ー前回の仮面ライダーディラストは
舜「免許もないのに医者になる事になるとはな」
?「終末者ディラスト!この世界からお前を切除する!」
ディラスト「黒い、エグゼイド…⁉︎」
?「俺がお前を倒す」
《DELORD!》
ー世界の終末者ディラスト。全ての世界を旅し、その瞳は何を見る?
ディロードの必殺技、ディメンションヴァニッシュを受けたディラストは大きく吹き飛び、変身が解除された…。地面を転がり、うつ伏せで倒れる舜。
「ぐっ…!」
大きなダメージを負い、ボロボロになった舜は痛みを押し殺し、何とか立ちあがろうとするも力が入らず、立ち上がる事ができないでいた。
「どうやら、お前の力もここまでの様だな」
倒れる舜にディロードはゆっくりと歩み寄り、ディロードライバーの剣先を舜に突き付ける。
「憎むならその力を手に入れた自分自身を憎むんだな…!」
ディロードライバーを振り上げ、舜にトドメを刺そうとしたディロード…。舜は衝撃に備えて目を瞑った…。
だが、いつまで経っても痛みが来ない事に疑問に思った舜はゆっくりと目を開けると…。
「七海…⁉︎」
「させない…。舜は私が守る!」
ディロードと舜の間に七海が割って入り、ディロードライバーの剣先は七海の額スレスレで止まっていた。
「どけ。退かなければお前ごと斬る」
「退かない!私が…舜を守るんだ!」
「っ…⁉︎」
お前ごと斬ると言われても退く気はないと強気な姿勢を見せる七海。そんな七海とある女性の顔が重なり、ディロードは後退ってしまう。
「…何故だ。何故…!」
七海とある女性が重なった事に戸惑いを隠せないディロードはその場から去ろうとする。
「その女に免じて見逃してやる。だが、忘れるな…。俺は対象を絶対に逃さない」
そう言い残して、ディロードはその場を去っていった…。
どうして、自分ごと攻撃しなかったのか…。七海は去るディロードの後ろ姿から目を離せなかった…。
「舜!」
だが、すぐに倒れる舜に駆け寄る七海。
「七海…。ありがとう。助かったぜ」
痛む身体で立ち上がった舜は笑顔で感謝の言葉を述べる。そして、先程までディロードがいた場所を見て敗北の悔しさで拳を強く握り締めていると舜と七海は銀色のオーロラに包まれ、エグゼイドの世界へと戻ってきた。
そこでは群がる人型バグスターを全て倒し、変身を解除したヒイロとタイガがいた。
「海道!」
「無事…とは言えないか…!」
怪我をしている舜に駆け寄った2人は舜と七海が安全だと知り、安堵する。舜に肩を貸し、病院へ戻ろうとするがふと、前方へ視線を移すと…。
「お前は…!」
またもや黒いエグゼイド…仮面ライダーゲンムが立っていた。しかし、武器や戦闘体制も取らずにまるで舜達を傍観しているかの様な様子を見せるゲンムに舜達は疑問に思う。
「…」
そして、ゲンムは何事もなく、振り返ってその場を立ち去ろうとする。
「待て!」
ヒイロの呼び止めにゲンムは答えたのか、そのまま足を止める。
「お前はエムなのか⁉︎」
ゲンムの正体を彼自身に確認しようとしたのか、聞き慣れない名前が聞こえ、舜はヒイロに視線を移す。
「ヒイロ…タイガ…!許さない…!」
「「っ…⁉︎」」
初めて発せられたであろうゲンムの言葉…。
それは確実にヒイロとタイガの名前を呼んでいた。
ヒイロとタイガはお互い見合って、再びゲンムに視線を戻したが、既にゲンムの姿はなかった。
「ヒイロ…やっぱり…!」
「ああ…!どうしてなんだ…!エム…!」
ヒイロとタイガはまだ受け入れられないのか、戸惑いを隠せない状態で拳を強く握る。
「誰なんですか?エムって…」
突然の舜の問いかけにヒイロ達はどうしようかと顔を見合わせ、黙り込む。
だが、話した方がいいと思ったのか、タイガが口を開いた。
「…お前達には話していた方がいいな」
エムという人物の話を聞くために舜達は病院に戻る事にした…。
一方、セントはエムと名乗る人物と話をしていた。
「セントは物理学者なのか!」
「元だけどな。エムは何をしていたんだ?」
「俺は…元医者なんだ」
エムが元医者だと知り、先程の手際の良さ納得していた。
