AnotherSEED   作:another12

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邂逅

 

 

 

 

 

ーーーユーラシア“ムルマンスク”近郊

ーーラボ跡地

 

 

降りしきる雪の中、データを根こそぎ奪われ破壊された研究所の跡地に、一人の男が立っていた。男は、雪で埋もれた瓦礫を足でかき分けながる。

そこには、ベットリと瓦礫にこびりついた血痕が。

 

「ったくよぉ〜一体人のする事じゃない。ってのは誰に対してのもんなんだろうなぁ〜おい。」

 

誰にでもなく男は呟いた。

雪よけのフードを目深に被っているため、顔は見えない。が、その男からは異様な空気が感じ取れる。

やがて男は、携帯端末を取り出し誰かと話し出した。

 

「あぁ〜遅かったみたいだわ。なーんも残っちゃいねぇ。鴉の奴ら、流石の手の早さだ。」

 

『感心してる場合じゃないぞ! なんとしても、彼女を奴らに渡す事だけは避けたい。多額の金と例の機体を払ったんだ。なんとしても、だ。』

 

「わぁーってるよ。金さえ積んでくれるなら鴉の死体も持ち帰ってやるぜ?」

 

『鴉の死体はいらん。被害を気にする事はない。…だが彼女だけは殺すなよ?』

 

「へいへーい。」

 

そうぶっきらぼうに返すなり、通信を男は切った。

「さてさて、人のゴミをつついてる害鳥を狩りに行きますかぁ。楽しませてくれよ? 鴉さんよぉ」

 

ペロリ。と男は未だかつてない手応えのありそうな敵を思い、舌舐めずりをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーオーブ首都“オロファス”中心街

 

「さっすが中心街ねー! ここは凄い人の量ねー!」

 

こんなに騒々しい街へは来た事のないというように、リナはキョロキョロと辺りを見渡す。田舎から出てきた女子高生に見えなくもない。

 

「どう? なにか思い出した?」

 

リナが問いかける。

 

「残念だが、全くだ。」

 

「まぁここに来ただけじゃダメかぁー」

 

と、ガッカリしたようにリナが言う。

だが、その瞳は期待と興奮で満ちていた。

「ねー! ユウイチ! 私この店に入りたい!!!」

 

無邪気に笑うリナが指差すのは女性物の洋服店だった。

女性物の洋服店…

 

「お、俺も入るのか?」

 

「当たり前でしょ? ほら、行くわよ!!」

 

「き、君一人で…!」

 

女性物の洋服店なんて未知の経験だ。こんなキャピキャピと言うか華美な場所に入るのはかなりの勇気を必要とする。かなりのミッション難易度だ。

「いーくーのー!!!」

 

結局、強引に店内に連れ込まれてしまった。

店内は当たり前だが、女性がたくさんいた。そして最新のコーディネート!や、セール!と謳う文字が目をひく。

ちらほらと男性と入っている女性も見える。あの男性達はかなりの肝が座った人間らしい。是非とも軍にスカウトしたいぐらいだ。

 

「おー! なんか可愛いのがいっぱい!!!」

 

楽しげに洋服を物色するリナを見て、ユウイチは少し微笑ましい気持ちになった。

いつも同じ軍服ばかりでこんな洋服店に来る暇もなければ、着る機会もあまり無い。今の彼女は、心の底から楽しい。と感じる。

「ねー! ユウイチ! どれがいいかな?」

 

「好きなのを選べばいい。」

 

と、言うやいなやリナはぷぅーっと頬を膨らませて不機嫌な顔になった。

「エスコートしてくれるんじゃなかったのー!?」

 

「エスコート…しているつもりだが…」

 

違う違う! と首を左右に振るリナ。

どうしろと言うのだ。これがいいんじゃないか? と一緒に買い物をすればいいのか。というか、自分が着たい物を買うのに何故男の意見が必要なのだろうか。

謎だ。

 

