Fate/bright shadow    作:怪文書大好きマン

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第9話 どんな絶望がお好み?

 

 

Q.星5鯖の数は?

 

有限会社T&M

 


 

 

 

 家のチャイムの音で目が覚めた、誰だチャイムを連打しているのは。

 最初は起きるのがだるかったから無視してたのに、止む気配がない。

 なんかこれこの前もあったな。

 

「はい!!はい!!!俺の負けだ、出るから連打するのやめてくれ!」

 

 重い体を起こして玄関の方に向かう。

 その途中黒いメアが眠っている部屋を覗く、彼女は昨日の夜と同じ体制で眠っていた。

 扉をゆっくり開けて客人の顔を見る。

 

「ありがとうございます。入りますね」

「おい、待て」

 

 客人は凛だった、それと白いシャツの上に黒いジャケットを着たアーチャーだった。

 

「おい、雑種、あの混ざり物はどこだ」

「混ざり物?何のことだ、それより何しに来たんだ」

「二度も言わせるな、(オレ)の財宝を奪っておいてタダで済むと思うなよ」

 

 アーチャーに胸ぐらをつかまれて目の前で怒鳴られた。

 なぜだかわからないが、アーチャーのことが怖くなかった。

 確かにメアが前に言っていたように威厳があった、王様というのは間違いないようだ。

 そして一回戦っただけでわかるほどの強い英霊なのも理解している、けれど他の英霊達にはあった迫力が彼にはなかった。

 

「うるさい」

 

 黒いメアが起きてきた。

 すごく不機嫌そうな顔をしている。

 ...いや昨日からあんまり変わってないかも。

 

「ほう、自ら出てくるとは、己の立場をわかっているではないか」

「して、(オレ)の財宝をどこへやった?」

「知らない」

「何を言う!貴様が虚数の海に捨てたのであろう!」

「それが答えよ、どこに捨てたかなんて覚えてない、返してほしいならあの場所で虚数ポケットを開け続ければいい、まぁどこまで流れて行ったかなんて私の知ったことじゃないけれど」

 

 黒いメアは不機嫌な顔のままアーチャーの疑問に答えた。

 アーチャーの知りたい答えではなかったみたいだけど。

 

「それを貴様が探せと言っているのだ!」

「はぁ...めんどくさい...あなたなんでも見えるんでしょ、その目で探せばいいじゃない」

(オレ)の目は失せ物を探すためのものではないわ!」

「大事な物なのでしょ、自分で探した方がいいんじゃないかしら?」

「...フン、話にならん、行くぞリン」

「え、ちょっと、待ってアーチャー」

 

 アーチャーは黒いメアに正論で殴られて帰って行った。

 凛もそのまま行ってしまった、何しに来たんだ。

 

「はぁ、やっと帰った、私の眠りを妨げないでほしいわ。あなたも何を考えているの?子供だったとしてもあの子は敵のマスターなんでしょ、死にたいのかしら?」

「攻撃するつもりだったら、無理やり入って来るだろう、それにアーチャーは私服?だったし」

 

 俺の回答が気に食わなかったのか、心底煩わしそうな顔をして返事もせずに寝床に戻っていった。

 

「待って、せっかく起きたんだ、昼間のうちに街の様子を確認しよう」

「...勝手に行けば、私は寝るから」

 

 彼女は再び寝床に戻って行く。

 

「そっか、じゃあ行ってくる」

「...はぁ」

 

 彼女は振り返り俺の方に向かって歩いてくる。

 そしてそのまま俺の体にぶつかる、と思った瞬間彼女の体が俺を通り抜けるように消えていった。

 後ろを振り返るがそこには誰もいない。

 

「どこに行った?」

(サーヴァントはマスターの近くにいないと現界していられないのくらい知っているでしょ)

「えっと...俺の中に入ったってこと?」

(寝られればどこでもいいわ)

 

 そのあと彼女から返事はなかった。

 

 

 

 

 

 

「危ない所でしたね、マスターさん?いえ、言い換えましょうか、座長さん?」

「座長ってことはセイレムにいたアビー?」

「ええそうよ、あなたのところにいる私から見れば悪い子の方のわたしよ」

 

