恋を知らない少年と幻想世界の少女達から龍神王牙さん。
こちらは東方水仙想より、草伽華水仙です。
王牙は霧の深い所を歩いていた。散歩に出たら道に迷ったのだ。視界がかなり悪く、全くどこにいるかわからない。しばらく歩くと、でかい建物が見えたので王牙は中に入り、道を聞くことにした。
「すいませーん。誰か居ますかー?」
「ふふふ……一名様ご招待。」
「へ?」
王牙が間抜けな声をあげたのには訳がある。床がぱかっと開いて、真っ暗な底の見えない穴におとされたからだ。
「くっ!罠か!」
王牙は飛ぼうとした。しかし霊力が使えず、先ほどから能力すら不発。そのまま落ちていった。
「ふふふ……さて。ドラを鳴らしに行かねば。」
その男は赤いマントを翻し、建物の奥に消えていった。
一方、王牙は地面にめり込んでいた。
「痛ってぇ……なんだここ。ってかよく死ななかったな俺。」
「そりゃここでは戦闘以外の自滅でやられはしませんからね。」
話かけてきたのは鶯色の美しく長い髪の女性だった。王牙は直感する。こいつは仙人だと。
「あんた、仙人だな。」
「正解です。私は草伽華水仙。強さを求む仙人です。」
「俺は王牙。龍神王牙だ。よろしく。で、ここは何なんだ?」
「ここは次元闘技場。私はその闘技場に招待されました。ですが、我々には別の理由があるのです。」
「別の……?」
「教えるつもりはありません。首を突っ込ませるつもりもありません。だからここで倒されてもらいます。計画のために」
………ーーーグワァァァァン!
水仙はキレのある攻撃をいきなり王牙にしてくる。躱したはずの攻撃の衝撃波が王牙に少しづつダメージを与えていく。王牙には水仙を攻撃する理由が無いため攻撃を躊躇っている。
「くっ!なんであんたと戦わなきゃならないんだよ!」
「それがここのルールです。戦って勝たなければ、私達の計画が成功しませんので。だからと言ってわざと負けてもらっても困りますが。」
さらに勢いを増していく水仙の攻撃。流れるような連撃を王牙は躱しつづける。
「やるっきゃないのか!流星『メテオストライカー』ァァァッ!」
「ふーッ!仙拳!」
青白く輝いた王牙が水仙めがけて突進する。しかしそれは簡単に弾かれてしまった。片手で叩いただけでメテオストライカーの軌道をあっさり変えられたのだ。仙拳とは、霊力を纏った手を使い相手に効率よく力を加える技。どんな攻撃も弾き返すことができる。
「なっ⁉︎嘘だろ!」
「隙まみれですよ。仙法『黒百合挿花』ッ!」
強力な一撃が王牙の腹部に直撃する。しかし王牙はそれに耐えた。かなりのダメージではあるが、耐え切ったのだ。
「手を……抜いただろ、今。」
「……なんのことでしょうか。」
「やっぱりな。あんたは俺を本気で殺そうとしてない。殺気がないんだ。そんな奴に本気で殺しにかかれるかよ!」
「ふぅ……仙拳奥義。あなたが望むなら本気で殺して差し上げましょう。『無想連撃ー沈丁花ー』ッ!」
水仙の両手に纏わりついている霊力は高速で流れを創り出している。当たれば確実に体を抉られるだろう。しかし王牙も本気で答えるつもりだ。炎龍王と一体化している。
「行くぜ……ッ!灼熱『サンシャインブラスト』ォッ!」
「なっ……これは!」
巨大な太陽のような炎が水仙を焼き尽くし、大爆発を起こした。水仙はまだ生きているが、もはや戦える状態ではなかった。
「あんたらの計画って何なんだ?」
「次元闘技神を……消す。奴を早く倒さなければ大変な事になる。」
水仙は闘技場から消失した。
勝者 龍神王牙
こちらのキャラスコア
勝ち3
引き分け2
負け5