脳の破壊された上司と爆散するワンコ女の話 作:ここに文字を入カ
脳内プロットB「深夜に書いて大量の誤字と文脈エラー出すのいつまで経っても治りませんね」
脳内プロットC「別に頭から全部書かんでも爆散のとこだけ書いたらよかったやん」
僕「でも僕のシャーレにナギサ様いるから」
ティータイムは大事にしないとネー!回
補習授業部に関するお詫びと訪問について
連邦生徒会
捜査部S.C.H.A.L.E 様
お世話になっております。トリニティ学園生徒会
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ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、直接事件の詳細と謝罪をお伝えする場を設けさせて頂きたく存じます。
本日よりお伺いさせて頂く事ができますので、ご都合が良い日時をご連絡いただけないでしょうか。
何卒、ご容赦くださいますよう、よろしくお願いいたします。
重ねてになりますが、この度は大変申し訳ございませんでした。
「“うん、大丈夫だよ。頭をあげて。ふたりともわざわざありがとう。お菓子は連邦生徒会のみんなでいただくよ。私も事後処理の手伝いにトリニティに行くから、無理しないでね。”」
「い、いいわよ、別にもう。怒ってないし。それにアンタたちも大変だったんでしょっ!?」
「謝罪なら不要だ。受け取れるような立場でもないし、私もスパイだったから気持ちはよく分かる。」
「……そうですね、私からもメアリちゃんの手紙をナギサさんを傷つけるように使ってしまったこと、セイアちゃんのことを黙っていたことをお詫びします……ですので今度一緒に水着で──
「いいよ」
「ほ、本当に触らせてもらえるとは」
「さっき、シャワーを浴びて1番手触りが良い状態にしてきた」
「しかもめちゃくちゃレアな状態です」
「こんなのでいいのか?殴っても焼いてもいいんだぞ?」
「そんなことしませんよ!?それにメアリちゃんはスキンシップ控えめなので結構貴重なんですよ!?」
「そうか?ヒフミならいつでも触っていいのに……」
/01
黒い翼の黒いセーラーを着た生徒が脚立を支え、灰色の尻尾をした白い制服を着た生徒が脚立を登り、天井の白い円筒形の機械にドライバーを突き立てる。
「お、黒……それで、校内では裏切り者どころか功労者っすか」
「……うん、まぁ、そうなってる」
テロリストに捕まったものの脱出して情報を正義実現委員会に届け、敵集団の監視、身を呈して砲撃の誘導を行い、トリニティ未曾有の危機を回避することに大きく貢献したとして昇進した。
「いや、よかったじゃないっすか。なんでそんな不服そうなんすか?」
「学校とか条約のために頑張ったんじゃないしな……」
「正義について考えてるならウチに入らないっすか?」
「もらってくれる?」
「ナギサ様はどうするんすか」
「一緒に入るけど?」
シスターフッドや補習授業部相手に暴れたことはなかったことになっている。他にも、シスターフッドが食らった砲撃は各組織が危機の対処に動いた結果起きてしまった不幸な事故、非常事態であったため不問とすることにして双方が合意している。
政治のにおいが気持ち悪くなるぐらい醸されている……裏で様々な取引が行われているに違いない。
ちなみにハナコを通して連絡があったが、
聞き取りに行ったら気絶して、目覚めたら知らない病院でボランティアをすることになっていた……とのことらしい。隊長なんてやるような人を縛るには責任が最適だと考えたのだろう。
隊長は結局その通りに病院で働いたのだが、そしたらセイア様みたいな体格でセイア様みたいな顔をしたセイア様の生き写しのようなセイア様を看護する恐ろしくミネ団長に似た看護師さんに遭遇。
隠れる場所と隠す場所が丸被りしてトリニティの外で再会……という思いもよらない奇跡が起きた結果、隊長は
あ、セイア様を護れっていう極秘任務か。
と勘違いして一切の情報を流さず連絡を取らず、ミカ様を信用してボランティアを頑張ってたそうだ。
「あれからナギサ様は大丈夫っすか?」
「怪我は治ったけど、だいぶ参ってる。」
「……発見した時、ビックリするほど軽かったっすからね」
「ほぼ食べてなかったらしいから」
ただでさえ痩せていっていたのに、最後の週は俺が消えたこともあって何一つ喉を通らなかったという。こちらとしては少しばかり嬉しいが心配があまりにも大きい。
事件は収束したからといって瞬く間に復調する訳ではなく、この前はヒフミへの謝罪中に倒れたそうだし、今日も救護騎士団に取り囲まれた後、抱きかかえられて「C!異常所見を認めます!!」「また食べていませんね!?」と叱られていた。