「お洋服をお探しですか?」

 

と、二人に店員らしき女性が声をかける。

「あ、は、はい…」

 

店員に話しかけられ、少し照れくさそうにするリナ。

ほんとにコロコロと表情が変わるな。

「お美しい彼女さんですね。貴女にピッタリなお洋服が御座いますよ?」

 

と、リナに言うなり店員に言いくるめられるままリナは手を引かれて試着室に消えていった。なんだろうか、ここの店員は交渉術に長けている気がする。是非とも軍に来て頂きたい。危険なテロリストや上層部との交渉に…

というか、いま彼女。って言わなかっただろうか?

 

しばし待っていると、ニコニコした顔の店員が試着室から出てきた。

リナはと言うと、カーテンで隠れて中々出て来ようとしない。

 

「なにしてるんだ? リナ」

 

謎の行動に疑問を感じざるを得ない。

 

「わ、笑わない…?」

 

「笑う? それは、まぁ笑いの沸点は高い方だが…」

 

「そういう意味じゃなくて…もういい…」

 

諦めたのか、リナがもじもじと試着室から出てきた。

「ぉぉ…」

 

一瞬、言葉を無くしてしまった。

元からプロポーションが良い事は隊内の男性陣の人気を集めるだけはあって良いのは知っていたが、まさかここまで変わるとは。

ワンピース。というのだろう。襟元は白いポロシャツのようになっており、襟の部分には青いラインが入っている。ワンピースのスカートにあたる部分は青く、彼女の脚線美を引き立てている。

店中の視線が彼女に集まるのを感じる程に、リナは美しかった。

 

「へ、変じゃない…?」

 

いつもと違ってモジモジとする彼女がまた可愛らしさを強調する。

ゼルが言っていたな。ギャップ萌えとかいうやつだ。

「あ、あぁ…とても、似合ってるよ。」

 

「とてもお似合いですよ、彼女さん。」

 

「か、彼女!?」

 

彼女、と言われリナはまた試着室に篭ってしまった。

成る程、この場所においてはどうやらカップルに見えなくもないらしい。

 

「ご購入されますか?」

 

店員が尋ねる。リナはというと、試着室に篭ってしまっている。

仕方ない。

「このまま着て帰るんで、購入します。」

 

「かしこまりました。」

 

ニコニコと愛想の良い店員が電卓を見せつけた金額を見て、唖然としてしまった。

 

 

 

 

「ご、ごめんね?」

 

おずおずとコチラを伺いながら歩くリナ。

なにを謝る事があるだろうか。

「確かに値段にはビックリしたが。まぁ、君にとても似合っていたからな。それに今日は君をエスコートする約束だ。謝る事はない。」

 

 たかが布があんな値段するのか…。オシャレというのは自分には一生分かりそうになかった。

 

 

「あ、ありがとう…」

 

「あまり二人を待たせるのも悪いからな。もう少ししたら帰ろう」

 

さすがに何時間も留守をさせるというのは、気がひける。

 

「そうだね。あ! あれ食べたい!!!」

 

さっきまでのしおらしさはどこへやら、リナはキラキラと目を輝かせながら指さした。その先には、kebapと書いた看板が見える。

「ケバブ屋か。確かに、少し小腹がすいたな。俺はカロリーメイトがあるからいいが、リナは食べたいなら食べて来ていいぞ?」

 

「ユウイチって本当にカロリーメイト厨だよね…」

 

愕然とした表情で言うリナに、ユウイチは首をかしげた。

なぜカロリーメイトがいけないのだろうか。こんなにも手軽で味覚も満たされ、栄養、腹持ちの良さいい食品は稀有だ。

なのになぜカロリーメイトが理解されないのだろうか。ここは、彼女にいかにカロリーメイトが栄養補給に適しているか語らなければならない。

と思い、熱弁しようとしたユウイチをさえぎるようにリナは

 

「はいはい。そんな信じられないものを見るような目で見ないの。私が食べるんだからユウイチも食べるの!」

 

「い、いや! 俺には…!」

 

ズルズルと腕をひきづられ有無を言わさずケバブ屋へと連行されていく。

カロリーメイトが!

