幼女だよ。異世界を巡って自分探しをしてるよ   作:KDAL

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第三話 ドクロってよく見ると愛着あるマークだよね

 

 

 

 

 

嵐から船ごと瞬間移動した私は倒れちゃいました。

 

倒れたんだよ。勢いよくバタン!きゅ〜って。

 

急に意識遠退いたよ。疲れたーって感じで。

 

まさか自分以外のモノまで移動させられるとは思わなかったよ。

 

大きな収穫だね。大きな負荷も掛かったみたいだけど。

 

何となくわかったよ。この移動って大勢とか大型とか、自分の質量以外のモノを移動させちゃうと疲れがすごいみたい。

 

使う時は要注意だね。間違ってたくさんのモノと一緒に移動したらその先でバタン!キュ〜の再来だよ。海の上で一人でそうなったら溺死しちゃうよ。溺死するかな?何となく大丈夫な気も……。

 

取り敢えずメガネさん達には感謝だね。一緒に居てくれなかったら今頃どうなってたか。

 

一緒に居なければ嵐に巻き込まれることもなかったろうけどね。感謝取り消し!

 

さて、目を覚ましたら何処かの港街だった。

 

二人はいない。

 

何か書き置きが置いてあるけど、当たり前に読めない。言葉が通じない時点で文字も読めないと気付かないものかな?

 

ありゃりゃ、扉も開かないね。外から鍵でもされてるのかな?タスケテ!監禁されてるの!タスケテ!

 

なんて囚われの姫様ごっこを一瞬挟んだけど、窓から出られるんだよね。私小さいから出られるんだよ。詰めが甘いねメガネさん。

 

丸窓からぬるりと身を乗り出して外へ出た。

 

数日ぶりの陸地だ。新天地だよ。やったー。

 

太陽に大きく伸びをした後、とてとて 歩いて船を後にする。

 

短い間だったけどお世話になったね。ありがとう。今度こそお別れだね。

 

麦わらさんとメガネさん、改めてシーユーアゲインだよ!

 

誰も乗ってない船に手を振りながら私は港街へと入っていく。

 

そこそこ大きな港街だ。

 

私にとっては目に映るモノが全部新鮮だった。

 

知ってるモノと知らないモノの差が激しいからね。

 

大きな魚とか果物とか、いろいろある。

 

人も大勢いるし賑わってる。

 

それだけで楽しいと感じられる。

 

不思議だね。どうしてそう思うんだろう?

 

新鮮そうな木の実が積まれている籠から一つを手にしてみた。

 

良い色合いだ。前に森で見た実より濃い色。きっと甘いね。

 

ガブリと一噛み。ん〜、ジューシーだね。

 

果汁が溢れてすごく幸せな気持ちだ。

 

次はこっちの粒々がたくさん付いてる木の実を…て、ありゃりゃ?

 

何かお店の店主さんがすごい剣幕で怒鳴ってくる。どうしたのかな?言葉わからないよ?

 

私の歯形が付いた木の実を指差しながら大声出してる。もしかして、まだ熟れる前だったかな?十分甘いよ心配しないで。

 

ニッコリと微笑みを返すけど、何故か逆に怒りが増してる感じ。本当にどうしたんだろ?

 

辺りに野次馬が出来てきたし、あんまり目立ちたくは無いな。ゆっくりのんびり見て回りたいのに。

 

遂に店の裏から出てきて私の前に立った。

 

何かと見上げていたら不意に手を上げて……もしかして、私打たれる?打たれちゃう??

 

あぁ、打たれるやつだコレ……

 

眼前に迫る無骨な掌は私の体を簡単に吹っ飛ばすだろうな。

 

痛いのは嫌だし打たれる理由も無いから、さっさと逃げちゃお。

 

手を天に掲げて握ろうとし……たんだけど、店主さんの腕がメガネさんによって止められる。

 

店主さんの半分くらいしか無い腕の細さでビンタを止めたよ。すごいね。見た目よりメガネさんは強いのかな?

 

メガネさんと視線が交差した。やぁやぁ、また会ったね…と、手をヒラヒラ振ってあげる。

 

おかしいな。こっちを見た時の目が少し怖かった。気のせいだよね?

 

メガネさんが店主に小さく光る何かを渡してる。それに、店の果物を指さしてる。

 

店主さんも怒りを沈めたみたい。よかったよかった。怒ってた理由はわからないままだけれど。

 

さて、辺りの野次馬も散らばってきたことだし、私もこの辺で失礼しようかな。実はさっきから隣のお店の焼き菓子が気になってて……、ありゃ?

 

何故メガネさんに首根っこを掴まれてるのかな?

 

どうして今来た道を戻るのかな?

 

猫みたいに運ばないでほしいんだけど。

 

待って待って、そっちはさっきの船の方向だよね?

 

また海に出るの?

 

待ってよ。私は新天地で文字通り自分探しとかしようと思ってるんだけど?

 

ありゃりゃ、別れた筈の小船と再会しちゃったよ。ちょっと恥ずかしいよ。

 

ヤダってば、下ろしてよ。私はさっきの焼き菓子が食べたいんだってば!

 

あ、麦わらさん先に船に戻ってたんだ。

 

むむ!その手に持ってるのはさっきの店の焼き菓子じゃないかな!?

 

ちょっと分けて!味見程度でいいから!

 

この体は甘味を求めてるんだよ。さぁさぁ私の口にそれを放ってよ。出来れば赤いベリーが乗ったそれが良いな。

 

焼き菓子に夢中になってる間に船は出航してて、船の天辺には髑髏のマークが入った旗が取り付けられたけど、私がそれに気がつくのはもっと後になってからだった。

 

追伸:メガネさんからお店にあるモノは硬貨と交換だと身振り手振り教えられた。

 

その瞬間に売り買いのことを思い出したよ。

 

『店主』の意味は知ってて売り買いは知らないのって変だね。

 

本当に私は謎だよ。

 

 

 

 

 







メガネ「余計な出費だった…」

白「焼き菓子おいしー♡」

麦わら「海賊船には髑髏がないとな!」ドン‼︎
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