異世界に転生したのでポイント交換でゆる〜く生きてく   作:レイサン

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異世界転生で女体化したし洞窟で目覚めた

早速だけどまずはここまでの出来事を振り返ろう。

前々から人生で一度は女装してみたいと思っていた私は、勇気をだして夜中にこっそり女装してコンビニに買い物しに行った。

だがその時、運悪く飲酒運転の事故に巻き込まれて死んでしまったらしい。

両親は女装した息子の遺体を見ることになるわけだが、今気にすべきはそこじゃない。

 

どうやら私は異世界転生してしまったようだ。

しかも女装していたせいなのか女の子として転生してしまったらしい。

女装に興味があるだけで女体化願望は無かったんだけどなぁ。

しかも、何か洞窟のような場所で目覚めてしまった。

どこよここ。

 

ていうか異世界転生なら何かスキル的なのとか貰えてたりしないのかな?

こう、手をふぁーってやったらメニュー画面的なの出てこない?

 

あ、これ頭の中に浮かぶ感じだ!

何か見えてきた!

えーと、ポイント交換?何それ?

 

ポイントを消費してスキルを獲得できる。

ポイントは仕事で収入を得たり戦闘に勝利した時に獲得できる。

初期値は1万。

 

いや、ポイント欲しくても私なんかが戦ったって死ぬやんけ。

しかも初期値一万かぁ、慎重に使わないとなぁ。

 

どれどれポイント交換所は…お?最初から20個ぐらいあるんだね。

あとから増えたりするのかな?

えーっとぉ、洞窟でも生きていけるように水と食料は最低限欲しいよね。

その辺補えるスキルとか都合良く用意されてないかな?

 

 

ポイント販売スキルから

アイテム鑑定 500ポイント

ゲテモノ食い 800ポイント

食べ放題   100ポイント

を購入しました

 

アイテムや生物を詳しく鑑定するアイテム鑑定で毒味して、何を食べても栄養になるゲテモノ食いと満腹でも食事を続けられる食べ放題を使って、苔でも虫でもとにかく食いまくる。

はぁ、マトモな食い物あったらいいなぁ。

 

そんなこんなで洞窟を歩き回ってた私だったが、案の定マトモな食べ物など存在せず、予定通り無毒な雑草をムシャムシャしながらひたすら歩き続けた。

 

嬉しい誤算として、道中には極稀に薬草が生えていた。

もちろん薬を作ることは出来ないけど、当然薬草は栄養価が高いからね。

それと、良薬口に苦しってのは本当にその通りだった。

 

そんな感じで何時間?何日間?歩き続けてもう足が限界って時に、祠のような何かを見つけた。

 

『…おや?そこにおるのは人の子か?珍しいのぉ。』

 

「声…。声…?声が聞こえた!人がいる!つまり私は助かる!」

 

『何じゃ迷い人か。それでは期待できそうも無いのぉ。まあ良い。今更意地を張る事も出来ぬわ。人の子よ。妾を封印から解き放ってはくれぬか?』

 

「良いよ!」

 

『そうであろうなぁ、タダで言うことを聞くはずか……ぬ?お主今何と?』

 

「封印を取ればいいんだよね?任せて!」

 

『待てお主!もっと頭を使え!疲弊しているのはその姿を見ればわかるが、流石に考え無しが過ぎるぞ!』

 

「でも一人でいるよりマシだもの!友達になってくれたら誰だっていいよ!」

 

『ともだ…誰が人の子なんぞと仲良くするものか!』

 

「じゃあ無視して先に進むね。」

 

『ま、待て!それではこうしよう!この洞窟を抜けるまでは妾はお主の友となろう!』

 

「OK!確かポイント交換所のスキルの中に……あった!封印術の使い手!3000ポイントもするけど仕方ない!」

 

ポイント販売スキルから

封印術の使い手 3000ポイント

を購入しました

 

(クックック、間抜けめ!封印を解いた瞬間に食い殺してくれるわ!)

