ノヴァになった   作:影後

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楽園を作ろう

ノヴァside

ティータを救った翌日、私は自分の血の実験を行っていた。

枯木に与えれば緑豊かな元の姿となり、桜を与えれば季節外れの花を咲かせる。

正直言おう、ノヴァを越えていないか?

いや、本来の特異点は終末捕食を引き起こし、地球をやり直させる物だ。

つまり、俺は今の世界を復活させるというアンチテーゼの中で生まれたのかもしれない。

アラガミと人が殺し合う世界である種の、人間の進化を行わせるのが俺なのか?

判らない、だが俺自身は『神』である。

 

「まったく、良いもんだな」

 

アニメでリンドウが作っていたダムの村。

私はそこに簡単な祝福を与えた。

土壌は蘇り、果物は身を付ける。

 

「神様、今日もいらしたのですね」

 

「あぁ、覚悟が有るものはいるか?」

 

それはゴッドイーターであり、ゴッドイーターでない。俺という存在のオラクル細胞を直接、接種することで人間から新人類と進化する祝福。

 

「ティータさんでしたか、何時か会ってみたいものです。神様の巫女に」

 

「会える、彼女は私の祝福を受けてからアラガミの討伐に熱心でね。もしかすると、来るかもしれんな」

 

「私達も、強くなりたいです」

 

長と話していると、10歳程の子供達が居る。

指や片目、身体を失いながら《生きたい》という強い意志がある。

 

「呑むといい、君たちは守護者となるに相応しい」

 

私は自分の血を呑ませた。

苦しみながら、でも確実に肉体が変化していく。

喪った身体を再生させ、そしてより強くなっていく。

 

「善の心を忘れるな、他人を蹴落とし、殺すために力を使うのであれば!私自身が裁定を下す」

 

「神様、ありがとうございます」

 

戦い方を教えるのは大人達の務めだ。

私は羽撃き、空へ消える。

 

「はぁ……美味そうなアラガミは……と」

 

正直、小型程度でも良いがそれこそ中、大型が上手くて良い。

 

「何か……サリエルか」

 

飛行しているとザイゴートを率いるサリエルがいる。丁度いい。

私は、神機を作り出しすれ違いざまに殺す。

そして、そのままサリエルの死体のみ地面に落とす。

 

「ふぅ……いただきます」

 

「イタダキ…マス?」

 

「………お前が来るのか、妹」

 

「イモウト?」

 

「あぁ、妹だ。サリエルはくれてやる。食え」

 

「クウ!」

 

私の妹はサリエルをまるで御馳走の様に食べ始める。いささかがっつき過ぎではないか?

 

「ゴハン…タベヨ?」

 

「まぁ……」

 

サリエルのスカートを剥ぎ、口に入れていく。

美味い、肉もと一口食べる、やはりだ。

味覚はアラガミになっているんだろう、なんでも食べられる気がする。

 

「なぁ…オマエ……ダレダ?」

 

「……お前のお兄ちゃんだ」

 

「オ兄チャン?」

 

「家族だ、だが…まぁ、良いさ。じゃあな」

 

「じゃぁな〜!」

 

何故か流暢に喋っていた様な気もするし、成長が異様に早い気がする。

いや、仕方ないのだろうか?

自身も一晩で成長というか進化した身だ。

しかし……

 

「………まったく、あの娘は」

 

私は新人類を増やすために、生きるのだ。

アラガミと人間の共存、今の食物連鎖という括りに人間を入れるために。

 

ティータside

私は上等兵から突撃兵少尉へと階級が上がり、いえ…急上昇し第4部隊の指揮官を与えられました。

 

「でも、名ばかりの指揮権。メンバーは新人が一人ですか」

 

既に着慣れた漆黒のスカプラリオ(シスター服)コンソールから雨宮教官からのメールで女性の新型が来るはずなのですが、一向に。

 

「あの…第4部隊のティータ隊長ですか?」

 

「えぇ、貴女は……新兵、空木イロハ」

 

極東支部二人目の新型。

私の神機は再生され、3番目の新型となる予定ですが、当分は神様から受け取ったあの力を封印しなければ行けないのは苦しい事です。

しかし、私にとってこの子(神機)は仲間達との絆、神様もお許しになるでしょう。

 

「イロハ、貴女は神様を信じますか?」

 

「え?」

 

「おい、新兵に何いってんだ」

 

「リンドウさんでしたか、いえ…確認しただけです。神様を信じるのなら、かの方と同じでありながら暴れまわるアラガミ達を」

 

「……私は、神に、男神に救われました。だから、信じます」

 