天井に付いていた火災報知器を片手に脚立を降りる。
「なにっすかソレ?」
「隠しカメラ」
「わ~変態っす」
「……いや君、さっき下から覗いてたよな?」
「それはそれ、これはこれってヤツっすよ」
イチカにカメラを手渡す。正義実現委員会の本拠地に仕込まれていた物。
これは誠意でも何でもなく、たぶん自分が楽になりたいからだ。罪に耐えられなくなってきたから罰を受けて楽になろうとしている。
「君たちすら信じられなくてさ、監視してた。こんなふうに。」
「またっすかぁ~。いーっすよ別に。謝罪ならもう受け取ってるっすよ。」
イチカはカメラをその辺の机にポイッと放り捨てる。
「別に謝らずに隠し続けても良かったのに、ナギサ様もメアリちゃんも2人して自分で歩いてひとりひとりに頭下げて回って。似た者同士っすよね~。」
そうして、そんなことはどうでもよいとばかりに話しながらパッパと脚立を片付けてしまう。
「てか、疑ってたのかもしれないっすけど、ずっと頼ってくれたし最後も信じてくれたじゃないっすか」
「あの時は本当にありがとう」
いつからかは分からない。中等部は別だったから高等部に入ってからだとは思う。いつも自然と隣に居てくれた。だから私は君を信じられたのだろう。
「当然っすよ。正義実現委員会なんすから。」
あぁ、本当に、当たり前に動いてくれた。疑惑をバカにして一蹴するかのように正義実現委員会は正義実現委員会であった。
今回の一件に対して各派閥や団体から様々な抗議や批判があった。まっとうに人道やモラル、権力による横暴だとという内容から個人への攻撃、人格否定のようなものまで。
その中で正義実現委員会の反応は「今後に期待する」の短い声明ただ1つだ。
「だけどひとつ言わせてもらうなら──」
イチカは俺の手首を掴み、壁へと追いやる。
「非があったとはいえ、あんまり自分を安売りするのはよくないっすよ?」
背中には壁があるため下がれず、横はイチカが翼を広げて隠してしまった。追い詰められた。逃げ場はない。
「こんなふうに、みんながみんな優しい善人って訳じゃないんすから」
お互いの息が触れ合う距離に、イチカの端麗な顔が鼻先にあり、淡く澄んだ瞳に私だけが写っている。
私の中にもイチカしか居ない。掴まれた手から伝わる体温。声が耳に直接届く。イチカの香りだけがしている。シトラス系のスッキリとした爽やかさなのに、身を委ねたら病気にでもなって指の先から崩れてしまいそうな怖い甘さがある。
力を入れれば簡単に振り解けてしまいそうなくらい手首を掴む手は緩いままだ。つまり、言外で意思を問うている。
「別に。好きにしてくれればいいよ」
だから力を抜いて一切の抵抗をしない、恭順の意思を示す。
「……押されたら押し返す感じなのに、時々めっちゃ素直っすよね。」
「謝りに来たからな」
首を傾げて笑ってみせるとイチカはため息をつき、柔らかく握っていた手を離して解放してくれる。
「そういう所のこと言ってるんすけど。てか、ズルいっす。今、私のこと信じてるからが答えっすよね?」
「当然」
「私だからっすか?私が正義実現委員会だからっすか?」
「正義実現委員会は信用してるけど、やっぱりイチカだから。君なら構わないし、そもそも酷いことなんてしないだろ?」
「うわ~、本命がいる相手にお前なら構わないとか言われたっす」
イチカは苦々しそうに顔をしかめた頭を抱えてみせるが、どう見ても演技だ。むしろワザとらしさを出して冗談であることを強調している。
だからスグにいつも通りの薄く笑い、細めた目になる。つまり、彼女にとっての真剣で真面目な顔だ。
「ま、どうしたらいいか困ってるのは分かるっすよ。謝る算段なんてつけてなかったんすよね?敵を道づれにするか圧政者の烙印とともに消えるつもりだったみたいっすから」
『ほどほどにしたらよかった』を言わないのは、やる前や最中に言うことと、やった後に言うことの違いを知っているから。
無理をして、必死に足掻いて悩んで頑張ったことで流れた汗を否定したくないから。誰かが捨て身で何かを成し得ようとしたことを否定したくないから。
「きっと誰も褒めないし、非難ばっかりだと思うっすけど、ウチらはナギサ様たちにもナギサ様の正義があったことを知ってるっす」
確かに倫理的に間違いがあった、横暴であった。でも、一生懸命であった。そこは変わらない。ただ傍目から眺めていた自分がどうにか対処しようと動いていた者たちを貶して、全てを間違いだと責めることに違和感がある。
だから、褒められないけど、労うくらいはいいだろう。
「精一杯頑張ってたのは知ってるっす。だから、まぁ、そんな申し訳なさそうな顔されると辛いっす」
