ゲームが上手いコミュ障底辺配信者が成り上がる話   作:グラタン二世

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第12話 「配信者カップ SOLO Round」

「じゃあ、行ってくるっす」

「頑張ってください!」

「1位期待してるよ〜」

 

「いってきます」

「「いってらっしゃい」」

 

ポロンと音がしてサトウさんがデェスコから退出する。彼に俺たちの優勝できるかどうかはかかっている。頑張ってくださいサトウさん。

 

「準備が整ったようですのでSOLO Round開始です!」

「ソロマッチではキルポイントが無制限ですので下位のチームはここで一気に順位を伸ばすことができるかもしれません」

 

side:サトウ

「頑張るか」

キャラはレイサーを使う。ソロならこのキャラが1番使いやすいと思う。撃たれたらスモークで隠れられるし、ウルトを使えば大逆転できるかもしれない。

「パッと漁ろう」

降りる場所は今までと同じである。ある程度は物資が集まった。具体的には青アーマーと青ヘルメット。グレネード2つに回復アイテムも集まった。ちなみに武器はサブマシンガンと高火力のスナイパーライフル。

「移動移動」

第1収縮が始まる1分半前に移動を始めた。もしチームメイトに移動ガチ勢の友人がいれば「遅い遅い」と言われそうだが結構早く移動できていると思う。

「ソロはやっぱ人数減らないな」

第1収縮が終わった時、部隊数は19部隊。まだまだ残っている。とりあえずボクは物陰に隠れている。

「…足音」

かなり小さい音だったが微かに聞こえた足音からしてジャンキラーだろう。

「こっち来てるし……」

戦うべきだろうか。ここで負けてしまったら優勝はなくなる可能性もあるし、リスクが当然ある。まぁ−−−

「戦うか」

なんかしなきゃ何も始まらないっすからね。

 

──相手は気づいていない。一瞬でやってやる。バババというサブマシンガンの銃声が鳴り響く。相手のアーマーはボクよりもレアリティが低い白アーマー。撃ち返してきたが掠っただけでほぼダメージは喰らわずに倒すことができた。

「まずは1人……」

まだまだポイントは足りない。ここからの収縮で生き残っているであろうバケモノ達を倒してポイントを稼ぐしかないな。

 

第2収縮開始時、残り部隊数−−−17部隊

 

「この収縮なら、最終安地は−−−」

第2収縮が終わる頃、今までの経験から最終安地を予想する。予想通りの安地ならすぐに入る必要があるような安地だ。

「良いポジションとれたな」

誰も入っていなかったのは少し意外だったが、辺り一帯を見回せるような建物をとれたのは幸運だ。

「銃声は聞こえるけど遠いな」

キルポイントは欲しいけれど漁夫りに行くには少し遠い場所なので行くのはちょっと気が引ける。

「グレ…」

丸グレが窓から入ってくる。窓には鉄格子付いてるのに入れてくんのかよ。

「クッ…!」

なんとか直撃は避けたが爆風で20ダメ程喰らう。これでここにボクがいるのはバレた。ダメの有利もあるしこっちに突っ込んで来るだろう。

「来た!」

タッタッと軽い感じの足音が聞こえ、レイサーであることが分かった。ウルトに要注意だ。当たれば確実に死ぬ。

「そこからか!」

右側の扉から相手のレイサーが入ってきてサブマシンガンを撃ってくる。ギリギリ当たることはなく2階に上がることに成功する。

「こっちには来れないだろ」

2階に上がることで相手を撃ち下ろす事ができる。わざわざ射線に入ってくることはないだろう。

「スモーク……?」

ボクがいる2階に行くための階段に白いスモークが蔓延する。射線を切るためか?

