異世界に転生したのでポイント交換でゆる〜く生きてく   作:レイサン

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8000文字超えとか長すぎぃ〜!
てか─(罫線)はみ出てんじゃねぇか!


アストラル

闘技場に立て篭もっていたラベダスは、闘技場オーナーのオーデンのお陰で無事捕縛され、王国騎士団が管理する監獄へ再収監された。

 

オーデンの活躍によって四人の死刑囚のうち一人をとらえることができたが、本来ラベダスをとらえるはずだったユリカは、しばらく気を失っていた。

 

 

 

ユリカは気を失っている間、またしても夢を見ていた。

 

 

─────────────────────────

 

 

視界がハッキリしないけど…この前見た夢に感覚がそっくりだ…。

つまり今見てるのはコンちゃんの記憶…で間違いないはず…。

 

「──────。」

 

ん?

何かうまく聞き取れないけど誰かが喋ってる?

何だろう?

耳をすませてよく聞かないと…。

 

『お……ちゃん…………強……!』

 

強い?

なんの話ししてるのかな?

だんだん視界もはっきりして…………ってこれテレビ!?

でも部屋の雰囲気は確かにこの前と似てるぞ?

でも前に見た部屋ほどボロく無い…というかむしろ小綺麗になってるぞ?

もっと声をよく聞かないと…。

 

『俺も……キャラ…………したのに!』

 

『………もまだ……ヒヨっ子だね。ガードとか覚えたら……とうまくなるよ。』

 

キャラ?ガード?

もしかしてゲームしてる?

コンちゃんが!?誰と!?

 

『お~い!…………………、そろそろ夕飯だぞ~!』

 

『『はーい!!』』

 

今の声…男の人…お父さんか?

話してた相手は弟とかか?

でもコンちゃんは一人で洞窟の奥に封印されてたはず…家族と離れ離れになったのは何故?

全てが謎だ……。

 

 

─────────────────────────

 

 

『わけがわからない……。』

 

「お?やっと目覚めおったか。たった今夕食をいただいている所じゃ。お主も食え、中々に美味じゃ。」

 

『うわぁ!目覚めた瞬間豪華なお食事!てかここレストラン!?しかも闘技場のオーナーさんいるし!』

 

「名前はオーデンというそうじゃ。お主もちゃんと挨拶するのじゃぞ?」

 

『あ、はい!どうも!』

 

「おお、お嬢さんも目が覚めたか。それなら改めてお礼を言わせていただきたい。今回の件は本当にありがとう!私の闘技場を恐るべき死刑囚から守り抜いてくれたそうじゃあないか!被害を抑えてくれた闘技場出場者の者達も含めて感謝の言葉を送りたい。」

 

『ええっ!?いや私別に感謝されるような事はしてないって言うか…結局オーデンさんが一人で解決したって言うか…。』

 

「感謝の気持ちだけでは無い。」

 

そう言うとオーデンは一度席を立ち上がった。

 

「本当に申し訳ない……私の警備体制が杜撰(ずさん)だったがために起こった事件だった……。私があと一歩遅れていれば君は命を落としていたかもしれない……謝罪のためにも何か私に出来る事は無いだろうか……?」

 

『ええっ!?いや、この食事は…?』

 

「これは食事はこの場にいる全員への感謝の気持ちらしいぞ?オーデンが今言っておる謝罪とはお主個人への謝罪じゃ。素直に受け取れ。」

 

「彼女の言っている通りだ。私から君へなにか協力できる事は無いだろうか?」

 

『そういう事なら…あ!他の死刑囚を捕まえるのを手伝ってもらうことはできますか?一回だけで良いので!』

 

「おお、それぐらいならお易い御用だ。見ての通り体だけは丈夫でねぇ。この鍛え上げた自慢の肉体を生かせるのならこれ以上に嬉しい事は無い!喜んで引き受けよう!」

 

『それじゃあ交渉成立って事で、残りの囚人の情報が入るまではどうにもならないし今はいっぱい食べよう!』

 

