チェーン。コストの死者蘇生を墓地へ送り死者所生発動します。何かありますか。   作:アクあか&アクみな大好きマン

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書き上がってるので2話ずつ投稿。
ほんとに推しの子の2次創作なんです!信じてください!


チェーン。タイムカプセルを発動します。1枚デッキから選択し除外します。

ある日の放課後。どのように運命を捩じ曲げるのか考えていた。

と言うより捩じ曲げるべきなのか、関わらずに生きていくべきなのか。

この世界は前の世界と違って遊戯王の試合には賞金が出る。

関わらずにプロを目指してもいいかもしれない。

そんなことをぼーっと考えていた。

 

「遠藤くん。遠藤くんってば」

「なんだ星野さん聞いてるぞ。それと俺は武藤だ」

「わかった!陸奥くんだね!いや、何を見てるのかなって思ってさ」

「何も見てないよ。でも強いて言うとしたら光のその先、かな……」

「光のその先?おかしなこと言うね」

「まぁ……存在自体がおかしいからね……」

 

まだカードがポンポンと創造される世界じゃないけどな、なんて。

心の中で呟きながら話しかけてきた星野に応対する。

 

「なにそれー?」

「なんでもないよ。そういう星野さんこそ急にどうしたんだ?」

「いやーなんか佐藤くんずっと1人だから友達になろうって思って」

「1人になりたいお年頃だったんだよ」

「そうなの?じゃあ私とは仲良くなれない……?」

 

きゅるん、なんて擬音がつきそうな表情を作り星野アイは俺に手を差し出した。

ああ…これはファンも脳を焼かれますわ、なんて。

 

「いや、なれるよさっきまでの話だしな」

「そっか!改めて星野アイだよ。よろしくね」

 

ぱちこん、なんて音がつきそうな素敵なウィンクと共に再度名乗られた。

 

「武藤遊也だ。カードゲームが好きだ。改めてよろしく」

「カードゲーム…あ、遊戯王?」

正解(せーかい)

 

と言っても俺が好きになるのはもうちょい未来のバイクに乗る奴なんだけどね……。

 

「へー!やっぱりカッコいいから?それとも可愛いから?」

「熱いから、だよ星野さん」

「熱い……?」

「お互いにモンスターが引けたら相手にとどめをさせる状況でさ、

 自分が引けなかったら相手が勝っちまうっていうすげえ重いプレッシャーの中、

 負けそうになる自分を奮い立たせる熱量はどこから来ると思う?」

「んー…ええと……ファンの応援?とか声援?」

「はは……確かにそれもある。でも俺はね向き合ってきたこれまでだと思うんだ。

 そのデッキに対しての信頼。デッキを組んだ自分への信頼。デッキへの愛情。

 それらが熱量になるんだ」

「愛情……」

「愛着って言ってもいいかもな。自分が作ったモノ自分が携わったモノには、

 愛着が湧くもんさ。どんだけちっぽけでもね」

「私にも……その……わかる、のかな…なーんて」

「さぁ……?ああでもなんだろうな。多分いつかどこかで自慢の子供達に向かって言えるんじゃないか。

 知らんけど」

「えぇー……そんな無責任な……」

「お前の人生なんだから俺がわかるわけないだろ?俺らはまだまだ中学生なんだぜ?

 恋だの愛だの言ってる暇なんてないくらいに駆け抜けちゃうもんさ」

「なんか知った風に言うじゃん」

 

知ってるから、とは言葉にせず曖昧に笑っておく。

えーなにそれー、なんて星野もつられて笑った。

あぁこの笑顔は無くしたくないな、なんて。

 

♢♢♢

 

中学生2年の夏

 

「ねね加藤くん」

「はいはい武藤ですよー。どったの、星野さん」

「えっとね…私、アイドルになったんだー」

「へぇー」

「軽くないっ?!」

「だって星野ツラいいじゃん」

「え、あ、えっ…と……ありがと……」

「まあ応援しとくわ。ドームでのライブ決まったら教えてくれ」

「え?!最初のライブとか来ないつもりなの?!いく前に解散したらどうするの!?」

「しないだろ。夢はでっかくだぜ、星野。せっかくアイドルになるんだ欲張りになっておけ」

「そんな風に言われてもなぁ……」

「なんだよしょうがねえな。

 自分が人生の監督ならシナリオなんて自分の思い通り、

 なんてよく言うだろ

 だからさー…くよくよ悩まずに思うままにやればいいんだって」

 