 そこにいたのは、亜種特異点のセイレムで一緒に戦ったあの時のアビゲイルだった。

 

「俺は悪い子だとは思ってないけどね、ところでここはどこなの?」

「そうね、わかりやすく言うなら虚数内海かしら?」

「生身の人間は入れないんじゃなかったけ?」

「ほら、そっちでも影の女王様が入れるようにしてたでしょ、あんな感じよ」

「めちゃくちゃだー(棒)」

 

「ところで座長さん、今すぐカルデアに帰りたいかしら? 帰そうと思えば今すぐに返せるけど」

「帰りたいけど...まだやることがある」

「まぁ、お節介焼きは変わらないのね、じゃあ元の場所に戻すでいいのね?」

「うん、ありがとう」

「あ、でもカルナは?」

「浮上する座標を変えれば大丈夫よ、帰りたくなったらいつでも呼んでくださいね座長さん、でももう今回みたいに助けてあげられませんからね、私は別に監視する必要がある人が居ますから」

「監視?誰を?」

「それは秘密です。あなたも監視されてると思った方がいいですよ、いえ、いつも監視している人たちとはまた別にです」

 

 話の内容はよくわからなかったけど、助けてくれたみたいだし帰る手段も提示してくれた。

 この特異点の問題を解決したらもう一度助けてもらおう。

 

「助けてくれてありがとう、またよろしくね」

「どういたしまして座長さん、それではお節介の続きをどうぞ」

 

 ・・・

 

 目の前が暗くなったと思ったら、彼らと最初にあった公園にいた。

 すごく気持ち悪い、虚数潜航酔いってやつだったかな。

 いつもはシャドウ・ボーダーやストーム・ボーダーで虚数潜航していたから、生身でやるのはきつかったらしい。

 ずっとほったらかしていたけど段蔵さんはずっと黙って聞いていた、けどこれには少し酔ってしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

 街の様子を見るって言っても、人は全然いないから聞き込みもできないし、どこに行こうかな。

 迷いながら歩いている内にたどり着いたのは、この前派手に壊した空中庭園の残骸群の近くだった。

 元は家が密集している住宅街だったはずだが落ちてきたデカい瓦礫の下敷きになってめちゃくちゃになっている。

 

「派手にやらかしたな...こんだけやっても人が来ないのか」

 

 この街に人はいないのかもしれない。

 でもそれだとおじさんがいた理由がわからないし、俺のアパートの大家さんはエントランスにいた。

 これは考えてもわからないな。

 

 教会の方にも行ってみるか。

 この前来たときは暗くてよく見えなかったがこちらも派手に壊していたみたいだ。

 

「やはり生きていましたか。どうやら犯人は現場に戻てくるとは本当のことだったようですね」

 

 そこにいたのは空中庭園を壊した後に戦った神父が居た。

 そのあとあいつを()退()()()()はずだけど、そこら辺の記憶が曖昧で思い出せない。

 

「いや、壊したのは俺じゃないし」

「壊せと言ったのはあなただと聞きましたが?」

「...そうだけど、お前のサーヴァントは倒したんだもうこの聖杯戦争に関わる必要はないだろ」

「あなたは何かを勘違いしているようですが、ライダーのマスターは本来私ではありませんよ」

「?どういうことだ」

「私のサーヴァントは6騎いました。今は3騎、いや、2騎が正しいでしょうか」

「は?サーヴァントってのは一人につき1騎までじゃないのか!?」

「何事にもイレギュラーは存在しますよ、そしてあなたはたった今私のサーヴァントの射程圏内に入りました」

 

 !?

 

 神父の背後から先端に刃物がついた鎖が飛んできた。

 ギリギリで躱したと思ったが、少し顔にかすってしまった。

 

「あっぶねー、死ぬかと思った、おい、起きろお前の好きな戦闘だぞ」

 

 彼女は出てこない。

 

「おい、どうした、早く出てこい」

 

 反応がない。

 

「あなたのサーヴァントは出てこないようですね、では今のうちにもう一度殺しましょう。できますか、アサシン」 

「我が主は本当に人使いが荒いな」

 

 相手のサーヴァントは見たことない奴だけど、なぜかボロボロだった。

 というかアサシン?確かカルデアの人もアサシンを連れていなかったか?