 

「さっきは買って貰ったからここは、私が奢るわ。ユウイチはここで待ってて。」

 

と、言い残すや白い店外テーブルに一人取り残されてしまった。

今のうちにカロリーメイトを食べようか。いや、しかし、バレたらまたリナの機嫌を損ねるかもしれない。うむ。これは、一体どうすれば…。

 

 

「お待たせ〜」

 

と悩んでいる間にリナがケバブを両手に皿を抱えて戻って来てしまった。

仕方ない。彼女の奢りだと言うなら、諦めて頂くとしよう。カロリーメイトは夕食に。

 

「はい、どうぞ!」

 

テーブルに置かれた食材は、薄いパンにトマトやレタスなどの野菜、そしてこんがりと焼けた肉が挟んであった。これが、ケバブというやつらしい。

 

「ケバブ、食べた事ある?」

 

「いや、似たようなものならあるが。ケバブというのは初めてだ。」

 

「そ? 美味しいのよー! これがー! ユーラシアで私は食べた事があってねー! たまーに食べたくなるのよねー!」

 

確かに小腹の空いた今では目の前のケバブの肉が焼けた匂いもあって食欲をそそる。

「それでー! チリソースをかけて「ちょっと待ったぁああああ!!」

 

リナが意気揚々とケバブにチリソースをかけようとした時だった。

椅子に腰掛けていた二人に介入者が現れた。

 

「あいや待った、待ったー!」

 

その声に再び目を向ける。

 

「ケバブにチリソースなんて何言ってるんだよ! ここはヨーグルトソースをかけるのが主流でしょうが!!!」

 

ケバブを語るにおよそ似つかわしくない麦わら帽子に、レンズの大きなサングラスをかけ、白いワンピースを着た少女がいきなり二人の会話に介入するなり力説を始めた。

 

「いや常識というよりも! もっとこう…! そう! ヨーグルトソースをかけないなんてこの料理に対する冒涜に等しいね!!!」

 

「…なに? あなた…」

 

リナはチリソースを手に持ったまま、問いかける。

あれ? 怒ってらっしゃる?

「いいかい? ケバブの肉の香ばしさと、ヨーグルトソースの絶妙なマッチングがケバブの美味しさを引き立てるんだよね〜これだからケバブ初心者は〜」

 

せせら笑うように麦わら帽子の少女が挑発する。

プチッと聞こえた気がした。

 

「…あらあら? 美味しさの判断基準なんて人それぞれじゃない。それなのに何故見ず知らずのお子様にケバブの食べ方を語られなければならないのかしら?」

 

「いやいや、チリソースかヨーグルトソースにお子様とか関係ないから! 常識基準だから!」

 

あぁ、なんかやりあっているが俺はお腹が空いたのだが。

チリソースと、ヨーグルトソースを持って論争するリナと麦わら帽子の少女を尻目にユウイチは目の前に出されておあずけを食らっている状況が耐えれなかった。

 

「いいかしら? ケバブっていうのはね、チリソースがお肉の美味しさのを引き立てるの。ヨーグルトソース? チリソースの辛さに耐えれないお子様の舌じゃ確かにヨーグルトソースがお似合いね!」

 

「なぁにー!? さっきからお子様、お子様って! これでも12歳だぞ!」

 

「それがなに? 私は大人な18歳よ!」

 

なんだろうか、とても不毛な争いを大声でしている気がする。

心なしか周囲の視線を集めている気もする。とにかく、はやく食べたい。

というか、もう我慢出来ない。

ユウイチはテーブルを挟んで論争する二人を尻目にテーブルに取り残された見向きもされていない可哀想なマスタードソースを手に取り、ケバブにかけた。

 

