鴉は舞い降りた   作:キサラギ職員

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グレネードぶち込んでパイルで殴り殺した記憶があります


14、Sea spider 機械蜘蛛

 

【新着メッセージ 1件】

 

『ベイラムの依頼を確認して……出撃したようだな。大陸間輸送用カーゴランチャーを使うというのも発想としては悪くない……お前はそのまま氷原を目指せ。着く頃には俺の野暮用も片付いているはずだ』

 

『……特に、言及がありませんね。怒られると思ったのですが』

「うん」

『あ、ちょっと待ってください。追伸がついています』

 

『お前の選択は尊重するが、誰にでも無防備を晒すべきではない。心しておけ、621』

 

『やっぱりウォルター少し怒ってる気がします、レイヴン』

「うん……ごめんなさい、会ったら、する」

 

 グリッド086を進行しながら、ついでにウォルターに報告を上げておく。メールを受信することならともかく、文面を送り返すという作業はレイヴンには難しく、文面そのものはエアが考えたのだが。

 無断出撃をとがめるでもなくむしろ褒めてくれるその懐の大きさに感謝しつつ、リフトを上がっていく。

 

『そういえば彼女の二つ名Cinder(灰被り)ですが、これはルビコニアンの間で“アイビスの火”の生き残りを指す言葉になります』

「そうなんだ」

『あの災害が起きたのは、半世紀も前のこと。それにしては、彼女はとても若く見えました。嘘を言っているのでしょうか?』

「けしょう? してるとか?」

『化粧で誤魔化せる年月を越えていますよ、レイヴン』

 

 近頃積極的に情報を仕入れたり、絵本を読んだりを始めたレイヴンは、自分なりに推測して言ってみたが、エアに否定されてしまう。

 カーラは、老婆の姿には到底見えなかった。むしろ若々しく見えたほどだが……。

 通信。

 

『伝えた通りだが、案内は任せな。まずはリフトで上に行くんだ』

 

 ややあって、リフトが停止する。

 

『そこがグリッドの天辺、外殻に当たる区画だが―――残念ながら、そこは私らの縄張りじゃない』

「なんで?」

『封鎖機構が衛星軌道から睨んでやがるのさ。ドーザーってのは総じて頭のネジが緩い。度胸試しに向かう奴もいたが……』

「うん」

『衛星軌道から狙撃されるよ、覚悟しな。それでもいかなくちゃいけないんだろう?』

「うん」

 

『上層に到達しました。マーカー情報を更新します』

 

 ゲートオープン。なるほど、衛星かららしき照準レーダー波をセンサーが拾っている。それは疑似的な可視光線として表示されており、ゆらゆらと四方八方ににらみを利かせていた。

 

『観測用のシステムがあるようですね。古い型式ですがこの程度ならハッキングできます。完了しました。着弾予測について、OSに表示されるように設定しました、レイヴン』

「うん、ありがとう」

 

 橋だ。しかし、空中に何か怪しげな、海洋生物を思わせる形態の物体が浮いている。

 

『カーラの言う通り、この高度は封鎖衛星の狙撃圏内になっているようです』

「下から行ってみる」

『その方が賢明でしょうね』

 

 橋の下、数か所床が空いているので飛び込んでみる。歯車。パイプ。古い機械類が詰まった回廊だ。そこにも差し詰めタコが浮いているので、先制攻撃としてバズーカをぶち込んで撃破。

 

「危ない」

 

 反撃としてプラズマを発射してくる。ブーストをかわして射線を切りつつ、リロードの終わったバズーカを撃ちつつ、貫いてやる。

 橋が途切れずに続いているが、今度は橋の下に通路がない。射線を遮るものがない。

 アサルトブーストで離陸すると、一気に推力全開で駆け抜けていく。

 

『ここからは隠れる場所がないようだね……焼かれるんじゃないよ!』

 

 警告に従い、緊急回避。直後空から青白い閃光が落ちてくると橋に黒点を描き出した。

 

『極めて出力の高いレーザーです。注意を、レイヴン』

 

 二発目が飛んでくる前に、ブースト全開で突き抜けようとするも、エネルギーキャパシティが足りていない。ガス欠になる前に一度着陸すると、今度は短く吹かしてレーザーをやり過ごす。

 カーラが感嘆の声を漏らした。

 

『まさか機体一つで封鎖衛星の狙撃をかわす奴がいたとはね……やるじゃないか、ビジター。その先の敵もついでにお願いしようかね。排除し終わったら、カーゴランチャーのアクセスポイントに行くんだ』

 

【侵入者が衛星狙撃地点を突破 脅威レベルを引き上げます】

【封鎖施設に接近する侵入者を検出】

 

『レイヴン、システムが脅威レベルを引き上げたようです。警戒を』

「うん」

 

 カーゴランチャーの砲身の影に入ったことで、狙撃は届かなくなった。一安心、できるわけもない。うじゃうじゃとタコというべきか、イカというべきか、封鎖機構のガードメカがうようよと浮いている。

 ミサイルマルチロック。ファイア。見た目に反さず耐久性はないのか、命中すると面白いくらいに爆発していく。

 

『よくやったよ、アクセスポイントはこの先さ』

 

 カーラがマーカーを更新してくれた。マーカーを追いかけていくと、列車がたくさん停まっているジャンクションへと出た。

 

『流石です、レイヴン』

「あんまり、強くないね」

 

 素直な感想を述べつつ、アクセスポイントに近づいていく。あとはランチャーを起動して乗り込むだけなのだが。

 

『!? 敵性反応、上空から降下してきます!』

「!」

 

 咄嗟にバックステップを踏むと、上空から施設の一部を破壊しつつ急速に降下する影が、夕焼けを背景に突入してきた。つい今しがたアクセスしようとした端末機を踏みつぶして現れたのは、なんとも形容しがたい足を複数本生やした機械製の蜘蛛とでも称するべき物体であった。

 破壊された端末機を踏みにじりながら、機械が擦れる金属音を上げつつ、漆黒の機体“ネームレス”に襲い掛かった。




そういえばチャティ・スティックの義体(女)のおっぱいが大きすぎる概念があるそうですね
素敵ですね 誰か書いてください
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