 今は考えている余裕がないさっきの鎖がいろんな方向から飛んできて避けるので精いっぱいだ。

 

「俺一人じゃサーヴァントには勝てないぞ、早く出て来てくれ」

 

 飛んできた鎖が顔に当たりそうになる。

 ヤバい、避けきれない。

 そのとき急に手の中に刀が現れて鎖を弾く。

 

「お前、俺に一人で戦えって言うのか」

(うるさいわね、助けてあげたんだから文句言わないでほしいわ)

「起きてるならお前が戦えよ、俺には無理だ」

()のない奴に従う義理はないわ、言うこと聞いてほしいなら令呪でも使えばいいじゃない、それよりあの神父までどうにかして近づいて)

「え、この令呪使えるの? っ!避けるのだけでもきついのに近づくのなんて無理だ」

(全部避ければ死にはしないでしょ、マスターを殺せばサーヴァントは消えるこっちの方が簡単、そんなこともできないのかしら?)

「わかったわかった、やる、やるから、もうちょっとサポートしてくれ」

(...どんくさい奴ね、神父への道が開けたと思ったら合図しなさい)

「おう......無理じゃね」

 

 出てきた刀を使って鎖を撃ち落としたりしながら避け続ける。

 使い方はなぜかわかる、そこらへんはやってくれているようだ。

 この前そういうこともできるとか言ってた気がする。

 

 結構な時間が経った、いや本当は全然経っていないのかもしれないけど、ついにそのときが来た。

 

「今!」

 

 足に魔力が大量に流れてくる。

 そのまま踏み込むと体が前に向かって吹き飛ぶ、結構距離があった気がするが一瞬で神父のもとにたどり着いた。

 

妄想心音(ザバーニーヤ)

 

 俺のちょうど心臓がある位置から長細くて赤い腕が出て来て神父の胸のあたりに触れた。

 すると、出てきた腕の手のひらには心臓が握られていた。

 俺は心臓の実物なんて見たことがないからあれが本当に心臓かどうかなんてわからないけど、直感でそれが心臓であるとわかった。

 そしてその手が心臓を握り潰すと神父が口から血を吐いてそのまま倒れた。

 

「貴様何をした!」

「こいつさえ居なければ私が起きずに済んだのに!」

 

 黒いメアが俺の中から出て来て、倒れた神父を蹴り始める。

 

「貴様ッ!我の質問に答えろ!!」

 

 アサシンが黒いメアに向かってさっきの鎖を飛ばす。

 

「うるさい!あなたは早く消えなさい!」

 

 飛んできた鎖をすべて弾いて、前にメアがランサーになっていた時に纏っていた鎖をそのまま小さくしたような物がアーチャーの使っていた金色の波紋から大量に出現してアサシンを襲う。

 アサシンが出してきた量とは比べ物にならない物量でアサシンを押しつぶした。

 

「これで私を簡単に倒せる奴はもう居ない」

「おい、今何が起きた?」

「...あとはあなたね、あなたのマスター権が取られていればもっと楽だったのに」

「何の話だ?」

「まぁ、所詮はまがい物の令呪、そこまで強い強制力はないでしょ」

「話についていけないんだけど」

 

ねぇ、マスター

 

あなたはどんな()()がお好み?

 

 

 







 A. T45騎

 M24騎




あとがき



M「質問来てた(来てない)、『呼符1枚で星5鯖を引くのは犯罪になりますか?』」
M「結論、『犯罪になる場合がある』これはピックアップ対象にもよりますが、自分の推しや人権と呼ばれるような鯖を単発で引かれたときの気持ちを考えたことがありますか(早口)」
T「お、ティアマト復刻しとるやん石ないから呼符で引いたろ」
T「でたー」
M「野郎オブクラッシャー!!」
T「お、サムレムコラボ始まっとるやんガチャ引いたろ」
T「やったー、20連でコンプしたー」
通りすがりの兵士「まだ誰か残っているか?」
T「死体だけです」
M「・・・」

 はい、9話でした。
 私服の英雄王が正論パンチされた挙句、蔵のカギまで取られててかわいそうですねw
 物語の方はこれから動きがあるのでお楽しみに。

M「ただの案山子ですな」(言いたいだけ)



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