マチカネフクキタルの運が尽きた日   作:寺水 風味

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前にpixivに投稿したものをちょっと書き直したものです


六話 憧れ

 

寝ているのか起きているのか分からない時間が続いていた

 

唯一ハッキリしているのは体中から発せられる鈍い痛みだけ

そんな苦痛に悶えているといつの間にか日が昇っていた 

 

まどろんだ意識が落ち着いたところで、何度目かになる鎮痛剤の追加をお願いし

つかの間の平穏を味わっていると、ドアが開く音が聞こえた

 

 

「よお、来たか……どうした?」

「……いえ……その」

「話したい事があるんだ」

 

 

何故か距離感のあるフクキタルに着席を促すと

おずおずと歩みより、椅子に縮こまって座っていた

 

 

「昨日、あの後大丈夫だったか」

「…………はい」

「そうか、ちょっと心配だったんだ」

 

 

フクキタルはチラッとこちらに視線を向けると

たどたどしい生返事が返ってきた

 

やはり余裕は残っていないようだ

 

 

「今日は一人で?」

「いえ……おマチさんとフジさんが一緒に……」

「そっかぁ……今二人は?」

「朝練で、この辺りをランニングする……そうです」

「なるほどね、分かった」

 

 

どうやらあの二人が世話を焼いてくれたらしい

朝練ついでとはいえ、わざわざこんなところまで送ってくれるとは感謝しかない

 

しかし朝練の時間はあくまで始業まで

時計を見るとそれほど時間は残されていなかった

 

 

「さて、それで本題なんだが……まぁ、結論から言うとな。俺は有マ記念に間に合いそうにない」

「……」

「昨日、あの後医者から診断を聞いてな。骨は折れてるし、靭帯も切れてる。後は脳震盪と内臓にも少しダメージがあるらしくてさ、暫く安静にしろとのことだ」

 

 

昨夜のことを思い出しながら話していると

フクキタルは俯いたまま険しい顔をしていた

 

 

「でも昨日も言った通り、有マは諦めていない」

 

 

そんなフクキタルに改めて思いを伝える

 

 

「俺はこのざまだが、幸い頭にダメージは少ない」

 

 

無事だった右手で頭をつつきながら笑う

普段なら気にも留めない動作が、今はひどく疲れて感じた

 

 

「メニューは考えられるし、面倒はブライトのトレーナーに頼んでる。大丈夫だ、まだやれるぞ」

「トレーナーさん……あの……」

「ん?」

 

 

一通り説明すると、フクキタルは何か言いたそうに口ごもり顔をしかめる

 

どうやら言葉を上手く組み立てられないようで

長い沈黙の中、フクキタルが満足いく答えが出せるのを待った

 

 

「私……!……私……どうしたら良いのか……分からなくって」

 

 

食いぎみに踏ん切りをつけたのか、最初の勢いは良かったものの

話し始めると沈痛な面持ちで言葉を絞り出していた

 

 

「今日の夢にシラオキ様が現れて……もう追い付けない、と…………約束したんです……お姉ちゃんに勝つって……それなのに私は」

 

 

口を固く結び、眉をハの字に寄せたフクキタルは

自分の行いを後悔するように、膝の上で固く拳を握った

 

 

「それでも……ここに来る間にも……皆さんが声を掛けてくれて……まだ私に期待してくれていてるんです、こんな……私に……」

 

 

そう苦しそうに俯きながら語るフクキタルを頷きながら見守っていると

行き場のない感情を抑えるように拳が震えているのが見えた

 

 

「でもどうすれば良いか分からなくって……今まで怪我をしても……お姉ちゃんが居なくなっても……こんなにも脚が重くなったことはなかったのに……」

 

 

そこまで言うと目を強く閉じ、言葉が途切れた

再び部屋が静寂に包まれる

 

 

「期待されるって大変だよな」

 

 

切羽詰まったフクキタルを見かねて

大きく息を吸って話し始める

 

 

「自分のペース以上で背中を押されるみたいな感じがあってさ、余裕があるうちは良いけどその余裕も削られ続けれるし」

 

 

話しているうちに菊花賞後の事を思い出した

神戸、京都新聞杯から続いた有無を言わせぬ強さは

当然トレーナーである自分にも注目を集め

人と会うたびに応援の言葉を送られた

 

フクキタルの調子が崩れた後も変わらずに 

 

それは残酷な程に善意に満ちていた

彼らはあくまでも部外者、こちらの都合は知りようがない

 

それが理解できるからその期待に答えようとし続けた結果

こんなありさまになってしまった

 

 

「でも期待する側の気持ちも分かるんだ」

 

 

裏を返せばこうなるまでフクキタルに惚れ込んでいた

怪我からもきっと復活を期待していた

 

それを信じていた

 

 

