幼女だよ。異世界を巡って自分探しをしてるよ   作:KDAL

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この星の不思議な不思議な生き物の世界
第?話 ポケモンレジェンズの新作が発表されたね!発売が待ち遠しいんだよ!今度はどんな冒険が待ってるんだろう?


 

 

 

チチチ…チチチ……と、鳥が奏でる天然の目覚まし時計が聞こえる。新しい一日の始まりなんだよ。

 

まだ寝ていたい微睡みに呑まれそうになっちゃう。本当はいつもみたいに二度寝、三度寝をしたいんだけど、今朝は忙しくなる予感がするから、頑張って起きないとね。

 

木の下で根が良い感じに絡まって屋根になってるスペースから這い出して、大きな欠伸をしながら伸びをする。『四足歩行』になってからは猫みたいな背伸びの仕方になってるけど、これが人間の時の伸びよりも気持ちがいい。一瞬で凝りが解消されるんだよ。肩凝りとは無縁だね。

 

前足で顔を丁寧に洗って、後ろ足で長い耳をパタパタ叩いて痒い所を刺激する。そうしてると、近くの家から女の子の叫び声がした。予想通りだね。しばらく前にスマホロトムのアラームが鳴ってたのに、持ち主が起きる気配が感じられなかったから、絶対に寝坊しちゃうと思ってたんだよ。

 

わちゃわちゃと家の中が慌ただしくなる頃、私は木の影から出てテクテクと歩き出した。太陽光の熱をふかふかの体毛に蓄えながら、慣れた歩みで騒がしさの増す家に向かう。

 

騒動の中心になってる女の子は家族と何か話しながら慌ててるね。どうして起こしてくれなかったの〜!とか、バスの時間が〜!とか、そんな話し声が聞こえるんだよ。

 

家の玄関まで辿り着いた私は、ちょこん……と扉の前にお座りする。それと同時に一人の女の子が勢いよくドアを開けて出て来た。背中には大きなリュック、手にはキャリーバッグ、口にはロールパンを咥えてる。一昔前の遅刻ガールの姿そのものなんだよ。いけない〜い、遅刻遅刻〜なんだよ〜

 

「あッ!おはようイーブイ!!」

 

女の子の……リコの挨拶に『イブぃ‼︎』と可愛く鳴いて返事をしたよ。我ながらすごく可愛い鳴き声だね。CVは悠●碧さんかな?(何の話?)

 

さて、もう違和感の正体に気が付いてると思うけど、私はこの世界で『ポケモン』って呼ばれる動物として過ごしてるんだよ。イーブイって種類なんだって。しかも通常とは体毛の色が違う珍しいイーブイなんだよ。雪みたいに真っ白で ふわふわな毛並みが素敵でしょ?尻尾の先の柄もハートの形で可愛いし、お目目も真っ赤。人間の頃の私をそのままケモ化したみたいなんだよ〜

 

え?言葉はどこで覚えたのかって?リコの家に幼児向けの絵本とか沢山あって、それを見て独学で覚えたんだよ。他にもリコのスマホロトムで教育動画を視聴したりもしてたね。毎日勝手に家に上がって絵本と動画サイトを眺める私の姿が珍しかったのかな?写真とか沢山撮られてた。バズった云々って話もあったけど、よく分からなかったんだよ。

 

「ちょうど良かった!お願いイーブイ。私をバス停まで連れて行って!」

 

動揺気味に喋るリコの話に耳を傾ける。……ふむふむ、今日はカントー地方のセキエイ学園に向かう日なのに寝坊してバスの時間に遅れそうと。うん、そんな気がしてたから、ここでスタンバってたんだよ。心配しないで。私がバス停まで送ってあげるね!

 

『イプぅ‼︎』と元気よく応えて、リコの頭にジャンプだよ。頭の上には何度も乗ってるから、リコもタタラを踏むことなく私を頭で支えてくれてる。それに私は見た目よりもずっと軽いからね。他の個体の半分も体重は無いんじゃないかな?

 

「お願いね!」と、リコからlet's goの声が掛かる。じゃあ、掴まっててね。揺れる車両にご注意なんだよ〜!

 

頭の上に でろ〜んと乗っかったまま、右足をバス停がある方角に伸ばしてキュッと握る。すると、あら不思議。家の前に居たリコは荷物も含めてその場から掻き消えちゃう。そして、ずっと向こうの道端に瞬間移動した。タネも仕掛けも無いんだよ〜(自分でも仕組みがわからない)

 

それを何回か繰り返してるうちに、目的のバス停に到着したね。まだバスも来てないみたい。ゆっくり待ってると良いんだよ〜。口に突っ込んでるロールパンでも食べてれば良いんじゃないかな?