「何で医者を辞めたんだ?」
「…まあ、色々あってな」
問いに答えたエムだったが、何かを思い出した様に俯いた。
そのエムの表情に首を傾げたセント。
「今はある実験をしていて、それを達成しようと頑張っているんだ!」
「実験かー!何かあったら俺も協力するよ」
実験と聞き、物理学者の血が騒いだのかセントは協力すると話すとエムはありがとうと笑顔で返し、2人は固い握手を交わした…。
病院に戻った舜達は早速、エムという人物についての話を聞く事にした。
「海道は気づいていると思うが、この病院には以前…もう2人のドクターライダーがいた」
ヒイロがリモコンを操作するとモニターにブレイブとスナイプ以外の仮面ライダー2人が映し出された。
「仮面ライダーエグゼイドこと夢野 エムと仮面ライダーレーザーこと爆走 キリヤだ。この2人も俺達同様、バグスターウイルスに対抗できる仮面ライダーだった」
「そして、この2人は俺達の幼馴染で親友だったんだ」
「俺達、4人は互いに協力し合い、バグスターの対処にあたっていた…。しかし、半年前に事件が起こった」
事件と言葉と同時にヒイロは更にリモコンを操作し、モニターはエグゼイドとレーザーが戦っている映像に切り替わったと同時にモニターの左上部分にクロトが映った。
「そこから当時、映像で見ていた僕が話そう」
「社長…!」
「…当時、4人の仮面ライダーは2人ずつで動いていたんだ。…しかし、夢野 エムはバグスター退治を1人で行おうとし、それに介入したレーザーに攻撃を仕掛けたんだ」
モニターに映し出された映像では確かにエグゼイドがレーザーに攻撃を仕掛けていた。更に、音声では「俺の邪魔をするな!」などの声も聞こえ、この映像が作り物ではない事がわかった。
「エムの攻撃により隙ができたレーザーは…バグスターの攻撃を更に受けて…死亡した」
「そ、そんな…!」
死亡した、という言葉に恐怖を覚えて七海は身体を震わせた。
「バグスターのデータを取るための社長のこの映像が証拠となり、エムは医師免許剥奪と同時に仮面ライダーの力も回収される事が決定した…。だが…」
「エムの奴は逃亡し…ゲーマドライバーとガシャットをそのまま持ち出し、この半年間、行方をくらましているんだ」
「そして、エムが行方をくらませた時期と同時に黒いエグゼイド…仮面ライダーゲンムが現れたんだ」
今度はモニターにゲンムの映像が映し出された。
「ゲンムの妨害に何度もあった俺達はその後もバグスター退治を続けた」
「…それで、そのゲンムの正体が夢野 エムと…?」
ゲンムの正体が夢野 エムだと舜は確認するとヒイロとタイガは無言で頷いた。
「信じたくはないが…。時期的に見ると話の辻褄が合ってしまうんだ。それに…あの時奴は確かに俺達の名を口にした」
「…君達には申し訳ないが、衛生省と話し合い、夢野 エムを指名手配犯として手配する事に決めた」
クロトのその言葉にヒイロ達が驚愕の表情を浮かべ、声を上げる。
「待ってください…!まだゲンムの正体が本当にエムだと決まったわけでは…!」
「…すまない。バグスターの動きも活発化してきている中だ…。これ以上、バグスターによる被害を出さないためにもエムは捕えるしか方法がないんだ」
クロトのその悔しそうな表情を見て、身を乗り出したヒイロとタイガは何も言えなくなり、その場に座り込んだ…。
「恐らく、彼の指名手配の情報は明後日にでも流れるだろう…。そう言えば、舜君。君はバグスターの攻撃で怪我を負ったそうじゃないか、大丈夫かい?」
「…え?」
「いえ…。海道を襲ったのはディロードという仮面ライダーです」
「そ、そうだったね!君が怪我をしたと知って動揺したから間違えたよ!」
焦り出すクロトに何故か、舜はおかしく思ってしまう…。
更に、エグゼイドがレーザーを攻撃している映像…。それも何かの違和感を覚えてしまっていた。
そのまま解散となり、舜と七海は家に帰る事にした…。
家に戻った舜と七海は今回起こった事の整理をしていた。
「濃い1日だったねー…」
