異世界に転生したのでポイント交換でゆる〜く生きてく   作:レイサン

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今回は平和回です。
ヤッター!!


あなた疲れてるのよ

「さてと、見事にダンジョンをクリアした訳だけど、結局宝箱からは大した物は手に入らなかったなぁ。一応鉄の剣とかはアイテムボックスにしまっておいたけど、多分使う事はほとんど無いしなぁ。」

 

「おい、私を出しといてどーでもいい一人言続けるつもりか?ナメた態度が腹立つぞ。」

 

「だからナメナメしてたのはドロシアの方じゃん。」

 

「その話いつまでするつもりだお前!なんでお前そんなに私の事イラつかせるの上手いんだよ!マジでキモイぞお前!」

 

「んー、何でだろ?死んだ時にイカれたのか、それとも洞窟をほぼ飲まず食わずで数日さまよった時にイカれたのか、それとも自覚無かっただけで前世からこんな調子だったのか。ドロシアはどれだと思う?」

 

「知らねぇよ!」

 

ドロシアと仲を深めるべく収納ボックスから出したはいいけど、さっきからずっとこんな調子だ。

やっぱファーストコンタクトを壊滅的に失敗したのが良くなかったんだろうなぁ。

正直悪人相手とはいえ最低な事してたとは思う。

 

「でも私正義のヒーローじゃないんだよねぇ。やりたいようにやってるだけ。」

 

「やりたいようにやってるって、お前私みたいな幼子の内臓潰して泣かせるのが好きなのか!?マジでお前と一緒の空間にいたくないんだけど!」

 

「いや、早とちりで人殺そうとするモンスターに言われたくない……てかまた喧嘩してるし。」

 

前途多難って感じだなぁ。

コンちゃんも『主従関係にある以上はしっかりと信頼を築くべきだ』って言ってたもんなぁ。

 

「えーと…お腹空いてない?ドロシアは何か好きな食べ物ってある?」

 

「何食わせるつもりだお前!」

 

「味の好み聞いただけじゃん。肉が食いたいとか野菜が食いたいとかさ?」

 

「ふん!肉も野菜も嫌いだ!どうせ何も食べなくたって死なないもんね!」

 

「ふーん、一緒にフルーツケーキでも食べようと思ってたんだけどなぁ。」

 

「フルーツケーキ!?そ、それは欲しい…けどお前なんかと一緒に食べたくは無いからな!」

 

「そっか、じゃあお友達と一緒に食べる?」

 

「やだ!アイツだけは絶対やだ!あれの何処が可愛いんだよマジで!カニみたいな足に人間みたいな目がいっぱい着いてて、しかも獲物を見つけると奇声あげながら襲いかかるんだぞ!なんで私があんなのと同居しなきゃいけないんだよ!」

 

「へーッ!とかオゥアャッ!とか鳴いて面白いのに。私なんか懐かれてほっぺスリスリされたりするよ?」

 

「気持ち悪いこと言うなよ!!」

 

会話は続くが一向に仲良くなれない。

 

「うーん…昔はこんなにコミュ力終わってなかったんだけどなぁ。もしかして異世界の環境が私の精神に悪影響を与えてるのかな?」

 

『可能性は無くはないぞ?お主の記憶を探った妾としても、明らかに言動がかつてのお主とは別人の様じゃ。環境の変化は人の精神に影響を及ぼす物じゃ。良くも悪くもな。』

 

「思えばこれまでの旅、戦いばかりで精神がおかしくなってるのかもしれない。今の私に必要なのはゆったりと暮らせる環境なのかもしれない。」

 

『確か家を作れるスキルがスキルショップにあったじゃろ?この前の報酬ポイントでそのスキルを購入してどこかに定住してみるのはどうじゃ?』

 

「イイネ!」

 

「ねぇ勝手に話進めないでくれないかな?私は賛成してないんだけど。」

 

「スキル発動:テイム生物収納。」

 

「はっ!?ちょ、やめろ!私をあいつと一緒の場所に連れてくな!やめろ!やめろ!やめ」

 

ちゅぷん…

 

『お主…ホントに休んだ方が良いかもしれぬのぉ…。かくなる上は…妾の封印も半分ほど解けておる…少しの間お主に代わってこの体を動かす事も可能じゃ。』

 

「マ?そんな事できんの?」

 

『試してみるか?』

 

「え、今?」

 

 

フワァ……

 

 

『え?何だこの浮遊感は。』

 

「ふむ、上手くいったようじゃの。どれ、さっそく散歩でもして……っととと!なんじゃ、まさか妾ともあろう者が歩き方を忘れたのか?いや違う、尾じゃ!やはり尾が無くては調子が狂う。ぬぬぬぬ……ぬん!」

 

 

パンッ!