夢中になれる何か、必死になれる何か。他人の持っているものとはいえ自らが憧れ求める正義をどうして悪く言えようか。
「それにしてもホント、ナギサ様のこと大好きっすよねぇ」
「まぁあね。あの人を悲しませるものなんて爆散させてやろうと思う」
「うひゃ~、怖いっす」
/02
ガラス製のポットの中、ポットに刻まれた3つの線の3つ目まである赤く澄んだ湯の中を対流に乗って茶葉がクルクルと跳ねる。そんなポットを布のカバーでポットごと覆う。保温して温度を下げないようにするためだ。
横にあった砂時計が180度回転させられて、中の砂が重力に引かれて落ちてゆく。
「カップは何にしましょうか?」
「ノリクラの100周年記念はいかがです?」
「あぁ、いいですね」
数段あるラックの中にズラリと並んでいるカップ、その中から淀みのない手つきでティーカップを取り出す。
1度洗って埃などを取り除いた後、お湯を注いで温めておく。
「お茶請けはありますか?」
「はい、ロールケーキを作ってきました」
「……」
「どうしましたか?」
「ちょっと前に、もう一度食べたかったなぁって思ってたんです」
「ではメアリさんの分は少し厚めに切りましょうか」
ロールケーキを切り、皿に載せ終わったくらいに砂が落ちきる。
カバーを取って、ポットの中をひとまぜした後、茶こしを使いってティーポットに紅茶を注ぐ。最後の1滴まで。そのためなら振ったっていい。
「……珍しいですね?ネイルなんて」
「すみません、気に障りましたか?」
「いえ、可愛いらしいですよ。ミカさんが?」
「えぇ」
「職務中は手袋でうまく隠してくださいね」
「はい」
カップのお湯を捨て、サッと拭いてカウンターテーブルに置く。
いつも思うがここだけ明らかに異様だ。監獄があるだけなのに。いや、監獄だから?
様相はまるで専門店のようだ。カップや紅茶がバーの棚のように並び、カウンターテーブルまである。先輩方の中にこだわりと暇のある人が居たのだろう。
「自分でやりますか?」
「お願いします」
「ミルクとシュガーは?」
「多めと1つ」
「いつもと同じですね」
フッと笑うとミルクを注ぎ、紅茶を注いで砂糖を入れてくれる。その間に私はお冷を用意してキッチンからテーブルに回る。
席についてナギサ様からミルクティーとロールケーキを受け取ったら、ティータイムが始まる。
「ひとりにして申し訳ありませんが……」
「えぇ、ミカ様と話して来てください」
残念なことにナギサ様と一緒にでは無い。だが、仕方がない。ナギサ様はもっと大事な相手と話さなければならない。
監獄の中にいるミカ様と。
事件が明けたが、状況が苦しいことは変わりない。それでも少し、少しだけナギサ様に余裕が生まれた。
ミカ様や、諦めていたエデン条約などの新しい問題はある。だが、セイアが生きていること、裏切り者がいなくなったこと、補習授業部が解散したこと。重すぎた呪縛が幾つか解け、シスターフッドが政界に参入したことで仕事を頼むとか、割り振るといったことができる。おかげで話し合うくらいの時間は簡単に作れるようになった。
ナギサ様は険しい表情、苦しい表情でもお綺麗だ。でも、見ていて辛い。
それに、嬉しかったり、楽しんだりして、笑ってくれた時が1番可愛いらしくて綺麗だ。何より見ていて幸せになれる。
だから私はミカ様とナギサ様の問題にまだでしゃばるべきではない。まずはふたりで話すべきだ。でなければ良い結果にならない。解決すべく急いだところで無理矢理はダメだ。
尤も時間をかけすぎてタイムオーバーになってもダメなので、その時は乗り込まなければならないだろう。ようは私はタイムキーパーだ。様子を見てダメそうなら全部話しに行く。口止めしてないのが悪い。
ひとつ懸念があるとすれば、セイア様だが……
と考え事をしていると──
「にょわっ!?」
「眉間にシワがよっていますよ」
──頬をつつかれた。つついてきた手はそのまま上へ行き、ポスッと頭を撫でる。
「少し長くなるかもしれませんが、待っていてください」
「はい」
先程淹れた紅茶とロールケーキをお盆に載せ、奥へと向かうナギサ様を見送る。
ミルクティーもロールケーキも美味しかった。心が癒されるくらい。
/03
感想、ここすき、誤字報告、 等々に支えられ投稿を続けられております。今一度感謝申し上げさせて頂きます。
っべぇ脳内プロットと狂ったもうマジ無理オワタしてたのにここまで来れたのは本当に読者の皆様のおかげです。ここすきと感想眺めてたら構想浮かぶとかガチでありました。
あと評価バー埋まるとかも思ってなかった。しかも赤。
改めてブルアカというコンテツの力、桐藤ナギサの力を思い知ることができました。ありがとうございます。