エムの正体やゲンムの出現、そして仮面ライダーディロードの登場と過激な1日に七海は疲れたのか、テーブルに顔を埋めた。
しかし、舜はそれに答えずにずっと考え込んでいた。
「…どうしたの?舜」
「…なんか、違和感があるんだよな」
先程の映像やクロトの発言…。
それに引っかかる舜が悩んでいるとただいまー!、という元気な声が聞こえてきた。
「いやー!貴重な1日だったよ!」
「遅かったね、セント君。この世界について、何か情報得た?」
「…あー。それに関してはない」
「遊んでただけかよ…」
この世界についての他の情報が得られないと舜は息を吐いたのを見て、セントは反論する。
「こっちだって、大変だったんだぞ!銀行強盗事件に巻き込まれたりして!」
「…俺達だって色々合ったんだよ」
舜はエグゼイドの事は置いておいて、刹那ことディロードのことをセントに話した。
「仮面ライダーディロード…。舜の生命を狙うライバルか…」
「別にアイツがライバルと認めてねえよ…」
今でも思い出していた。刹那の強さを…。
彼の圧倒的な強さを受けて、舜は拳を強く握った。
「そうだ!その銀行強盗事件の時に話の合う人と出会ったんだ!」
「どんな人?」
「元医者の人なんだが、勇気もあって色々話があったんだよ!」
大親友を見つけたように楽しく話をするセントに舜達は少し微笑み、その人物の名を聞こうと質問した。
「それで…その人の名前は?」
「名前?夢野 エムだよ」
「「夢野 エム⁉︎」」
予想外の名前を聞き、舜と七海は声を揃えて驚いた。
「え?2人とも知ってるの?」
「知ってるも何も…!」
舜と七海はエムについての事を全てセントに話した。エムがエグゼイドの事…。事件を起こして失踪している事…。
「エムが仮面ライダーエグゼイド⁉︎それに過去に事件を起こしたって…」
今日ずっと楽しそうに話していた相手の事を知り、セントも驚きが隠せないでいた。
しかし、あれ?と首を傾げた。
「…でもおかしくないか?エムは今日ずっと俺といたんだぞ?それなのにゲンムがお前達の前に現れたんだろう?」
「…確かに。俺達があったゲンムも映像とかじゃないしな…。映像…?そうか…!」
何かに気づいた舜は勢い良く立ち上がった。頭の中でグルグル渦巻いていたモヤモヤが晴れた様である決心をした舜は考えを口にした。
「セント。明日…行って欲しい所があるんだ」
その後、舜は七海とセントに自身の考えを話した…。
翌日、爆走 キリヤと書かれた墓の前にある人物がいた。手を合わし終わったその人物はゆっくりと立ち上がる。
「…エム」
自分を呼ぶ声が聞こえ、振り替えたその人物…夢野 エム。
その視線の先にはセントがいた。
「セント!また会うとはな!」
「…お前に話がある。お前が…仮面ライダーエグゼイドなんだろう?」
「どうしてその事を…⁉︎」
まさか、昨日会った人物がエグゼイドの事を知っているとはと、エムは驚くのを見て、セントは自身の事を全て話した。
「…セントが並行世界の人間…」
「…時間がない。エム、お前には協力して欲しいんだ!」
「…勿論。でもお前にも協力してもらうぜ?天才物理学者!」
エムが拳を突き出したのを見て、セントもクスリ、と笑い、拳をぶつけた。
「勿論だ。天才ゲーマー!」
2人の天才はある実験を完成させようと急いで作業に入る事にした…。
舜と七海はヒイロ達に自分達の考えを話そうと走っていた。
「早くヒイロ先生達にこの事を話さないと…!」
「ああ…!」
手遅れになる前に急ごうと足を早めた舜と七海だったが、そんな彼等を銀色のオーロラが包み込み、海岸まで送り込まれた。
「また…⁉︎」
「こんな時に…!」
「そんなに急いでどこに行くんだ?」
戸惑っている舜達の前に諸刃が現れた。
「諸刃…!」
「この人が…舜を倒そうとしている人…!」
諸刃について舜から話を聞いていた七海も諸刃を警戒する。
「退け!今、お前に構っている時間はない!」
「ならば…邪魔をさせてもらう。ブラッド!」
諸刃の隣に銀色のオーロラから仮面ライダーブラッドが現れた。
「君が終末者ディラストか。…悪いが、私の計画の再発の為に消えてもらう」
