あの結婚騒動からしばらく経ったが変化といえばディオニュソスが母親を冥界から連れてオリュンポスにやってきて神々になったことくらい、先日は何でか教団の皆が挨拶に来た。
「こんにちはメタ、同じゼウスの子なのだし仲良くしようじゃないか!」
「心を解き放て!」
静かに釣りしてたところにマイナスたちやバッケーたちが来て熱狂するもんだから魚が逃げる・・・
「釣りの邪魔をしたことは謝ろうじゃないか。だがこのワインを飲めばそんな呑気な心は解き放たれよう。」
あぁ、これが教団が広めてる・・・
俺は試しに飲んでみる。
「・・・ふぅ。葡萄の風味があって凄い美味しいね。」
「ほう・・・貴方は狂乱に飲まれず、さらには心もすでに解放している状態か。とても強い理性をお持ちのようだ。」
「?まぁ、同じ神なんだしよろしくね。」
「あぁ。」
何でか気に入られてワインが送られてくるようになった・・・
まぁそんなことがありながら今日はペルセポネの護衛となったのだが・・・
「なにその子?連れて回ってるみたいだけど・・・」
「アドニスって言うの!美しいでしょ!私子供いないから嬉しくて!」
何でもアフロディテ様が籠の中に入れてペルセポネに押し付けたらしい。
「ハデス様と結婚したのに早速浮気?」
「だから息子みたいなものって言ってるでしょ!?けど私が冥界に行ってる間にアフロディテに取り返されないか心配なのよね・・・」
いやそんな偶然に出会わないだろうしこの前だってアレス様がエオス様と浮気して怒ってたんだし・・・まぁヘパイストス様と浮気してるけどありえないでしょ・・・多分十中八九。
「なんか言葉がどんどんあやふやになってない!?」
そうしてしばらくしてペルセポネは冥界に行ったわけだけど・・・
「大変だメタ!アドニスをめぐって二人が大げんかに!」
ヘルメスの報告で速攻でフラグが回収されたことがわかりました・・・
ゼウスは一年を三等分してペルセポネと暮らす、アフロディテ様と暮らす、自由に暮らすに分けたみたいだけど・・・
「メタ様!こんなに大きなシカが撮れたよ!」
「おぉ~凄いなー・・・」(棒読み)
何でか自由に過ごせる日は何でか俺のところに来るんだよな・・・
「何で俺にいちいち獲物見せに来るの?」
「デカい獲物見せたらメタ様も狩りの面白さに目覚めるかなと思ってさ!」
なんじゃそりゃ・・・俺は狩りはやらないんだよ・・・
「それにメタ様は俺を子供扱いしないからさ。二人とももう大人なのに子供扱いするからさ。今度もっと大きな獲物仕留めてびっくりさせるんだ!」
そりゃ結構なことで・・・
ー数日後ー
カドニス一行は大きな獲物を求めて草原を歩いていた・・・
「よーし!あの猪だ!」
しかしそれと同時・・・
「アフロディテめ・・・人の浮気はあんなに怒っておいて面白くない・・・アドニスめこらしめてやる。」
アレスが理不尽な怒りでアドニスを懲らしめようとしていた・・・
「あの猪にするか。」
アレスは戦の神の力で猪を興奮させアドニスに突進させた。
「がるるる!」
「くらえ!」
アドニスは弓矢で仕留めようとするが・・・
かん!
「は、弾かれた!」
そうしてドンドン突っ込んでくる猪を見てカドニスは死を覚悟した・・・
(そんな・・・俺死ぬのか・・・いつも子供扱いしないメタ様に凄いって言って欲しかっただけなのに・・・)
そう、アドニスはメタのことを慕っていた。ぶっきらぼうだがペルセポネを守っているその義理堅さや話しで聞いたヘパイストスのことをアフロディテやアテナに謝ったその優しさにアドニスは憧れを抱いてたのだ・・・
(せめてメタ様が雄々しく狩りをしてるところを見てみたかった・・・)
そうして目を閉じた瞬間・・・
どしんっ!
何かがぶつかる音が聞こえたが衝撃波アドニスを貫かった・・・何故なら。
「大丈夫か?アドニス、凄いな。アレスの力で興奮してた猪に立ち向かうなんて。」
「メタ様!」
自分の慕っていたヒーローが現れたのだから。
「気を付けてください、その毛皮は弓矢を弾いちゃうんだ!」
アドニスはメタに注意するが・・・
「アドニス、俺が狩りをしない理由を教えてやる。弓矢を貸してみな。」
ぐぐぐぐ・・・
メタはその弓矢を引っ張ると次の瞬間にはもう弦を話していた。
シュンっ!グザッ!!
「ぎゃぁああるうる!!?」
どざっ!
光の速度で通過した矢は一発で猪を木に縫い留め絶命させた・・・
そして・・・
バキャ!
「弓矢が壊れた・・・」
「そういうこと、俺が本気で弓矢引くとヘパイストス様の作った者でもないとぶっ壊れるんだよね。ギガス倒した剣だって神々の武器だったからどうにかなったけど人間の作ったものじゃこうなるんだ。だから俺はヘパイストス様の作った釣り竿でのんびりやってるってわけ。」
「そうなんですね・・・」
「じゃ、俺はアレスに注意してくるから今日はもう帰りな。」
「はい・・・」
そうしてメタはアレスの元に飛んでいった・・・
「凄いな・・・メタ様にもっと近づくにはどうすれば・・・」
「それならいい方法がありますよ!」
「うわっ!?君はダプネ?」
そうご存じメタのストーカーダプネである・・・
「貴方だけの花を送れば彼もイチコロよ!試しに血を大地に撒いてみて!」
「わかった!それ!」
そうして生まれた花がアドニスとなり・・・
「送られてくる花が増えた・・・」
メタの住処の花屋度を上げる要因となるのだった・・・