その後、オーデンとユリカの二人で他の全ての客の食事量と同じ量の料理を平らげたそう。

ユリカがこれまでで使い切ったカロリーも今回の食事でしっかり補給できた。

 

 

 

王国騎士団本部

 

 

 

「今回集まってもらったのは他でもない、例の死刑囚二人…アストとラルの居場所が判明した事を皆に報告するために他ならない。」

 

「あれ?墓地にいたっていう死刑囚は?」

 

「禁術使いのラダークなら既に投獄済みです。逃亡生活で随分と疲弊していたようで、大して苦労もせずあっさり捕まりましたよ。」

 

「何かダサいな。」

 

「ゥオッホンッ!!話を戻すが構わんな!!」

 

「「失礼しました!」」

 

「それで、例の二人組は現在王都から南西の方角にある廃村に潜んでいるそうだ。」

 

「廃村?何でそんなとこに?」

 

『人のいない場所に潜むのは自然な事であろう。目立ちたくないのだからな。』

 

「たしかに。」

 

「そこでだ。我々王国騎士団がその廃村を包囲し、ユリカ殿やシグマ殿には廃村内に潜む二人組を捕縛して連れてきてもらいたい。」

 

「なるほど、団長さんと副団長さんは包囲する方に専念するんですね。」

 

「そういう事なら私のテイムしたモサクロとドロシアもそっち側に行ってもらおうかな。それと、この前の一件で闘技場オーナーのオーデンさんが協力してくれるそうなんで呼んでもらえるとありがたいっすね〜。」

 

「おお!それは心強いな!」

 

「よし、作戦は決まったし準備開始だ!」

 

 

南西の廃村

 

 

廃村を囲むように大勢の騎士達が陣形を組んでいる。

村の西には団長、東には副団長、北にはドロシア、南にはモサクロが立っていた。

そして三方向からユリカとシグマ、そしてオーデンがターゲットに接近する。

 

「……ねぇ、お兄ちゃん?」

 

「ああ、騎士団の連中が来やがった。大丈夫だ、兄ちゃんが守ってやるからな。」

 

「うん。」

 

アストは双子の兄でラルは双子の妹だ。

兄妹仲は良好で、監獄の中でも常にお互いを励ましあっていたそうだ。

彼らはこの廃村で発見され、当時それなりに栄えていたこの村を、二人だけで一晩のうちに廃村にしてしまったのだ。

この兄妹は村一つを滅ぼした大罪人であり、死刑囚として収監されていた。

 

「あの牢屋をぶち壊して逃げ出したのも兄ちゃんの力だったろ?あいつらもぶっ飛ばしてやるよ。」

 

「うん、無理しないでねお兄ちゃん。」

 

「おやおや、声が聞こえたから来てみれば死刑囚の兄妹が仲良くお話ですか。呑気ですね?」

 

二人が話をしていると、ユリカ達より一足早く発見したシグマが落ち着いた口調で話しかけた。

 

「てめぇ…騎士団の仲間だな。俺とやりあうつもりか?」

 

「当然。」

 

「そいつはご苦労なこった。揃いも揃って本当にご苦労なこった!!」

 

 

カッ!!

 

 

「しまっ……!!」

 

アストは突如眩い光を放った。

突然の事でシグマも反応が間に合わず、視界を奪われてしまった。

 

「おいおい、俺を捕まえるつもりなら目を閉じてる場合じゃねぇよなぁ!!」

 

 

ドゴォォォォッ!!

