ルーラーを倒し街に戻ってきた。
なぜか出た場所は元居た神社ではなく、空中庭園の瓦礫で荒れ果てている公園だった。
「あれ?神社じゃない」
「私はメア様の物理面を司っているので、魔術はできなくはないですが微調整ができないのであまり期待しないでください」
「転移の魔術はできるだけでもすごいんだからいいじゃん。実際どうやって帰るかまで考えてなかったから助かった」
「...マスター様はなんでも無計画に突っ込みますね」
「あはは...で、もう一つ無計画のなんだけど、元に戻れそう?」
「はぁ...そんなことだと思いましたよ。箱さえあれば何とでもなるので、何も考えなくていいですよ」
「?そうだ、説明!説明をしてくれ、なんで誰も教えてくれないんだ」
「戻ったらメア様に聞いてください、私たちは疲れました。黒い私を呼ぶので少し離れてください」
どうやら今回も教えてくれないみたいだ。
まぁ、早く戻ってほしいってのは俺も同じだからいいんだけど。
そんなことを考えていたから、白いメアの言葉に反応するのが遅れた。
「―――絶望の記録だ!!」
真っ黒な甲冑を着て目のある部分が赤く光っている、騎士?みたいなやつが殴り掛かってきた。
とっさに腕で防御態勢をとるが間に合わない、間に合ったとしてもあれは無理だ。
諦めかけたその時、横から白いメアが片手で攻撃を止めた。
しかも顔色一つ変えずに押し戻した、あまり力を入れてるようには見えなかった。
「マスター様、私の話聞いてましたか?離れてと言ったはずですが。そして私も落ち着きなさい、マスターを殴り殺したらあの方に何されるかわかりませんよ」
「...死なないからって盾にした人には言われたくない」
「自分の力を把握してもらうためには必要なことです」
「だからって痛いのは一緒でしょ、そういうのは私たちの役目でしょ」
「...あなたマスター様の事好きなのか嫌いなのかよくわからないですね」
「はぁ!!それは関係ないでしょ!」
纏っていた甲冑が消えて中から黒いメアが出てきた。
同じ顔が言い争ってる...
「えっと、落ち着け、とりあえず二人とも落ち着け」
「人の魔力勝手に奪っておいて...私がどれだけきつかった知らないくせに!」
「無計画に箱の中に入って精神的に死にかけておいて...私が助けなかったらどうなっていたことか」
怒りの矛先がこっちに向いてしまった。
それにしても同じ顔が二人いると混乱するな、双子ってこんな感じなのかな?
「なんかこう見ると双子みたいだな、全然似てないと思ってたけどこうやって並ぶと、めっちゃ似てるなお前ら」
「「はぁ!?」」
「ほら息ぴったり、でも二人いると何て呼べばいいんだ、どっちもメアなわけだし」
「なんでもいいわよ、どうせもう外に出ることなんてないんでしょ、元に戻す方法があるとか言って飛び出してったんだし」
「そうです、二度と私たちを外に出さないでください、思っているより人間のふりは疲れます」
「まぁまぁ、名前くらい決めてもいいだろ、そうだな黒と白だから...黒メアと白メアって感じかな」
「「...ネーミングセンスなさすぎでは...」」
微妙な空気になった。
まぁ、2人の喧嘩は収まったし、これでいいか。
「で、どうやって戻すんだ白メア?」
「そのまま行くんですね...」
「ちょっとあなた!わからないのに飛び込んでいったの!?」
「はぁ...宝具ですよ。黒メアちゃんが使ったやつです。箱さえあればマスター様にもできます」
「あんた実はノリノリでしょ!あとちゃん付けするな!」
「どういうこと?っていうか俺、発動するところ近くで見ていないからイメージ湧かないんだけど」
「穴であればなんでもいいので想像してください、中身は自分で入ったんですからわかりますよね、あそこに繋がる感じで想像すれば出てくると思いますよ。あとは中で私たちが一つに戻るのをイメージすれば戻るはずです」
「あぁ、自分たちでは戻れないとは思ってたけど、そういうことね、マスターの事戦力外だと思ってたから考えてすらいなかったわ」
なんかすごいディスられてる気がする。
「でも、箱持ってるやつなら使えるってのは危なくないか?」
「大丈夫ですよ、箱に選ばれた人にしか使えませんから、選ばれた人でもちょっとしか使えませんけど」
「まぁ、やってみるか」
白メアに言われた通りに何もない空間に突然穴が開くようなイメージを頭の中に思い浮かべた。
すると突然いつの間にか手に持っていた箱がルービックキューブみたいに割れて、想像した形の輪郭に並んだ。
そして箱の中の見えない位置にあった形の違う最後の一つが、穴の真ん中に移動すると穴が完成した。
「「ちっさ」」
「ちっさくねーよ!箱の大きさからしてこれが限界だろ」
「まぁもっと苦戦するかと思ってたし、あなたにしては頑張ったんじゃないかしら」
「当然です。
「なんか褒められてるのにうれしくねぇ...」
「まぁ、大きさはどうでもいいけど、行きましょ、白メアちゃん」
「なぜだかあなたに言われると無性に腹が立ちますね」
「では、私たちが入ったら閉めて元に戻るイメージをちょっとの時間でいいのでしてください。あとは放置してれば勝手に出てくると思うので、家にでも帰っててください」
「おう、二人ともあいつがいない間俺を守ってくれてありがとな」
二人は軽く頷いて小さい穴にまるで液体になったかのように吸い込まれていった。
「う~んセンパイ帰ってきませんね。黒い
バーサーカーとアサシンとセイバーの三陣営は微妙な空気になってひとまず解散しました。
静かになった神社を軽く掃除しながら待ってましたが、先輩が帰ってくる気配がありません。
「黒いのが居たってことは多分ですけど、白いのもいるってことですよね」
「これは逃げられたと見るべきですかね」
黒いのは衝動で動いてたみたいですけど、同じものから出てきたとはいえ中身まで同じではないということですかね。
「はぁ~、まあ戻ってくれるなら何でもいいですけど...」
「おやおや?マスター殿、何かお困りですかな?」
「あなたのマスターになった覚えはないですが?マスターになって欲しいならアリスさんに言ってください」
このキャスターはうちのキャスターとは別に召喚されたみたいですけど、自分のマスターに命令された偵察をほったらかしてこっちについてるみたいなんですよね。
というか私、あの陣営にはライダーしか用意してないはずなんですけど、しかもマスターも変わってますし...
