顔だけは良い妹が何故かバーチャルアイドルをやっているらしい 作:hikari kawa
時刻は十六時過ぎ。羽田空港に着陸した。
今はまだ青い空も電車を乗り継ぎ家に帰る頃には暗くなるだろう。
館内アナウンスを邪魔するようにガラガラと聞こえてくるキャリーケースの音、これから地元に帰る様子の家族。空の便の予定が表示されるモニター近くに設置されたベンチにはノートパソコンを膝に置くサラリーマンの姿がある。
僕は空港が好きなのだろう。
ピンポンパンポーン、とアナウンスの音を呟きつつ周囲を眺める。
空港はオカルトな現象よりもよほど非日常感がある。飛行機も良い。凄い力で飛び立ってあっという間に見知らぬ場所に連れて行ってくれる。事故も滅多に起きない。僕は将来飛行機になりたいです。進路希望調査票にはこう記しておこう。
カタカタとノートパソコンにメッセージを打ち込むサラリーマンの斜め前の席に座り、滑走路を移動する旅客機を眺めていると、ふと映画館から出た後の余韻を思い出した。映画を一本見終わった後に時計を確認して、せっかくならもう一本見ていこうかなと思う時がある。楽しい体験への名残惜しさがそうさせるのかもしれない。
つまり。
このままどこか他の場所へ行こうかなという事である。
スマートフォンで安いチケットを探せば五千円以下で飛べる場所があった。飛び立つだけなら高校生でもどうにかなる価格だ。
着陸した後の足さえあれば、どこにだって行けそうだ。柚乃さんにバイクの免許の取り方でも教えて貰うとして──。
ざっと費用の総額を計算してみると、やや気分が盛り下がる。ここ最近はあれこれ散財していたので流石に現実味が無い額だ。アルバイトを増やすにしてもそろそろ本格的に受験勉強を始めた方が良さそうな時期だし……。
それに、そんなにプラプラしていたら怒りそうなのが数人思い浮かぶ。ひとまず高校生のうちは大人しくする他無さそうだ。
夢みたいな妄想が現実に着陸したところで、諦めて自宅に帰る決意を固めると……。
『茉』と登録された、僕にとっての不自由の象徴から着信があった。この文字を見ると東京に帰って来た実感が湧いてくる。
「はい、なんでしょうか」
『大人しく出るなんて珍しいじゃん』
「無視したり拒否したりしてもコミュニケーションだと思うんでしょ?」
『何が言いたいのかわかりません。けどね、この国では思想の自由が認められていますので。何をどう思おうと個人の自由だと思うな』
「法は必ずしも茉の味方では無いよ?」
『まるでわたしちゃんが法を犯しているかのような物言いじゃん。あと名前略すのやめて』
「で、なに?」
『暇だし、せっかく免許とったし、ドライブしてるから乗せてあげよっかなって』
そう言えば前に免許取ったと聞いた覚えがある。あれ本当だったんだ。世も末だな。
「茉っちゃん車持ってたの?」
『親の車だよん』
「ふーん。でも僕今そっちいないよ?」
『羽田でしょ? もうちょっとしたら着くから待ってて。ヘイ、Sirius通話終了っ』
スマートフォンに語り掛けて通話を終了という事は……どうやら運転中に電話をかけて来たらしい。マリリの運転する車。器用なマリリが事故を起こすとは思わないが、いや……どうせ事故るなら一緒に乗っている時の方がいいか。
・・・
しばらく展望デッキで旅客機の離着陸を眺めた後、羽田空港第二ターミナル駐車場に向かう。
空港の駐車場だけあって多様な車が並んでおり、車好きはここを歩くだけでも楽しそうだ。