 

 

「ガハッ……!!」

 

アストの渾身の一撃がシグマの腹に直撃した。

その時の音は、ただのボディブローで鳴るような音では無かった。

まるでダイナマイトが爆発したような爆音と共に、シグマは軽く数十メートル後ろまで吹っ飛ばされた。

 

 

「今の音!シグマが一発ぶち込んだか!?」

 

「おお、早速おっぱじめたようだな。私も早く向かうとしよう!」

 

音を聞いたユリカとオーデンは、シグマの先制攻撃の音だと思ってその場に向かった。

 

その一方で、吹き飛ばされシグマは。

 

「クッ、流石死刑囚!これは久々に楽しめそうだわ!」

 

「そうかいそうかい、楽しそうでなによりだぜ!!」

 

「なっ、早い!」

 

吹き飛ばさたシグマが体勢を立て直すまでのわずか数秒の間に、アストは既にシグマの背後に回り込んでいた。

 

「そこか!」

 

スカッ…

 

「遅ぇよ雑魚が!!」

 

バゴォッ!!

 

「ガァッ…ガハァッ……。」

 

シグマの剣撃をあっさりと回避し、二発目の打撃をまたしても腹に打ち込んだ。

 

「腹は骨がねぇから柔けぇよなぁ。その金属の鎧も何発防げるか分からねぇぜ?」

 

「こ、こいつッ!!うおぉぉぁぁぁぁ!!」

 

ブンッ!!

 

再び剣を振るうが…。

 

ガシッ!!

 

「剣士のてめぇは剣が無けりゃろくな攻撃も出せねぇだろうなぁ?だったらこの剣…ぶっ壊れればお前はもっと雑魚になるよなぁ!」

 

「なっ!貴様何をするつもりだ!?」

 

「何をするって?こうするんだよ!!」

 

アストが剣を奪ってへし折ろうとするが、その時アストの背後に巨大な影が映る。

 

「剣士の剣を奪って壊すとは感心しないな。」

 

「ウオッ!誰だテメ……」

 

 

グイッ!!

 

 

オーデンがアストの胸ぐらを掴み、持ち上げる。

 

「クッソ!こいつデケェし強ぇ!離しやがれこのクソ野郎が!」

 

「それは出来んなぁ、その剣を離すまでは。」

 

「そんなにこいつが大事ならくれてやるよ!オラッ!」

 

アストが剣を投げ捨てる。

シグマが剣を拾うために走り出し、オーデンもそれに気を取られた。

その隙をアストは見逃さなかった。

 

「バカがよォ!!てめぇら全員消し飛べ!!」

 

 

カッ!!

 

 

再びアストの体から光が放たれる。

しかし、今度はただの目くらましでは無い。

 

 

 

ドグォォォォォォッ!!

 

 

先程の打撃とは比較にならない爆音と共に、凄まじい閃光と爆風が辺りを包み込んだ。

どうやらアストは自身を中心に魔力由来の大爆発を発生させたようだ。

衝撃波で建物がなぎ倒され、キノコ雲が立ち上る。

 

 

──────────────────────────

 

 

「シグマ!!オーデンさん!!」

 

「あっ!!敵見つけた!」

 

「あっ、しまったつい声が!」

 

『戯け!こっそり忍び寄って捕縛する作戦だったであろうが!』

 

「でも今の爆風で障害物無くなったからどの道隠れられないよ!?」

 

『ぐぬぬっ、アストとやらめ何という馬鹿力じゃ!』

 

「とにかく妹の方を捕まえないトォッ…!」

 

ユリカは見えない壁にぶつかった。

 

『これは結界!?この小娘まさかこんな(なり)で結界魔法を使うのか!?』

 

「イテテテ…結界魔法ってそんな凄いの?」

 

『それなりに難易度の高い魔法じゃ。完全な不可視の壁を作る魔法…お主のスキルで作るものとは根本的に違う物じゃな。』

 

「てそんなことはどうでも良い!兄の方が来る前に捕まえないと!」

 

「いや!来ないで!」

 

「ウウッ…子供に嫌がられると結構ショック…でも死刑囚相手だから心を鬼に!」

 

「来ないで!!」

 

妹のラルはとんでもない速度で魔力を貯め、両手から特大の魔法弾を放った。

 

 

スカッ…

 

ドグォォォォォォッ!!

