(※『アカメが斬る!』は漫画全巻とアニメ、『GATE 自衛隊 彼の地にて斯く戦えり』は漫画〜九巻とアニメの知識のみです。2023年11月現在
第一話 門を斬る
『帝都』
約20万平方キロメートルもの広大な土地を持ち侵入者の侵入を拒む巨大な壁によって守られた帝国の都市である。
ここには帝国の皇帝が住む宮殿が中央に建てられており街の警備は帝都警備隊によって厳重で帝都の人々を恐怖に陥れさせる殺し屋集団、『ナイトレイド』すらも昼間は迂闊に行動できない程であった。
さて、外からの脅威に備えたいわゆる要塞のようなこの帝都に侵入者、それも大規模な数が来る事はあるのだろうか。
大陸を支配し続け1000年。武力は敵対する異民族に比べれば虫を叩き潰すようなもので帝国に反旗を翻す反乱軍にも対抗できるよう日々鍛錬が続けられる。
有能な将軍達や優れた兵士や警備隊達、始皇帝が帝国の繁栄を願って後世に残す為に作り上げた武器・防具の『帝具』を装備した者達によって未来永劫繁栄し続ける帝国はいつも通り日の出を迎える。
はずだった。
「…なんだよこれ」
「でっけぇ石造りの門みたいだけどな…見たことねぇ…」
多くの店が立ち並び人々が買い物を楽しむことができるメインストリート。
ここでは今までにない状況に困惑する多数の民と異常に気付き集まった帝都警備隊が突如現れた門を見上げていた。
巨大な石造りの門は人々が行き交う道の真ん中に元からいたように静かに鎮座している。
興味本位で一人の警備隊員が門に手を入れようと腕を伸ばす。
手は特に違和感なく門の内部に入れられるのだが門の先が全く見えない暗闇は入り込んだ人間を喰らい尽くすような幻覚に陥らせるほど不気味であった。
「反乱軍の仕業でしょうか?それとも別の誰かでしょうか?」
「詳しい事を調査する誰かが来るまでは俺らで見張るしかないだろうな。おいカーマ、お前近くの駐在所に行って誰か応援呼んでこい」
大柄の男、フクトが隣で門を見上げていた入隊して数日の新入り警備隊員であるカーマに近くの駐在所にいる仲間を呼んでこいと言う。しかし当の本人は一瞬理解していなかったのか黙っていたが突然声を挙げる。
「…えっ!?俺っすか!?だけどここら辺の地理まだ理解してないんすよ!?」
「あぁ!?あれほど場所を覚えておけって言っただろうが!!…はぁ、最近ナイトレイドが暴れ始めたから見回りの人間が多いはずだ!ひとっ走りすれば何処かに駐在所かパトロール中の警備隊がいるはずだから探して来い!!」
カーマも帝都入りした時と警備隊として訓練していたときに教官から聞いた事のある暗殺組織『ナイトレイド』
彼らは夜に紛れて富裕層や国の官僚達を暗殺して回る悪逆非道な存在だと教えられている。手配書も数名分だが出回っており元帝国の軍人や暗殺者もいるのだと言う。
そんな彼らの動きが波立ってきているのは初耳であるが今は増援を連れてくることだけを考えていた。
「は、はい!周辺地域を探して参ります!!」
駆け足で走るカーマの姿をため息を吐きフクトは門を見上げる。やはり巨大な石で作られたゲートは近くから見ようが遠くから見ようが圧倒的な存在感を醸し出すだろう。
残された仲間達と門の警備にあたる事とな一般人を門から遠ざけようとし始める。
残された警備隊である彼らは周辺で大なり小なり騒いでいる野次馬達を仲間が到着するまでを門から遠ざけなければならない。
帝国が建国してから約1000年。武器は剣や弓矢などから遠距離から攻撃可能な銃や砲などの存在はしているものの遠くにいる仲間に起きている事を伝令する通信機器などは全く開発されてはいない。
警備隊に渡されている笛も“何かが起きた”と知らせる事ができても“何が起きたか”は知らせる事ができない。
だからこそ自前の鍛えられた足か伝書鳩、馬に乗るしか仲間に伝えられないのだ。
「ったく、まだ誰か送られてこないのか?」
門が出現してから暫く、門の周辺を警備していたフクトが愚痴る。
現在数少ない隊員達で門の周辺を警備しつつ誰も近寄らせないようにする為門から近すぎず遠すぎずの距離を保っている。その為隊員達と距離を広く開けすぎてしまうと隙間が出来てしまい
「あっ!おい!」
「スッゲェー!!何だこれ!!」
突如として現れた門に興味を示した野次馬が警備網を突破して内部に入り込むのだ。
迂闊に触る為どんな事が起きるのかヒヤヒヤしながらその人物を引っ張っていき人混みの中に戻す。それを何度も繰り返すと警備隊達の疲労は徐々に溜まり始める。
「はぁ…はぁ…。まだ連れてこないのか?これじゃ俺たちが先に疲れるぞ…」
「すんません!道間違えて遠回りしましたが問題なく連れてきました!」
「はぁ…お前はいつもって嘘だろ!?」
カーマが連れてきた人物に目玉が飛び出るほどの驚愕を与えた。いや、実際に目玉が飛び出たかもしれないがともかく今はそんな事を気にしてる場合ではない。
自分より大柄で左目に傷跡を残すその人物の顔はよく見るどころか知っている顔である。
それも今日は確か非番だったその人の名前は…
「せっかく非番の昼酒を楽しんでたらこの若い奴に連れられてきてみたが…お前の部下だったんだなぁ?」
「オ、オーガ隊長!?!?」
二つ名で『鬼』と呼ばれるオーガ。帝都警備隊の隊長である彼の剣術は二つ名に恥じない練度を持っており賊からは恐れられている男である。しかし同じ所属の警備隊の人間からは職務に忠実である彼を慕う者が多い。