戦うしかない、と舜はディラストドライバーを構えたが…。何処かから斬撃が放たれ、諸刃とブラッドの足元で軽く爆発する。
「誰だ…⁉︎」
斬撃を放った方を見るとディロードライバーを構えた刹那がいた。
「小田切 刹那…⁉︎何でお前がここに⁉︎」
舜の質問を無視し、刹那は諸刃とブラッドの前に立ちはだかる。
「お前が世界の殺し屋か…。何故、邪魔をする?」
「…こいつを倒すのは俺だ。それに…正体不明のお前をのさばらすのは…危険だ」
《KAMENRIDE》
「変身!」
《DELORD!》
刹那はディロードに変身し、ディロードライバーの剣先を諸刃とブラッドに向ける。
「ブラッド…!」
諸刃の叫びと共にブラッドは走り出し、ディロードに攻撃を仕掛ける。
しかし、ディロードは防ぐ仕草も避ける仕草も見せずにディロードライバーにカードを装填した。
《ATTACKRIDE SLASH!》
ブラッドの攻撃が当たる前にディロードライバーでブラッドを斬り裂いていく。
凄まじい連続斬りを受け、ブラッドはダメージを負い、蹴りを受け吹き飛んだ。
「くっ…!舐めるな…!」
「お前にはこれが有効か」
《KAMENRIDE EVOL! コブラ!コブラ!エボルコブラ!フッハッハッハッハッハッハ!》
あるカードをブラッドに見せびらかせ、ディロードライバーに装填するとディロードの姿はビルドの世界で倒した仮面ライダーエボル コブラフォームになった。
「エボルになった…⁉︎」
自分が倒したエボルにカメンライドしたのを見て舜は驚いた。
「何故貴様がエボルトの力を…⁉︎」
「…これぐらいで驚いてもらっては困る。何なら、お前にすらなれるぞ?」
「ほざけ…!」
ブラッドは瞬間移動でディロードエボルの背後に回り、攻撃を仕掛けたが、それを読んでいたディロードエボルが振り返り、攻撃を受け止め、スチームブレードを召喚して斬り刻んだ。
ダメージを受けたブラッドは最後に斬り飛ばされ、地面に転がる。
「お前では俺には届かない」
《FINALATTACKRIDE E E E EVOL!》
ディロードエボルの足元に星座早見盤を模したフィールドを発生、エネルギーを右足に収束させたキックをブラッドに浴びせた。
必殺キックを受けたブラッドは声も上げられずに爆散した…。
「バカな…!ブラッドが…!」
ディロードエボルはディロードに戻りブラッドが倒された事に驚く諸刃に向けてディロードライバーを突き立てた。
「さあ、お前が何者なのか…話してもらおうか!」
絶体絶命の状況下に置かれた諸刃…。
だが、彼はフードの下でその余裕を崩さず、取り出した銃をゼロ距離で発砲し、ディロードは銃弾を受ける。
「くっ…⁉︎」
「小田切 刹那…!お前もいずれ倒してやる…!忘れるな!」
そう言い残し、諸刃はオーロラカーテンの中に消えていった…。
それを確認したディロードは変身を解除する。
「奴の扱っていた銃…。何故、海道 舜の物と似ている…」
諸刃が扱っていた銃が舜のラストブッカー・ガンモードに似ていた事に、刹那は考え込んだ。
だが、考え込んでいる刹那に舜は声をかける。
「小田切…。お前どうして…?」
「勘違いするな。お前は俺が倒す…それだけだ」
それだけを言い残すと舜達はオーロラカーテンに包まれ、舜と七海はエグゼイドの世界へ戻ってきたが、目の前に刹那の姿はなかった。
それと同時に近くで爆発音が聞こえてきた…。
「まさか…!」
ヒイロ達が戦っているのかと思い、舜と七海は爆発音のする方へ急いだ…。
爆発音が聞こえてきた場所ではブレイブとスナイプが人型バグスター達と戦っていた。
「海道の奴…まだ来ないのか!」
「連絡先を聞いておくべきだったな」
舜が来ない事を言うスナイプを落ち着かせるブレイブ。
「まあ、コレだけの敵なら俺達だけでなんとかなる!」
その言葉通り、2人は周りにいた人型バグスターを全て倒した。
「…」
「どうした、ヒイロ?」
「…メインのバグスターではなく、雑魚バグスターばかり現れることが気掛かりでな…」