「ホンダ、日産、メルセデス……」
知っているエンブレムの名前を口にしながら歩いていると王冠のエンブレムが付いた車の前を通りがかる。青みがかったグレーの色が格好良いなと眺めると──チカチカとライトが点滅した。
「おかえりー」
見慣れた顔が車の中からにゅっと現れた。
高級そうな車に乗っていても違和感が無いのは様になっている証拠だろう。なんだか若手女優のコマーシャルみたいだ。霧江茉莉花──マリリの雰囲気は高級車に見劣りしていなかった。
「マリリ、かっこいい車乗ってるね」
「でしょ。ま、借り物なんだけど。けっこう乗るの練習したから安心してお乗りください」
運転席側の窓から顔を出すマリリに誘われ、後部座席のドアを開けようとすると。
「いやいや、前でしょ助手席でしょ」
「初心者マークの隣?」
「なればこそサポートするのが人情でしょ。わたしちゃんが事故っちゃってもいいの?」
「擦るくらいなら構わないよ」
「ひっどーい。ま、とりあえずトランク開けるから荷物しまっちゃいな」
ボコンと音が鳴り車の正面、ボンネットが開く。
「このエンジンっぽいやつってどかしていいの?」
「……間違って開けちゃったから閉めて。あれ、これどこだっけ。教習車の方が分かりやすいんですけどー」
人生でボンネットを閉めた事など無いのだが、下から跳ねるように開いたのだから上から押さえつければ閉まるはず。
両手で体重を乗せつつボンネットを押さえると、パチンと音が鳴った。運転席のマリリは親指を立てサムズアップのポーズ。どうやら上手くいったらしい。
「あ、あった」
マリリの発見ボイスの後に再び何かが開くような音がし、車の背面に移動すると今度こそトランクが開いていたのでリュックとお土産の入った紙袋を突っ込む。人間一人くらいなら入れられそうな空間。僕は将来にここに押し込まれるのかもしれない。
「ほらおいでー。ちょっと寄り道しちゃうかもだけど、ちゃあんと家まで送って行ってあげる」
「このまま誘拐された場合って僕が悪いの?」
「そうなるね」
隣の車にぶつけないように助手席のドアを開け車内に入ると、まるで他人の家に入り込んだような気分になる。ここ数か月、妹の会社のマネージャーだったりマリリのところの吉野さんが運転する車には乗った記憶があるけれど、社用車と自家用車ではまた雰囲気が違う。
工業製品の真新しい匂いに出迎えられ、シートに身体を下ろす。
「なんだか高級な座り心地がする」
「そうなの? わたしあんまり車詳しく無いからなぁ。とりあえず新しい雰囲気はするけど。あ、でもこのシートは教習車よりいいかも。ベンチレーションってのがあるらしくて蒸れない」
本革シートの座り心地は少なくとも飛行機よりも上等で、やはりこの車は高級車なのだと実感が湧いてくる。普通に暮らしていたら乗る機会も無いだろうし今回は素直に良い機会だと感謝しておこう。
そう思いながら運転席に目を向ける。マリリの恰好は普段通りパーカーにショートパンツという
見慣れた組み合わせなのだが……。
「今、やはりマリリ可愛いなって思ってる?」
「運転する時、プロテクターとかつけないの?」
「つけませ……。そんなに心配?」
「運転初心者の知り合いが事故起こしたら嫌でしょ」
「じゃ、じゃあ。慣れるまで一緒に乗ってって言ったら乗ってくれる?」
「さっき練習したって言ってたじゃん」
こういうのって運転に慣れている親とかに頼むものじゃないのか?