「これはこれは手厳しい、しかし吾輩も諦めるつもりはありませんぞ」
「...勝手にしてください、それよりいいんですか?ホントのマスターさんは死んでしまったみたいですが」
「う~む、そうですな~吾輩もよくわからないのですが、彼の悲劇は
「究極的なことを言えばただの気分ですな」
「私があなたのマスターなったら最初に『私の悲劇を書くな』と令呪で命令しますね」
「!?なんと惨いことを、わたしから悲劇を盗ったら何が残るというのですか!」
「難儀ですね~勝つために参加しているのに悲劇を書かれたマスターは負けてしまう、最悪のハズレサーヴァントじゃないですか」
よくわからない作家さんはほっとくとしてこれからどうするべきですかね...
「ま、とりあえず家凸しますか!」
「ある意味吾輩より理不尽では!?」
最初に人ではない何かの悲鳴もしくは歓喜の声が聞こえた。
あまりにも生々しい声だったから、目が覚めた。
それまで氷漬けにされて半強制的に寝かされてたのに、起きたときは箱の外に放り出されていた。
あたりを見渡すと私を中心に巨大な隕石が落ちたかのような、大きなクレーターができていた。
見た感じまだ落ちてきたばかりなのか足元が少し熱い。
遠くを見ると何かがクレーターの外側を回ってる。
「おはようございます。■■7代目パンドラ様。今期の人類が滅亡するまでの間どうぞ末永くよろしくお願いします」
「はッ!!」
寝てた...疲れたから家に帰ってそのまま寝ちゃったんだった。
起きるか...あれ?動けない。
体を起こそうとしたけど、全く動かない。
そっと横を見てみると、目の前に顔が。
「うわ!近い!」
「うぅぅん...わたしからはなれないでぇ~」
「メア戻ったのか...ていうか離して」
動けなかった理由はメアに横から抱き着かれていた。
というかメアの豊満な...やめておこう考えたら負けだ。
「メア起きて、離して、ちょっと痛い、いや結構痛い」
俺が離してと発する度に抱き着く力が強くなっていく。
「ギブギブ!マジで痛い!上半身と下半身が離れちゃいそうなくらい痛い!」
「うん?...あら?ショウちゃん...起きたの?」
「起きた!起きたから離して!」
そのあとなんやかんやあって、起きることには成功した。
「ほんとに生きててよかったわ」
「あれ?死ねないとか言ってなかった?」
「痛いものは痛いでしょ、精神的に死んじゃったらそれは肉体が死んでるのと変わらないわ」
「あー、そこらへんも含めて、俺に何をしたのか。お前は何者なのか。説明してくれ」
「うーん、説明するのはいいけど場所を変えましょ」
「?家のが安全だと思うけど」
「いろいろあるの、じゃあ海に行きましょ!」
「え、この街海ないけど?」
「上から見たんじゃないの?街の外は全部海よ、真っ黒なね」
「・・・は?」
T「奇跡の発動条件が持ち主の消滅なのいいよね」
M「あー、持ち主好きすぎて壊しちゃう系の武器が好きなのね」
T「そう、バルムンクとか好き」
M「あんたの推し剣になってやるわよ」
T「え、いらないです」
M「そんなこと言うなら、歯科の子になる!」
T「おっ、虫歯なくなりそうだな」
はい、14話でした。
M「二か月です!」T「え、何が?」M「お前がサボっていた時間だ!」
T「それはほら、五月病ってことで...」M「もう6月も終わってるんだが」
T「誤差だよ誤差、本編自体は6月にだいたい終わってたし...」
M「投稿して見てもらうまでが執筆です」T「...すみませんでしたッ!!」
多分、きっと、maybe、おそらく、そんな気がするので、投稿ペースは戻るはずなので、期待しないで待っていただければ... また次回もよろしくお願いします。