 

 

『うわぁ……女児向けアニメの変身シーンかなって感じで生えてきたんだけど……もしかして私の影響?』

 

「ついでに耳も出すとしよう。あの耳がないと聞こえが悪くて不安じゃ。」

 

『おお、耳と尻尾が揃うと我ながら可愛いな。ビューティフルガールだね。』

 

「それと、今この体の主導権は妾にある。という事はスキルも妾が自由に使えるということじゃ。実はスキルショップの中に使いたかったスキルがあるのじゃ。ポイントを使うが構わんかの?」

 

『あー全然いいよ。この前一万ポイント入ったし、無くなったらまた集めりゃいいさ。』

 

「お主のそういう所結構好きじゃぞ。さてと、どんな感じで発動するのかのぉ……おぉ!この中から選ぶのじゃな。では……」

 

 

ポイント販売スキルから

 

ワープポイント   5000ポイント

アイテムクラフト  4000ポイント

どこでも建築    6000ポイント

 

を購入しました

※ポイント残高が1000ポイントを下回りました

 

 

『好きに使いなさいとは言ったけど……残り600ポイントって……好きに使えって言ったけども………』

 

「まぁ良いではないか。それより、シグマを呼んでくるのじゃ。山へ向かうぞ。」

 

『自分でやれば?』

 

「んぇ?あぁ、そういえば今の妾は自由に動けるんじゃった。動けるって良いのぉ。」

 

しかし、妾が自由に動けるのは精々3日程度じゃろう。

その3日の間にさっさと目的の物を作らねばのぉ。

ついでにユリカも3日間眠ることができるというわけじゃ。

 

『優しいじゃんうぃ〜。』

 

そういえば心の声も聞こえるんじゃったな…こりゃ心が休まらんわけじゃ。

 

 

 

緑豊かな山

 

 

 

「それで、こんな森のど真ん中で何をするんですか?こんなところに来ても木しかありませんけど?」

 

「木があれば良い。むしろ木が大量に欲しいぐらいじゃな。今からここに妾を祀る社を建てるぞ。」

 

『え?コンちゃんを祀る社?それならアイテムボックスに入ってるじゃん。』

 

「戯け!妾があのちっぽけな社に何百年封印されていたと思っておるのじゃ!あれより何倍も大きな社を作るのじゃ。それこそ、妾とお主が二人で暮らせるほど大きな社をな。」

 

『それってつまり…私とコンちゃんのイチャラブ同棲生活が始まる……ってこと!?』

 

「違うわ!よく聞け!コホン…今から妾はお主の身に宿った神獣じゃ。そしてお主は神獣をその身に宿した現人神じゃ。この社を神獣を祀る社とし、お主はその社を管理する巫女となるのじゃ。」

 

『え〜?それって嘘じゃん。神を信じる人達を騙すのはダメでしょ。』

 

「嘘だと思うか?それならそれで構わぬが、こう見えて妾もかつては人々に神と信じられ崇められたのじゃぞ?」

 

『待ってその話初耳なんだけど!?人間たちに封印されたんじゃなかったの!?』

 

「そうじゃ。妾も記憶が曖昧じゃが、あの時の妾は村の者たちに神と崇められ良い気になっておった。じゃが妾を魔物と知った余所者が、その村の住人達を邪教徒と呼び、魔物である妾を封印したのじゃ。」

 

『自業自得とはいえちょっと可哀想だな。まぁそれはそれとして、何でわざわざそんな事を?』

 