「「あぁっ!?」」

 

それを見た二人が悲痛な声を上げる。

 

「ふむ。美味いな。」

 

チリソースもヨーグルトソースも構うものか、残念ながら俺はケバブにはマスタードソース派だと昔から決まっている。

マスタードソース派? 俺はいまなんて…

 

「あぁ、なんてことを…」

 

打ちひしがれる麦わら帽子の少女とリナを余所にユウイチは自らの感情に戸惑っていた。

懐かしいような気がする。この滅茶苦茶なやり取りも、ケバブの味も。

食べるのは初めてのはずなのに。なぜか、こんな風にケバブをかつて誰かと雑談しながら食べた気がする。

 

いつ? どこで?

《昔ね、チリソースとヨーグルトソースを両方かけられた事があって》

 

誰かの声がユウイチの脳裏に響く。

……誰だ?

思い、出せない。思い出せそうなのに。いや、思い出さなきゃいけないのに。

胸の奥から湧き上がる懐かしい感覚と、霞みがかっているソコに居た誰か。

なにか、とても大切な事を忘れてしまっている。常に胸の奥にある記憶は忘れてしまっても、心がこの感情を忘れるなと湧き上がってくる。

 

そうだ。俺は。

 

「…ユウイチ? 」

 

ユウイチの異変に気付いたのか、リナがユウイチに声をかける。

飛んでいた意識がぐいっと現実に引き戻される。

 

「あ、あぁ。」

 

「大丈夫? 凄い顔してたよ?」

 

「マスタードソースなんてかけるからだ。」

 

「アンタは黙ってて。」

 

大人気ない論争を終え、気がつけば二人の視線は自分に向いていた。

 

「問題ない。前に、食べた事があった気がして、な」

 

「記憶が!?」

「いや、断片的にだ。ハッキリとはしていない。」

 

脳裏に巡ったのは、ケバブを食べた事がある気がした事と、誰かの懐かしむような声だけだった。映像ではまったく流れていない。

 

「やっぱりここは、ヨーグルトソースを!」

 

不意に隙を逃さんとばかりに少女がユウイチの皿にヨーグルトソースを手に伸ばす。

「しまった!?」

 

遅れてリナがチリソースを手にユウイチの皿に向かう。

「「「あ…」」」

 

互いに譲れないソース合戦は結果として、ユウイチのケバブをマスタードソース、ヨーグルトソース、チリソースのミックスにしてしまった。

ばつが悪そうに二人がユウイチを見る。

 

「いや、ごめんね?」

少女は自分の座っていた席からケバブを持ってきて、空いていたユウイチ達の椅子に腰掛けて謝る。

 

「なんでここに座るのよ!?」

 

「いいじゃないかぁー」

 

「狭くないか? 少しどけようか?」

 

「ユウイチ!!!」

 

あくまで外敵として接するリナと、それを受け入れるユウイチ。

任務上あまり一般人との接触は避けたいのだが。ここまで関わってしまえば仕方ない。

 

「ミックスソースは最悪の味だな。」

 

ミックスソースのかかったケバブを頬張りながらユウイチが言う。

 

「当たり前だよぉ! 私の半分あげようか?」

 

そこまで力説していたヨーグルトソースの絶妙さというのが気になる気もする。

ついでにリナのチリソース味も少し頂こうかな。

 

「しっかし、お兄さんイケメンだね〜、そっちのオバさんは顔は良いけど性格はダメね。」

 

「うっさいわね!!!」

 

人見知り。という言葉や怖いものというのを知らないのだろう。

リナに積極的に噛み付いていくスタイルは凄いなと感嘆する。

 

「大体あなたなんなの!? あなたをこの席に招待してないんだけど?」

 

「まぁまぁ…」

 

ケバブを頬張りながら、12歳に宥められる18歳という図は珍妙な光景だ。

どちらが子どもか分かったもんじゃない。

 

