ファランの居る部屋の扉に泥で壁を作ると、レイヴンは歩きながら、その身を少しづつ泥へと変化させる
「さてと…やらないとな」
そう言って、レイヴンは目元以外を泥に変えるとそのまま滑るように疾走する。
「な、なんだ!?」
「能力者だ!撃て撃て!」
通路を飛び出し、そのまま空中に飛び上がったレイヴンに向けて、乗り込んできた海賊達が銃を発砲する。
「こっちは
しかし、放たれた弾は泥に取り込まれるだけで、レイヴンにはダメージを与えられない
「今度はこっちの番だ」
そう言うと、レイヴンはほぼ泥になった腕を振るう
「〈
振るわれた腕から泥が放たれ、無差別に海賊達を襲う
「もがぁ!?」
顔に泥を受け、もがきながら倒れる者
「ぐっ…!?」
泥が腹や腕に当たり、勢いのまま床に倒れ縫い付けられる者
そんな海賊達の姿を見ても、レイヴンは何も思わない。
ただ処理がしやすくなるだけだからだ。
「さてと、〈底なし沼〉」
そのまま足から広がった泥が、船の甲板を覆い尽くす。
「こ、こんな簡単に俺達が…うぶぶ…!」
「い、嫌だ!死にたくねぇ…!うぼぼ…!?」
脱れようともがく者、抵抗出来ずに沈む者…様々だが結果は皆同じく、底なし沼へと沈んで行く
「ひっ、む、無理だこんな化け物…!逃げろ!」
乗り込んできた海賊達の船から、悲鳴のように叫ぶ船長の声がした
しかし、レイヴンは最初から逃がす気など無い
甲板の泥を取り込みながらレイヴンは身体を泥から戻すと飛び上がり、宙を蹴る
六式、
「く、クソ!大砲を撃て!早くしろ!」
船長の言葉に、部下は急いで大砲を移動させようと動く
その姿を見てレイヴンは方向を変えて宙を蹴り、船長へと肉薄する
「なっ…!?」
その顔を見て、レイヴンはスッと考える
(懸賞金がかかってたような…?まぁいいか、所詮500かそこら辺だろう)
そのままレイヴンは手のひらから鎌の刃の部分だけを出し、船長の首を斬る。
首は勢いのままに飛んで行き、同時に血飛沫が上がる。
その姿を見て、生き残った部下達は惚けた顔をして身動きを止める。
首のなくなった体がグラリと揺れ、倒れると同時に
レイヴンは淡々と告げる
「この船にある武器、金目の物を差し出すなら、君らを見逃すけど…どうする?」
その言葉を聞いた部下達は、急いで船の中へと入って行く
そして、少しすればレイヴンの目の前に武器と金品の小山が出来上がった。
その小山を泥に取り込み、甲板に居た海賊達を出しながら、レイヴンは満足げに言った
「よろしい、じゃあ見逃すからさっさと船から離れる事だね」
『は、はい!!』
レイヴンが
「ま、これで懐が潤うから楽でいいよね」
そう言ってレイヴンは船内へと歩いて行った。