パンドラの箱の底に、本当に希望があるのか? 作:あばばばばb
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俺は、走る。
ただひたすらに、現実感がない、だが現実である、この「ソードアート・オンライン」の世界を走る。
俺たちは、このゲーム「ソードアート・オンライン」の開発者の茅場明彦によって、ゲームに閉じ込まれ、クリアを果たすまで一生出ることが出来ないというデスゲームに落とされた。
俺は、茅場明彦によるデスゲーム開始の宣言を聴いた後、直ぐに街を飛び出した。
まじまりの街を飛び出し、次の街へ。他のプレイヤーたちが移動し、リソースの取り合いになる前に、移動することを直ぐに決めた。
夕暮れの草原を、走る。わき目を振らずに、走る。
わき目をふら…
「あれ?」
草が生い茂っている中に、不自然に窪みがある。
気になった俺は、少し道から外れて、窪みに近づく。
「お、おい…」
そこには、仰向けに女性が倒れていた。
どうなっている、あの茅場明彦の宣言が終わって飛び出したのは、俺だけだったと思うし、俺の前を走っている人はいなかった、はずだ。
「おい…大丈夫か」
倒れている女性に触れる。
「大丈夫…ぶ…か」
さっきの茅場明彦の宣言から数刻しか経っていない。体の震えが止まらないっていなかった。怖いと衝動が止まらなかった。
自分が死ぬだという宣告があった、それに対して倒れている人を見ると、怖い。死んでいるじゃあないかと、はやく起こしてやらないと
そんな俺が、倒れている女性の肩を叩く。
「おい、…お…起きろ」
声が震える。
「起きろ!」
人が起きないことが、恐ろしくなって思わず、大きな声が出た。
「う…うん…あっぁ?」
呻きながら声を上げ、女性の目が開く。
「はぁっ!」
俺から、声を飲む、いや声を吐くような音が漏れた。俺は凄く安堵した。
ああっ死んでない。俺は、まだ生きている。この人も、生きている。良かったと。
「…えっと、大丈夫?」
女性が体を起こしつつも、俺を見て、心配していた。
「いや、あ、というか、君は、なんでこんなところで倒れていただ?」
なんで俺が心配されているか分からないが、俺は、逆質問で返す。
「え?倒れ…てた?」
女性は、俺の発言に驚き、周りを見回す。
「…なにこれ」
まるで、見たことが無い風景を見ているような表情をしていた。
「えっと、何があったか分かるか?」
女性に手を差し出し、立ちあがらせる。
「んっ、ありがとう。さっきまで変なものがゲームから出れないと言っていたのは憶えている…たぶん…」
困ったような表情をして、言葉を続ける。
「でも、なんでここにいるか分からない…電車に乗ってて…」
電車?なんで電車?
「えっと…うーん…」
要領の得ない女性の反応に思わず、俺も困ってしまう。
とりあえず、ここは危険だ。ここは、まだ次の街への間にあるモンスターがPOPする圏外フィールドだ。
「とりあえずさ、ここから離れよう。走れるか?」
「ええ、大丈夫」
女性は、不安そうな表情をしつつも、頷き反応を返す。
そして、あっという表情になり
「あの、あなたの名前を窺っていいですか?」
ああ、俺の名前。俺の名前は、
「キリトだ、よろしく」
「ええ、キリト。私の名前は、えー…ミサキよ」
ミサキは、一瞬考える表情を見せたが、パッと返す。
「よろしくね」
「ああ。よし、走るぞ。俺の後をついてきてくれ」
大昔に書いたSAO二次小説(オリ主)のキリト視点版です。
なお、その二次小説(オリ主視点)は現在非公開中です。将来載せられたらいいなと思っています。