「目的はいくつかある。まず一つは、魔物は徳を積み信仰を集めれば本当に神へと昇華する。つまり妾が真に神となる事が一つ目の目的じゃ。次に収益じゃ。妾の守りの呪文を込めた札を売り、その収益でお主はスキルを買い、そのスキルを駆使して更に徳を積むのじゃ。」

 

『なるほど…つまり人助けでお金稼ぎって事?』

 

「結果的にはそういう事になるじゃろうな。じゃが最優先目標は安住の地を築く事じゃ。いつまでも旅人ではお主の心身が休まらん。何より、いつまでもそんな調子では配下のドロシアが可哀想じゃ。」

 

『そんなもんかねぇ?』

 

「あの、さっきから私が蚊帳の外なのですが?流石の私も建築なんてできませんよ?私は何をすれば良いんです?」

 

「うむ、お主は木を切るだけで構わんぞ。まぁ木を切るのに剣を使うのは剣士としてあまり良くないじゃろう。少し待っておれ。」

 

 

スパッ!

 

 

「さて、確か鉄は残ってたはずじゃ。これと今切った木を材料に…作成!」

 

切断された木とアイアンゴーレムの残骸が宙を舞い、光り輝きながら融合した。

光が収まり、そこには鉄製の簡単な斧が完成していた。

 

「ほれ、お主の剣を刃こぼれさせては勿体ないからの。いや、木を切ったくらいで刃こぼれするほどひ弱な剣ではないであろうが、まぁとにかくこれを使うがよい。」

 

「お気遣いありがとうございます!それでは早速…でぇぇぇやぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ベキッ!

 

 

「なぁっ……。」

 

『あっちゃ〜。』

 

木と鉄で作られた斧ではシグマの怪力に耐えきれず、持ち手がへし折れ刃が潰れてしまった。

 

「おっと、木製の斧では脆すぎたか。と言うより、斧の扱いを知らないが故に力任せに振った結果…と言ったところかのぅ。」

 

「め、面目ないです…。」

 

「良い良い、分解すれば素材として再利用できる。それに、剣以外の武器の扱いを習う切っ掛けになったのでは無いか?その剣は確かに強いが、戦場において常にその剣を使えるわけでもあるまい。臨機応変に使い分けるためにも最低限の扱いを学ぶのは悪くない発想であろう?」

 

「な、なるほど!勉強になります!これでまた一歩前進…フヒヒ…。」

 

『いい事言ってるような、余計な事教えちゃったような。ま、仲間が強くなる分にはいいか。』

 

「こほん、気を取り直してまずは木を切る所からじゃ。妾が先程購入したスキルがあれば、素材さえ揃えば簡単に建物を用意できる。完成図はユリカの記憶の中に調度良い物を見つけたからのぉ。結構自身あるぞ?」

 

『はぁ、木を切ってる間私はやることも無しかぁ。退屈しそうだなぁ。』

 

「そうでも無いぞ?妾と意識を交換している間は妾が起こすまで眠っていられるはずじゃ。睡眠は心を癒すためにも必要な事じゃからの。後のことは妾達に任せてしばらく眠れ。」

 

『あ、そう?そういう事ならお言葉に甘えさせてもらおうかな。ふあぁぁぁぁぁ……んん……』

 

 

 

そうして眠りについた時、何か頭の中に映像が流れ込んできた。

 

これは、私に憑依したコンちゃん?

いや、確かに耳や尻尾は似てはいるけど顔とか身長とか全然違う。

 

場所は…ちょとボロい小屋だ。

布団がしいてあるし、たぶんここがこの人の家だろうな。

 

それで、目線からして子供の視点だよね。

親子の思い出って感じ?

 

狐耳の生えた女性とその子供……そういえばコンちゃんは私の記憶を転生前も含めて見れるんだっけ?

てことはこれはコンちゃんの記憶?

 

でも……建物の作りが明らかにこの世界の物じゃないよね。

いや、断言はできないけど、でもこの世界では見たことも無い建物だ。

もしかして、大昔の建物だから作りが違うのか?

 

分からない。

これはコンちゃんの記憶って事で間違いないのか。

私はなんで無意識にこの記憶を見始めたのか。

すべては完全に謎だ。

 

ん?

