文才などありません。理系です。
綾小路清隆がどっかの漫画の世界に行くというクロスオーバーが好きでしたが、読み尽くしてしまいました。なので、自分で書くことにしました。
よろしくお願いします
「清隆!!私達Aクラスで卒業よ!
さっすが、私の清隆ね!信じていたわ」
と、恵はハイテンションで駆け寄ってきた。そう、オレたちは坂柳率いるAクラスを下し、オレたちがAクラスとして卒業することになった。周りのクラスメイトも恵と同じようにAクラスで卒業できることに喜び勇んでいる。しかし、オレは逆に心が冷めていくのが分かる。オレに敗北を教えてくれる、開放してくれる、そんな存在は現れなかった。
オレはこれから、ホワイトルームに帰ることになる。自由と言うものは与えられないだろう。いや、この高度育成高等学校も所詮、鳥かごに過ぎなかったのだろう。オレは自由、平等を知るためにこの学校に来たが、どちらも経験をすることはできなかった。
さて、帰る前に一つやらなければならないことがある。
「ねぇ~、清隆!外出たらどこへ行く?どこ行きたい?」
と、満面の笑顔で聞いてきた。
「恵…」
「ん、なに?」
「別れよう」
オレはそう淡白に答えるが恵は、
「え…今なんて言ったの?」
そう聞き返す。周りにいたクラスメイトも一気に静まり返る。みんながいる前で申し訳ないと思うが、なにしろオレには時間もなければ心に余裕が無かった。もう全てがどうでもよくなっていたからだ。
「別れようと言ったんだ」
「なんで?ねぇ…なんでよ、私なにかした?最後の特別試験だって、清隆の指示を完璧にこなしたじゃん」
恵は、オレの手を掴み縋るように聞いてきた。周りの奴らも唖然としている。
「あぁ…そうだな、お前は確かにオレの指示通り動いてくれた。恵にはなんの文句もない、それどころか、感謝している。」
「じゃあ、なんでよ!!」
「オレは、お前を好きだと思ったことはない。
お前も知っているはずだ。オレは、すべての人間を道具としてしか見ていない。道具がどうなろうと関係ない、最後に俺が勝ってさえいればそれでいい。
恵、お前は俺の道具として良く役に立ってくれた。お前の使い道はもうない、故にこのまま付き合う必要もないだろう」
俺はたんたんと答える。
「なによそれ…清隆が人を道具としてしか見ていなかったのは、知ってたよ。でも春休みのとき、清隆から告白してきたよね?あの後も「好きだ」って言ってくれてたでしょ?あれは全て嘘だったわけ!?」
だんだんと口調が荒くなっていく、しかし、俺の心はなにも動かない。
「あぁ嘘だ、お前という駒を動かすためにしたまでのこと。」
「…」
絶望し、黙ってしまった恵に最後の言葉をかける
「なぁ、お前はオレのことを何も知らないだろう。オレはお前に過去のことを聞かれても、ずっと秘密にしていたはずだ。なぜ、そんなやつのことを信用できる?」
「じゃあな、恵
さよならだ。」
オレはそういい、恵から背中を向け歩き出す。
「いやぁぁぁあ、清隆!!行かないでぇええ!」
泣き喚く、恵。最後学年末試験、最も貢献した人物がそんな事を言うとは思ってもいなかったクラスメイトは、今だ理解できず、呆然としていた。
恵の言葉は、随分と前に同じことを聞いた気がする。結局オレはあのときから何も成長できてないのだろう。目を見張る成長を遂げた、龍園、一ノ瀬、そして歴代最高と言われる兄を超えた堀北。オレは本当に羨ましく思った。
すぐに頭をクリアにし、次のことを考える。
・ホワイトルームから逃げ出す
・父親を貶めるために動く
等を考え始める。だが、どうにも上手く頭が回らない。
生まれて初めて感じるこの虚無感はなんだろうか。
自由になりたい、開放されたいと考えながら歩いているといつの間にか、よく茶柱先生に呼び出されていた屋上に来ていた。考えることが疲れたオレは、考えることを辞めた。もういいだろうどこへ行っても自由にはありつけない、考えるのを辞め本能に身を任せた。フェンスをまたぎそのまま身を投げ出す。走馬灯を見たが、どれもどうでもいい記憶だ。身体に激痛が走る。周りから叫び声が聞こえるが、それもどうでもいいこと。
オレは自由になりたかったと思いながら目を閉じた。
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目を覚ますと、見知らぬ天井だった。
(は??オレは死んたはず)
俺は何がなんだか分からず。起き上がろうとしても起き上がれなかった。
「あぅ~あぅ~」
声を出そうとしたが、上手く話せない手足を動かしたとき、自分の手足が赤子サイズになっているのを見て、人生で初めて驚き、声を出した。
「あぎゃー!?」
少し声が大きかったからだろうか、声を聞きつけて足音が近づいてきた。
「あら?キヨ起きた?」
そう言って近づいてきたのは、ヨーロッパ系の二十代の美女であった。まあ、日本人からしたら、ヨーロッパの人は誰でもきれいに見えるんだが…
そして、オレを抱えて頭をなでてきた。
なんとも言えない気持ちになった。こんなことをしてもらったことはなかったからだ。そうこうしてるうちに、なんとなく現状を把握した。俺はラノベとかでよくある、転生というものをしたのだろうまさか、そんなことが本当にあるとは思わなかったが…
ん??てことは、オレは、つまり…
自由を手に入れたということか!
思いの外、簡単に自由を手に入れらた。
それから、一ヶ月程すぎ、言語が良くわかってきた。そして、どうやらオレの名前は
キヨン・ジェイルーン
というらしい。
親からはキヨと呼ばれている。
それからまた時が流れ、1歳になったとき初めて家の外に出た。その時、目にしたのは、壁だった。青空は見える。だが、目の前にあるのは高い壁。50メートルくらいあるだろうか。
「おかあさん、あのかべ、なに?」
おれはまだ子供っぽく話している。
「あれはね、巨人から私達を守ってくれるんだよ」
ん??はい?巨人?
「きょじん?」
「そうなの、あの壁の向こうには人間を食べる巨人が沢山居るんだよ」
え、理解が追いつかないと言うより、理解したくない。
「なんで、巨人はいるの??」
「さぁ、わからないわ
だからね、絶対に壁の外には、出たらだめだよ」」
オレは正直なところ、巨人の存在には驚いたがそれ以上に、先程の言葉が頭から離れない。
[絶対に壁の外には、出たら駄目]
オレは、急激に心が冷めていく。
この世界に転生し、初めて家族の暖かさを少しずつ理解した。オレの心は、少しずつ自由へと開放されつつあったはず。たが、たったさっきの言葉で前世の考えかたに引き戻されてしまった。
結局俺は転生しても自由を得られない…
それからまた時が流れ二歳になった頃、オレは一人の少年と出会った。
ぜひ、続きもよろしく!