「大体ね〜…」

 

「……。」

 

我が道を行く少女を余所に、ユウイチとリナはその場に漂う緊張感を感じ取る。

ユウイチはケバブを含みながらゆらりと立ち上がり、リナも身構える。

 

「伏せろっ!!!」

 

ユウイチが先に動いた。自分達のケーブルを蹴り上げる。

 

「のわあああああ!!!!」

 

いきなり、テーブルが蹴られ唖然としていた少女にテーブルに載っていたケバブや水がダバダバとかかり、悲鳴を上げる。

ユウイチが抑えるように少女に飛びかかり、強制的に伏せさせる。

すべては一瞬であった。

自動小銃による銃声が鳴り響き、リナが腰元から拳銃を抜き、テーブルを盾にして応戦する。敵の数は5~6人といったところだ。

 

「っ!?」

 

テーブルから応戦していたリナが顔を青ざめる。

「ユウイチ! 伏せてっ!!」

 

どうやって持ち込んだのか、ロケット弾が炸裂する。

襲い来る熱風と建物が壊れる事ででた破片からテーブルを盾にして身を守る。

 

「無事かっ!?」

 

ユウイチは自分がかばっていた少女に拳銃を抜きながら問いかける。

先ほどのロケット弾による爆風で少女の帽子は吹き飛ばされてしまっていた。

 

「ぶ、ぶぶぶ無事ぃぃぃ!!!」

 

銃声が鳴り響く中、声を上げる少女。

さすがリナに噛み付くだけはある。この状況下でも声を出す余裕があるらしい。

 

「少し待て。すぐ終わらせる。」

 

「死ねええええ!!!」

 

「世界に置いて行かれた半端者達があああ!」

 

「蒼き清浄なる世界の為に!!!」

 

自動小銃を構えた男達が乱雑に撃ち続ける。

襲撃者達の怒号を聞き、リナが「テロリストかしら!?」と目を見開く。

「どっちにしろとっとと片付けるぞ。ケバブを台無しにされたツケは払ってもらう。」

 

カロリーメイトを頬張り、愚痴にながらユウイチも応戦を続ける。

ユウイチとリナの正確な射撃は、襲撃者達を一人、また一人と仕留めていく。

 

「弾を!」

 

リナが叫び、ユウイチが弾倉をリナに放り投げる。

慣れた手つきで素早くリロードし、最後の襲撃者を仕留め終えた。

「終わった。か?」

 

銃声が鳴り止み、警戒を解く。

 

「危ないっ!!!」

 

が、ユウイチの背後から別の襲撃者が飛び出して来た。

それにいち早く気づいていたケバブまみれの少女が襲撃者にタックルを食らわせる。

素早く対応したユウイチが襲撃者にタックルした少女を抱き寄せ、不意にタックルを食らい態勢を崩した男の頭を撃ち抜いた。

 

「……!!」

 

少女の足元に夥しい血が流れる。

それが、先ほどの男のものだと分かるのに、時間はいらなかった。

冷静になり、人が近くで死んだんだと悟る。

 

「リナ、大丈夫か?」

 

見ると、リナは右足から血を流していた。

 

「傷は浅いわ。爆風で飛んできた破片で切っただけよ。」

 

「早く手当てした方がいい。というより…」

 

これだけ中心街で派手にやらかしたのだ。すぐに軍が来るだろう。

その前にここを離れなければならない。

ユウイチはリナの手を取り、この場を立ち去ろうとあたりを見渡す。

 

「つ、ついて来て! 私なら安全な場所を知ってる!!!」

 

ケバブまみれになった先ほどの少女が声を上げる。

一般人をこれ以上巻き込むわけにはいかないと、ユウイチが断わろうとした時。

 

「ヒナ…シラカワ…さん…?」

 

まるで信じられないものを見たかのように唖然としたリナが呟いた。

その名を聞き、ユウイチもまたリナと同じように固まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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