アランブラバグスターの様な強いバグスターではなく、弱いバグスターしか現れない事を考えていると2人に光弾が放たれ、2人はそれを受けてしまう。
「誰だ…⁉︎」
光弾を放った方を見るとガシャコンバグヴァイザーを構えたゲンムが立っていた。
「ゲンム…!」
「今まで傍観していた奴が仕掛けてきたか!」
明らかに戦闘態勢を見せたゲンムにブレイブはガシャコンソードで斬りかかるもガシャコンバグヴァイザーで防がれる。
「答えろ!お前はエムなのか⁉︎」
「…!」
答える素振りも見せずにゲンムはブレイブを弾き、蹴りを浴びせる。
「ヒイロ!」
ガシャコンマグナムを連射し、ブレイブを援護するスナイプだが、ガシャコンバグヴァイザーから放たれる光弾で全て撃ち落とされ、流れ弾まで受けてしまう。
そして、ゲンムは倒れるブレイブとスナイプにガシャコンバグヴァイザーを向け、何かを吸収し始めた。
「ぐ…⁉︎」
「な、何だ…⁉︎」
ブレイブとスナイプから黄色いエネルギーが粒子となってガシャコンバグヴァイザーに吸収されていき、吸収し終わると2人はレベル1に戻ってしまっていた。
「バカな…⁉︎レベル1に戻った…⁉︎」
「何をしやがった…ゲンム!」
「漸く揃った…!」
発せられたゲンムからの言葉に2人は立ち上がるもゲンムは何も描かれていない大きめのガシャットを放り投げ、ガシャコンバグヴァイザーから黄色いエネルギーの粒子を放出し、ガシャットにエネルギーが蓄積される。
エネルギーの蓄積が終わるとガシャットに緑色が描かれ、タイトル名にゲムデウスクロニクルと書かれたガシャットが出来上がった。
「これが…ゲムデウスの力…!」
「何だそのガシャットは…⁉︎」
「感謝するぞ?ブレイブとスナイプ」
煽る様に出来上がったガシャットを見せつけながら感謝の言葉を述べるゲンムはゲーマドライバーに挿入していたマイティアクションXを抜き取り、新たなガシャットを起動させた。
《ゲムデウスクロニクル…! ツインガッシャット…!》
新たなガシャット…ゲムデウスクロニクルガシャットをゲーマドライバーに装填する。
「さあ…神が降臨する時だ…!」
《ガッチャン! チートアップ! 滅べ!滅べ!滅べ! 最恐最悪のラストボス…! ゲムデウスクロニクル!》
ゲンムは金色と赤の姿をしたゲムデウスゲンムへと変貌し、武器である宝剣デウスラッシャーと宝盾デウスランパートを構えていた。
「これこそがゲムデウスゲンム…!」
「ゲムデウスゲンムだと…⁉︎」
新たなゲンムの姿にブレイブとスナイプはそれぞれの武器を構え、警戒するが…。
「這いつくばれ…この神の前でな!」
「「うわあぁぁぁっ⁉︎」」
デウスラッシャーの剣身に金色のエネルギーを蓄積させ、四発の斬撃を放ち、それを受けたブレイブとスナイプは大きく爆発し、変身が強制解除されて地面に倒れる2人。
「なんて力だ…!」
「ゲンム…お前の目的はなんなんだ…⁉︎」
「…全てはこのゲムデウスクロニクルのガシャットを手に入れる為だ。本来ならゲムデウスの力は仮面ライダークロニクルに現れるラスボス、ゲムデウスを倒さなければ手に入れる事ができなかった…。しかし、存在する10個のガシャットのエネルギーを一つに集め、数量の仮面ライダークロニクルのデータを集める事で完全ではないがゲムデウスの力を秘めたガシャットを作り出す事が出来ると知った…!」
「それが…そのゲムデウスクロニクルのガシャット…!」
「感謝するぞ?僕の手の中で踊ってくれてな」
「待て…!」
そこへ、舜と七海が駆けつけ、七海は倒れる2人に駆け寄り、舜はゲムデウスゲンムの前に立つ。
「…お前の企みもここまでだ。仮面ライダーゲンム…いや、新神 クロト…!」
「「何っ…⁉︎」」
ゲムデウスゲンムの正体がクロトだと告げた舜に驚くヒイロとタイガ。ゲムデウスゲンムは仮面の奥でニヤリ、と笑いながら変身を解除するとそこには不敵な笑みを浮かべたクロトに戻った。
「よくわかったな…終末者ディラスト!」
「社長…何故あなたが…⁉︎」
「俺達を騙していたのか!」
クロトがゲンムだと知り、戸惑うヒイロと騙していた事に憤慨するタイガに対し、クロトは話し始める。
