ゲームが上手いコミュ障底辺配信者が成り上がる話   作:グラタン二世

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よろしくお願いします


第1章 配信者カップ編
第1話 「今からでも入れる保険があるんですか!?」


「ちゃんと聞こえてるか〜」 

午後8時からの配信。今日も今日とて、俺こと

『如月カイ』は配信開始のボタンを押しちゃんと声が入っているか確認する。

 

コメント:いけてるよー

コメント:大丈夫だよ

コメント:聞こえてるよ〜

 

配信開始から1分程、7人ぐらいの視聴者が集まる。大丈夫そうだなと思い、今日やるゲームの画面をつける。

「ほな、今日やるゲームはこれ『abcx』!」

 

コメント:いつもじゃんw

コメント:ここ最近それしかやってない定期

コメント:記憶喪失か? 

 

「やるゲームがこれしかないんだよなぁ」

 

『abcx』は3人1組のバトルロワイヤルゲームで、ここ最近流行りに流行っているゲームだ。多くの配信者が始めたことによって広まっていって、今や知らない人があまりいないゲームになった。昔はバトルロワイヤルなんて流行ると思ってなかったんだけどなぁ、流行りは分からないものである。一応バトルロワイヤルゲームの火付け役になったゲームもあるにはあるけどね。

 

「今日もランクをやっていきま〜すよっと」

 

このゲームにはランクシステムというものがある。

下から ブロンズ シルバー ゴールド プラチナ エリート マスター エンペラー

の順であり、自分のランクが上がると味方も敵も段々と強くなっていくのである。また、シーズンが変わるとランクが下がるようになっており、前回のシーズンでマスターだった人はプラチナまで下がる。要するに2段階ランクが下がるのである。だが、エンペラーは別であり3段階下がる。俺の前シーズンのランクはエンペラーだったから、プラチナまで下がるのである。

 

「新シーズン始まってから2日ぐらいはプラチナ帯に強い人がいるから、この2日はカジュアル行ってたけどみんなどうだった?」

 

コメント:普通はプラチナ帯から始まる人いないんだよ 

コメント:お前が強すぎるだけ

コメント:前シーズンエンペラーだった人が言ってもなぁ

 

「俺はエンペラーの中でも底辺だったが?」

 

順位は498位だったからな。上にはいけないもんだ。

マスターの中でトップ500になれたら自動的に、エンペラーになるようになっている。だが、その希少性ゆえに、チートに走ってでもエンペラーの称号を取りたい人がいるから、マスターとエンペラー帯は『地獄』と評されている。

 

コメント:エンペラーは強いが?

コメント:ゴールドだった俺はいったい何になるんだ

コメント:ブロンズでしたが何か?

 

配信開始から数分経ちいつの間にか視聴者数は30人伸びていた。いつものメンバーであるが、いるだけで嬉しいものである。

「いやーみんな来てくれてありがてぇ」

1年以上配信しているが、見に来てくれるだけでも有り難い。昔は誰も配信を見ていないなんて普通だったからな

昔に比べて大きくなったもんだ。

 

コメント:べ、別にあんたの為に見てるわけじゃないんだからね!

コメント:ツンデレいて草

コメント:嘘つけ、めちゃくちゃ見てるゾ

 

「あ、マッチした」

特徴的な音が鳴り、マッチングが完了した。

すぐにキャラ選択画面に飛ばされるが、今回キャラを選ぶ順番は最後だった。全部のキャラをある程度使えるので問題ないけどね。

「今日はこいつ使うかー」

俺が選んだのは索敵系のキャラであるハンブラー。

このキャラはスキルで敵の位置を把握できるサポート系

のキャラである。アルティメットは近くの敵の能力を数秒間使えなくする強力な技である。

「仲間の2人は、レイサーとジャンキラーか」

レイサーもジャンキラーも攻撃系のスキルを持っているので、中々イケイケな構成である。

 

コメント:頑張れー(棒) 

コメント:期待してるよー(棒)

コメント:みんな応援する気ないだろwww

コメント:アレ?味方の人って……

 

「さぁ、やっていこうか!」

 

 

試合が始まり数分が経ち、残りの部隊数は4部隊。最終盤である。これからはいくらプラチナ帯といえど、少しのミスが命取りになる。

 

「ここは結構いるな、ちょっと遠回りした方が良い」

近くの2つの家はしっかり取られていたので、別のポジションを取りに行きたい。そう思っていた所に、味方のジャンキラーが爆弾を投げ、1つの部隊のヘイトがこちらに向く。今、この状況でちょっかいだすのはまずい。未だどこにいるか分からない1部隊に漁夫られて負ける。