 

 

魔法弾は間一髪でユリカの頬を掠め、そしてはるか遠くで大爆発を引き起こした。

幸い着弾地点は何も無い平原だったので犠牲は出なかったが、万が一にも市街地へ飛んでいれば被害は計り知れないだろう。

 

 

「あっっっっぶねぇぇぇ……。」

 

 

─────────────────────────

 

「クソがっ!今の爆発どう考えてもラルの攻撃だ!俺が助けに行かないとダメだ!!」

 

「貴様をユリカの下へは!!」

 

「行かせはせんぞぉ!!」

 

「離せ虫ケラどもがっ!!俺はお兄ちゃんだぞ!!俺がラルを守るんだ!!」

 

ゼロ距離爆撃を食らって満身創痍のシグマとオーデンが、必死になってアストを引き止めている。

 

アストの自爆攻撃は肉体にダメージが無い代わりに、使用後は魔力が封じられるデメリットがある。

しかしそれが解除されれば再びゼロ距離爆撃を喰らって今度こそシグマとオーデンはタダでは済まないだろう。

 

「離せっ!!離せよクソどもが!!」

 

 

ドガッ!!

 

 

「ゴフッ…。」

 

「ウゴォッ…。」

 

シグマとオーデンは顔面に打撃を食らって気絶した。

 

「ラル!!ラルッ!!兄ちゃんが守るからなラル!!」

 

 

─────────────────────────

 

 

ドスッ!!

 

バゴッ!!

 

ズガンッ!!

 

 

「この壁やたら硬いよ!」

 

『やたら硬いのはお主の頭じゃ…。』

 

「頭突きしろと!?」

 

『そういう所じゃぞお主。』

 

「えぇ?……………ああそうか!!」

 

スキル発動!

ワープポイント設置!

 

「えぇ!?な、何!?」

 

「ワープポイント範囲、効果半径5m!転送開始!」

 

「何これ!?お兄ちゃん!お兄ちゃぁぁ……」

 

 

ブンッ……

 

 

ラルの声がアストに届くが、アストがその場にたどり着いた時、既にユリカ達の姿は無かった。

 

「ラルッ!ラルッ!!…………ラルを何処に連れて行きやがったんだぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

アストの怒りが頂点に達した。

 

包囲網を貼っていた騎士団も異変に気付いた。

 

「ま、まずい!騎士団総員衝撃に備えろ!デカイのが来るぞ!」

 

「団長!シグマ殿とオーデン殿は!?」

 

「クッ…今からでは間に合わない……。」

 

大爆発に備えて全員が防御態勢に入った。

 

 

─────────────────────────

 

 

「お兄ちゃぁぁぁん!!」

 

「声がデカい!!」

 

「はうっ!」

 

「あぁ、いや脅かすつもりは無かったんだよ!謝るからさっきの魔法弾は撃たないで!ここ私達の家だから!」

 

「う……ううっ……うえぇぇぇぇん!!お兄ちゃぁぁぁん!!怖いよぉぉぉ!!お兄ちゃぁぁぁぁん!!」

 

『泣かせおった。』

 

「私のせいですか!?」

 

『で、連れ帰って何するつもりじゃ。結局また結界魔法を使われたら捕縛不可能ではないか。』

 

「いや、その件なんだけどさ。何か私、捕縛して牢屋送りにするより良い方法思いついたかもしれない!」

 

『良い方法?なんじゃそれは。』

 

「鑑定スキルでこの子について調べたらさ、星の子って種族らしいんだよ!分類的には魔人とか魔物に近いっぽいの。そしたらさ、テイムスキルが効くんじゃない!?」

 

『ほう、試してみよ。』

 

「えっと、確か君の名前ラルって言ったよね?私はユリカ、さっきから声だけ聞こえてるのは狐のコンちゃん。私達お友達になれないかな?」

 

「やだ。お兄ちゃん言ってたもん。人間は私達を殺すつもりだって言ってたもん!」

 

「いやぁ、それについてなんだけどさぁ?私とお友達になってくれたらその話ナシに出来ると思うんだ!どうかな!?」

 

「嘘だ!人間は私達の敵だ!」

 