「その通り…。僕こそが真の支配者でラスボス…!君達、すべての人類を管理する神だ!」
両腕を広げ、自身が神だと豪語するクロトは舜に気になった事を質問する事にした。
「それにしても…どうして僕がゲンムだとわかった?」
「一つ目はあのエグゼイドがレーザーに攻撃を仕掛けている映像だ。自身が倒そうとしている対象を奪われたとしても長く時間を共にした幼馴染をあれ程殺気剥き出しで攻撃するわけない」
エグゼイドがレーザーに攻撃していた映像の疑問点を話す舜は更に続ける。
「二つ目はお前の言葉だ。俺は仮面ライダーディロードに攻撃され、怪我をしたのにバグスターの攻撃によってダメージを受けたと言った。それはゲンムとして今までの戦いを見ていて、そこまで把握し切れていなかったからだ」
「…あれは僕もミスだと悟ったよ」
「そして最後に…ゲンムが現れていた時間に夢野 エムと俺の仲間があっていたんだよ。…だから、夢野 エムがゲンムではないとわかる事ができた」
その舜の言葉にクロトは溜め息のように息を吐く。
「やはり、きみは邪魔な存在だったようだ。それで?君が僕を倒すと言うのかい?」
「嫌?お前を…ラスボスを倒すのは主人公の役目だ…!」
「ゲンム!」
クロトは倒すのは別の人物だと言った舜の言葉通り、エムが駆けつけた。
「「エム⁉︎」」
「久しぶり。ヒイロ、タイガ」
エムの登場にヒイロとタイガは驚き、そんな2人を見て、久しぶり、とエムは笑みを見せた後、視線をクロトに戻す。
「久しぶりだね、夢野 エム。まだ生きていたとはね」
「…お前を倒すまで俺は死なない。今度こそキリヤの仇を討つ…!」
明らかに戦闘態勢に入る2人だったが、それをちょっと待て、とタイガが制止する。
「キリヤの仇って…どう言う事だ⁉︎」
「…あの事件。キリヤを攻撃したのは俺じゃない。エグゼイドの姿に化けたゲンムだったんだ…!」
「そう。爆走 キリヤは僕の計画に気がつき、情報をバラそうと考えていたから消してエムに罪をなすりつけたんだよ」
「それと同時にマイティアクションXと爆走バイクのデータを奪われ…俺はゲンムを止める為に姿を消したんだ」
真実を告げられてヒイロとタイガは本当の犯人であるクロトに怒りを蓄積させる。
「本当は君も始末するつもりだったが…姿を消したせいで仕留められなかったよ。だが、今日こそ君を倒す!」
《ゲムデウスクロニクル…!》
「変貌」
《ツインガッシャット…! ガッチャン! チートアップ! 滅べ!滅べ!滅べ! 最恐最悪のラストボス…! ゲムデウスクロニクル!》
クロトはゲムデウスゲンムに変貌し他のを見て、エムもマイティアクションXのガシャットを構える。
《マイティアクションX!》
「変身!」
《ガッシャット! レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!》
エムは仮面ライダーエグゼイドマイティアクションXレベル1に変身する。
「ノーコンティニューでクリアする!」
エグゼイドはピョンピョン、と飛び跳ねながらゲムデウスゲンムに接近し、攻撃を浴びせるもすべての攻撃が効かずにMISSというエフェクトが何度も出る。
「無駄だ!レベル1の姿で何ができる!」
「ぐあっ…⁉︎」
デウスラッシャーを一振りし、エグゼイドを吹き飛ばした。
だが、エグゼイドはすぐに受け身を取る。
「それなら見せてやるよ…!レベル差を埋めるゲーマーのプレイをな!」
レベル差では圧倒的なゲムデウスゲンムを前にしてもエグゼイドは退く気配はなく、一直線にゲムデウスゲンムに挑んだ。
「ならば消えろ!」
ゲムデウスゲンムはデウスラッシャーから斬撃を放つが、エグゼイドはそれを回避し、ゲームエリア内にあるチョコブロックを足場に移動していき、ゲムデウスゲンムの真上にあるチョコブロックに飛び乗ったエグゼイドは跳躍して、飛び蹴りを放った。
「そんなもの効くわけ…うっ…⁉︎」
攻撃が効くわけないとゲムデウスゲンムはあえて攻撃を受けた。しかし、先ほどとは違い、HITというエフェクトと共にゲムデウスゲンムは少し後ろに吹き飛ばされる。