「…まじか」

階段を登る音がしたためサブマシンガンの銃口を階段に向けて放つ。だが、それは悪手だった。レイサーのパッシブは撃たれる事によって移動速度が上昇するというものである。スモークで相手がどこにいるか分からないのに撃ってしまった。速度が上昇したため壁ジャンが容易になったのだろう。ボクの後ろに相手のレイサーが着地する。

「あっぶね!」 

完全に後ろを取られていたがエイムでゴリ押して倒すことに成功する。相手がエイムを少しガバってくれたおかげで体力20で耐える事ができた。あと、グレのダメージが回復できているのも良かった。

「怖えぇ」

これはいつも通りのマッチではない。自分が倒されてもダウンする事がないし蘇生されることもない。仲間がいないソロマッチはいくらやっても慣れる事はないし怖い。もはやホラーゲーム並みの怖さだ。

「これで2キル……」

2キルじゃ足りない。じゃあどうする?順位も大事だがキルしなきゃキルポイント無制限の意味が無い。それなら今のポジションを捨てて−−−

「やるかキルムーブ」

ずっと籠もってるのは性に合わないしな。

 

side:あおい・あいか

「今の危なかったね」

「はい。ギリギリで倒してましたね」

「ソロだといつも通りとはいかないよね〜」

「まだ2ポイントですもんね」

「多分サトケンなら戦いに行くよ」

「ほんとですか?」

「サトケンって思ったより戦闘狂だからね」

「あぁ、なるほど。そういう事ですか」

「あいかはサトケンが勝つと思うけどね」

「私も勝つって信じています」

 

side:カイ

「ははっ。まじか」

この場面でキルムーブしに行くなんて俺はできない。サトウさんは凄いと思う。

「頑張ってください」

俺には彼を応援する事しかできない。

 

第3収縮開始時、残り部隊数−−−13部隊

 

side:サトウ

「aliaさんやべぇな」

4つ目のキルログが流れてくる。彼もボクと同じようにキルムーブをしているのだろう。彼にキルを取られるのはマズい。現在のaliaさんの順位は1位。これ以上ポイントを取らせるわけにはいかない。

「倒しに行くか」

幸いにも今さっき銃声が聞こえた後、キルログが流れた。なんとなく場所が分かる。岩盤地帯の方だ。

「あそこか……」

銃声がした方に向かうとコングフィストがいた。おそらくあれがaliaさんの使っているキャラだろう。

「ここで倒す」

 

side:alia

「よし!これで4キル目!」

危なげなく4人目の敵を倒す。オレのチームの現在の順位は1位。ソロマッチで出来るだけポイントを稼ぎたい。

「足音……!」

漁夫に来たのだろうか。まぁ、結構銃声鳴らしたししゃあないか。

「返り討ちにしなきゃな」

ここでやられてしまうのはマズい。今が1位だからって油断してはいけない。次のラウンドから2連続で最下位になってしまうかもしれない。この大会が終わるまで何があるか分からない。

「やったらぁ!」

スモークがこちらを襲い視界が一気に悪くなる。レイサーはやっぱソロマッチじゃ多いな。…まぁ対策はあるけどね!テッテレー!デジタルスレットスコープ!これがあればスモークの中でも問題なく見ることができるよ!

「おらァ!」

近くにいるレイサーにサブマシンガンを乱射する。掠りはするが壁ジャンなどのキャラコンを上手く使ってくるせいかしっかり当たらない。どんなキャラコンだよ!オレが戦ってるのはlaugh かspear か?

「は…?」

いつの間にかレイサーが近づいて来ていた。まさか−−−

「クソっ…」

予想通りレイサーのウルトがオレの身体にくっつく。レイサーのウルトが当たればほぼ死ぬ。1部のキャラは上手く行けば耐える事ができるかもしれないが、オレの使っているコングフィストじゃ耐えれない。絶対に死ぬ。……ミスったな。

 

残り部隊数−−−12部隊

 

side:サトウ

「良かった〜」

ウルトが上手く刺さってくれて良かった。これでaliaさんを落とすことに成功。最高だ。

「これで3人目…」

aliaさんを倒した今、ボクが1番キルしてることになる。キルポイントはそこそこあるけれど、まだ優勝するには足りない。それに順位ポイントも必要だ。aliaさんを倒したからといってずっと喜んでいるわけにはいかない。油断すんな。