何かが見えたような…うぅん…でも視界がどんどん霞んでいく…。

 

 

 

 

 

「んん〜?あれ、どこここ?」

 

『やっと目覚めおったか。どうじゃ?記憶障害など起こしておらぬか?』

 

「その声は…コンちゃんか…。ここどこ?」

 

『フッフッフッ……何を隠そう、お主が眠っている間に妾達が築き上げた社じゃ!時間が余ったので周辺にもいくつか建物を用意したぞ!』

 

「……ボロじゃないんだね。」

 

『何を言うか!新築じゃぞ!?』

 

「いやぁ、何だか初めて見る気がしなくってさ。何処かで見たような気がするんだ。」

 

『そりゃあそうじゃろう。何せ妾がお主の記憶を元に築いたのじゃからな!"びでおげーむ"とやらに出てきた社を参考にしたぞ。』

 

「あーあのシューティングゲームね。通りで見覚えがあるわけだ。」

 

『それ、お主が眠っておる間に巫女服も用意しておいたぞ。お主の体を借りていたから採寸は楽に済んだわ。何なら今も来ておるしのぉ。』

 

「え?ええぇぇぇぇぇぇ!?ちょ、ハズいんだけど!鏡無いの!?」

 

「ありますよ!そこに姿見を用意しておきました!」

 

「ゲ、シグマもいたのかい!えっと私の姿は……ちょ!誰この美少女!?」

 

『フフッ、驚け驚け。せっかくの美人顔じゃからの。シグマに頼んで少しばかりおめかししてもらったのじゃ。少しば色っぽくなったじゃろ?』

 

「髪まで結んじゃって気合い入ってんなぁ。私こんなの自力で維持できないよ?」

 

『良い良い。お主はすっぴんでも十分美人じゃ。化粧など目上の前や祝いの場ですれば十分じゃ。あとは、男をおとす時もじゃな。』

 

「はぁ!?冗談はよしてくれよ!そんな事絶対有り得ないからね!?」

 

「あ!おはようございますコンさま……てまさかお前ユリカか!?」

 

「おお、その声はドロシアちゃん…と黒いの。」

 

「うぅ…よりにもよって一番会いたくないやつが起きてたし…面倒くさ…。」

 

『これこれ、お主の本来の主は妾では無くユリカじゃ。主の目覚めには挨拶をせんか。』

 

「ちぇ、おはようございます。」

 

「うん!おはよう!ドロシアちゃんもその黒いのと仲良くなれたみたいだね。名前は決めたの?確か私が寝る前は名前も無かったよね?」

 

「あ、ええっと、モサクロって名付けたんだよね。モサモサしてて黒いからモサクロでいいかって。」

 

「へぇ〜可愛いじゃん。モサクロ、ドロシアちゃんと仲良くしてあげてね?」

 

「はい、そうします…ってなんか調子狂うな……。思ってたよりキモくないしウザくないっていうか、普通に優しいっていうか。」

 

「なんか言った?」

 

 

「あ!いや何も!失礼しました!」

 

「ドロシアちゃんも忙しないなぁ。」

 

「あっ、ちょっと待ってください!今ハンター協会からメッセージの魔法が届きました!」

 

「メッセージの魔法?」

 

『うむ、メッセージの魔法は特定の人物に魔力を駆使して手紙を送る魔法じゃ。つまりは急いで何かを知らせたい時に使われる魔法じゃな。』

 

「何かあったのかな?」

 

「えぇっとなになに?…………えっ…………えぇっ!?………………そ、そんな!それって…まずいじゃないですか!……い、急がないと!すみません急用が入ったので行きます!」

 

「ちょ、待て待て待て!せめて説明してから行って!」

 

「大変なんですよ!ドラグ王国の騎士団が管理する監獄に収監されていた死刑囚が、脱獄したんです!!」

 

「はぁ!?」




♪メインテーマ♪
そんな!
あの騎士団が管理する監獄から死刑囚が脱獄だなんて!
でも騎士団の管理体制はとても厳重で、死刑囚に限らず脱獄なんてそう簡単にはできないはず!
いったいどうやって脱獄したの!?


次回 死刑囚脱獄!騎士団に裏切り者!?


次回もみないと、おしおきしちゃうぞ♡

※次回の内容とこの次回予告は一切関係ありません。
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