 

「ごめん封印解けなかったわ!」

 

『…はぇ?』

 

「何かねぇ、完全に解除するためには封印術の使い手より一段階上の封印術の達人ってスキルが必要らしい。」

 

『な、何じゃとぉ!使えぬ人間めぇ!』

 

「仕方ないからもう一個の方法試すしかないかぁ。」

 

『もう一個の方法?なんじゃそれは?』

 

ポイント販売スキルから

運び屋 800ポイント

を購入しました

 

「どんな物でも持ち運べる運び屋のスキルで祠ごと洞窟を出よう!」

 

『もう何でも構わん!早くやれ!』

 

運び屋発動!

祠のようなものが片手で持てるほど小さくなった!

 

「よし!これで持ち運びができるね。それじゃ手に持ったまま洞窟の出口を目指して歩こう。ついでにその道中でゆっくり時間をかけて封印を解いていこう。」

 

『ほう、これなら妾が出口まで案内しつつ封印を解くことが可能だ。悪くない考えだ人間よ。』

 

「そういえば君名前はなんて言うの?」

 

『ふん、聞いて驚け!妾の名は……妾の……名は……何だったかの……?』

 

「えぇ!?自分の名前忘れたの!?」

 

『仕方なかろう、妾はこう見えて数百年は会話をしていないのだ。声を出すことがあるとすれば独り言くらいのもの。あと少しお主が来るのが遅ければ気が狂いそうだった。』

 

「そりゃ想像もつかないほど辛かったろう。それじゃ私が新しく名前を考えよう!」

 

『まぁ、恩人である事は確かだ。特別に妾に名を付ける権利をくれてやろう。』

 

「そういえば君がどんな姿かも分からないんだった。どんな感じの姿なの?」

 

『大したものでは無い。どこにでもいるただの狐じゃ。』

 

「狐かぁ。じゃあ君は今日からコンちゃんだ!狐はコンコンって鳴くからコンちゃん!」

 

『……狐はコンコンとは鳴かないと思うがのぉ。あ、そこの道を右じゃ。そこからしばらく真っ直ぐ進んで三本道の左を行けば出口のはずじゃ。昔と道が変わっていなければの話じゃがな。』

 

言われた通りの道を進んで行ったら、強い光が見えてきた。

どうやら本当に洞窟の外に繋がっていたらしい。

 

「やった〜!外だぁ〜!」

 

『実に数百年ぶりの陽の光じゃ。ここまで陽の光を心地好く感じたのは初めてじゃ。』

 

「わかるぅ〜、空気が美味しいってこういう事言うんだねぇ〜。」

 

『さてと、それで封印の方はどうじゃ?』

 

「ちょこっとだけ解除できたけど、調べた感じだとデカい封印が一つに細かい封印が五十個ぐらい重なってるみたいたよ。そのうち五個ぐらいは既に解除できたけど、残りを全部解除するには何日かかるかわかんないね。」

 

『それまでずっと祠を持ち歩くつもりか?』

 

「もちろんそんな面倒臭い事はしないよ。今から封印場所をその祠から私の体に移すんだ。」

 

『は!?な、何じゃとぉ!?』

 

封印術の使い手発動!

 

『バカかお主!今すぐ中止しろ!』

 

「え?術の中断は無理だけど?」

 

『ぐぬぁぁぁぁ!!余計な真似をしおってぇぇぇ!!』

 

コンちゃんを自分の体内に封印すると、何やら力が湧き上がってきた。

 

「何だ何だ?この感覚は。」

 

『この戯けめ!生物の体への封印とはその生物と一体化させる事だ!貴様がさっき封印を解除したおかげで少しだけ取り戻せた力が、たった今全て貴様の力になってしまったのじゃ!実質的に妾の力をそのまま貴様のものにしたような物じゃ!ふざけおって糞餓鬼めがぁぁぁ!』

 

「ラッキーじゃん。いや、コンちゃん的にはスーパーアンラッキーか。」

 

『おのれ貴様!責任取れよ!これから貴様の体は妾の体でもあるのだぞ!絶対に死ぬでないぞ!』

 

「せ、責任取れて……いきなりそんな事言われても私……。」

 

『ぬおおぉぉぉやめろぉぉぉ!貴様の体に強制憑依させられたせいで思考や記憶も流れ込んでくるのじゃぁぁぁ!気色悪い事考えるでないわぁぁぁ!』

 

「まぁ何でもいいや!とりあえずお腹空いたから森に果物でも探しに行こう!」

 

『無視するなぁァァ!!』

 

そんなこんなで洞窟の外、山の麓の森林へ出た。

コンちゃん曰く、昔はコンちゃんにビビって誰も入ってこなかったらしいけど、そのコンちゃんが封印された影響で魔物が住み着いているかもしれないとの事。

 

肝心なのは私の戦闘能力だけど、戦闘技術は数年前まで空手を習っていた程度。

対人戦でタイマン勝負ならワンチャンあるかも?