「まっずい!」

案の定近くに隠れていた1部隊に撃たれ、ジャンキラーがダウンしてしまう。

『アッチに行こう!』

ピンを指して後の2部隊が戦っている家の下に潜り込む。

レイサーのスキルであるスモークでなんとか隠れて移動することができたから、今さっき攻撃してきた奴らにはバレてないはず。このまま俺たち以外の部隊がやりあって消耗した所を叩くのが良い。

「ここからは運だな」

このゲームは実力も必要だが、最後の方になると運も絡んでくる。

「安全地帯はどっちに寄るか……」

こちらに寄れば大分楽になる。今の場所から動かなくて

済むし、上で戦ってる部隊もどちらかが倒れるまでやりあってくれるはずだ。どちらかの部隊が倒れたら、今さっき俺たちを撃ってきた部隊がこっちに来て上の戦いで勝った部隊とやりあってくれる。俺たちはジャンキラーがダウンして人数不利だ。戦うのは最後の部隊だけにしたい。

「こっちに寄った!」

これで計画通りに進むなら嬉しいが……

「はやっ!」

上の戦いが安全地帯が決まった瞬間に決着した。

「こっちに来るのマジか!」

都合良く計画は進まないらしい。ジャンキラーを倒した部隊が俺たちの所に突っ込んでくる。

「アルティメット使うしかないな」

アルティメットを使いその部隊のスキルを封じる。

「人数有利だからって、ナメんじゃないぞ!」

1番最初に突っ込んできた奴を倒し、レイサーのスモークで一旦隠れる。そしてスキルを使い敵の位置を把握し瞬時に敵に近づきサブマシンガンを身体に擦り付けてす。

「あと、1人……」

『敵を倒した。これで全滅だ』

外に居たあと1人はレイサーがやってくれた。これであと1部隊だが、レイサーの位置が、まずい。その位置は……

『すまない!やられた!』

上で戦っていた奴らが倒しに来るのに絶好の位置だ。

「俺、1人か……」

アルティメットは使ったから相手のスキルを封じることはできない。スキルはあと7秒のクールタイムがある。

「2対1……」

足音を聞くと2つしかない。3対1なら結構キツいが

2対1ならなんとかなるかもしれない。気合入れるか。

「挟み打ちか!」

1人が玄関から入ってきた。そして、もう1人は上階から来た。挟み打ちの形になっている。俺のキャラは攻撃的なスキルはないからスキルでダメージを与えることはできない。純粋なエイムだけが必要になる。エイムにそこまで自信はないがやるしか、ない。

「まずは近い上から!」

上にいる奴に突っ込む。急な攻撃だったから相手はスキルの発動が間に合わなかったらしい。相手が慌てている間にサブマシンガンを当て続け、倒すことに成功する。少ししかダメージを受けなかったので回復は問題ない。

あとは下にいる1人だけ!

「こっちから、いくぞ!」

意気揚々と突っ込むとそこには相手キャラのトラップが

あった。このトラップは踏んでしまうと動きが鈍くなり

タイマン状態で踏んでしまうと負けがほぼ確定するスキルである。欠点はクールタイムが長いことと、大きいから変に置くとバレバレですぐに壊されることである。乱戦の時でも強いので破壊は最優先のスキルである。トラップの先には最後の1人がいる。普通なら確実にトラップに当たってチェックメイトだ。だが、俺は、そのトラップを壁にジャンプすることで避けた。そのままの勢いで相手にサブマシンガンの弾を当てる。

「しゃあ!勝ったー!」

 

コメント:強すぎ!!

コメント:どんな動きなんだ…(困惑)

コメント:キッショ(褒め言葉)

 

相手も大分銃弾を当ててきたが、ギリギリで勝つことが

できた。やはりエイム、エイムが全てを解決する。

 

同時刻

 

vtuber事務所『空色ライブ』に所属するvtuber

『水無瀬イツキ』は前シーズンにマスターに行けなかった悔しさから、今回こそは、という想いで、新シーズン開幕から休憩を挟みながらもランクを回し続けている。

ゴールドからプラチナまで上がるのは簡単だったのに、プラチナからエリートに中々上がらない。前シーズンは

エリートからマスターに上がれそうといった所から、負け続けてしまい結局は上がれずじまいだった。

−−−自分は強くないのだろうか?そんな想いが出てくるが、そんな事はないと、ポジティブに考えなければこの業界ではやっていけない。そんな彼のabcx配信にとてつもない強さの人が現れた。

 

あと3部隊、味方の人が2人を倒してくれたので、最後に

残っていた1人を倒す。だが、上の階に敵がいるのを忘れていた僕はそのまま下に降りてきた相手に倒されてしまう。

 

「やっちゃった……」

 

また、自分のミスで負けてしまう。そう思っていた。

だが、彼は流れるように上の階の敵を倒し、高等技術の

壁ジャンプを使い最後の敵を倒して、そのまま僕達の部隊が1位になる。

 

「この人、強くない?教えてもらいたいぐらいだよ」

 

コメント:有名なプレイヤーでもないみたい

コメント:強すぎるね

コメント:チャットで聞いてみたら?