 

「ありがとう!相変わらずイーブイの『テレポート』は頼りになるよ〜」

 

遅れずバス停に着いたリコは安心したように慣れ親しんだいつもの笑顔を浮かべた。やれやれなんだよ。昨日の夜も荷物の最終チェックだったり学園で友達を作るリハーサルをしてたもんね。声が外まで響いてたから知ってるんだよ。深夜までそんなことしてるんだもん。寝坊くらいはするよね。……あ、パン半分くれるの?じゃあ遠慮なく貰うんだよ〜

 

口元に差し出された ふかふかのロールパンを一口で頬張った辺りで、私の長耳がバスのエンジン音をキャッチした。まだ少し遠いけど、数分もしないうちにバス停に到着かな?私の耳の動きでリコもバスが近いことを察したみたい。

 

「……イーブイ。私、あっちで上手くやっていけるかな?」

 

少し顔に影を落としながら聞いてきた。リコは人見知りだからね。別の世界で頑張ってる推しのヒーロー程じゃないだろうけど。

 

「ねぇ、もしもイーブイが良ければ、私と一緒に───」

 

そこまで喋ってリコは口を噤んだ。リコの中で、その先を言うのが憚られる何かが沸いたのかな?その真意はわからないね。

 

大丈夫だよ!リコなら上手くやれるよ!!の意味を込めて鼓舞するように鳴いてみた。何の理屈も確信も無いけど、こういう時は自信を持たせることが大切だもんね。無茶苦茶に応援したげるんだよ〜!

 

ハッピーハッピーって、猫ミームみたくぴょんぴょん跳ねる私の元気が移ったのか、少し安心した表情になったね。その笑顔のままなら友達の百人くらいすぐに出来るんだよ!

 

あ、いつの間にかバスが来てたね。ここでお別れかな。ねぇねぇ、最後にサヨナラの ぎゅ〜をしてよ!

 

後ろ足で立っちして前足でおねだりのポーズをする。長い付き合いだもん。これだけでリコは意図を読み取ってくれるんだよ。

 

「ありがとう イーブイ。行ってくるね……」

 

屈んで ぎゅ〜っと抱き締めてくれたリコの体温があったかいよ〜。毛布に包まれてるみたい。ここで二度寝出来たら最高なのにね。

 

名残惜しそうに私を手放して、リコはそのままバスに乗り込んで行っちゃった……。私はリコのポケモンでもないし、誰のポケモンでもない所謂『野生のイーブイ』だけど、それでも付き合いの長さから少しだけ寂しさを感じちゃうね。

 

この世界に来てから特に行く宛もなく、何となく第一村人、リコの側で寝泊まりしてたけど、そのリコは今日新たな世界へと旅立っちゃった。

 

……私もそろそろ次の場所に『私』を探す旅に出ようかな。この辺りは殆ど散策し終わったし、良い機会なんだよ。そうなると、今度は何処へ行くかだよね。いっそのこと う〜んと遠くまで行ってみようかな。でも、また宛もない旅だと芸がないよね?

 

それに、私って毛並みが通常と異なる珍しいイーヴイだし、一人で居るとトレーナーさん達に狙われちゃうかも。……ちょっと危険なんだよね。そうなると、知った人の側が比較的安全な訳で……。

 

そこまで考えて、チラリと遠く小さくなっていくバスに視線を向ける。……うん、今の私に必要な要素を全部持った女の子が居たね。お別れは再開の始まりだもん。その期間に決まりなんて無いんだよ。十秒振りの再開を喜んでもらうのも面白そう。

 

バスの屋根辺りに右足を伸ばしてキュッと掴む動作をする。あっという間にその場から消えた私は『私』を探す為に、セキエイ学園のあるカントー地方に旅立つことになる。

 

 

その後、リコの持つ不思議な『ペンダント』を巡って、ライジングボルテッカーズとエクスプローラーズの戦いに巻き込まれたり、伝説のポケモンに出会ったりするんだけど、それは別のお話なんだよ〜

 

 

 






…え?レジェンズ新作発表記念の話なのにどうして小説はアニポケの内容なのかって?OPの『ハロ』が気に入ったからだよ〜

私の創作意欲の出発点はアニメのオープニングだからね。素敵なオープニングが力の源なんだよ〜。……あ!みんなからのコメントが一番のエネルギーだからね!勘違いしないでよね!!(唐突なツンデレ)

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