そう思うものの、マリリの視線は芳しくない。妹にもアンジェにもこういう視線を向けられる事がある。こういう時はさっさと折れた方が楽だ。
「ま……僕でいいなら協力するよ」
「え、マジ? どうしたの、熱ある? 旅疲れ?」
「僕だって心配くらいするよ。ニュースで霧江茉莉花(無職)が怪我したとかは見たくないの」
「おお。わたし多幸感に包まれてる。ちょっとスピード出しちゃおっかな」
「それはやめて」
まったく僕は本来おふざけとは無縁な真面目な好青年だというのに東京に帰って来て早々このノリに付き合わされて不本意だ。真面目な話が恋しいよ。
「普段音楽とかかけないけど、ユーロビートとかかけちゃう? 配信で知ったんだけど車乗る時ってユーロビートかけるのが作法らしいよ」
「なんか事故りそう」
マリリの相手をしつつバックミラーに視線を移すと後部座席には毛布のようなものが置かれていた。もしかしたら車の中で仮眠でもしているのかもしれない。
「そうだ礼きゅん、シートベルトは締めてね。わたしちゃん捕まっちゃうから」
「……」
「それなら締めない方がいいかなじゃないからね」
「冗談だよ」
シートベルトを探して腰、そして肩のあたりに手を伸ばし──カチっと身体を固定する。
「はい、出来ました。家に帰してください」
「りょーかーいっ」
ご機嫌な声のマリリとは裏腹に、車はゆっくり慎重に動き出した。
・・・
高速道路の合流? というのが難しいという話を聞いた事があるがマリリは「こういうの大縄跳び思い出すなー。あんまやったこと無いけど」などと言いつつスムーズに高速道路に入り、拍子抜けするほど順調に車を走らせた。
高速道路に点在する照明が等間隔で過ぎていき、右側車線を走る車のテールランプが遠ざかっていく。空は暗い群青色で地平線の先はオレンジ色。
助手席からの見える景色は綺麗だ。
心臓がずっとドキドキしている。
何故なら──。
「マリリ……、スピード出しすぎじゃない?」
旅客機の時速は900キロ近いというが、心臓に悪いのは遥かに遅い車の方だ。
流れていく景色の速さは慣れ親しんだものでは無く、ちょっと怖い。というか車自体にあまり良い思い出が無い。
「こういうのは流れが大事なの。ちんたら走ってる方が危ないの」
「あ、右車線に荷物を積んだトラック。近づいたら死ぬよ」
「死にません。まあ距離は取っておくけども。このまま右側真っすぐ行ってくれればいいけど、近く走ってると緊張するんだよねぇ。先行って貰おっか」
マリリはカメラの映像が出力されたバックミラーを見つつアクセルを緩めた。運転に緊張するどころか楽しんでいるような表情で今にも鼻歌が聞こえてきそうな雰囲気だ。
マリリはは友好的で明るく誰とでも仲良く出来るタイプなのだがその実誰に対しても一線踏み込まない部分がある──と僕は思っているので、こうして自然な表情を浮かべているのはかなり珍しい。車の運転に脳のリソースの半分以上を使用して無駄に回り過ぎる頭と口を抑制してくれているに違いない。
「運転好きなの?」
「思ったより悪くない。この感覚はなんというか、大人になったって感じ? わたしにとって車って誰かが運転するものだったから……これがあればどこでも行けるでしょ? 子供は、不自由だからね」
あまり見かけない表情だなと思った。そもそもマリリとは目を見て話す事が殆どだから横顔自体が見慣れていないだけかもしれないけれど、マリリなりに不自由さを感じる幼少期があったのが伺える。
「僕は飛行機乗れますけど」
「ふっ、きゃわいい。ま、これ親の車だからわたしもまだまだ子供。そう、うら若き乙女なのだけど。そっか。そうかも、わたし運転好きみたい。オートクルーズより自分でコントロールする方が楽しいし……車、買っちゃうか? 流線形のやつとか四角い箱みたいなのあるよね」
「そんなざっくりな認識なんだ」