「鮮烈な姿に夢を見る。まぁ酷なことだけど、これは誰でも覚えがあると思う」

「……」

「夢ってのは一回見ると、そう簡単には捨てられなくなる。夢は目標でもあり、そこに到達のに必要な原動力にもなる……だからそれが無くなると残るのは空っぽな日々だけ……こんなもんたまったもんじゃないよな」

 

 

 

フクキタルの話を聞いて思ったことを言いきり

一息ついたタイミングで様子を確認すると

 

フクキタルは変わらず俯いていたが

気がつくと体のこわばりは取れ、懸命に何かを考えていた

 

 

「……俺はお前に夢を見た、だから諦めない」

 

 

改めて想いを伝える

 

散々夢を詰った後に自分勝手かもしれないが

言わずにはいられなかった

 

 

「昨日も言ったが、お前の夢を叶えるのが今の俺の夢だ」

「……っ」

 

 

フクキタルの垂れた耳が、心なしかぴんと張った気がした

 

一際大きく髪が揺れ、見え隠れしていた横顔が

はっきりと見て取れる

 

 

「改めて聞かせて欲しい。お前の夢はなんだ」

「……お姉ちゃんに……勝つことですっ……」

 

 

面と向かってフクキタルに夢を問うと

 

そこには未だに怖気が色濃く残るものの、それでも向き合おうとするフクキタルの姿があった

 

 

「分かった、それなら……俺の夢も、背負ってくれないか」

 

 

我ながらわがままなお願いをすると

フクキタルは泣いているのか、悩んでいるのか、笑っているのか

 

色んな感情がごちゃ混ぜになった顔で、必死に首を縦に

ぎこちなく振っていた

 

 

 

~~~

 

 

 

「改めて今日からよろしくね」

「よろしくお願いします」

「お願いいたしますわ~」

 

 

時計の短針は12時をとうに超え、気がつくと練習時間を迎えていた

 

ここまでの事を思い出そうとするも、病院の入り口でおマチさん達と合流してからの事が殆ど記憶に残っていない

 

 

「こんな直ぐにまた一緒に練習するとは思ってなかったけど、メニューは預かってるから安心してね」

 

 

妙にフワつく頭を振り、気合いを入れる

 

太陽が西の空に傾き、空っ風で冷えきったコースを煌々と照らしている

トレーナーさんが居ない以外は昨日と一緒だ

 

 

「それじゃあ、早速だけどアップでコースを何周か流してもらおうかな」

「分かりました、それではフクキタルさま、ご一緒にいかがでしょうか~?」

 

 

じわりと滲み出てくる寂しさを振り払い、コースへと向かう

 

もう運では勝てない、シラオキ様にも頼れない

それが怖くて、恐ろしいて、今すぐ逃げ出したくなる

 

 

「い、良いですね!行きましょう!折角ですしね!」

 

 

でも逃げる訳にはいかない

 

トレーナーさんや、おマチさん達が私に期待をしてくれている

運が尽きた私が何かできると思えはしないけど、それでも期待されているなら

 

 

「行きますよ!ブライトさん!もうこうなりゃやけっぱちですよぉお!!」

「あら?フクキタルさま~あんまり急に動くと怪我をしてしまいますわよ~」

 

 

空元気でもとりあえず脚を動かすしかない

 

 

 

~~~

 

 

 

「あれは大分参ってそうだなぁ」

 

 

最初から全力で走るマチカネフクキタルを見つつ一人ぼやく 

 

まだウォーミングアップだというのにフォームも乱れ、身体も目に見えて力み過ぎている

 

正直な所、有マ記念どころではない程に状態が悪い

 

 

「これだと勝ち負けどころか入着も厳しいか……」

 

 

深いため息をつきながら手元のタブレットに目線を落とし

昼休みに送られてきたフクキタル用のメニューを再度確認する

 

送られてきた内容は基礎的なトレーニングに重点を置いたものだったが

そこに様々な註脚が書き加えられていた

 

 

「昨日の今日で良くここまで……諦める気はないんだね」

 

 

とても病床から送られてきた資料とは思えない内容に

つい声が出る

 

軽い物から本格的なトレーニングまで

 

どれを取って見ても、今のフクキタルができるギリギリを見極めた上で、事細かにメニューが書き記されている

 

決してダメ元ではなく真剣に勝ちに来ていると確信させられる物に仕上がっていた

 

 

(でもこのままじゃ間に合わないな)

 

 

しかし現実は非情だった

 

視線を戻すとフクキタルは息を切らしながらゆっくりとコーナーを回っている

 

駆け足すらままならないその姿は、誰の目から見ても明らかにレースどころではなかった

現に隣で並んで走っているブライトも心配そうに気をかけながら走っている

 

 

(こっちでも何かできる事があれば……でも頼みの綱が病院じゃあ手も足も――)

 

 