 

 

第4収縮終了時、残り部隊数−−−9部隊

 

「結構少なくなってきたな」

流石に第4収縮の終わりとなると人数が減ってきた。今倒されても順位ポイントがプラスなので問題ないが、出来るだけ順位を伸ばしたい。

「てか、まだあの2人残ってるな」

今まで流れてきたキルログを思い返すとまだlaughさんとspearさんは倒されていない。この2人のどちらかをできれば倒したい。

「……銃声」

ほぼ同時に2箇所で銃声がした。ボクはどっちに向かえば良い?住宅街の方か、森林の方。まぁ、どっちでも変わらないか。どっちかがlaughさんかspearさんだったらいいな。

「住宅街の方行くか」

そろそろ第5収縮も始まるし、最終安地だったら楽な住宅街を選ぶ。ここからはさらに運も絡んでくる。ボクの運が良いことを祈るよ。

 

第5収縮開始時、残り部隊数−−−7部隊

 

「見つけた……!」

住宅街の方に行った瞬間に第5収縮が開始。そして戦っていた部隊を見つけた瞬間に壊滅。絶好の漁夫チャンスだ。

「よし…」

アーマーを瞬時に変えていたが、よほど体力が減っていたのだろう。アーマーを削り取ったらすぐにデスボックスになってしまった。……この人はlaughさんでもspearさんでもなかった。

「いいもん持ってんじゃん」

デスボックスからデジタルスレットスコープを奪う。

「森林の方だったか」

もう1つの方の戦いも終わったらしい。倒されたのはspearさん。倒したのは−−−laughさん。そこで潰し合ってくれたのはラッキーだ。

 

第5収縮終了時、残り部隊数−−−4部隊

 

「あと少し…」

だいぶ安地は狭くなってきた。ここに4人残ってんのキツい。まぁ、更地で何も遮蔽が無いより、住宅街の方がやりやすいけどね。

「うっわ戦いだしたし」

銃声が鮮明に聞こえる。ほぼ横で戦っているようなものだ。

「どうするか」

漁夫に行ってキルポイントを稼ぐのもありだ。しかしここまで来たのなら1位を取りたい。でも−−−

「laughさんなら行くか?」

多分行くだろう。あの人なら──

「じゃあボクも行くか」

アルティメットはしっかり溜まっている。どうせあと4部隊しかいない。戦っている部隊を漁夫できたらラッキーだ。

「なんで…?」

戦っている所についた瞬間、2つのキルログが流れる。その中にlaughさんは入ってない。これはまさか−−−

「相打ちか!」

相打ちが起こるなんて珍しい事だ。これであと2部隊──

「…来た!」

ダダダとサブマシンガンがボクに撃ち込まれる。laughさんが使っているキャラはレイサーでもジャンキラーでもなく、まさかのライフダイバーだった。

 

残り部隊数−−−2部隊

 

「まずは…」

スモークを自分のいる床の下に撃つ。相手がデジタルスレットスコープを持っていない限りはボクのことは見えない。

「こっちの方がいい……!」

家の窓ガラスを割りベランダから下に向かう。家の中よりも広くスモークをもっと活用できる。それに最終収縮は始まっており今さっきまでいた場所も数秒すればいられなくなる。

「来ない…?」

何故か下に降りてこず見えないであろうスモークの中をずっと撃ち続けている。──laughさんのいる所がもう安地ではなくなってしまうがまだ下に降りて来ない。ボクのスモークももうじき消える。それまでに来てくれたらいいが降りてくる気配はない。

