東方増減記   作:例のアレ

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三途の川で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから数百年、されど数百年

 

何年経ったかは訊かないでくれ、数えてないから

 

幻想郷では色んな事があった

 

稗田阿一とその生まれ変わりの阿爾、更に生まれ変わりの阿未が亡くなったり紫に追いかけられたり

 

事あるごとに鬼に喧嘩売られたり紫に追いかけられたり

 

河童たちとキュウリと科学の関係について話し合ったり紫に追いかけられたり

 

天魔の愚痴を聞いたりキレて紫を追いかけたり

 

まぁ、概ね平和だったって事だ

 

俺の家も今では河童、鬼、烏天狗の溜り場と化している

 

お前ら、たまには他の場所でやれと言いたい、声を大にして言いたい

 

しかし、烏天狗が言うには

 

「灰刃さんは妖怪と鬼と天狗に嫌われてるじゃないですか」

 

だ、そうだ

 

確かに俺に友好的なのは、にとりと勇儀と射命丸くらいで後は嫌われている

 

だけど、唯一河童にだけは種族全体に好かれてる

 

生活水準を上げる為に色々とお願いしたのが効いてるらしい

 

人里の連中にも受け入れられている

 

女の子を助けた事が今でも伝えられている

 

いっその事、人里に引っ越そうと思った程だ

 

 

 

 

 

 

紫の頼みで幻と実態の境界を張る手伝いをしてから幻想郷にも妖怪が増えた

 

その後、しっかり紫に追いかけられたけど

 

とりあえず、これで最低限のバランスは取れるらしい

 

それなら、しばらく幻想郷はこのままで保つ訳だ

 

よろしい、それなら旅に出よう

 

幸い俺のスキマも言う事を聞くようになってきた

 

今度は外国にでも行ってみるか

 

妹紅探し?面倒臭いから今度、気が向いたらな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『旅に出ます、探さないでください』

 

「書置きはこれで良し」

 

こんな文面の書置き、実際にやるなよ

 

そんな心の片隅からの突っ込みを無視して外に出る

 

「さて、どこに行くかな」

 

この国は既に隅々まで行き尽くしたと言っても過言じゃない

 

なので、今回は外国に足を伸ばす

 

「あれ?お兄さん、どっか行くの?」

 

振り返るとにとりが立っていた

 

「にとりか。ちょっと旅にでも行こうかと思ってね」

 

「ふーん、そう言えば初めて会った時も旅から帰って来たとか言ってたっけ」

 

「ああ、そんな訳だから他の連中にも言っといてくれ」

 

「分かった、それで何時頃帰ってくるの?」

 

「気分次第だな。俺にも分からん」

 

「そうなんだ……うん、いってらっしゃい」

 

「おう、いってきます」

 

にとりに見送られながら空に飛び上がる

 

スキマを開いて中に飛び込む

 

さて、何処に繋げようかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

到着!!……此処は何処?

 

スキマから出ると何時か見た薄暗い河に出た

 

俺の曖昧なイメージを受け取ったスキマが何処に繋げれば良いか考えた結果、ここに繋げたんだろうけど・・・

 

「おや?お客さんかい?」

 

不意に後ろから声を掛けられる

 

振り向くと、鎌を持った青い着物風の服に白い・・・何だろう?エプロン?みたいな腰巻?みたいな物を着けた赤髪の女性が立っていた

 

「客?ここは何かの店か?」

 

「最近の死者は喋るのかい?時代は変わったねぇ」

 

「いや、死んでないし。って言うか、此処は何処だ?」

 

「死んでない?死んでないのに三途の川に来たのかい?」

 

「質問に質問で返すな……と、言いたい所だけど……成程、此処は三途の川か」

 

「で?生きた妖怪が三途の川に何の用だい?」

 

「いや、特に用は無い」

 

「何だ、冷やかしかい。冷やかしなら帰りな」

 

「ああ、そうさせて貰うよ」

 

踵(きびす)を返して立ち去ろうとする

 

「お待ちなさい」

 

……呼び止められるのも慣れてきたな

 

「はいはい、何ですか~?」

 

半ばうんざりしながら振り返る

 

……帽子?