「トレーナーさま~ただいま戻りましたわ~」

「ん?あぁ!おかえり」

「ひぃ、ひぃ~、ちょっ……ちょっと休憩を……」

 

 

レースに出走させる以上、担当を預かった身として何かできることはないか考えを巡らせていると

いつの間にかアップを終えた二人が戻ってきていた

 

 

「大丈夫かい?……体調が良くないなら今日は休んで保健室に」

「だ、大丈夫です……ちょっと張りきりすぎただけですから……」

 

 

そう気丈に振る舞うフクキタルだったが、明らかに顔色が悪くなっていた

 

今日はもうトレーニングどころでは無さそうだが

彼女はあくまでもレースに出走するつもりでいる

 

それに有マ記念を目指す彼女やそのトレーナーの意思を尊重しない訳にもいかない

 

 

「そうか……ならフクキタルさんは一旦休憩を挟むとして、ブライトには今日のメニューを……ブライト?」

「……トレーナーさま、一つお願いが」

 

 

少し様子を見て、その時に応じた負荷のメニューを

場合によっては力尽くでも保健室に――などと考えながら

ブライトに今日の予定を伝えようと向き直ると

そこには、いつもとはどこか違った雰囲気の担当が居た

 

 

「わたくしもフクキタル様と同じメニューでお願いできませんでしょうか」

 

 

いつもの物優しげな所作に有無を言わせぬ気迫が混じっている

 

これには、何度か覚えがあった

 

レース前に時々見せるブライトのルーティンのようなものだが、今回はいつもと訳が違う

 

 

「…………そうか、君がそう言うなら」

「!ありがとうございますわ~トレーナーさま~」

 

 

無邪気に喜ぶブライトを眺めつつ、頭を掻く

 

当たり前ではあるがフクキタルにはフクキタルの

ブライトにはブライトに合ったトレーニングがある

 

レース後やオフシーズンならまだしも、今は既にレースに向けて最終調整を行っている最中だ

そう簡単な話ではない

 

 

挑むレースは一年を締めくくる総決算

G1レース"有マ記念"

 

シニア級で活躍するウマ娘が、ファンによって選ばれる夢の舞台

0.1秒で勝敗が決する、そんな場に妥協は許されない

 

当然出走する者は全員当日に最高の仕上がりになるように体調を調整する

 

それを今、この段階で他人のメニューに合わせて変えるという事は

レースに及ぼす影響を考えるとトレーナーとしては到底受け入れがたい事だ

 

 

「何か気付いた事があったのかい?せめてメニューを合わせたい理由を聞かせて欲しいんだ」

「気が付いた、という訳ではありませんが~……どうしても伝えたい事があるのです」

「そういう事か、分かった……多少なら融通が効くように予定を組んであるから、心置きなくやってきなさい」

「重々、感謝いたしますわ~、少し時間がかかるかもしれませんが、必ず成し遂げてみせますわ~」

「……出来るだけ早い方が嬉しいな」

 

 

しかし、ブライトもそれは百も承知だろう

それでもフクキタルと同じメニューをやりたいと言うのであれば背中を押す以外に選択肢はない

 

 

「よし!じゃあ二人とも5分後に練習を始めるよ」

「分かりましたわ~」

「はぃ~」

 

 

これから捌かなければいけない山のように増えた仕事に腹を括り、改めてトレーニングを仕切り直す

 

フクキタルも本調子では無さそうではあるものの、幾分か顔色も良くなり

軽いメニューなら何とかこなせそうに見える

 

ここからどこまで仕上げられるかは分からない

 

それでもレースで勝とうとするその情熱が、時に奇跡を起こすこともある

 

最後まで諦めない、言葉にするには簡単だが

 

この二人ならきっと成し遂げることが出来るだろう

 

 

