■■市に窓により推定1級相当の呪霊が確認され、補助監督による調査中突如周辺の呪霊が一斉に祓われる。
この範囲は■■市全域に及んでおり、地域に確認されていた3級、4級はおろか調査中だった推定1級の呪霊及び蝿頭に至るまで全ての呪霊が消失。
また、窓や補助監督などのある程度の呪力を持つ人間は強すぎる呪力に当てられてか体調不良を起こした者もいる。
同日、連絡を受けた呪術師複数人により原因の捜索が行われるが、恐らく呪霊が祓われたであろう場所に残っている残穢は市全域に存在し、また蝿頭までもが祓われているためそこかしこに残穢が残されており捜索は難航。
2日後に術師と思われる少女を発見する。
発見した少女は「節国 有栖」、15歳。
施設育ちであり両親及び血筋は不明、別途調査を依頼。
日本人とは思えない金髪金眼、身長も120cmほどであり、何もかもが異質である。
本人によると10歳になる前に既に身長が止まっており、また髪の毛なども伸びない体質であるとのこと。
恐らく天与呪縛によって肉体に関する何らかの縛りが働いており、その代わりに術式の範囲が広がっているものと思われる。
本人は術式を行使したのは今回の事が初めてであり、呪霊や術式、呪術師などの知識は皆無である。
また、見た目では分からないが年齢は15歳であり、年齢的な問題もないため来年度の東京都立呪術高等専門学校への進学を決定。
施設の保護者等への説明も完了済。
進学までの期間は定期的に窓や補助監督が様子を見て、最低限の知識を教えることになっている。
追記
節国有栖と当時担当の補助監督が同行中、呪詛師に襲撃される。
恐らく節国有栖の力を狙った誘拐、もしくは広範囲術式による呪霊の討伐による不利益を案じた殺害といった所だと思われるが理由は不明。
補助監督が逃げるように指示したところ、節国有栖は補助監督に「敵か」「殺しても問題ないか」等を確認。
肯定すると節国有栖が術式を使用、相手呪詛師を殺害する。
この術式は前回広範囲の呪霊を祓ったものと同じである事が確認される。
この時点では正式な呪術師ではないが、相手が呪詛師であること、補助監督に確認を求めた事を考え問題は無しとする。
あまりにも広範囲な事から肉体の天与呪縛による強化だけでは説明出来ないとされ、呪霊以外の一切に影響を与えない、等の縛りがかかっているという認識であったが、今回の事で否定された。
また、呪詛師の死体を解剖した所外傷もなく、呪力や術式による傷もなく、ショック死等とも違う、呪殺に近いものだと発覚。
人間に対する呪殺を広範囲で使用出来る可能性がある。
呪霊、人間問わない凶悪な術式ではあるが、1度目の術式使用時は呪霊以外の一切の被害を確認していないこと、2度目の使用では呪詛師1人だけを対象にした術式使用であることからコントロールは出来ているものと認識。
本格的に呪術師として活動するのは呪術高専進学後であるが、術式の強さを考慮し節国有栖の等級を特級に認定。
また高専所属の教師は節国有栖が呪詛師にならないように充分注意し育てること。
「ふう、これが4人目の新入生の情報か。肉体に関する天与呪縛、広範囲に対する1級すら祓う即死術式、そして入学前に特級認定」
事務机で資料を読む男が呟く。
元よりかなり厳つい顔に更に眉を寄せ眉間に皺を作っているが、その声色はその表情に反して柔らかい。
それもそのはず、今彼が読んでいる資料は呪霊や呪詛師の情報ではなく、自分が担当する生徒のもので、そして導くべき少女のものなのだから。
「五条家の次期当主にして数百年ぶりの六眼と無下限呪術の抱き合わせ、呪霊を使役することの出来る呪霊操術の使い手、他者に使用出来る反転術式の使い手、そして詳細は不明だが特級術師の4人か…。とんでもない世代だな…」
自分が担当する生徒である彼ら彼女らに思いを馳せる。
先程読んでいた報告書の少女を含む4人。それぞれが相当な能力であり、そんな彼らを自分が担当するのかと思い少しため息をつく。
非術師家系の3人はまだ分からないが、五条悟に関しては色んな意味で有名だ。
彼の実力に比例したような傲慢といえる性格は他の3人にどう影響を与えるかわからない。
特に節国有栖に関してはその術式から、呪詛師になった場合の人的被害が恐ろしいことになる可能性が高いため上から色々と言われているのだから。
「まあ今うだうだと考えたところで意味は無いか。今出来ることと言ったら準備位のものだ」
資料を置き立ち上がる。
なんにせよ、自分がやる事は変わらないのだから。
五条悟。夏油傑。家入硝子。節国有栖。
呪術師という地獄のような環境であれど、彼らのような若人の青春が少しでも良いものになる事を願って。
節国 有栖
名前はそのまま不思議の国のアリスから。
天与呪縛によりアリスになっている。
そのためアリスに値するくらいまで成長した後は老化などもしない、不死ではないが不老ではある。
また髪の毛を切ったりしてもいつの間にか元の長さに戻る。
術式は表出術式、効果は自身の内側に存在するものを外に出す。
もしアリスでなければ石流龍のように呪力を放出したりする程度の事しか出来ない。或いはペルソナ能力等を持っていれば別かもしれないが…。
有栖は自分の中にある【スキル】を外に出す為に使用する。
報告書で使用したとされる呪術はあくまでスキルである『しんでくれる?』であり、表出術式はそれを外に出しただけに過ぎない。
実は自分の肉体のみに掛けるバフなどは術式関係なく直接使用可能であったりする。
人間として生まれ育っているが、アリスの姿になり数年以上経っている今、その存在は人間というよりも魔人に近い。
そのため身体能力等は人外のソレが、特に激しい運動をするタイプでは無いため余り周りには露見していない。
その小さな体から繰り出される攻撃力の高さや防御力の高さ等は目を疑うであろうもの。
小さい頃から呪霊は見えていて不気味だとは思っていたが、とある襲われた時に呪怨反射により勝手に死んで行った為それ以降は特に怖くも無く無視していた。
この呪怨反射により、芻霊呪法などの呪術呪術したものや呪力砲等は反射する。簡単に言うと現実でやっちゃいけないチート。
アリスが本来持つスキルであれば無条件で使用、付け替え可能。但し枠は8。
本来アリス自身が持っていないスキルであっても、八艘飛び等の専用スキル以外はある条件で付け替え可能である。
そのため物理無効や物理吸収を常に付ける事になる、やっちゃいけないタイプのチートその2である。
まあこの世界には既に五条悟というチートが素で存在するので問題なし!
今回『しんでくれる?』を使ったのは、友人グループが心霊スポットに行こうとしていた為。心霊スポットにいた1級呪霊を祓うついでに、周りにいる呪霊も纏めて祓ったのが今回の真相である。
因みに呪術師による調査によって立ち入り禁止になったため、結局その友人グループは行かなかった。
『しんでくれる?』が超広範囲で使えているのはアリスの特性『はやくしんでよ』による即死スキルSP消費0のせい。
毎回中身が変わる迷宮や主が支配する空間ではないので、広げるだけ広げる事が出来る。
理論上は1回で地球上全てに即死を与える事も可能なチートその3。
この世界には呪怨無効以上を持つ存在なんていないので終わりである。
1話目の設定にしては長い気がするけど元々が妄想を書き出した物なので反省はしていない。というよりもっと色々考えてるけど流石に止めた。
あらすじにも書いた通りガチの初投稿なので優しい目でみてやってください。