 

コメント欄で聞いてみたらという意見がでたので、

ゲーム内チャットを使って聞いてみる。

『kaiさん!上手いですね!良ければ僕に教えることはできませんか』

 

「オッケーしてくれるかな?」

 

カイside

 

今さっき一緒に戦った人からチャットが来た。ゲーム内チャットを見たのが久しぶりな気がする。

「えぇっと、『kaiさん!上手いですね!良ければ僕に教えることはできませんか』」

 

コメント:やっぱ水無瀬さんじゃん!

コメント:同じ部隊だったのか

コメント:もうプラチナなのすごいな

 

「俺、知らない人なんだけど」

 

コメント:はっ?

コメント:知らないマ?

コメント:配信者やってんのに知らんの?

 

「えっ、有名な人なの?」

 

コメント:人気のvtuberなんだが

コメント:『空色ライブ』っていう事務所の人だよ

コメント:betube登録者数50万人いる人だよ

 

「マジで?!大人気じゃん!」

そんなすごい人だとは思わなかった。俺みたいな底辺配信者からしたら、月とスッポンである。そんな人に絡んだら最悪の場合……

 

「絡んだりして炎上しない?大丈夫?」

 

コメント:多分大丈夫だよ、しらんけど

コメント:お前が炎上したら笑わせてもらいます

コメント:灰は海にばら撒いとくね

 

「心配だけど……行動しないと何も起きないからなぁ」

 

コメント:ちゃんと教えたら友達になれるんじゃね

コメント:あっちのリスナーは優しいゾ

コメント:カイはコラボしたことないよね

 

「コラボしたいけど、俺コミュ障なんだよなあ」

 

そう。俺はコミュ障だ。リアルではろくに人と喋ることができなかったのだ。そんなんだから学校で友達ができることなど無く、うつむいて学校で過ごしていた。不登校にならなかっただけ頑張ったと思う。

 

「今回ぐらいは頑張ってみるか」

人と話すのに慣れるために配信を始めたんだ!

こういうチャンスは配信者人生にもう一度訪れる事はない。やれる時にやるしかない!

 

「やってやるわ、みんな」

 

コメント:がんばれよ~

コメント:応援しとくわ

コメント:ガンバ

 

「じゃあ配信終わるな、乙」

 

コメント:乙

コメント:おつかれ〜

コメント:コラボ期待しときます

 

「さぁ、コミュ障の俺ができるかな」

 

不安と心配しかないが、やる時にやらなければ一生俺の

登録者数は伸びないだろう。頑張るしかないのだ。早速DMを送る。

 

「『水無瀬イツキさん、連絡が遅くなりすみません。

コーチングの件に関してですが、ぜひやらせていただき

たいです。大丈夫でしょうか』」

こんな感じで良いのだろうか。そんな事を思っていると

連絡が返ってくる。

「早いな。えぇっと『できるんですか!ぜひお願いします!これデェスコードのIDです!』」

デェスコードのIDがついてくる。フレンド登録しとかなくては。速攻でデェスコを開き、フレンド登録を行う。

 

kai『初めまして』

水無瀬イツキ『初めまして!kaiさん!通話出来ますか』

kai『はい、できます』

水無瀬イツキ『じゃあ、かけますね!』

 

 

「初めまして!kaiさん!僕、『空色ライブ』所属の

水無瀬イツキっていいます!」

ずいぶんと元気な人だな

「は、初めまして如月カイです」

「コーチングの依頼受けてくれてありがとうございま

す!」

「いえいえ、問題ないですよ」

「早速ですけどいいですか?」

「ええ、大丈夫ですよ」

ヤバいこの人、喋りやすい。マジで助かる。

「じゃあ明日の配信からコーチングお願いしますね!」

ん?………えっ?

「ま、マジですか!?配信でするんですか!?」 

「えっ、配信したことないの?あんなに強いのに」

「いや、配信は、してるん、ですけど……」

「じゃあ、大丈夫だね!」

「大丈夫なんですか?俺なんかとやって、炎上しない

ですか?」

「大丈夫だよ、君の強さなら実力で黙らせられるよ」

「わ、分かりました。が、頑張ります」

「じゃあ明日連絡するね!」

「は、はい。また明日」 

「また明日ね!」

そんなこんなで初めましての話は終わった。

今から、炎上しても大丈夫なように保険入っとくか。

入れたら……いいな………明日、炎上しませんように。

 

これはコミュ障でゲームが上手い底辺配信者がなんやかんやあって成り上がっていく話。

 




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