東方闘技場   作:ゆっくり無色饅頭

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遅くなり大変申し訳ありません。

身上七詩さんの東方結起陣より
品路由馬と品路悠華
vs
鬼灯豊魅と磯撫歌釣水



ゴング11

由馬はある空間に居た。赤いマントを羽織った男が自分を呼んでいる。周りは真っ暗で自分だけが浮いているようだ。そんなことを考えていると奴は話しかけて来た。

 

「品路由馬。勝負に勝てば君にチャンスをあげよう。そのチャンスが何かはお楽しみだ。」

「何を言って……ッ!」

 

言いかけた時、意識が暗転し下に落下していく感覚と共にまた一人、赤いマントの男によって闘技場に誘われた少女がいるのだった。

由馬の目が覚めた時、横には悠華が倒れていた。一緒に連れて来られたのだろう。周りを見ると遠くにレンガの壁と鉄格子の扉があった。悠華を起こして歩き出したその時、地面からいきなり二人の誰かが飛び出してきた。

 

「はーっはっはっはー!やっほーエネミーさん♪」

「はぁ……その呼び方はよせと言っておるじゃろう。わしらの間だけじゃ。その呼び方をするのは。」

「エネミー?なんの話だ?」

「知りたくば勝てば良い。勝者のみぞ知る事じゃ」

 

……ーーグワァァァァン!

 

ドラがなる。その瞬間歌釣水は地面に潜る。まるで水の中を泳いでいるようだ。が、悠華は先手必勝と言わんばかりに二人の生命力を0倍にしてきた。しかし何も起こらない。豊魅の能力、「原型を留める程度の能力」の力だ。それ以上のあらゆる変化を許さない。

 

「フッフッフッ……そうやすやすとやられはせんぞ?」

「そのようね。相方は逃げちゃったの?」

「いや?わしがあやつのために時間稼ぎをするだけじゃ。いくぞォ!」

 

豊魅が殴りかかってくるのを二人はかわし続ける。斬りつけた剣すら通用しないで弾かれてしまう。その姿はまさに鬼神。凄まじいまでのパワーで二人を追い詰める。

 

「……っ!らちがあかない!私の腕力を10倍に!はぁっ!」

「おっ。いいパンチじゃ。じゃがまだ足りんぞ!三歩無双!」

 

一歩歩けば大地を揺るがし、二歩歩けば天が怯え、三歩歩けば全てが塵と化す。強力な一撃が由馬を襲う。しかしダメージは無い。ダメージを0倍にしているのだ。

 

「助かった……ッ!」

「ふぅ……このままじゃジリ貧じゃのぅ。どうにかして倒さんとな」

 

二人は勝利を確信した。このまま戦えば後は地面に潜った奴だけだと。しかし甘くはない。なんといつの間にか足が足首の辺りまで地面にめり込み抜けなくなっていたのだ。

 

「なっ!いつの間に!?」

「私の能力、気配を消す程度の能力と何処にでも引き摺り落とす程度の能力だよ!はっはっは驚いたか!」ドヤァ

「お、今日はドヤ顔のタイミングを間違っておらんな」

「でしょ?」ドヤァ

「しつこい。」

「(´・ω・`)」

 

二人がコントをやっている間に、由馬は自身の能力「自由を願う程度の能力」を使い、はまった足を外すことに成功し、短剣を豊魅へ投げつける。その時、豊魅はその短剣が刺さらないにも関わらずよけた。そう、よけたのだ。

 

(……もしかしたら!)