「な…何故攻撃が…⁉︎ぐっ…ぐおあああっ⁉︎」
突然、ゲムデウスゲンムが苦しみだし、身体が青色に光出すと青い粒子がゲムデウスゲンムか解き放たれた。
その粒子の光はエグゼイドやヒイロとタイガの持つガシャットに吸収された。
「ガシャットの力が戻った…⁉︎」
「貴様…何をした⁉︎」
予想外の事態にヒイロ達は戸惑い、ゲムデウスゲンムは戸惑う。
「リプログラミングの力だ!」
「リプログラミングだと…⁉︎」
「ああ!データを消滅するこの力でお前の中のゲムデウスの遺伝子を分裂させ、他のライダーのガシャットの力を解放したんだ!」
エグゼイドの言う通りにゲムデウスゲンムの力は姿こそは戻ってはいないが確かに弱体化している。
「だが…そんなものを貴様だけで…!」
エグゼイド1人でリプログラミングの様な技術を完成させられるわけない!、とゲムデウスゲンムは言い張るがエグゼイドは爆走バイクのガシャットを彼に見せびらかせた。
「これは…キリヤの医療力と俺とゲーム力…そして、セントの科学力を結集して作り上げたんだ!キリヤはお前の企みに気がつき、このリプログラミングを開発していた…。いずれお前がゲムデウスクロニクルを完成した時の対策としてな!」
「爆走 キリヤ…!やはり、奴は僕の邪魔な男だ…!死んでも尚僕の邪魔をするなんて‼︎」
今は亡き、爆走 キリヤを恨むゲムデウスゲンムだが、すぐに矛先をエグゼイドに変える。
「だがまだ微かにゲムデウスの力は残っている!此処で貴様等を完全に消し去れば僕はまだ神として君臨できる!その証拠に…病院には大量のバグスターウイルスを放った!」
「何だと…⁉︎」
これにはたまらずタイガが声を上げた。
今病院は地獄絵図の様になっているかもしれない…。そう思っていたが…。
「悪いが…病院には俺の仲間がいる。アイツがいるなら大丈夫だ」
そうこれを見越し、舜はエムを仲間に引き入れた後、セントを病院に向かわしていたのだ。
今、大量のバグスター達の相手をビルドが食い止めているだろう。
「ヒイロ!タイガ!…2人も病院に行ってくれ。此処は俺に任せて!」
「わかった!」
「絶対に負けるなよ!」
この場をエグゼイドに任せ、ヒイロとタイガは病院へ向かった…。
「無駄だ!神の前ではたとえ貴様でも…!」
「神…?お前が神だなんてあるはずがないだろ!」
「何…⁉︎」
舜の言葉にゲムデウスゲンムは仮面越しに彼を睨みつける。
「ゲームってのはな。みんなで協力するからこそ、強い力になる!仲間がいれば、どんな運命も変えられるんだよ!
「黙れ!何なんだ貴様は⁉︎」
「全ての世界を救う仮面ライダーだ!良く覚えておきやがれ!エム、行くぞ!変身!」
「ああ!大変身!」
《KAMENRIDE DELAST!》
《ガッチャン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションX!》
舜はディラストに、エグゼイドはレベル2になり、並び立った。
「この世界…救ってやる!」
ディラストとエグゼイドは同時に走り出し、ゲムデウスゲンムの繰り出した斬撃を掻い潜り、ゲムデウスゲンムに攻撃を仕掛けた。
エグゼイドのパンチをデウスランパートで防いだゲムデウスゲンムはデウスラッシャーでディラストを斬り飛ばし、デウスランパートでエグゼイドを殴り飛ばした。
「弱体化しても厄介だな」
「なら…!」
エグゼイドは跳躍して近くにあったチョコブロックを攻撃し、中からエナジーアイテムが出てきてそれがエグゼイドの中に入った。
《高速化!》
突然、エグゼイドが高速で動き出し、その動きを捉えられないゲムデウスゲンムはエグゼイドの攻撃を受けていく。
「成る程…そう言うことか!」
《マッスル化!》
「ハアァァッ!」
マッスル化のエナジーアイテムを手に入れたディラストも強化されたパンチでゲムデウスゲンムを殴り飛ばした。
「クソッ…!貴様等ァッ…!」
ダメージを受けるもゲムデウスゲンムは斬撃を繰り出すもディラスト達はそれを回避する。