「正直あんまり見分けついてない。勉強がてら今度配信で車のゲームやってみよっかな。ハンコンだっけ、今まで全く興味無かったけど気になってるんだよねぇ」
思いのほか本気らしい。
「マリリ、良い趣味見つかって良かったね」
住んでいる場所からみてもマリリは富裕層なので大概の車は買えるだろうけれど、どうせなら戦車くらいの装甲を持つ車に乗って欲しいものだ。
「礼きゅんはどんなの乗ってみたい? 一応家族の問題だし要望は聞くけど運転するのはわたしだから、先に聞くだけ聞いてあげる」
「僕ら家族では無いよ」
「ん?」
マリリは疑問の後に『旅疲れかな?』みたいな表情を浮かべ視線を前に戻した。
最近は面倒なのでこういった些末なボケを無視していたのだが、もしかして本気だったのかな。いや、さすがにそんな事は無いはず。
しばし無言でタイヤが転がる音とエンジンの音だけが車内に響く。
まあ、僕の考え過ぎだろう。
「そう言えば礼きゅん、あげたぬいぐるみどこ捨てたの」
身近な地名が表示された高速道路の出口を無視したマリリが思い出したように口を開く。
「マリぬい?」
「そ。マリリちゃんのぬいぐるみ。上水流村? みたいな場所までは追えてたんだけどロストしちゃった」
「あのさ、何でもかんでもエアータグ入れるの止めてくれない? 空港の保安検査で止められたじゃん」
「そんなわたしが悪いみたいに」
犯罪者……。
「マリぬいなら途中まで持ってたんだけど壊した祠の代わりに置いてきた」
「なぜ祠? ……祠?」
「よくある話だと思うんだけど。僕の親戚が用意した壊していい祠とそうじゃない祠があったみたいで、それをうっかり壊しちゃって。だから、ひとまず何かの代わりに置いてきた」
「ん?」
「どこの田舎もそうなんだろうけど、どうやら僕の田舎、因習村になるんだって」
「いや初耳、だなぁ。待ってね、もうちょっと気の利いた返しをしたいんだけど」
マリリは正面を見たまま口を閉じる。無駄に頭が回る事でお馴染みのマリリちゃんがこうなるのは滅多に見れるものでは無い。物は試しと改めて同じ文言を伝えると──。
「全文字理解出来なかった。今運転に頭のリソース半分以上使ってるんだから複雑な冗談やめて」
複雑な冗談というか、残念な事実というか。
「じゃあもう一つ冗談。僕の名前、カタカナの『ネ』と平仮名の『し』合わせてネッシーなんだよ」
「ああ、それくらいの冗談ならオッケー」
こちらは冗談でもなければオッケーでもない。なんで僕は名にUMA埋め込まれてるの。
「ちなみにわたしちゃんの名前の由来は母親がジャスミンティーのCMに出ている時にご懐妊発覚だったから茉莉花、らしいよ」
「あー。情景が浮かぶ良いエピソードかも」
「意外と好感触。でもさ、もうちょっと捻りがあっても良くない?」
ジャスミンの花の和名だか品種だかの名前が茉莉花。シンプルで良いじゃないかとネッシーは思うのだった。
「ジャスミンじゃなくて……ジャファー?」
「捻り過ぎ」
「お酒とかのコマーシャルやってたら、どうだったんだろ」
「黒の組織みたいに?」
頭の中でお酒のコマーシャルを思い浮かべる。淡麗、のど越し……。
「霧江……ホップちゃん」
「うわ、あり得たかもしれなくて鳥肌立った。ホップちゃん可愛いのは小学生低学年までだよ」
「そうかな」
「そうでしょ。中学生になる頃には回りからイジられて優しい同級生が『ホップちゃん虐めないでよ!』とか面白ワード言い出して高校生になったら自虐交えつつ自己紹介したら生暖かい目で見られて大学で就活となったら飲料メーカーに行くしかない名前じゃん。ニュースでこちらクラフトビールの開発主任の霧江ホップちゃんですとか紹介されてネットで笑われちゃうよ」
「ホップちゃん意外と大成してる」
「苦い思いもしましたが、その名の通り跳ね上がりました」
「……もしかしたら良い名前なんじゃないのホップちゃん」