「おいおいおい……」

 

「リンドウさん、私と新兵はこれから実習を行います」

 

「待て、新兵には」

 

「オウガテイル如きに殺される弱者は必要ないので」

 

私の言葉にビクリと怯えるイロハ、しかし関係ありませんよ。

私には判ります、貴女は『神様』に救われた。

私と同じだと、感じるのです。

貴女の中に、私と同じオラクル細胞が存在するのだと。

 

「とういう訳で贖罪の街に来たわけですが、聞かせなさい。通信は切ってあります」

 

「あの子は……私がオウガテイルに殺されると思った時、私を助けて、弟と会わせてくれました。それだけでなく、極東支部にまで」

 

「なら、理解できますね?あの方はアラガミでありながら、人類の味方であり、『真の神』つまり、ソレを貶すアラガミを殺すことが私達の使命」

 

「でも…」

 

「何も私のように神様に全てを捧げろとは言いません。人として愛し、子をなし、満足して死になさい。しかし、私達の力は他の方にはない。私達は強い、他のゴッドイーターよりも」

 

「……はい」

 

「理解なさい、私達は選ばれた者。神様は何時か私達と同じ存在を多く作る。あの方は、人類を愛していらっしゃるのだから」

 

「……隊長は『彼』を」

 

「彼……そうね、貴女はそう呼ぶのね。安心して、不敬等とは言わないわ。私は、神様を愛している。あの方にこの身を捧げろと言われれば望んで捧げます。これが私の愛、そして神様への信仰心……さて、話は終わりです。イロハ新兵、これよりオウガテイル討伐作戦を行います」

 

「はい、隊長」

 

私はショートブレードを使い、オウガテイルを裂き、即座に捕食する。

イロハは剣撃よりも銃撃が得意なようで、銃形態のスナイパーで的確に撃ち抜き、捕食している。

驚いたのは、イロハの神機の近接形態がヴァリアントサイズだったことです。

ポール型は神機の適合率が高くなければ使えない、余程高かったのでしょうね。

 

「きゃぁ!」

 

「シールドを使いなさい!」

 

オウガテイルに私の神機を投げ、仕留める。

そして、神様から受け取った力を近い神機を生み出し、銃形態で攻撃を行う。

 

「アサルトタイプ、やはり使いやすいですね」

 

「あの……それは」

 

「神様に貰った力です、貴女は使えないので?」

 

「はい、私は……回復能力が凄い程度で」

 

「血は飲まなかったのですか?」

 

「いえ…傷口に血を貰っただけなので」

 

「摂取量の違いですか……フフッ」

 

でも…同じ、同胞だ。

仲良くしましょうね、イロハ。

 

 

 

とある新型side

 

「あの……レンカ?」

 

「あぁ……どうしたんだ?」

 

「ユウも分かるよなぁ…レンカ、この任務始まってから暗そうだもん」

 

僕は神薙ユウ、フェンリル極東支部第一部隊所属の新型ゴッドイーターだ。

隊長のリンドウさんと、因子投与同期で同じ新型ゴッドイーターの空木レンカと、旧世代型ゴッドイーターのコウタとオウガテイルの討伐任務に来ているんだけど、レンカの空気が重いんだ。

 

「……殺してやる、オウガテイル」

 

「あ~新人、俺から命令は3つだ。

死ぬな、死にそうになったら逃げろ、

そんで隠れろ、

運が良ければ不意を突いてぶっ殺せ

あ……これじゃ4つか

とりあえず死ぬな、それさえ守れば後は万事どうにでもなる」

 

「理解してますよ、伊達に…ゴッドイーターしてないんで」

 

「ユウ、お前そう言えばロシア支部で」

 

「左腕、ヴァジュラに食われましたけどね」

 

僕は12歳からゴッドイーターとしてアラガミを殺してきた。日本人なのに親がフェンリルの技術者だからロシアに移って、妹みたいな存在もできた。でも、あの黒いヴァジュラ種に両親とその子の両親が殺された。

 

「なぁ、お前は」

 

「リンドウ隊長、僕は大丈夫ですから新人達を」

 

「おい、不味い!」

 

「だから……俺の前で、誰かを殺させるな」

 

 

リンドウside

おかしい、確かに第一世代として活躍したらしいが、これは……

 

「ヴァジュラ……お前等のせいで………」

 

「あ〜〜ユウ、さっさとコア喰っちまえ」

 

「すいません」

 

はぁ…オウガテイルとヴァジュラね、嘘だろ。

頼むから死に急ぎだけはするんじゃねえぞ。

 

 

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