「えぇぇぇ?でも元をたどれば君達が村を滅茶苦茶にしたのが原因なんだけどなぁ。ていうかなんでそんな酷いことしたの?」

 

「やりたくてやったんじゃない!私たちは空から落ちちゃっただけだもん!」

 

「空から落ちた?」

 

『……ふむ、その話興味深い。確か数十年に一度空から降臨する流星の魔人という種族がいたと聞く。もしかすると星の子というのは流星の魔人の幼体なのでは無いか?』

 

「かもしれない!となると本来空からそーっと降ってくる所を足を踏み外して隕石みたいに落ちちゃって、それが運悪く村に直撃して、それを騎士団に勘違いされて死刑囚判決って事!?」

 

「……うん。」

 

『はぁぁぁぁ……騎士団の事情聴取も杜撰じゃのぉ。』

 

「こりゃマズイよ!事情説明のためにも戻らないと!」

 

『テイムはせんのか?』

 

「ああそうだった。ラルちゃん、事情はわかったからさ、お姉さんの言う事聞くって約束してくれる?そしたら怖い大人達を説得してあげるからさ。」

 

「……お兄ちゃん助けてくれる?」

 

「もちろん!」

 

「約束してくれるの?」

 

「そりゃもちろん!私が昔住んでた所の言い方をするならユビキリゲンマンってヤツだね!」

 

「……じゃあお友達になる。言うことも聞く。」

 

「よっしゃ!テイム成功!それじゃ早速ワープポイント起動!」

 

 

─────────────────────────

 

 

「団長!起爆しません!」

 

「妙だな……起爆してもおかしくないはずだ。」

 

 

アストの自爆攻撃は既に発動可能状態だ。

しかし、アストは自爆攻撃を発動しなかった。

 

 

「ラル……ごめんなぁ……兄ちゃんお前を守れなかった……ごめんなぁ……。」

 

何を勘違いしたのかアストはユリカがラルを跡形もなく消し去ったと思っていた。

当然ユリカはそんな血も涙もない人間では無いが、アストの目には全ての人間が極悪非道に見えていたようだ。

 

実際、牢屋にいる時外から聞こえる話は自分達や他の死刑囚の処刑の話ばかりだった。

オマケに牢屋のお隣さんは禁術使いと殺人鬼だ。

人間は話の通じない危険な存在だとしか考えられなかったのだろう。

 

 

ブンッ……

 

 

「おっ!アストくん丁度いい所に」

 

「死ねぇぇぇぇぁぁぁぁぁ!!」

 

「あっぶねぇ受け流しスキル発動!!まずは落ち着いて話し合いしようかアストくん!!」

 

「よくも!!よくも妹を!!」

 

「お兄ちゃん落ち着いて!」

 

「え?…ラル!無事だったのか!?」

 

「うん!この人が私たちを助けてくれるって!」

 

「あ"ぁ"ぁ"!?テメェ俺の妹に嘘ふきこんでねぇだろうなぁ!?殺すぞ!?」

 

「落ち着け!Calm down!今嘘ついても得ないから!私は交換条件を提示しに来ただけだ!」

 

「交換条件だと!?」

 

「そうそう!君の妹から事情を聞いて考えを改めた。君達を無実にしてもらえるよう上に相談する。その代わり君は私の仲間になる。それが交換条件だ。」

 

「相談してダメだったらどうするつもりなんだよ。俺達を予定通り処刑するのか?」

 

「それじゃ私が納得いかないから何とかするつもりだよ。でも任しときなって!絶対説得上手くいくから!」

 

「信用していいんだな?」

 

「私の顔を見たまえよ。嘘つく人の顔に見えるかい?」

 

「人間はみんな嘘つく顔にしか見えねぇ。」

 

「アッハ〜!そりゃご最もだ!さて、妹ちゃんは合意してくれてるけど、お兄さんの方はどうかな?」

 

「……どの道死ぬなら最後ぐらい信じてやるよ。」

 

「OK!君達の命は私が責任もって預かろう!さあ行こうか!」

 