 

~~~

 

 

 

「おはよう、元気?」

「見ての通りさ、それより迷わなかった?」

「あぁ、大丈夫だったよ……こんなに早く一般病棟に移れるなら安心だね」

「あそこはそんなに長居する場所じゃないらしいし案外こんなもんさ、そんな事より今日の様子を教えてくれよ。気になってしょうがないんだ」 

 

病院独特の薬臭さが漂う中、練習の報告とお見舞いをする為にマチカネフクキタルのトレーナーの病室を訪ねた

 

いくつか棟を渡り歩いた後たどり着いた扉を開け、雑談をしながら備え付けの椅子に腰掛けると

 

昨日とは変わり、心電計などの機器が取れて身軽そうになったフクトレが息をつかぬまに今日の様子を聞きに来た

 

 

「――とまぁ、こんな感じだったよ」

「そうだったか……迷惑かけるな……」

 

 

食いつきの良いフクキタルのトレーナーをいなしながら、今日の出来事を話すと

最初は相づちを交えながら聞いていたフクキタルのトレーナーは、話が進むに連れて口数が減り

 

最後には難しい顔をしながら黙り込んでいた

 

 

「いや、気にしなくていいよ。こっちも思うところがあったからさ」

「思うところ……ブライトの事か?」

「そう、ブライトはああ見えてもレースで走る競走バだから負けん気は強いんだ……そして、その負けん気を他の誰よりフクキタルに向けた」

 

 

一連の出来事に責任を感じたのか、申し訳なさそうなフクキタルのトレーナーだったが

話している内に少しずつ目つきが鋭くなっていた

 

 

「……春天覇者に目を付けられるとは光栄だな」

「その春天が取れたのは君達の存在があったからだよ」

 

 

こちらの言葉が意外だったのか、呆気にとられた顔のフクキタルのトレーナーを片目に見ながら話を続ける

 

 

「ブライトの一番の目標は春の天皇賞。そこに至るにはもちろん長距離の適正は欠かせない……だから適正を証明する為にも菊花賞は絶対に落としたくなかった」

 

 

話しているうちにクラシック期の思い出が甦る

 

どうすればブライトが遺憾なく実力を発揮できるか

どうやって苦手を克服するか

 

試行錯誤を重ねた日々だった

 

 

「結果は知っての通り、結局クラシックは掲示板に入れはしたものの惜敗続きで終わった……悔しい思いをしたよ」

 

 

ブライトの適正は長距離、その上最後の直線で勝負を仕掛けるには切れ味がない事を考えると

クラシックで一番チャンスがあるのは京都の3000m、菊花賞になる

 

実際に迎えたレースでも、目論み通り自分のペースで行き

最後の直線で一度はハナに立つことができた

 

しかし、ゴール板を駆け抜けた時には三着だった

 

 

「でもそれがあったから今があると思うんだ。ステイヤーズステークスも阪神大賞典も……それから天皇賞も、きっとあの悔しさが無ければ取れなかったと思う」

 

 

あの時まとめて交わされた二着集団から見た、一バ身先の背中

 

京都新聞杯でも見せつけられたそれは、ブライトに大きく影響を与え

それ以降、悔しさと危機感バネにブライトは成長を続けた

 

 

「そうか……でも、それならブライトがフクキタルに執着する理由はもう無いんじゃないか?」

「それはないと思うよ、まだブライトはフクキタルさんとやらなければいけない事があるんだ」

「やらなければいけないこと……」

 

 

そんな追い続けたライバルの、どこか弱気な反応に

内心で思いあたる節を思い起こしながら話を続ける

 

 

「ブライトの凄い所はね、メジロ家の願いを自分の願いに出来てることなんだ」

「メジロの願い……レースの高速化への適応か?」

「そう、メジロ家が直面している課題さ。スタミナ重視のステイヤーが活躍できる機会は減っていくだろうからね」

 

 

やはりトレーナーというべきか最近のレースの傾向を把握しているらしく

素早く要点を言い当ててられた

 

 

「それを見せつけたのが俺らってことか」

「ご名答……あの一瞬の切れ味から繰り出されるスピード……フクキタルさんの背中はブライトにとってメジロ家先輩たちと同じ憧れなんだよ」

「憧れ……」

「成長した自分があの末脚に通用するか試す……それがブライトのやらなければいけないことだったんだ」

 

 

メジロの、ブライトの目指す姿の一端がマチカネフクキタルなんだろう

 

追い求めた理想が重なったあの背中を思い出しながら思っていた事を話すと

不意にフクキタルのトレーナーが目線を外した

 

 

「それが今回叶うかもしれないだけに、諦められないんだろうね……」

「……そうか、そういうことか」

「どうかした?」

「ターフを走る者同士、似てくる事があるんだろうな」

「おいおい、話が飛びすぎだよ」

 

 

話が行き詰まると、フクトレが遠くを見つめながら枕に頭を埋めながら

突拍子のない事を呟いた

 

 

「ブライトのその気持ちが今のフクキタルの夢にも必要ってことさ、今は見守るしかない」

「二人に任せるのが一番良い……か、弱ったなぁ」

「お前も貧乏くじを引いたな」

「……こうなったら最後まで付き合うよ…………頼んだよブライト」

 

 

脈略のない話につい反射で突っ込むと

困った笑みを浮かべたフクトレがため息をつきながら

フクキタル側の結論を示した

 

こちら側としても、その結論には異議はなく

だからこそ祈る事しかできない現状に頭を悩ませる

 

フクキタルは空回りが続き、ブライトはそんなフクキタルと向かい合わなければならない 

 

しかし、時間は二人を待つことなく進み

こうしている間にも有マ記念の開催日は着々と近づいていた

 

学園内部も公開練習や記者会見が控え、年末の大一番に向けて熱気を帯始め

そのふつふつ沸き上がる熱気が、刻々と迫りくるタイムリミットを静かに告げていた

 

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