【第1章完】ゲツアサ!~インディーズ戦隊、メジャーへの道~   作:阿弥陀乃トンマージ

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第4話(2)SNS活用方法検討

「いやあ~躍ん、昨夜は楽しかったですね~」

 

「誤解を招くような発言を止めろや、あと、なんやねん、その敬語は……」

 

 とある喫茶店の中で、躍が凛に対し、呆れた視線を向ける。

 

「そんなに照れなくても~」

 

「別に照れてへんがな」

 

「『バキメモ』はどうだった?」

 

「意外な展開やったな。あのラストは正直予想つかへんかったわ……」

 

「輝っち、確かあれって……」

 

「ああ、フェイクエンドだな」

 

「フェ、フェイクエンド⁉」

 

 躍が輝の言葉に驚く。輝が首を捻る。

 

「? そんなに驚くことか?」

 

「い、いや、フェイクエンドってなんなん?」

 

「なにって……トゥルーエンドの逆だ」

 

「逆⁉ トゥルーエンドに逆なんかあんの⁉」

 

「それはトゥルーの逆はフェイクだろう」

 

「偽の終わりってなんやねん。それって実は終わってないってことちゃうか?」

 

「む……」

 

「あ……」

 

 躍の言葉に輝と凛がハッとなる。

 

「いや、なんや、そのリアクションは!」

 

「そう言われると……」

 

「その発想は無かったな……」

 

「あれや! 疑問を抱け!」

 

 躍が凛と輝に突っ込む。

 

「躍ん鋭い突っ込みだね……」

 

「そ、そうか……?」

 

「そこは素直に照れるんだな……」

 

 凛の言葉に対し、後頭部を抑える躍を見て、輝が戸惑う。

 

「ま、まあ、そこは自信を持っているところやからな……」

 

「鋭い切れ味だよ。まるで、『ぶつもり』に出てくるあれみたいだね」

 

「あんまり切れ味が伝わらんな!」

 

「ええ?」

 

「ええ?って、あれはほのぼのとしたゲームやんけ!」

 

「『彫れ! 仏像をモリモリ!』に出てくる彫刻刀だよ?」

 

「また知らんゲームが出てきたな!」

 

「え? 知らない?」

 

「まったくの初耳や」

 

「輝っち、説明よろしく」

 

「戦で殺めてしまった相手を弔うために仏像を彫るゲームだな」

 

「重い設定やな!」

 

「世界的に大ヒットしているよ?」

 

「どこの世界線⁉」

 

 凛の発言に躍は耳を疑う。心が口を開く。

 

「まあまあ、雑談はそのあたりにして……」

 

「う、うん……」

 

「茶屋町さん、まずはアルバイト初日、お疲れ様でした……」

 

「あ、はい、どうも……」

 

 心に対し、躍が頭を下げる。

 

「どうでしたか?」

 

「……正直に言うてええんですか?」

 

「どうぞ」

 

 心が促す。

 

「ちゃんとした研修もなしにぶっつけ本番でお店を始めるのはいくらなんでもギャンブルが過ぎると思いました」

 

「ふっ、ライブ感を大事にしたいんですよ……」

 

「もっと大事にせなアカンことがあると思います」

 

「そういう考え方もありますね……」

 

「他に考え方あります?」

 

 躍が首を捻る。

 

「ご指摘の点に関しては、検討に検討を重ねた上で、問題を共有し、可及的速やかに現場にフィードバックさせて頂きます」

 

「もうその時点で全然速やかやないんですよ」

 

「まあ、それは置いといて……」

 

「いや、置いとかんでくださいよ」

 

「茶屋町さんもお疲れでしょうから、さっさと話を進めましょう」

 

「バイト終わりで一回シャワー浴びてきましたから別に大丈夫ですけど……話って?」

 

「『エレクトロニックフォース』のメンバー集めに関してどす」

 

「ああ……SNSを活用すればええやないですか」

 

「難しいことをおっしゃいますね」

 

「いや、簡単でしょ……」

 

 心に対し、躍が呆れた視線を向ける。

 

「では……活用とは?」

 

「いや、だから、そこからですか? ……まあええわ、例えば、『Whispper』で色々と囁くというのは?」

 

「ああ、現『Z』ですね?」

 

「……ええ、それです。Zで発信するのが分かりやすいでしょう」

 

「ふむ、旧Whispperで……」

 

「はい、旧Whispperで……」

 

「かつてのWhispper、今で言う、Zでの発信は……」

 

「面倒くさいな、どっちかでも伝わるでしょ、そこは!」

 

 躍が思わず声を上げる。

 

「これは失礼……それだけでは不十分ではないどすか?」

 

「別にSNS一つに限定することはないでしょ、他のも使ってみたらええやないですか。『イミディエイトグラム』とか……」

 

「『イミグラ』ですか」

 

「そうです」

 

「『イミスタ映え』ってやつだね!」

 

 凛が口を挟む。躍が首を傾げながら応える。

 

「ああそうや、それもちょっと古い気もするけどな……」

 

「輝っち! 映える変身ポーズをアップすれば良いんじゃないかな?」

 

「う~ん、そう言われると今ひとつ自信が無いな……」

 

 輝が腕を組んで考え込む。

 

「変身ポーズよりもまず、載せるべき画像があるやろ……」

 

「画像だけではちょっと弱いかもしれないどすね……」

 

「なら、『YO!TUBE』とかもええんやないですか?」

 

「ああ、メントスコーラとか!」

 

「いや、遅すぎるやろ! 何十周遅れやねん!」

 

 凛の発言に躍が突っ込む。

 

「歌ってみたとか?」

 

「何を歌うつもりや!」

 

「踊ってみたは任せるよ」

 

「躍だけにってか? やかましいわ!」

 

「そういえば……ゲームのガチャを回す動画もウケがいいらしいな」

 

「いや、遊んでいる場合ちゃうやろ!」

 

「ふむ、大体意見はまとまったようどすなあ……」

 

「全然まとまってないでしょ!」

 

 適当なことを言う凛と輝、そして無理矢理話をまとめる心に対し、躍の声が虚しく響く。

 

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