「先輩!この人警備隊の人っすよね?偶然酒場にいたのを見かけたので連れてきました!緊急事態だったんで無理にですが来てもらいました!」
カーマは連れてきたこの人が誰なのか知らないのか無垢な瞳で上司であるフクトを見つめ誉めてくださいと言わんばかりの目で見ていた。
確かに上司としては褒めるべきであろうがよりにもよって何でこの人を連れてきたんだと困惑の反面この状況をどうしようかと挽回するチャンスを伺っていた。
「で?俺を呼び出す重要な事って何だぁ?せっかくの酒を楽しんでる途中に連れられてきたんだ。おもしれぇ事だろ?」
「え、えっっと…ですねぇ〜」
「あれ?オーガさんじゃないですか!オーガさーん!」「キュー!」
オーガに詰め寄られたフクトにとって聞こえてきた人物と小動物の声は助け舟であったろう。声の方向を見てみれば他の隊員が連れてきたであろう警備隊員達。その先頭を走る女性が声の持ち主であった。
「おー、セリューじゃねぇか!お前も呼ばれてきたのか?」
「はい!悪がいないかパトロール中に何か変なものが出現したと騒ぎになっているから手助けしてくれって頼まれたんですよ。私の直感がここに悪がいると反応してここに来た訳なんです」
セリュー・ユビキタス、栗色の髪をポニーテールにした健気な警備隊員。手には小さな小動物に繋がれた紐を持っておりその小動物は彼女の腕の中に抱かれていた。
「先輩、あの人めっちゃ可愛いですね。…彼氏とかいますかね?」
「んなもん俺に聞かないで直接聞けばいいだろうが。それにな…今のセリューには近づかない方が吉と出てる。お前にはあわねぇよ」
オーガとセリューが二人で会話している中オーガの圧から逃げ出せたフクトと二人の会話に入れなかったカーマが少し距離を離して会話していた。
「何でですか!?めっちゃ健気で嫁修行とかに行っててもおかしくないじゃないですか!!結婚したら絶対に尽くしてくれますよ!」
「やめとけやめとけ。実はな彼女の親父さんとは面識があるんだが戝に殺されたんだ。…で時間が経過して少しの間俺の部下になって初めて顔合わせしたんだが“ちょっとおかしい奴”だと思った」
「…へっ?」
「特に隊長、あそこにいるオーガ隊長の部下になってからは余計に酷くなっている気がするんだ。何だろう…悪を絶対に許さない一方的な偏りのある感じだな」
フクトが思い出話をしながら懐からタバコを取り出し火をつけ始めた。まだ職務中だというのに何でタバコなんて付けてカッコつけてんだ?とカーマは思ったものの口には出さなかった。
タバコを咥えていた口から煙が噴き出される。
「…戝に殺されたから親父さんの仇を取る。とかだったら良かったんだが全ての悪に対して許さないと言い始めたんだ。最初は正義心の強いだけだと思ったさ。だが隊長に出会ってからは彼女の悪というイメージが大きく偏り始めたって感じがするんだ」
「そんな人には見えませんが…」
「まぁ、人それぞれに裏があるもんだ。それでも、彼女の思いを受け入れられるんであれば告白してみな」
「…」
自身の上司である男から聞かされた話は本当に誠なのかと半信半疑であるカーマであったが確かめる方法が彼女と接触する他なく今までの話の内容上聞いていいものなのかデリケートなものであるが、
「よし!聞いてみよう」
彼は肝が据わっていた。
「あ、あのセリュ「キュー!!」?」
カーマが近づきながらセリューに声をかけた時彼女が大事そうに抱えていた小動物が唸り始めた。その唸っている対象は近づいてきたカーマにではなく突如として現れ始めた門の闇に向けて。
目を凝らしても門の中は何も見えず永遠に続く暗闇があるだけなのだがオーガ隊長やセリュー、この場にいた多くの警備隊の動きが何かが近寄ってくる存在に構えているように見えた。
「えっ?えっえっ?何が起きて」
「セリュー、お前今まで以上に強くなったよなぁ?」
カーマの見える範囲でオーガ隊長が腰に収めていた剣を抜き取り構える。
「はい!オーガ“隊長”のご紹介のおかげで私、強くなれました!」
一方でセリューも抱えていた小動物を地面に降すと剣を抜き構えた。同時に小動物の身体が倍に大きく膨れ上がる。
先ほどまで愛くるしかった小動物が鋭利な牙を剥き出し獣の如く獲物が来るのを待ち構えていた。
「何が起きてるんだ…?」
カーマが未だ状況が理解していない中門の中から何かか近づいてきている音が聞こえ始めようやく状況を理解した。
突如として現れた門。その暗闇が続く中から馬が駆ける音が徐々に聞こえてくる。数は一つや二つではない。大軍規模の音である。
『одцдов¥7:¥!!!』
聞きなれない言語を発しながら現れた存在は馬に跨り剣やランスや弓などを高らかに上げた彼らからは明らかな敵意を感じられた。
「敵襲だ!!」
誰かが叫んだと同時にカーマもようやく腰につけていた剣を抜いた。
後に起こる事は帝都事件と言われ帝国全土に知れ渡る。
➖千年続く帝国は異世界と接敵する
如何だったでしょうか?一度読んで誤字脱字がないよう確認してますが気付いてない時もあります。情報の誤りがあった場合教えてくだされば幸いです。今回のようにオリキャラと原作キャラを合わせつつストーリーを進めたいと思っていますがどう絡ませるか考えものです。