「いい場所あんじゃん」

スモークが消える前になんとか遮蔽に身を隠す事ができた。laughさんはまだ上にいる。−−−安地に飲み込まれる瞬間カチッという音がした。

「なんだ…?」

そういえばlaughさんの使っているキャラは──ライフダイバー。回復がメインのキャラだ。おそらく今の音はスキルの回復ドローン。だから、まだ安地外の高所にいても大丈夫なのだろう。

「まだ動けない……!」

スモークのストックは2つまで。1つストックするにはクールタイム15秒。あと6秒で1つストックがたまる。スモークがないまま安地内に入っても高所にいるlaughさんにボコボコにされるだろう。回復ドローンの効果が切れたら流石に降りてくる。そこを叩く。

「もうすぐ……」

数秒すれば安全地帯はなくなる。そこで全部終わる。パキッと音がして回復ドローンが壊れる。その瞬間、窓からライフダイバーが降りてくる。

「降りてきた……!」

スモークはギリギリ溜まっていたので撃ち、白い煙が狭い安地内に蔓延する。

「これで……終わりだ!」

ウルトをライフダイバーに投げるが、体にスタックすることはなかったが安地が狭いためライフダイバーはしっかりと避ける事ができなかった。爆風によって100ダメージが入る。シールドはもちろん最上級の赤アーマー。

「うぉぉ!」

サブマシンガンをボクよりも体力が少ないライフダイバーに乱射する。

「クッ…!」

ライフダイバーのアルティメット「超回復」で爆風のダメージを無かったことされる。今さっきのお返しだと言わんばかりにスモークの中でゼロ距離サブマシンガンを撃たれ弾丸がレイサーの身体に当たる。なんとかアーマーは割れないぐらいのダメージだが体力の有利はなくなってしまった。

 

───諦めんな。まだ、戦いは終わっちゃいない!

 

サブマシンガンをもう一度乱射する。相手ももちろん撃ち返してくる。同時にアーマーが割れ、リロードに入る。−−−リロードを待ってられない!もう1つの武器であるスナイパーライフルを取り出す。そしてスコープを覗かずライフダイバーに向け放つ。

 

パシュと音がしてライフダイバーの身体に直撃した。

 

《YOU ARE THE CHAMPION》

 

「しゃあっ!」

 

SOLO Round 1位 サトウケンタ 

キルポイント 5ポイント

合計 25ポイント

 

「SOLO Roundのチャンピオンはサトウケンタだ!!」

「あのスナイパーが当たるとは…びっくりしましたよ」

「これは順位がだいぶ変わりますよ!」

「1位は変わらなさうですね。laughが2位まで生き残っていたので。それより下が大きく変わるかもしれません」

「順位出ます!」

 

1位 laughチーム 149ポイント

2位 綾川チーム 142ポイント

3位 −−−チーム 137ポイント

4位 −−−チーム 135ポイント

 

「1位は変わらずlaughチーム!2位は先程1位を取ったサトウケンタの所属する綾川チームとなっています!」

「まだ2試合ありますから何があるか分かりませんね」

「はい!まだまだ目が離せません!」

 

 

side:カイ

ポロンと特徴的なデェスコードの音がしてサトウさんが戻ってきた。

「ナイス〜!サトケン〜!」

「最高でしたよ!サトウさん!」

チームメイトの2人がサトウさんを迎える。俺からしてもサトウは凄かったと思う。キルムーブを行った事も俺からすると予想外の事だった。俺は消極的すぎるのかもしれない。自分が変わっていかなきゃ強くなる事は無いよな。俺ももっと頑張らねえと。

 

side:サトウ

「みんなあざっす!」

1位を取れてとても嬉しい。あの場面でスナイパーを出すのはミスったと思ったが当たってくれてよかった。運もあったが運も実力の内だ。SOLO Roundが最高の結果になった。まだまだ優勝を狙える位置だ。次も頑張るか。

 

 

「次はFIFTH Roundです!」

 

 

 

 

 

 

 

FIFTH Round

綾川チーム 順位−−−20位

合計ポイント 122ポイント

 




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