こっからスターダムを駆け上がってく奴がそんな風に悩むなよ。

俺もお前に脳みそ焼かれたんだから。みんな焼いてしまえ。

ああでも焼いた結果があれなのか。

 

「でも……」

「あ、そうだ。星野。お前願い事ないか?」

「願い事……?」

「今日は何を隠そう七夕だぜ? そこの短冊に書いて適当な笹に吊るそうぜ」

「あ、そっかもう7月なんだ……早いね……」

「お前は殊更早く感じるだろうな」

「そんなこと、ないよ……?それにしても願い事かぁ……」

「俺は決まってるぜ」

「何書くの?」

「運命力」

「うんめーりょく……?」

「引きたいカードを引きこむ力。自分の望む状況へ持ち込む力、ってこと」

「え!いいねそれ!私もそうする!運命力、うんいい響き」

 

えらく気に入ったみたいにウンウンと何度も頷きながら短冊に運命力と書きご満悦な星野。

余計なことしたかも、いや、そんなことはない。

と星野とは違って首を横に振りつつ同じように運命力と書く。

 

「お揃いだね!」

「お揃いにしたのは星野の方なんだよなぁ」

「いいじゃんいいじゃん!アイドルと同じ願い事なんてファンなら泣いて喜ぶんだよ?」

 

先程までの悩みなんてなんのその。

調子のいいことを言いながらむふーっとドヤ顔でこっちを見る。

 

「うるせえ。俺にとってのアイドルはブラック・マジシャン・ガールなんだよ」

「また遊戯王の話してるー」

 

ケラケラと綺麗な笑顔を振りまいている。

ほんとにさっきのしょげていた奴と同一人物か?

運命ってのは本当に残酷だよな……。

知ってる通りの未来に進んでいく。

なぁ星野。俺はどうやったらお前の本当の願いを聞いて助けられる?

……いや傲慢だな。

知ってるつもり、になってるだけだ。

俺は俺自身は聞いてないから本当は知らない。

 

「いいんだよ。男はいつまでも少年なのさ」

「じゃあ女の子はいつまでもアイドルってことだね!」

「イコールになるのか?それ」

「なるよ!」

 

偶像としてのアイドルならいつまでもそうだな。

パッと煌めいたその瞬間に落ちたら、流星になったら永遠になっちゃうな。

させたくないな……。

 

♢♢♢

中学生3年の春

麗らかな春の陽射しにあてられながら俺らは卒業を迎えた。

 

「ほんっとーに今までのライブ1度も来なかったね……」

「お、とうとう名前すら呼ばなくなったな星野」

「ライブに来ない友達なんてこんな扱いでいいんです」

「それはそう」

「わかってるじゃん!!なんで来ないの!?……その…もしかして嫌い、になった……?」

「バカだなあ……。前にも言ったろ?ドームライブには行くって」

「だってまだまだ先の話だよ?」

「でも俺は行けるって信じてるよ」

「なんで?なんでそう言い切れるの?」

「んー……ドーム成功したら言ってやるよ」

「成功しなかったら……?」

「モヤモヤしながら死ぬことになるな?わははは」

「笑い事じゃないよ!?えー!きーにーなーるー!」

 

すごいな星野。そんな表情されたらほとんど堕とせちゃうぜ。

ちゃんと5年後に話すよ。5年後お前がライブで成功したらさ。

いや、俺が何がなんでもライブに出させてやる。

なんてのはやっぱり傲慢、なんだろうな。

例え俺が誰かの作った機械仕掛けの神(デウスエクス・マキナ)だったとしても。

俺にできるのは死んだアイの蘇生だけなのか…?

流れを変えることはできないのか……?

変えてはいけないのか。変えてしまったらどうなるのか。

世界は。

俺は。

………。




人が恋に落ちるのって側から見たら一瞬なので、
チョロいと思われても仕方ないですね(過言)
ちゃんと星野アイと会話したので推しの子の二次創作です(断言)
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