「やれる!武装錬金、てやぁぁ!」

「フッ、その程度の槍でわしを倒そうとは……笑止!」

「狙いはこっちだ!」

 

由馬はまたもや短剣を投げた。狙ったのは豊魅の目。するとやはりよけたのだ。そのよけた場所には既に回り込んでいた悠華が腕力を100倍にして構えていた。その拳は豊魅を正確に捉え、吹き飛ばした。歌釣水はすぐさま地面に潜り、豊魅を回収する。

 

「どこから来る?」

「ふふふ……あーっはっはっは!」

「歌釣水が出てきた!?豊魅は!?」

「あー豊魅?いまちょい集中してるからその間私が相手してあげるよ。これなーんだ?」

そう言って歌釣水がポーチから取り出したのは試験管に入った血だった。どうやら人間のものらしい。

 

「私の本気を見せてあげる。よいしょぉー!」

「血を飲んだ?何をするつもり?」

「ヒャッハー!キタコレぇぇぇ!」

 

血を飲んだ歌釣水の様子が変わった。いきなりさっきのような(バカ)からさらにバカになった……ではなく、目が血走り完全に狂っている。彼女は人間の血を口にすると、量によるが暴走するのだ。いつもは紅魔館に近寄らない理由がレミリアが怖いではなくこっちが主である。

 

「カモォン!スペル!」

 

〜狂叫「ディザスタースクリーム」〜

 

超大音量の叫びが二人の耳を襲う。あまりの叫びに耳を抑えたその時、豊魅が現れ由馬を殴り飛ばす。これまた豊魅は能力を使い、耳の機能を上手く止めているのだ。

 

「ナイス豊魅!」

「ん?何か言っとるのか?」

「能力ときなよ鬱陶しいよ。」

「聞こえんから後にせい。」

 

二人が話している間に由馬は瓦礫の中から脱出した。が、超スピードで動いた歌釣水を目視出来ずに地面の中へ引き摺り込まれる。地面の中がまるで水のような感覚になっている。一応息はできるようだった。

 

「さぁ、一対一のデスマッチ開始しようか?」

「くそっ動きづらいし前が見えねぇ……」

 

流石に水の中のように見えるわけではなかった。前が真っ暗で見えないのだ。しかし今外に出ても豊魅の餌食か、またこいつに引き摺り落とされてしまうだろう。剣を抜き、構える。

 

「さぁ来い……」

「血祭りにあげてやる!ヒャッハー!」

「そこだッ!」

 

手応えはあった。地面の中だが血の匂いがする。手応えのあった場所から弱々しい声が聞こえてきた。

 

「は……はは……。倒されたから教えてあげる。ここの支配人の目的はーーー。」

「な、おい!待てそれは本当か!」

「嘘は……言ってないよ。今……言った……のは事実。だから私達があんたらを……エネミーって呼んでるんだ。早く行きな生き埋めになるよ。」

 

由馬は腹を斬られてぐったりしている状態の歌釣水を担いで上に上がった。地上に着いた時、闘技場内が破壊され尽くしていた。豊魅と悠華が暴れまわっているからだ。

 

「ええい!いい加減くたばらんか!」

「いやだ!負けない!」

「仕方がない……技を使うのはちょっとヤバイが……!」

「やめろ、豊魅!こいつから話は聞いた!」

 

豊魅の拳が悠華の目の前で止まる。構えるのを止め豊魅が叫んだ。

 

「わしらの降参じゃ!支配人!終幕のドラを鳴らせ!」

「ふふふ……なるほどね。エネミーに上手く伝えたか?」

 

……ーーーグワァァァァン!

 

「豊魅。お前ら何の為に戦ってるんだ?」

「わしは挑戦者(エネミー)を倒し、支配人と戦う権利を勝ち取るために戦っておる。」

「もう一つの『どんな願いも叶える』って何なんだ?」

「ッ!……ノーコメントじゃ。それに関してはわしも分からん。ただ、それは最後に戦いの場に居たものにのみ与えられるじゃろうな。」

 

豊魅は歌釣水を受け取って、鉄格子の奥へ消えていった。もし、どんな願いも叶うなら助けられるかも知れない。そう思いながら由馬は悠華と闘技場を後にした。

 

「……随分派手に潰したねぇ。どさくさに紛れてこれを潰されるとは。」

 

支配人が持ち上げたのは透明な玉の残骸。それをしばらく眺めてから握り潰す。

「早く修繕しなくてはなぁ……ねぇ、並行神さん?」

「……!」




こちらのキャラのスコア

勝ち3

引き分け3

負け7

闘技場起動率56%
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