 

────────────────────────

 

 

「と言うわけなんですけど、無罪とは言わないので死刑だけ無しに出来ませんかねぇ?」

 

「無理だ。刑は一度決まったら覆らない。」

 

「そこを何とかぁ〜!」

 

「無理な物は無理だ。事故であっても村を一つ滅ぼし大勢の命を奪った事に変わりは無い。命をもってして罪を償ってもらう他無い。」

 

「……頭の硬い国なんだね。」

 

「我らの国を侮辱か?君は飽くまでもこちらから協力を頼んだだけの部外者だ。仕事内容に文句を言うならまだしも、我が国の法にまで口出しする権利は無いはずだ。」

 

「何か偉そうな事言ってるけどさ、私君達には言ってなかったんだっけ?どこか一つの国に属するつもりも無いし、気に食わない国とは敵対する事もあるってさ。」

 

「では我が国と敵対し、その死刑囚を庇うと?」

 

「だから死刑じゃなくてもっと軽い刑罰にしろって言ってんのになぁ。もういいよ、行こうアストくん。」

 

「逃がさん!」

 

『狐火!』

 

 

ボウッ!!

 

 

「ぐぉっ!」

 

「テイム生物収納!ワープポイント発動!」

 

 

ブンッ……

 

 

「……逃げられたか。アストとラルに加えてユリカも指名手配しろ。奴は我々の敵だ。」

 

 

───────────────────────

 

 

ユリカの家 居間

 

 

 

「フゥ〜あっぶねぇぇぇ。いや心臓バックバクよ!」

 

『……良かったのか?お主は王国騎士団を敵に回したのだぞ?』

 

「正直アイツらは最初から気に入らなかったんだよね。アイツらは国に尽くしたくてたまらない愛国者だから気にしてないかもしれないけどさ、私は好きでやってるんじゃないんだわ。いや死刑囚ほっぽらかしは良くないからどうにかしとこうとは思ったよ?でも命掛けてんのにオーデンさん以外はお礼も何も無しだよ?私は力貸してやってんだぞ!敬意というものを見せろよ!」

 

『何というか……図々しいのぉお主。』

 

「ハッ!労働の対価は支払われて当然!サービス残業なんざクソ喰らえだわ!その点ハンター協会は神だわ!ハンターじゃない私にもちゃんと討伐報酬払ってくれるし!」

 

「……良かったのか?俺達のためにあんな事して。あんたも犯罪者扱いだろ?」

 

「命掛けるって言ったからにはやらないと!てか正直騎士団の連中もミッチリ鍛えりゃ全員ワンパン余裕だわ!ユリカちゃんパワー舐めんなよ!」

 

『お?修行でもするのか?』

 

「うん!目指すはオーデンさんを超えるムキムキボディ!まぁ最近習得したマッスルコントロールのスキルで筋肉抑え込むから見た目は細いままだけど。」

 

「……なんて言うか……俺達のためにここまでしてくれたのに……疑って悪かったな。」

 

「気にするなそんな事!頑張ってお兄ちゃんしてたんだもん!後はお姉ちゃんに任せなさいな!」

 

「ありがとう……。あと、ラルが寝てるから静かにしてくれると助かる。」

 

「あ、ごめん。」

 

新たにアストとラルを仲間に加えたユリカ。

テイム済み生物であるモサクロとドロシアは回収したが、指名手配犯である以上ゴールドランクハンターであるシグマとはこれ以上関わりを持てないだろう。

 

ユリカとコンちゃんはこれから先一体どうするのだろうか。

続く。




おっす、オラユリカ!
アストとラルっちゅう強ぇやつが仲間になったけんどよぉ?
まさか王国騎士団と敵対関係になっちまうなんてオラおでれぇたぞ!
こりゃウーンと鍛えねぇとヤバそうだ!

次回 「異世界に転生したのでポイント交換でゆる〜く生きてく」

  ユリカ大奮起!
すっげぇ修行で強くなれ!
次もぜってぇ見てくれよな!
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