「わたしもそんな気がしてきた」
キラキラネームってこうして生まれるんだろうな。
・・・
長いこと下らない雑談を続けているものの僕はまだ高速道路の上で、本当に家まで送って貰えるのかは不明の状況が続いている。もしかしたら北は青森、南は鹿児島まで連れていかれる可能性がある。さすがに北海道と沖縄にまで連れていかれる心配はしていないけれど、フェリー乗り場が近づいてきたら要注意だ。
「神戸って行った事無いんだけど。どう、楽しかった?」
車の天井はガラス製のようで、オレンジ色の照明が何度も通り過ぎていく。
最初は不安だったマリリの運転にも慣れて来たのか、すっかり眠くなってきた。リクライニング機能で天井を眺めつつ、質問の答えを考える。
「神戸じゃなくて新神戸。百万ドルの夜景とは無縁で、しかもそこから遠く離れた山の中。楽しいかどうかって聞かれたら、そりゃあ……楽しかったよ」
「楽しかったんだ」
「ザリガニ釣ったり、祠壊したり、子供の相手したり……。何かしらのデトックス効果があったのか、今けっこう調子いいよ」
「ふーん? そこって仕事と世の中に疲れた女が遊びに行っても楽しめる?」
自分の事を言っているのだろうけれど、そもそもあの村に宿などあるのだろうか。
「草木と川と稲穂とハウス栽培が楽しめるよ」
「そっか。なんか最近…………。いや、やっぱ今のなし」
無駄に良く回る口だが、肝心な時は動作不良を起こす。
マリリと言えども空港まで迎えに来るとは何かあるのではと思っていたのだが、どうやら何かしらを抱えている様子。
「一応、どうかしたのって聞こうか?」
「べっつにー。結構ですぅ。礼きゅんは面白いマリリの相手はしてくれるけど、面倒くさいマリリが現れると好感度がサイレント下方修正されるって知ってるんだから」
「そうだね」
「そうだねってなによっ、あなたの命、わたしが握ってるんだから」
「……」
「あ。めんどって顔したから走行モード、スポーツにしちゃお」
「やめてください」
下手な恐怖演出よりも怖い。
「……なんてね。ほんと大したことじゃないけど。でも、たまにこうしてドライブに付き合ってくれるとマリリちゃんは嬉しいな」
マリリは道路の先を見ながら微笑み、平常時の顔つきに戻った。
「なんだかお腹空いてきちゃった。夕飯何食べよっか? この時間なら全然行くとこあるし、どうしよっかなー」
マリリは意外でも無いけれどよく食べる。甘いものもしょっぱいものも好きだ。そして何かを食べる度に「まあ最近ちょっと忙しいしね」とか「今週はけっこう動いたし」などと念仏を唱え始めるのが見どころだ。
今日は家で食べるつもりだったけれど、こうなっては最後まで付き合う他無いだろう。せめて家の近くのファミレスあたりで手を売って欲しいのだが……。
「あ、そうだ。マリリにもお土産買って来たんだった。後であげる」
夕飯で思い出した。ゴーフルという美味しそうな焼き菓子を買ったのだ。
差し入れ等々でお菓子を食べ慣れているマリリからすれば珍しいものではないかもしれないが──と表情を伺うとマリリは信じられないといった様子で前方を注意しつつ僕を三度見した。
「やっぱりすぐ家帰る? 熱とかない? わたしが車乗るだけで心配してたし……体調不良?」
「僕は人の心配くらいするしお土産くらい買うよ」
「立派になって……およよ」
もしかして僕の周りの人間皆こんな風に思っているんじゃあるまいな。
マリリは一度僕に視線を寄越すとハンドルを握り直し、上機嫌にアクセルを踏んだ。急な加速に身体がシートに押し付けられる。
そして──。
「ついたよ海ほたる」
「海ほたる……?」
見知らぬ場所で夕飯を食べた。家に帰ったのは、日付が変わる直前だった。
ということで村から帰ってきて誘拐されたのだった。
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