とりあえず戦闘に役立つスキルを買っておいた方がいいかもしれない。

 

ポイント販売スキルから

食事攻撃力 1500ポイント

超速回復  3000ポイント

を購入しました

※ポイント残高が1500ポイントを下回りました

 

お、忠告もしてくれるのか。

残高は多分1300ポイントだよね。

ポイントを稼がない限りは、買えるのはあと一つか二つだ。

 

「なるほど、食事攻撃力のスキルは食事を取るほど物理攻撃が強くなる効果だけど、ゲテモノ食いの効果も反映されてるみたいだね。超速回復は魔力っていうのを消費しちゃうみたいだけど、魔力って何だろ?」

 

『お前そんな事も知らぬのか。』

 

「いや、何となくわかるけどさ?ていうかお主とか貴様とかじゃ無くてお前なんだ?」

 

『お前と共有された感情と記憶のせいで言葉が引っ張られてるのじゃ。わかったらさっきみたいにキモイ事考えるでないぞ?』

 

「おっけー!」

 

『おっけーじゃないわ全く…。』

 

「まぁ何にしても、攻撃と回復があればある程度身を守る事はできるでしょ。ポイント稼ぎのためにも、そろそろ戦闘とか商売とか色々やらないと。お?あそこにあるのはリンゴかな?」

 

『うむ、あの赤い木の実か。あの木の実は水分が多く甘みもあって中々美味であったぞ。数百年前だから記憶は曖昧じゃがな。』

 

「なるほど、アイテム鑑定でも安全判定だし食べてみようか。」

 

実際に食べてみると、リンゴのような赤い見た目とは裏腹に、水分が多くシャキシャキした食感はどことなく梨に似ている気がする。

ただ、大きく異なる点があるとすればその甘さだろう。

 

「味が薄い。ほぼ水だよこれ。」

 

『なに?そんなはずは無いぞ?妾が食べた果実の中では一二を争う…というと大袈裟だが、まあこの森林に自生する果実の中ではかなりマシな味だったはずじゃ。』

 

そうか、私が普段食べていた果物は品種改良や人工的な栽培で甘くなったものだ。

自然に育った果物といったら大して甘くないのが普通だ。

 

「薄味でも苔よりはマシだもんなぁ。」

 

『うん?なんじゃこの気配は。後ろの方からじゃな。』

 

「後ろ?後ろに何が……うわっ熊だ!」

 

『どうやら縄張りの餌を横取りされて怒っているようじゃのう?』

 

「やば、逃げないと!」

 

『逃げる?そんな必要は無いじゃろう?』

 

「なんで?!」

 

『今のお前は妾の力をほんの少しでも扱えるうえに戦闘向きのスキルも持っているのだぞ?熊ごときに負けるはずが無いであろう。』

 

「無茶言ってくれちゃって!逃げた方がいいって!」

 

『良いのか?逃げきれなければ背中からザックリやられるぞ?それに、奴を仕留めれば夕飯に熊肉を食えるぞ?貴重なタンパク源じゃ。』

 

「どこでそんな言葉を…私の記憶か。でも確かにお肉は食べたい…。超速回復もあるし、食事攻撃力も上乗せされるからチャレンジしてみるのはアリか?」

 

『ほれ、迷っている内にもう目の前に迫ってきておるぞ?もう後戻りは出来ぬなぁ。』

 

「ああ!もうやぶれかぶれだ!コンちゃんモード発動!」

 

適当にコンちゃんモード発動と言ったら、何故か上手くいったようでコンちゃんの力が具現化した鋭い爪や尻尾や耳が私の体に生えてきた。

と言っても禍々しい色合いだし私自身には触れない物らしい。

 

『妾の爪は元々はミスリルも容易に切り裂く切れ味じゃ。衰えたとはいえただの獣の毛皮など取るに足らぬ。』

 

「ミスリルってめっちゃ硬いやつだよね。攻撃手段としては十分な性能だね。多分。」

 

『お、奴が動き出したぞ?気をつけるのじゃ。』

 

「うわっ!危ねぇ!!」

 

警告されてなかったらワンパン食らってたかもしれない。

でも相手から近くによってきたし反撃のチャンスだ!

