読みながら)

仮面ライダーハカイブ外伝 仮面ライダーバンドッグ
https://syosetu.org/novel/340054/
高評連載中!
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