 

やたらと豪華な青い帽子が浮かんでいた

 

「三途の川では帽子が喋るのか?」

 

「誰が帽子ですか!もっと下です!」

 

怒鳴る帽子の言う通りに下を見てみる

 

そこには緑髪の金色の装飾の付いた青い服を着た少女が立っていた

 

そんな様子を見た赤髪はそそくさと逃げ出していた

 

「え~と、誰?」

 

「私は四季映姫・ヤマザナドゥ、閻魔をしている者です」

 

「その閻魔が俺に何の用だ?」

 

ん?今、眉毛がピクッと動いたけど・・・何か気に障ったか?

 

「その前に、あなたの言葉使いをどうにかしなさい」

 

あ、分かった

 

この人、面倒臭いタイプの人だ

 

「はいはい、分かりましたよ」

 

こういうタイプは表面上は合わせておけば面倒が減る

 

「返事は一回で良いと子供の頃に教わりませんでしたか?」

 

「はーい」

 

合わせようとしている筈なのについつい挑発じみた事をしてしまう

 

「……良いでしょう。あなたの日頃の行いの事も含めて少し説教をしてあげましょう」

 

日頃の事?

 

この人とは初対面の筈なんだけど

 

「大体においてあなたは怠惰が過ぎます。いくら長い時間を生きてきたとしても限度と言うものがあります」

 

余計な事を考えてたら説教が始まってしまった

 

「そもそもあなたは………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間経過

 

 

 

 

 

 

 

「鬼との無意味な戦闘行為も褒められた事ではありません。それに………………」

 

「ふぁ~~~」

 

おっと、つい欠伸(あくび)が

 

「聞いているのですか!?」

 

「聞いてる聞いてる」

 

「まったく、つまりですね………………」

 

 

 

 

 

 

 

2時間経過

 

 

 

 

 

 

「同胞である筈の妖怪を喰うなんて事はもってのほかで………………」

 

「Zzz…………」

 

「起きなさい!」

 

「おっ?ああうん聞いてる聞いてる」

 

「嘘を吐かないでください!」

 

「本当だって」

 

「………………」

 

「あれ?終わり?」

 

「!……まだです!」

 

 

 

 

 

 

3時間経過

 

 

 

 

 

「…………おいおい…………やめろって…………そんなに入らないから…………」

 

「起きなさい!!!」

 

「はっ!何か良い夢を見ていた気がする」

 

内容は忘れたけど

 

「はぁ、そういえばあなたは無数の生物の集合体と言って良い存在でしたね。私の能力が及ばない訳です」

 

何で知ってるんだろう?

 

まぁ、良いか

 

「あんたの能力って?」

 

「誰があんたですか!名前で呼びなさい!」

 

気難しい人だなぁ

 

「で?映姫の能力は?」

 

「敬称くらいつけなさい。白黒はっきりつける程度の能力です」

 

「白黒はっきり、ねぇ」

 

そりゃ、俺のは効かないさ

 

俺の中には少なくても鬼が1匹と紫が少々、アイツとアイツが今まで喰ってきたものが入ってる

 

ある意味、曖昧と言う言葉が服着て歩いてる様なものだからな

 

簡単には白黒つけられない

 

「別に興味無いけどね。それじゃ、俺は飽きたから行かせてもらうわ」

 

「……貴方には何を言っても無駄のようですね。良いでしょう、しかし、その怠惰な所は直さなければいけませんよ。さもなければ地獄行きは免れません」

 

「ご忠告、感謝しておくよ。それじゃ」

 

スキマを開いて中に入る

 

さて、今度こそ明確にイメージしなければな

 

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