すると、ラストブッカーから3枚のエグゼイドのカードが飛び出てきた。
「これを使う時か!」
《FINALFROMRIDE E E E EX-AID!》
ファイナルフォームライドのカードを発動させたディラストはエグゼイドの背後に立つ。
「少し我慢しろよ!」
「何…⁉︎」
驚くエグゼイドに構わず、彼の背中に手を置くとエグゼイドの身体が変形していき、マイティアクションXのキャラクター、マイティを模したエグゼイドマイティになった。
「俺がマイティになった…⁉︎これなら…!」
エグゼイドマイティは跳躍して、ゲムデウスゲンムに接近し、パンチやキックを浴びせた。
エグゼイドマイティの攻撃によって宙に吹き飛ばされたゲムデウスゲンムをに合わせてディラストも跳躍し、蹴り飛ばした。
地面に叩きつけられるゲムデウスゲンム。
それを見て好機だと思ったディラストはエグゼイドマイティに向けて手を翳すとエグゼイドマイティはガシャコンブレイカーに模したエグゼイドマイティ・ブレイカーモードに変形する。それを掴んだディラストはファイナルアタックライドのカードをディラストドライバーに装填した。
《FINALATTACKRIDE E E E EX-AID!》
巨大なエグゼイドマイティ・ブレイカーモードを振り上げ、跳躍したディラストは勢いよくエグゼイドマイティ・ブレイカーモードを振り下ろした。
「ディラストインパクト!」
「バカな…この神である僕がァァァァッ⁉︎」
振り下ろしたエグゼイドマイティ・ブレイカーモードは確実にゲムデウスゲンムを捉え、押し潰されたゲムデウスゲンムは爆散した…。
ディラストと元に戻ったエグゼイドは着地し、2人はよし、と言う言葉と同時にハイタッチをした。
「ナイスプレイだったぜ、舜!」
「お前もな、エム!」
変身を解除した2人はその足で病院へ向かった。病院ではセントやヒイロ達のおかげでクロトが送り込んだバグスター全てを駆逐されていた。
「「エム…」」
「久しぶり!ヒイロ!タイガ!」
半年振りの再会でヒイロ達は何と声をかければいいのか、と考えていたところにエムは笑顔で久しぶりと話す。
それを聞いて、2人は頭を下げ、謝罪の言葉を口にした。
「エム…すまなかった…!」
「騙されていたとはいえ…お前の事を…!」
「…気にすんな!実際に新神 クロトの野望を阻止する事ができたんだからな!」
疑ってしまった事…。
病院から追放してしまった事…。
その全てを謝罪するもエムは気にするな、と2人の肩を叩く。
いつも通りのエムだとヒイロとタイガは微笑み合い、エムにあるものを手渡した。
「これは…!」
「受け取ってくれ、エム。お前の白衣だ。…お前はまだ…立派なドクターだ」
ヒイロから手渡された白衣を受け取り、それを羽織った。
ドクターとして戻ってきたエムを見て、セントが祝福の言葉をかける。
「おめでとう、エム。似合ってるぞ」
「ありがとう、セント。お前のおかげで、ゲンムを倒す事が出来た」
「俺だけじゃない…だろ?」
セントとエムは微笑み合い、握手を交わした。
エム達は病院へ戻る事にし、舜達も家に帰ってきた。
「仲間って…良いものだな!舜!」
「ああ。…これからも頼むぞ、セント」
再び、仲間の大切さを身に沁みた舜とセントは腕同士をぶつけ合った。
男同士の友情に七海もあえて何も言わず、笑顔で見守る。
すると、机の上に置いていたプロジェクターが光だし、映し出された絵が変わった。
宇宙が見えるある基地に白いロケットのような顔をした仮面ライダーの旗が掲げられている絵…。
それと同時にラストブッカーから1枚のカードを取り出すとそのカードが光り出す。
「次はフォーゼの世界か…!」
こうしてエグゼイドの世界での役割を終えた舜達はまた次の世界へ向かった…。
ー次回の仮面ライダーディラストは
七海「なんで舜が先生で私が生徒なの⁉︎」
舜「不登校生、か…」
フォーゼ「悪いけど、俺はもうダチを必要としてねえんだ」
ディラスト「何をやってるんだ、フォーゼ…⁉︎」
第7話 フォーゼ、友達不要⁉︎
全てを終わらし、全てを救え!