 

「これでも喰らえ!コンちゃん引っ掻き攻撃!」

 

『おい!技名がダサいのじゃ!』

 

かけ後に文句を言われたが、私の攻撃を受けた熊は当たりどころが悪かったのか一撃で死んでしまったようだ。

 

「うわぁ、腹が切り裂かれてる。自分の手で切ったと思うと罪悪感が凄い。」

 

『肉を食いたければ殺るしか有るまい。さあ、可食部を切り出して焼いて食うぞ。妾の分も用意するのじゃ。』

 

「いいよ。実際に食べるのは私一人だけど。」

 

 

戦闘勝利報酬として100ポイントを獲得しました。

残りポイント数に加算されます

現在1400ポイント所持しています

 

 

「おお、敵を倒すとこんな感じでポイントがもらえるのか。」

 

『さて、火起こしは妾の力を少し貸してやろうかの。手を前に出して狐火を唱えれば火を放てるはずじゃ。』

 

「すご!じゃあここの木を切って薪にして、それ!狐火!」

 

薪を割ってそこに狐火を放ったが、思っていた以上に火力が弱いようで、火が燃え移る前に消えてしまった。

 

「消えたんだけど?」

 

『ぬぅん…まさかこれ程までに弱っていたとは、流石の妾も想定外の火力じゃ。』

 

「まぁ木の枝とか枯葉とかかき集めれば何とかなるでしょ。最悪私の服をちぎってそこに火をつけよう。」

 

『何というか、すまんな役に立たなくて。』

 

「火が出せるだけマシだよ。これがなかったら木の枝擦って摩擦熱で着火させる羽目になってただろうからね。」

 

『まぁ何はともあれお前と妾の共同作業のおかげで、こうして無事に外へ出て肉や果実も食えたのだ。十分に幸福であろう?』

 

「私とコンちゃんの共同作業…!?」

 

『だからキモイ事考えるでない!全部妾に筒抜けなのじゃ!』

 

「まあまあ、とりあえずお肉食べようか。」

 

木を切って作った串に熊の肉を刺して焼いた。

正直野生の熊をそのまま焼いて食べるなんて、臭いがキツくて味も薄いので普段ならあまり美味しく感じなかっただろう。

でも数日ぶりにマトモな肉が食えたので美味しくて涙が出た。

 

当分の間肉が食えないかもしれないので、食べ放題のスキルで可食部は全て食べた。

洞窟の中でゲッソリしていた私の体も、転生直後と変わらない程度にはなるかな?

 

『そういえばお前、今更だが名はなんと言うのじゃ?』

 

「私?私の名前はトビ…いや、名前は無いからコンちゃんが名付けていいよ。」

 

ほんとはトビーって名前があるけど、性別とか変わっちゃった今はこの名前は違和感がある。

それに、お互いに名付け合うっていうのもエモいきがする。

 

『ふむ、名付けか。せっかくだから可愛い名を与えてやろう。うむ、百合姫というのどうかの?』

 

「いやいやいやいや何か嫌!いや百合の花は嫌いじゃないんだけど百合姫は何か嫌!」

 

『良いでは無いか。百合の花は美しいぞ?お前も美しい百合の花のような女になれ。』

 

「いや、でも私姫じゃないし。」

 

『では百合香じゃ。百合の香りが漂ってきそうな妖艶な女になれ。』

 

「うぅ、言い方が嫌だけどそっちの方がマシかも。」

 

『ではお前は今日からユリカじゃ。よろしくのうユリカ。』

 

「こちらこそ改めてよろしくコンちゃん!」

 

こうして私とコンちゃんの新たな人生が始まったのだった。




次回の予定は未定!
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