ゴミ術式で頑張ってみる   作:ヤーナム産の明太子のなにか

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なんかめちゃくちゃ読まれてて光栄の極み


最強と異端、そして足り得ぬ物

「じゃ、よろしく〜」

「行くよー」

硝子ちゃんが鉛筆を悟に投げつける。

そしてそのまま真っ直ぐ進み悟の頭に当た…らなかった

「うん、いけるね」

「うわっ」

それは悟に当たる寸前、何かに押さえつけれているように急に鈍化する。

そしてそれは悟に近づくほど強くなり、結果として悟に届くことはない。

僕はなんとなく察するところがあった

「攻撃の自動防御ってところ?悟」

「反転術式の影響か。」

「傑正解!今まではいちいち頭の中で防御する対象を選ぶ必要があったけど」

僕は不意をついて消しゴムを投げつける、視覚外からかつ気配は微塵もない

「今は新鮮な脳をすぐお届けできるから、この通り」

だがやはり届かない。

消しゴムは空中で停止し、自由落下する。

「つくづく凄まじいな、悟は」

「因果作り変えるお前がそれ言う?」

「そうだぞ〜せこいぞ〜」

「硝子は便乗しないの」

なんだかいつもの日常が帰ってきた気がするね、この会話。

あと別に僕も進化がないわけじゃないんだけど、

「術式順転蒼、術式反転赫、この二つを使えば色々できそうなんだよねぇ」

「…」

「?傑どうした?」

「ああいや、なんでもないよ。ただ戦いの後、僕たちに罵詈雑言を浴びせてきた彼らのことが未だにね…」

「気にすんなあんな雑魚ども、弱いだけじゃなく性格も終わってるとかまじウゼェ」

「僕も流石に引いたけどね」

いやほんとにね。

今でも鮮明に思い出せる。

前世でもいじめられていたがあそこまで人の汚い部分を煮詰めたものはないと思う。

ドン引きだよドン引き

「ところで創麻も実験があるって言ってたけど何するの?」

「ん?ああ、そうそう、死にかけた時に呪力の核心に近づいた気がしててね、解釈を広げれた気がしたんだ」

「へぇ〜、でも構築術式の解釈を広げるのは難しいって言ってたじゃん」

「あ〜言っても無駄だ硝子、いつものことだし」

流石に酷くない?泣くよ?

まぁそれはそれとして術式の解釈を死にかけた際に掴んだ。

気体と液体の中間に見えていた呪力がより濃く固形寄りに見える、

ゼリーみたいだ。

「それ言うのやめてよ?悟。あと傑、新しいの試すから雑魚呪霊くれない?」

「ん?4級でいいかい?」

「いいよ、て言うかなんでもいいし」

今までの構築術式はただ漠然と物を組み立てていただけだったけど、

死に際に得た呪力に対する理解。そしてその使い方。

「いくよ」

ハエのような呪霊がこちらに向かってくる、その目を見えない目で見る。

「拡張術式『盲目深愛』」

そして次の瞬間呪霊は急に進路を変え、

「は?」

悟のバリアに最高速でぶつかって死んだ。

「ごめんね悟、『正常な判断』を構築し直したらこうなっちゃった」

「は?」

「え、いつか見た気がするけど傑までどうしたの。?」

「「「は?」」」

何度も見たねこれ。デジャブかな

 

 

 

「…以降を以て術師五条創麻を特級術師とする。とのことだ」

「ありがとうございます!」

「チッ遅すぎるだろ」

「汚い言葉使いはやめろ悟、創麻、おめでとう。」

「本当にありがとうございます夜蛾先生。」

いやー、ついに正式に特級になっちゃったね。

これも僕の努力とカラのおかげだよ。

これで収入も上がるし依頼もグッと増えるはず、自由も増えるし

「ところで僕のどこが…変質か」

「そうだ、お前のそれは呪術そのものを崩壊させ世界を作り直すことができる。」

「そんなことしたら呪力切れで死にますけどね。」

「命懸けで出来てしまうことが問題なんだ」

そうかぁ、まぁそうだよなぁ。

核の発射ボタンを1個人が持っていると考えたら、恐ろしいね。

「あと余談だがお前に会いたいとコンタクトがあった。」

「ん?誰からですか?」

「天元様だ」

「え?」

「天元様だ」

「…マジ?」

「マジだ」

……スゥー、星漿体の件なら殺されても文句は言えねぇ、

終わりか?

「お前の術式、その幅広さに興味があるらしい。時間がある時でいいとのことだ」

よかった違う要件だ

僕はほっとして教室に戻って行った

 

 

ザァァァ

「…」

最近は考え事ばかりだ。

シャワーを浴びながら僕はまた思考に耽る。

思い出すはあの罵詈雑言。

『死ね』

『なんでだ?消えろよ』

『君たちのせいで無茶苦茶だ』

途中からはもはや言語だと思えなくなった。

守ろうとしていた人たちが全てああだとは言わない、あれは特異なのだろう。

だが、だけれど、あれはあまりにも!

「ウッ…」

また吐きかけてしまう、

そして最近は感じてしまう、

  を。

せめて彼らのように、悟や創麻のようにセンスがあれば、強ければ!

だが何度やっても僕は変われない、

足りない。

あれらを滅するにも力が足りない。

「……さ ピコンッ ん?」

携帯からメール音が聞こえシャワーを出て確認する。

『傑!また今度創麻たちを呼んで遊びに行かんか!?前のが楽しくて忘れられないの!追記 黒井です。予定があった時でよろしいのでできればよろしくお願いします、』

笑顔で溢れる理子ちゃんの顔写真がついている。

「……………どうすればいいんだ」

誰も答えてはくれない。




盲目深愛
カラの遺した呪具が変質し、その結果生まれたもの
対象の何かを奪い取り一時的に封印する
そして代わりに何かを構築し付与する
ただしあまりに強大なものなどは収容容量を超過するので無理
また生き物は封印できない
発動条件は目を合わせること
まぁつまりソフトアンドウ○ット
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